個性『睡眠時、地獄往き』、睡眠時は非常勤獄卒しています。 作:新人獄卒候補
自分の過去を思い出すのも、程々にする。
眼鏡のいかにも真面目ですっていう風体の男子が、試験会場とは場違い感のあるプレゼント・マイクに質疑をして、もうすぐ実技試験開始の雰囲気を感じる。
「スゥーーハァーー」
深呼吸を一つして、気持ちを落ち着ける。
『フハハハ、人がゴミのようだ!』とつい言いたくなるような、人混みの中に今居る。倍率300倍にもなるとこんな人混みになるのか……こんな人混み正月の伏見稲荷だけで十分だ。
「ハイ、スタート!」
おっと始まった。自分に割り振られた会場に向けて全速前進だ!
自分以外に、どんな個性持ちが居るかわからないので全力で試験に挑む所存であります!
私の個性は簡単に言うと夢で地獄に行く。
だが、これだけでは無い。
地獄での経験が現世でも反映される、肉体の変化も該当する。
何が言いたいかというと……
人間止めていました!
外見こそ普通の人だけど、力や視力、瞬発力etc……異形型個性の人すら中々無い強さをもっている。
原因は鬼灯様曰く。
1、黄泉戸喫という食すと黄泉の国の住人となる伝承が地獄でも適応し、私の個性と何か変な反応をして地獄では地獄の住人として人間じゃない生物になって、現世の身体にも適応された。
2、地獄の住人の妖気や神気的な物を長期で浴びた事で妖怪的な者になり、現世の体にも適応された。
3、鬼灯様達のご厚意で通っていた、天狗の寺子屋だが。天狗には攫った人間の子供を天狗にするという伝承がありそれが適応され、現世……以下略。
3つのどれか、あるいは全てが原因らしい。
もし個性全盛期でなければ問題だったかもしれない、だが幸いにも今は異形型個性持ちも受け入れられる時代だ、それだけはこんな時代でも感謝しなきゃならない。
まぁ、それはともかくとして……
「ロボを見つけて!周囲の安全確認!石をシュート!超エキサイティング!」
ロボの破壊、チョロいぜ。
このロボ外見だけだ、鉄パイプでもなんでも武器や個性を持って勇気を出して対峙したら簡単に壊せる。
だが、そんなの関係無い。私が把握したロボは全部貰う、両手とポケット一杯に石を詰め込んで、適度な高さのビルを駆け上る。
「割といるね。他の人達が来る前に、取れるだけ点を貰うとしましょうか」
ある程度、点数を稼いでいると、会場も人でごった返してくる。
ああ、そんなに慌てるから足を捻る。
そのぶつかり方は骨が折れてるか、ヒビ入ってるかな?
でも助けませんよ、自己責任ですよ?
あ……その頭のぶつけ方は不味いかも……仕方ないちょっと様子を見てくるか。
医療班が居るテントまで運んだら、ちょっとコスプレに無理があるおばあちゃんに捕まった。
「試験中にありがとうね、ちょっとぶつけ方が危なかったから連れて来て貰って助かったよ。残りの試験がんばんな」
「はい、でも私はそのレベルの怪我じゃないと助けませんよ?ヒーローの試験でしょ、多少の怪我は自己責任です」
それから、暫く経って……
「あはは、国民の血税を何だと思っているんだこの学校は……」
試験の規模から薄々感じてはいたけど、この学校……税金の無駄遣いし過ぎだ。
将来私が
無駄にでかいロボを行動不能にする為に、各駆動部を破壊しできるだけロボと周囲の被害を抑え機能停止に追い込んでやった。