個性『睡眠時、地獄往き』、睡眠時は非常勤獄卒しています。 作:新人獄卒候補
オールマイトとAFOのキャラ崩壊してるかもしれないけど許して下さい。
あと、長くなりそうだから取りあえず適当な所で切り上げました。
採点の協議の為に、教師兼プロヒーローは件の女生徒のプロフィールに目を通していた。
「しかし、後天的に異形型個性って何だ?初めて聞くぞ」
「文字通りの意味だろ?俺も初めて聞いたが……それよりも、夢見って姓に聞き覚えがある。どなたか知ってる方いらっしゃりますか?」
そう、無精ひげを生やした男が他の面々に問う。
聞き覚えがあったのか、云々と唸っていると一人の巨漢が声を上げた。
「私が知っています」
「オールマイト先生、ご存知なんですか?」
だが、彼を知っている面々はおや?っと疑問を感じていた。オールマイトと言えば元気がよく、アメリカンな笑いを良くしているイメージがあるが、夢見という名を聞いてから顔を苦い表情と悲しみの表情で右往左往していた。
「ええ、彼女はとある事件の被害者遺族なのですが。正直この職業についてから痛ましい事件を多々見てきましたが、その最たるものの一つでした」
「……どのような事件だったんですか?」
「……………………………………………………………………………………変身系個性持ちのヴィランが彼女の母を殺害、成りすまし。彼女の母を調理したものを彼女の父に食べさせました。彼女の父は、今精神病院で療養中です」
その場の空気が凍り付いた。
(この場の皆は、私が彼女を知っているのは、事件があって彼女を知ったのだと思っているだろう。だが、事実は逆。彼女を知ったから、事件を知っているのだ。そうあれは…………
数年前
オールマイトは巨悪であるAFOと戦った。激戦の末にAFOを打倒することはできたが、オールマイトも瀕死の重体となっていた。
オールマイトが意識を取り戻すとそこは川の畔だった。
(私は、何故ここに居る?私は奴と戦っていたはず……)
「やぁ、オールマイト。まさか、こっちに来てまで君と一緒だなんて…………全く反吐がでる」
そこには、オールマイトが倒したはずのAFOが、どういう訳か無傷のままの姿でそこにあった。
「
「そう言う君だって無傷じゃないか……まぁ、その理由はきっとこの場所にあるんだろうけどね」
「この場所だと!」
そう言ってオールマイトは眼前の巨悪を警戒しつつ、周囲を観察する。
ここが大きな川の近くというのは、見た通りだ。
大きな川の傍には大きな橋が架かっていた、だが不思議な事に橋の上を歩いて渡っているのは少人数で何故か大半の人々がわざわざ川に入って渡っている。そして最後に、川を渡るのを待ってる人や橋を渡っている人々は白い衣着ていた、その姿はそう死装束のように見える。
「ここは、あの世の三途の川じゃないのかな」
「その通りです」
突如として、その少女は現れた。
凛とした声をした、10代前半といった美少女だ。
時代劇で見るような黒い着物と腰に差した刀に目を奪われる。
「「君は?」」
「「むぅ」」
お互いに被ったことで睨み合っていると、パン!っと手を叩く音が聞こえる。
「はい、剣呑な空気ですが……もし、喧嘩や暴力沙汰を起こしたら本当に死んだ時の裁判の際に、すごく不利になりますので気を付けてください。っと私の事ですね、私は非常勤獄卒の夢見幽鬼子と申します、短い付き合いになる事を願っています」
「「非常勤獄卒!?」」
格好良く言っているが、要するにアルバイトだ。
「お二人は只今、臨死体験中です。その間、私がお二人の地獄観光ツアーのガイドとして地獄の入り口付近の案内をさせて貰います。もし生き返れたら、『伊達にあの世は見てねーぜ!!』という持ちネタができるので、同僚やご友人に試してみてください」
「?」
「……………………ああ、ふふ懐かしいなぁ、弟と一緒にそのアニメ見たよ再放送の幽〇白〇。でも、お嬢さん。それは古いよ、長生きの僕でも、どうにか覚えてるレベルだよ」
「やっぱり、ド〇ゴ〇ボー〇の方が人気だったんでしょうか?」
「いや、確かにド〇ゴ〇ボー〇は人気だったよ。連載が終わって、アニメが終わって何十年も経っていたのにゲームの新作が出るレベルだった。でも、やっぱり現代っ子には通じないよ」
「現世で私頑張って、昔の漫画やアニメを友達に布教しているんですが、いつか再ブームこないでしょうか?ついでに音楽はポケ〇トビスケ〇ツとブラ〇クビスケ〇ツを布教しています」
「ごめん僕、ポケ〇トビスケ〇ツとブラ〇クビスケ〇ツは知らないや」
心做しかAFOの声は楽しそうに感じた、オールマイト。
そして、話についていけなくてちょっと寂しいオールマイト。
閑話休題。
「はい、これから臨死体験ツアーを行いますが。お二方は何か質問はございませんか?」
手がスッと伸びたのはAFO。
「はい、えーと。本名はよした方が、良いですね。生き返れた時、現世に影響が出そうですし……はい、AFOさん」
「(本名を知られている!)お嬢さんは獄卒だそうだけど、現世でも活動している口ぶりだったけど獄卒っていうのは皆そうなのかい?」
現状が不明な事が多すぎる為に、まずは情報を収集する為に、世間話をするかのように話題を振るAFO。
「ああいえ、確かに偉い方々は定期的に現世に視察に行かれているそうですが、そう頻繁に行かれてる訳では無いのです。私が特殊でして、普段は現世で普通に小学校に通っています」
「「小学生!?」」
「君は小学生なのかい?こういっちゃ何だが中学生か高校生位に見えるよ。それに、今更だけど夢見って名前聞き覚えがある」
「はいオールマイトさん、私は現世では小学生ですよ。個性の力で現世とこちら側を逝ったり、来たりをしていますが。こちら側は神仏の世界に近い世界なので時間はゆっくりと流れている*1ので個性でこちら側の影響を受ける私は成長が早いのです。あと私の苗字が気になるのなら生き返ってから調べればすぐにわかると思います」
「あの世に逝く個性だなんて聞いた事も無い……仮に奪ったとしても僕にメリットはありそうに無いね、だけど非常に興味深いストックしておく価値はあるか?」
「貴様はこんな状況でそんな事を!君も免状も無しに個性を使うのは犯罪だぞ」
「ふふ、AFOさんは、そんなにこちら側に来たいんですか?なら、そんな面倒な事をせずとも、すぐにあちら側の列に並べるように上に掛け合いますよ?*2上手くいけば晴れてこちらの住人ですよ。*3それと、オールマイトさん。私の個性は寝ると勝手に発動するものですし、家つまりは私有地での個性利用なので犯罪ではありませんよ」
「……別に、そういうつもりで言った訳では、無いのだがね」
「いや、そういう発動条件なら仕方ないかもしれないが……ムムム」
そんな二人を後目に、幽鬼子は懐から懐中時計を取り出し時間を確認する。
「まぁ、良い時間ですし。そろそろ行きましょうか。話は道すがらできます」
「行くって、どこへだい?」
「一体、どこへ?」
「どこへって、最初に言ったじゃないですか臨死体験ツアーだって。そろそろ裁判が始まりますのでそこを見学してもらいます」
三途の川から道なりに進み歩く、景色は相変わらずの地獄模様だ。
「夢見少女、質問いいだろうか?」
「はい、どうぞ」
「夢見少女は、何故このような事を?」
(さて、この『何故』は何に掛かっているのでしょうか?
何故?臨死体験ツアーなどを行うのか?
何故?よりによって
何故?私のような子供が獄卒をやっているのか?
と言ったところでしょうか?最後のはNO1ヒーロー所以の心配と言ったところなんでしょうけど困ったものですねヒーローという職種は……答えて上げてもいいですが。今は職務中です、それにそったものを答えましょう)
「臨死体験ツアーの事ですか?個性という異能が出てきてからただでさえ狂暴化していた亡者が更に好き勝手に暴れるようになりました。ああ……ほら、ちょうどあのように」
幽鬼子が指をさした先には、亡者の列から抜け出しこちらに向かって走ってくる存在があった。
「俺には、妻も子供もいるんだ!死んでたまるか!?……………………あれは、オールマイトさん!オールマイトさんも死んでしまうなんて…………でも、オールマイトさんと一緒ならここから逃げ出せるかも知れない!おーい、オールマイトさーん!おーい」
何故か死装束を着ていない上半身裸の大男の姿があった。その肌はダイヤモンドのように光り輝いていた。
「あれは金剛ヒーロー・ヴァジュラ!彼も死んでしまったのか……」
「ああ、個性『ダイヤモンド』の持ち主だったね。硬さは大したものだけど割るのは容易かった。あれがトップヒーローだとは、とても思えなかったね」
「貴様!?」
彼を殺したのが目の前の巨悪だと察し、オールマイトは激高するが、パンパンと手を叩く音が聞こえた。
「はいはい、熱くならないで下さい。今、制圧してきますので」
幽鬼子は目にも止まらぬ速さで、ヴァジュラの元に移動する。
「うん?お嬢ちゃんも死んじゃったのかい?かわいそうに……でも大丈夫、私とオールマイトが……がぁ!?」
眼球に指が突っ込まれた。その痛みとショックからヴァジュラは尻餅を付いた。
「な、何をする」
「いや、困りますよ。元の場所に戻ってください」
そう言いながら、幽鬼子は暴れるヴァジュラを小柄な身体で躱しながら身体を縛り上げる。
「俺には妻子がいるんだ!俺が死んだら誰が養うっていうんだよ!?」
そう叫び、縛りを解こうと力を込めるがびくともしない。
「関節に食い込むように縛りました、上手く力が入らないでしょう?」
幽鬼子は幽鬼子で、その叫びを無視する。
そんな事をしていると。大柄な身体に、角を生やしていて大きな金棒を持った、如何にも鬼といった風体の存在がやって来た。
「やぁ、幽鬼子ちゃん手数をかけたね。助かったよ」
「いえ先輩、それほど手はかかりませんでした。それよりも、もっと威厳というか恐ろしさを出して下さい。地獄の獄卒の鬼なんですから怖がれてなんぼです、亡者に遠慮はいりません」
「ああそうだな、おら逝くぞ!あの娘、年々鬼灯様に似てくるな……」
そう言って、鬼はヴァジュラの首根っこを掴んで列に戻っていった。
「一瞬で移動したあれは個性か?いやあの世に逝くのが個性だと言っていた。あの言葉に嘘は無かった、あの表情は自身の個性を自慢する人そのものだった……それにしても、随分と静かだねオールマイト、君なら何かしらのアクションはしそうなものだが?」
AFOは長年の産物である観察眼で幽鬼子を観察していたが、それと同時に不思議に思ったのは、この光景を宿敵であるオールマイトが黙って見ているだろうか?そう疑問に思い、オールマイトの方を見ると……
「ぬぅ……」
そこには膝をついた
誤字脱字の確認はしたけど、絶対あると思うので後日確認します。