「やっぱりな.....厄介なことになったな。」
「兄貴、これはいくらなんでもおかしいですよ!!こいつ、拳銃を使ったことを隠蔽してるんですよ!?」
「だが結果的に俺は事情聴取から逃げた犯罪者だ。今はどう喚こうがそれが事実だ。うだうだ言ったって意味は無い。」
「でもこの写真から判断出来ないんですかね。」
「俺の再生力は異常だからな.....血は1分足らずで止まる。傷口と痛みは数日あれば元に戻る。それを上手く利用された。」
「この画像を解析するのは簡単だけど.....だからと言って出血した痕が無いしその傷口を伊月は手で覆っている。たとえ画像解析が出来たとしても潔白を証明するのは難しい。」
「じゃあこのままこれを認めるんですか!?」
「そんな訳無いだろ。だがどうやって.....?」
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「おい、何処に行くつもりだ大森。」
「これは黒柳さん.....黒獅子の後を追っているんです。私としたことが逃げられてしまいましたから.....」
「そうか、ならその銃弾は何だ?」
「これは別件の証拠ですよ、これを鑑識に持っていく予定です。」
「鑑識はそっちじゃないだろ?お前、伊月を撃ったな?」
「何の話ですか、事情聴取で拳銃使う警察がいますか?」
「それはいないだろうな、だがその部屋から血痕らしき物は見つかったぞ。それも伊月本人のな。」
「それは言いがかりですか?証拠はありますか?無いでしょ?あの男の血を調べるなんて不可能なんですよ。
「お前.....やはり知っていたのか。まさかそれを知った上でやったのか!!」
「だから証拠ないじゃないですか、どれだけ怪しくても証拠がない限り意味無いんですよ。じゃあその血痕を鑑識に見せたらどうですか?まぁあなたにそんなことは出来ませんけどね。」
「くそっ.....卑怯だぞ!!お前はそれでも警察か!!」
「はい、市民の平和を守り、犯罪者を捕まえる、立派に仕事はしてますけど。」
「.......くっ。」
「というわけで失礼します。後、それを証拠には出来ませんよ、あいつが襲いかかって来たから正当防衛をした、そういうことで片付けられますから。」
「黒柳さん、どうかしたんですか?」
「橘、伊月の血液は知ってるな?」
「はい、それがどうかしたんですか?」
「もしあいつが襲われたとして.....どう証明する?あいつの血を公表することは世の中を混乱させることになってしまう。鑑識に渡したら終わりだ。」
「そうですね、偽装も出来ませんし.....なら、こういうのはどうですか?」
「.....確実性は無いが、それでしかあいつを倒せないか。ありがとう、橘。」
「はい!!では、私は百合子の護衛に行ってきます!!」
「護衛?何があるんだ?」
「今日、百合子が何かするみたいで.....信頼できる警察官に守って欲しいと。」
「なるほど.....分かった、職務を全うしろ。」
「了解です!!黒柳さんも頑張ってくださいね!!」
(伊月、本当にすまない.....お前の事を分かっていながらあの時あんな事を言ってしまった...未熟な私を許して欲しい。こんな事では償いになるなんて思っちゃいない.....だが私にはこれしか出来ない、許してくれ.....)
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「優花、来てくれたんだ。忙しくないの?」
「大丈夫だよ!!なんせ親友の頼みだしこれも仕事だしね!!私の上司の人も許可くれたし。」
「優花の上司さんはいい人だね。注意散漫な優花を部下に持つと大変そう。」
「うっ.....それは言わない約束だよ!!」
「あ、そうだったね、ごめん。じゃあ行ってくるよ。背中守っといてね。」
「任せなさいって!!というか懐かしいね.....現役の時も同じようなことあったもんね。」
「そうだね.....買い食い禁止だったことを変えたもんね。あの時は本当に馬鹿だったからね.....」
「まぁ百合子のおかげで皆帰りに食べれるようになったんだし良かったよ!!」
「まぁそうなら.....さてと、世間倒してくるよ。」
「百合子?現役の時の口癖に戻ってるよ.....」
「どうも、音ノ木坂学院1年生主任兼一条伊月くん含む1年生クラスの担任、神崎百合子です。」
「理事長はどうしたんですか?」
「理事長は所用の為いません、その代理として私が来ました。」
「何故こんな学校の一大事に用を作ってるんですか?」
「それは、これが理事長が出るまでのことでもないからです。皆さんは我が校の教育管理姿勢やその杜撰さの謝罪を聞きに来たのですか?」
「これだけ騒ぎが起きれば謝罪が必要なのは当然なのではないですか?現に親御さん達は学校を信じて子供を預けてるわけですから、そこの自覚はありますか?」
「そうですか...確かに今騒いでいる生徒へ教育が行き届いていなかったのは事実です。これは事実です。そこについては謝罪いたします。まず皆さんに勘違いされたら困るのですが、校内における彼は何も問題行為を行っていませんよ。今回流出した動画は校内で撮られたもので、明らかに加工画像です。それは以前我が校のスクールアイドル、μ'sの皆さんから同様の発言があったので割愛します。」
「ではあくまで彼が何かをしたという訳では無いのですね?」
「勿論です。そこで私は昨日、音ノ木坂学院の監視カメラの映像を全テレビ局に送りました。皆さんはご覧になっていないのですか?」
「それは拝見させてもらいました。確かにあなたの言う通りそのような事態はありませんでした。ですが校舎でも校舎裏などそういう監視が届かない場所はどうだったのですか?」
「それに関してですが、私共で確認した限りは一切見つかりませんでした。その証拠に彼がセクハラ紛いな行為をしていたという映像が撮られていたのは教室等の見える所でした。それに今のところ一般生徒から校舎裏等のところでそういう行為をされたという話は無く、言いに来た生徒も嘘ばかりでした。まず友達が目の前でセクハラされていたとしたら動画撮ってる場合ですか?仮に力が叶わない場合は警察なり私たち教師なり呼べばいいんですよ。確かに証拠作りをするのは大切ですが、まずその前に相手は黒獅子ですよ?そんな呑気に証拠をくれると思いますか?皆さんの想像上の彼ならそれくらい考えて口封じをしますよ。それにこれをご覧ください。これが我が校の校舎構造です。基本的に視覚、監視が届きそうにないところに警備室を作っており、体育館近くには体育教官室もある為、まず悲鳴をあげれば絶対に分かるようには作られています。」
「では音ノ木坂学院の職員は何も悪くないと?」
「私たち教員にも責任はあります。こんなちゃんと事実を受け止めず、噂と先入観でこんなことをするような生徒を育ててしまったことは全て私たちの責任です。申し訳ありませんでした。」
「あのね、私は教育委員会にいた事があるから分かるんだけどね、学校っていうのは学ぶ為にあるところなんですよ。そんな不良などと呼ばれている生徒に時間をかけるなら、退学させてちゃんと真面目に勉強する子供を守り、教える方がよっぽど価値がありますよ。あなた方はそれもせずに何をさっきから言っているんだね!!」
「.....分かりました、ではこれをご覧下さい。」
「.....随分と厳しい項目ですね。こんなのでも退学扱いになるのか。」
「これは共学化テスト生の一条伊月くんに入学した時に同時にサインしてもらった本校の教育方針とその処罰に関してのことです。まず彼には学校が許可を出した生徒以外との連絡先の交換を禁止し、また体育等の実技の時は別室で同じ作業をする、授業中に学校が認めた女子生徒以外との2m以下の接近を禁止にしています。因みに学校が認めた生徒というのは私たち教員がテストをして、その上で彼とちゃんと接していけると判断した生徒です。これを合格したのは、μ'sの9人と彼の姉、そして城善寺冴子さんです。私たちが彼との接触を発見し、今後も可能性がある場合呼び出し、このことを伝えてテストをしましたこれは彼女達に聞けばすぐ分かるとおもいます。あと、彼は下校中の一般生徒との接触は基本禁止し、基本的に授業活動の時以外は厳しい制約を課しました。テスト生とは言え、それは女子生徒が男子生徒と過ごすことに慣れさせることが目的ですからかなり厳しくなりました。彼はこれに躊躇うことなくサインをして、今日まで1度も破っていません。」
「.....本当なのですか?」
「はい、生徒にはこの項目は内緒にしていましたから、つまり彼女たちが言っていることは嘘です。これについては一般の警備会社との連携を取った上での監視なので信じてもらって大丈夫です。それと.....先程言われたことに対して答えを出していませんでしたね.....私たち大人、教員がすべきことは生徒と向き合い、彼らを伸ばすことだと思います。間違っても自分たちの言うことを聞いていいこちゃんをしている人達の為だけにやっているわけではありません。一昔の言葉を使うなら.....腐ったミカンを放り捨てるわけでは無いんですよ。私たちはこれから社会で生きていく人材を育てる訳ですから。確かに高校ですから、ここは義務教育ではありません。自ら学びに来ている生徒たちを守るのは当然の義務です。それに関しては理解しています。でもだからといってじゃあこいつは邪魔だからいいやとか考えますか?そんなことは無いはずです!!そうやってレッテルを貼って見捨てるから私たち大人への信頼が無くなり、生徒はさらに態度を硬化させていくんです。少なくとも彼はちゃんと向き合ってくれましたよ。でも半年弱かかりましたけどね。そして彼は半年間、途中何回か学校を休むことはありましたが、休学することは無く、契約を守り続けました。少なくとも私たちは生徒と向き合いもせずに勝手に問題児扱いして排除しようとは考えませんよ。それが教育方針です。」
「それは正しいかもしれないのですが、やはり悪いことが目立ってしまうのは必然ではないですか.....?」
「確かにそれは仕方ないことですよ。ですがそれで終わったら可哀想ですよ。ちゃんと向き合って下さい。」
「でも昨日の新聞では、彼が事情聴取から逃げたという情報がありましたが、それはどうお考えですか?」
「彼の逃げる姿勢が不自然でした。逃げるつもりなら片腕で肩をおさえますか?そんなことしたら片手が塞がってすぐ捕まりますしね。.....皆さん、SNSをご覧下さい。その当時の事情聴取の映像が送られてきました。これ、警察官が撃ってますね。」
ザワザワ
「これで伝わりましたか?この一件において彼は無実。むしろ被害者です。今皆さんが持っている嫌疑はこれで全て晴れたと思います。そして、今後のことですが.....今回の一件を踏まえ、道徳教育を増やし、ちゃんとした人間性を育てていきます。それが唯一の贖罪ですので。他に何か質問ありますか?今ここで全部言って貰える方がありがたいです。ネタを分けて定期的にネタにするなんて姑息な真似だけはやめてください。私たちに批判を浴びせるのは構いません、ですが彼を侮辱することは許しません。今なら学校で起きたことなら全てご説明致します。......無いなら、これで失礼します。今回は我が校を起点として大きな騒ぎを起こしてしまい、申し訳ありませんでした。」
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一方、警察署にて
「.....本当に世話になった、商、感謝する。」
「取り付けといてよかったわ。この前、客の中に無罪で自主を強制されたっちゅうやつがおってな。そいつの話聞いて、これはあかんなと思っただけや。でもいいんか?黒柳?」
「お前、今日の会議で大森を可愛がってた連中がお前を敵視し始めてる。署長を除いて殆ど敵やで。」
「構わない...きっとこれは伊月に対してしてしまったことの罰なんだろう。甘んじて受けるつもりだ。それが私の償いになる。」
「お前の正義はないんか?」
「嫌、ちゃんとある。私は敬一に教えられた。あいつは命をかけて義理の息子を救った。その時は責めることしか出来なかったが.....あいつは自分の正しいことを貫くことを教えてくれた、私は強いつもりでいたがな.....そうでもなかったみたいだ。だがもう折れない。」
「まぁそう思っとるなら安心や。」
「だがお前、どうやって取り付けたんだ?あそこは基本的に一部の人間しか入れないはずだが.....」
「Tと名乗る奴やな。あいつは何かと協力してくれてな、証拠物を貰った時はもろたで!!って思ったわ。」
「.....何だかよく分からんがあれのおかげで助かった。ありがとう。」
「それはこの騒動で勝ってから言うんや。ええな?」
「ああ.....そのつもりだ。」
終われたのか....?というかアニメだと2期の5話と6話の間なんですよね.....恐るべきオリジナル多めタグ。