「それで、そのハロウィーンイベントの規模ってどれくらいなんだ?」
「結構大きいよ。あのAーRISEも参加するみたいだし。」
「あいつらも出るのか。」
「はい。というのもスクールアイドルも参加してそのイベントを盛り上げるのが目的なので競争でも無いみたいです。」
「じゃあうちらとお客さんの距離が近くなるの? 」
「そうね、仮装しながらライブをする訳だからそういう本来のライブじゃ出来ないことをやるのもひとつのアピールポイントね。ファンの人と楽しめればそれなりにプラスになるでしょうし。」
「私、仮装が似合うか分からないわよ。あんまり可愛い衣装は向いていないし,.....」
「そうか?真姫ならいけると思うけどな......というかむしろそのギャップで狙えるんじゃないか?」
「そんなギャップ欲しくないわよ!!それに私の仮装って....」
「経験でもあるのか?」
「ええ、中学生の時はサキュバスの衣装を着させられたのよ....あれは本当に恥ずかしかったわ。」
「え!?真姫ちゃん仮装したことあるの!?見せて見せて!!」
「私も気になるわ。真姫が仮装なんて珍しいもの。」
「絵里ちがいじってる.....これは珍しいね。」
「真姫ちゃんの仮装.....少し興味があります。」
「破廉恥な衣装じゃないですよね.....?」
「み、見せないわよ!!あんな恥ずかしいの見せられないわよ!!」
「でもこれから仮装するからその羞恥心は多少は我慢しないといけないぞ。大丈夫か?」
「そこは....衣装次第ね。」
「でも、作るなら可愛い衣装がいいよね♪」
「ことり.....お願いですから露出が多いのは辞めてくださいね....着るのは仕方ないのですが恥ずかしいので.....」
「でも、海未ちゃんの仮装は皆楽しみだも思うなぁ♪」
「は、恥ずかしいです!!それに仮装だからといって露出のある衣装を着なければいけないというルールはありません!!」
「仮装以前にライブだよ、海未ちゃん。それに海未ちゃんきっと似合うから大丈夫だよ!!」
ライブの時の海未は完全になりきってるからな.....ライブ中は全然恥ずかしくなさそうだけどな。」
「そ、それは.....さすがにライブ中に恥ずかしがる訳にはいきませんから。」
「でもこのメンバー見てると.....花陽と海未が心配だな。」
「凛も恥ずかしいよ!?」
「凛は猫の仮装があるじゃん。露出はともかくキャラに合ってるからそこまで抵抗無いと思うんだけど....」
「それはそうにゃ。凛はことりちゃんが作ったライブ衣装着るの楽しみなんだよ!!」
「凛ちゃんは....どんな猫がいいだろう.....」
「ことりの目が本気ですね。絵里はどのような仮装をしたいですか?」
「そうね、ハロウィーンということに限るなら私はやっぱり魔女かしら。この前スクールアイドルのネットサイトを見たのだけれど、私は何故かドSというか.....大人びて小悪魔みたいな性格だっていう書き込みがあったのよ。私ってそんな印象あるのかしら....?」
「絵里ちはスタイルとか顔がいいからなぁ。そういうことをお望みの人もいるんとちゃう?」
「伊月は.....その、私はそういうキャラに見える?」
「見えないけどな.....俺は関わりがあるから分かるんだけど。」
「それにお互い一夜を共にしたもんね〜。」
「の、希!?そ、それは.....」
「そ、そんな破廉恥です!!」
「でもあれは仕事だから仕方ないよね。」
「それでも二人きりはおかしいにゃー!!凛も誘ってよ!!」
「凛ちゃんそういう意味じゃないと思うよ.....」
「あれは単にお悩み相談みたいなところあったからなぁ....別に卑しい意味はほとんど無いし。というかあの時は絵里がだいぶ危ない状況だったな。」
「あの時は本当にお世話になったわ。あのおかげでμ'sに入ることも出来たし。」
「伊月くん大活躍だね♪」
「その分色んなトラブル抱え込んでるけどな。」
「まあまあ...それより皆、期末テスト大丈夫?」
「き、期末テスト....?」
「凛たちは謹慎だから多分うけられないにゃー。」
「そんな訳ないでしょ.....でも期末テストまでまだ1ヶ月近くあるでしょ?」
「それがなぁ.....1年生はイベントがあるから今くらいから始めないと厳しいんよ。」
「ああ.....あれね.....あれの後のテストはしんどかったわ。」
「穂乃果も数学で赤点取りましたしね。」
「あれは先生が抜き打ちで別の範囲出すからだよ!!」
「定期テスト.....どれくらいの難しさかしら?」
「そこまで難しくないわよ。おそらく城善寺さんからしたら簡単よ。」
「そう.....前に行っていた私立高校は大学入試の問題が出てきたりすることもあったから.....他の学校がどれくらいか知らないわ。けれど.....取るなら1位ね。」
「お前、随分と馴染んでるな。」
「今までこういう人付き合いをした事がなかったから少し嬉しくなっているのよ。変にお金持ちの御曹司とか議員さんと会うよりも気を張る必要が無いし、同年代と寄り道というのは漫画とかそういう世界の話だと思ってたもの。」
「城善寺さんは前の学校で友達作らなかったの?」
「作らないというか.....前の学校だと家のランクでクラス分けされていたりカースト制のようなものが敷かれていたからまず私から話すことがタブーみたいな感じで、常に上辺だけの付き合いだったからこういう人間関係を持つのは生まれて初めてよ。」
「凄い学校に行っていたんですね.....」
「お金持ちはお金持ちで苦労してるのね.....」
「西木野さん、ひとつ聞きたいのだけれど.....あなたはどうしてこの学校に入学したの?あなたの家の大きさを考えると少し不思議なの.....」
「私は本来UTXに入学したかったのだけれど....親の強制でここに来たの。でも今は皆と会えたし音楽と医者とどちらも向き合うことが出来ているから.....今はここに来て良かったと思うわ。」
「私も転入早々こんな騒ぎに巻き込まれるとは思っていなかったけれど.....」
「色々話してると時間ってはやくすぎるよね.......」
「それもそうね.....、じゃあ今日はこの辺で終わりましょ?それと各自ちゃんと仮装の案をだしておいてね♪」
「うん。何かあるかな.....?」
「凛ちゃん、もし不安ならスクールアイドルのお店に行こう....?何かヒントがあるかもしれないし.......」
「うん、後で行こう!!」
「うーん.....何かないかなぁ、衣装、見に行こうかな?海未ちゃん♪一緒に行こう。」
「はい....ことりが露出の多い衣装を選ばないか見張りますが....」
「じゃあ残りは各自で考えるってことになりそうだな。」
「そうね、私は大して思いつかないからそのハロウィーンイベントに少し寄付させてもらうわ。」
「おお.....お金持ちの貫禄.....」
「そうかしら?アイデア貧乏ならせめてステージを豪華にするくらいはさせて欲しいわ。」
「城善寺さんってそういう発言権は家内じゃあるの?」
「いいえ、でも世間に良く映ることなら基本的に許可してくれるわ。」
「まぁでも.....城善寺さんも考えてきて。」
「分かったわ.......笑わないでよ。」
「さすがに笑わないわよ。」
次くらいからまたいつものあれに戻ります。こういう日常回というか平和な回ももっとかきたいんですけどね.....シリアスの合間の息抜きとお考えください。