オーマジオウって基本ソウゴに対して厳しめな発言しかしてなかったから日常会話が難しいナリ
「それで、アンタ一体何者なのよ」
目の前に降りてきた紅白少女は幣を突き出し、聞いてきた。
「ふむ…それはまず、お前から名乗るべきなのではないか?」
「おまっ……くっ、とことん馬鹿にして…っ!」
そのようなつもりは全くないのだが…。
不意打ちしてきた者から名乗るのが礼儀というものだろう。
「…いいわ、名乗ってあげる。私の名前は『博麗 霊夢』!この幻想郷で巫女をしているわ」
「ほう。 巫女か」
正直驚いた。
まさかこの世界の巫女服はこのような奇妙な露出をするとは。
「脇をジロジロ見てんじゃないわよ変態!」
「ん? あぁ、すまない。物珍しくてな」
「っっ//……アンタもさっさと名乗ったら!?」
「そうだったな…」
しかし、名前か。
ここは常磐ソウゴと名乗るべきなのだろうが…。
「……『逢魔』」
「はぁ?」
「俺の名だ。逢魔、それでどうだ?」
「いや、どうだって聞かれても…」
こう見えて、俺は一度消えかけた身だ。
別世界ということもあって、常盤ソウゴという名を使わず生きていくのもアリだろう。
「…んで、逢魔。アンタは外来人?」
「外来…ふむ、間違ってはいない。 俺と博麗で価値観の違いがなければな」
「ふーん…それで、さっきのは?」
「さっき?」
「とぼけないで。さっきの変な力よ。それで妖獣を軽々と倒してたでしょ」
霊夢が俺をビシッと指さし、問い詰めてくる。
妖獣、と言えば先ほどのナニかだろうか。つまり、彼女は俺がオートバジンを召喚した所を目撃したということだ。
確かに何も知らない第三者がアレを見れば、変な力だな。
「俺の力…とは言い難いが、俺の力の一部ということにしてほしい」
「意味分かんない…アンタはあの力を使って何企んでるの? 征服?」
ふむ…なるほど、攻撃してきた理由はそれか。
「何か勘違いをしているようだが、害をなす気は毛頭ない。それに俺は……」
と言いかけた所で、紫の言葉が脳裏をよぎった。
『他の皆は時間が巻き戻ったことを理解していないのです』
…つまり、目の前の彼女は俺がこの世界を救おうとしている根本的な理由を理解していないのだ。
そんな彼女に、この世界を救いに来たなんて言えば、逆効果だろう。
「俺は……何よ?」
「………」
なんとか誤魔化せないか、そう考えていると森の奥から叫び声と共にナニかが突撃してきた。
「ガァァァァッ!!」
「っ…」
「もう…なんなのよ一体!」
ナニかの突撃をなんとか躱した俺と博麗は隣り合わせになるように立った。
それと同時に、俺たちに攻撃を仕掛けてきたナニかの正体も判明したわけだが…
「…『アナザービルド』」
それは、正真正銘…仮面ライダービルドのアナザーライダー。
『アナザービルド』だったのだ。
正直常盤ソウゴと名乗るのもアリっちゃアリだったんですけど、逢魔の方がかっこいいし多少はね?()