前まで投稿していた話の続きが浮かばず、作り直すことにしました
遅くなりましたが明けましておめでとうございます()
煙の立たない火
「…驚いたな」
「何が?」
朝食後、特にすることもなかったので霊夢から借りた書物を読んでいた。
最初は何気なく読んでいたモノだが、次第にとある単語に行きついたのだ。
「まさかこの世界にも、魔法が存在したなんてな」
「驚くような事なの?」
俺の言葉に、霊夢は首を傾げる。
やはり、魔法が存在して当たり前なんだと思っているのだろうか。
「俺がいた世界だと、魔法なんてモノは存在しないし、使える人もいないというのが世間の一般常識なんだ」
「へぇ、つまんない世界ね」
「まぁ、あくまで一般常識の範囲でしかないんだがな」
「? どういうこと?」
霊夢との会話の中で、俺はとある男の事を思い出していた。
自らを最後の希望と称し、戦い続けた男を。
「……いや、なんでもない。 ところで、霊夢の身近に魔法を使う奴はいないのか? 一度見てみたいんだが」
「魔法……いないわけじゃないんだけど、アイツはなぁ…」
頭を抱える霊夢。
アイツと呼ぶくらいなのだから、それなりに仲は良いんだろうか。
「……そういえば、アイツ最近来ないなぁ。 今まで何の前触れもなく突撃してきたのに」
「なんだ、寂しいのか」
「…………」
俺の言葉に霊夢は眼を鋭くして見つめてくるが、どうやらその言葉を否むことはできないらしい。
「こちらから会いに行けばいいじゃないか」
「それはっ………確かにそうだけど…」
再び頭を抱えながらそっぽを向く霊夢。
「…なるほど、普段自分から会いに行かないから恥ずかしいのか」
「………っっ、そうだけどぉ…!!」
霊夢の反応を見ているとついついからかいたくなってしまう。
そろそろ真面目に付き合ってやるか。
「俺もお前が言うアイツとやらに興味がある。 一緒に行かないか?」
手に持っていた書物を置き、霊夢に問いかける。
「………行く」
口を尖らせながらそう返事する霊夢を見て、可愛らしいと思ってしまったのは自分としては少々恥ずかしいものだ。
「た、助けてくれぇ! 巫女様ぁ!!」
霊夢が言っていたアイツの家へ向かう道すがら、突然出会った人里の住人らしき男。
その男は霊夢を見るや否や、血相を変えた様子で霊夢に縋りついた。
勿論、霊夢自身はとても女とは思えない顔をしている。
「…何があったんだ?」
霊夢では話が進まなそうなので、俺が話を聞くことにした。
「ひっ……火がぁっ……!!」
「落ち着け、火がどうした?」
男の肩に手を置き、落ち着かせる。
呼吸を整えた男は、再び口を開いた。
「火が……俺の事を追ってくるんだ…!」
その男の言葉と同時に、俺たちの周りを炎が勢いよく囲った。
発火元らしき物はなく、自然発火とも思えないこの現象。
そして森の中だというのに一切燃え移る様子のない火。
火のないところに煙は立たぬ──
その言葉はあくまでそのままの意味では使われないが、どうやらこの幻想郷ではそれすらも凌駕するらしい。
時間をかけて色々考えた結果、当初予定していた展開よりもオリジナル要素を強めにして再開しました。今後はあまり勢いに任せて投稿しないので、不定期という形で続けていきます。
これからも逢魔暦をよろしくお願いします
あと、第一のオリジナル要素として。
逢魔は五代から戦兎までのレジェンド達としっかり顔合わせしてる事にしています