太古の海神クトゥです。
書けるようになったよ報告から四か月以上経過してしまいました。
思った以上に大学が大変だったわけです。
まあ、夏休みに突入したので一段落ついたといった感じですね。
なので少しずつ投稿していきたいと思います。
「ところで、そこにおいてあるゲームやら、パソコンに開かれている艦コレは一体どういうことなのかしら?」
あ、ルナさん……これには深いじじょ……
「《アサシネイト》!」
みぎゃあああああああああああああ!?
エルダーテイルが現実になってしまう数年前、二つの伝説があった。一つは《
…………とりあえず誰か説明してくれないかしら…………
私は街外れの廃墟の中でため息をつく
機からみれば亡国した姫君がいく宛もなく廃墟でため息をついているように見えるんでしょうね
残念なことに実際はパソコン中毒な女の子がゲームの拡張パックをパソコン前で待っていたら、いつの間にかゲームの中にいてどうしようかしら、これとなっているだけなのよね
ここは20年も続く老舗MMORPG《エルダーテイル》日本サーバー最大のホームタウン《アキバの街》
MMORPGとは多人数参加のオンラインRPGである
その世界の住人となって物を作ったり、戦闘したりするRPGである
…………SAOと違って運営からは何もないのね……
ということは運営は何も関係ないのかしら?
まあ、そんなことは関係ないわね
どちらにせよ異世界に迷い込んだことには変わりないし
辺りには生命の息吹を見せつけるかのように植物がアスファルトの道路やビル群を覆っていた
なんてことはない
よく見慣れた《アキバの街》だ
もっとも画面越しでだけれども
「さてと…………これからどうしようかしらね……」
私はとりあえず自分の住処である建物に向かうことにした
それは街の外れにあるのだが植物に完全に覆われているわけでもなくなんだかんだで使いやすいタワーだ
ギルドタワーではない、私個人の所有しているタワーだ
「ただいま」
この塔は私しか使用していないのだから、当然返事はない
その割には、設備は充実しているんだけどね
広くてそこそこに使い心地はいいのだけれども、いかんせんあるものが邪魔であまり使いたがる人がいなかったのよ
あるもの、それは大きな木である
買った当初からずっと真ん中にただずんでいる木
それは昔の文明がつくったエレベーターホールを包み込んで成長したからこうなってしまったらしい
そのため、上の階に行く方法はない
もっとも一人で使う分には別問題ないけど
「それでも、こんなに高いビルなのに使えないとは……いつも思うけど勿体無いわね」
そう言って、私はため息をつく
「いや、今はそんなことよりこれからどうするか考えましょう」
そうしようとして私はあることに気づいた
装備品がそのままということはスキルやステータスもそのままではないかしら
メニュー画面を何とかして開き、ステータスやスキルを確認すると案の定ゲームの時と同じ物があった
「……よく考えればこの世界でモンスターと戦闘するのは自分の身体よね。自分の意識が入っているんだし。となると、厄介ね……」
何が厄介なのかと言うと、プレイヤーのほとんどが現実で戦闘をしたことがないだろう
いや、あるわけがない
海外サーバーの方にはいるかもしれないが、それでも魔物とは戦ったことはない
ゲームだった頃は画面ごしだから良かったが、今はすべて五感で感じ取ってしまうのだ
それはつまりいくらレベルが高くても戦えない可能性があることを意味している
「これは慣れるしかないわね。虜になったらまずいけど」
そりゃあ、現実に戻った時に戦闘狂になっていたら、殺人事件起こして捕まっちゃうからね…………
もっとも帰れればだけど
「うーん、これは戦闘も特技も練習しておこうかしら」
一つ問題点が見つかった
他に何かないかしらと私はまた考える
そんな時、腹の虫は鳴いた
「あら、お腹がすくなんて、ということは他の生理的行為もあるのね」
仕方が無いとアイテム入れから食糧品を取り出す
お茶も水筒にいれていたのでそれも用意した
ハンバーガーとお茶、それだけの単純な食事である
「いただきます」
私はハンバーガーにかぶりついた
そして、この世界で一番これから困らせられるであろう問題に直面するのであった
「…………私が今食べているのは食べ物よね? どうして肉の味すらしないのか説明がほしいものなんだけど」
もしやと私は思い、他の食糧品も幾つか口にする
「…………全部同じ味……」
いやはやとんでもない情報ね
味のある食事はこの世界にないなんて
「…………お茶でも飲んで落ち着きましょう……」
なんとなくお茶にも似たような現象が起きている気がしたけれども、淡い希望を元になんとかなると思っておきましょう
しかし、しょせんは淡い希望
「…………ただの水ね……。さっきのことから考えると他もそうなんでしょうけど……」
私はこの世界に来た時よりも大きなため息をつく
神様、これは何の拷問かしら?
働かない脛かじりに対する天罰かしら?
無論、答えは帰って来なかった
最悪の食事を終え、私はとりあえず気を紛らわすために問題点を考える前に出てきた問題点(無論どうにもできない食料問題の方ではない)を解決することにした
「じゃあ、戦闘の準備としてよく使う特技のおさらいでもしましょうか」
私のメインクラス《
その代表的な特技、《アサシネイト》
それは全職業でも最高の物理攻撃力を誇る《暗殺者》の特技の中でもっとも高威力の技
私はこの技以外、あまり使ったことはないんだけれども
「ふむ、普通に特技を使用するだけならまだできるわね。実戦では分からないけれど」
さてとサブクラスの方にいきましょうか
サブクラスの《
使うような特技は二つ
一つは《種族変更》
私のこの世界での種族は《
これの利点はモンスターに仲間と思われてエンカウント率が下がること
まあ、私の装備品の所為でエンカウント率は通常と変わらないけど
短所は《冒険者》や《大地人》からは魔物扱いをされてしまうこと
まあ、街中では《人間族》のままでいれば《大地人》とは普通に話せるし、他の《冒険者》とパーティを組むときには説明しておけば問題にもならないけどね
そもそも一人でいるほうが多いし
もう一つの特技は《変化》
《変化》は文字通り姿を変える特技
変えられる姿は3つあり、それぞれ《霧》、《蝙蝠》、《化物》といった感じ
《霧》は素早さを半減し、他の特技などの使用が禁止されるけど、完全に気配を消すことができる
モンスターやプレイヤーから気づかれずに動くときなんかに重宝するわね
《蝙蝠》は気配の消し方が少し甘いけれども、素早さは2倍と早さに特化している
また《蝙蝠》は《霧》と同じく他の特技などの使用が禁止されている
そして最後に残った《化物》だけれども、効果は他の二つより戦闘向け
けれども、私はこの技を戦闘で使ったことはマジギレしたときしかないわ
理由は簡単
このスキルは周囲にいるキャラを皆殺しにしてしまうから
《化物》の効果はHP・MPを元の300倍、素早さを半減、その他ステータスを3倍に、さらには全回復までするというもの
これだけなら利点ばかりなんだけど、この《変化》には悪い点がいっぱいあってね……
一つ、我を忘れて暴れまわること、一つ、パーティに所属していたとしても強制離脱させられること、一つ、戦闘終了、すなわち自分以外が死ぬまで、もしくは自分が死ぬまでこの特技を解けないことなど、厄介すぎるものばかり
まあ、つまりは禁断の奥の手なのよね
「これを使って《
おっと、ちょっと道を外れたわね
今は思い出に浸っている場合ではないわ
特技の練習をしてみないと
私は《種族変更》の方を試してみたけど、特に問題はなさそうね
もう一つの《変化》の方は…………
「《霧》と《蝙蝠》だけ練習しましょうか。《化物》は使ったら私の意識はないし」
この特技を練習し始めたとき、私はもう一つの厄介な問題を思い知ることになった
「《変化:霧》!」
身体が霧状へと、空気中に溶け込むように変わっていく
そのとき、私は猛烈な違和感を覚えた
その理由は意外にもあっさりと理解できた
(ああ、そういうことね。現実の身体と違うから、違和感を覚えたのね。それなら《蝙蝠》もか……)
これは毎日慣れる為に練習が必要ねと思うと同時に自身の一人の友の姿が思い浮かんだ
現実世界でも知り合いのプレイヤーで、長身の寡黙な男性暗殺者をロールプレイしている人……
しかし、その姿は現実世界の物とは正反対
ということは…………
私は急いでメニュー画面を開き、フレンドリストから友人の名前を探した
「……大変な目にあっていなければ良いのだけど……」
名前を見つけてすぐにその人に《念話》をする
《念話》とは、プレイヤー同士が使える連絡手段
携帯電話と言っても問題はないはず
ログインしていて同じサーバー内であれば、どこにいても連絡が取れるという便利システム
携帯電話と同じように一人しか相手にできないけれども
また、フレンドリストは、相手を勝手に登録することは可能
ただ、これには絶対条件があるのだけれども
それはその人の正面にいること
これさえ満たしていれば好き勝手登録はできるわ
まあ、相手に登録通知は届くけれども
まあ、それは今、重要なことではないわ
今はそんなことよりも現実の身体と今の身体の違和感に悩んでいる友人が心配なの
果たして念話はつながった
「もしもし!」
『ルナ、何かようか?』
か弱い消えいるような声、まるで女の子のような声
それは当然のこと
何せ現実の身体はとても身長の低い口数の少ない女子大学生だもの
「アカツキ、あなた今歩けないでしょ? 迎えにいくから場所を教えなさい」
『お見通しと言うわけか……、流石はルナ。伝説にされるだけはある』
「そういうことは別いいからどこにいるの?」
アカツキは今、この建物から少し離れた建物内にいるようだ
私はそのビルに向かいかけ出して行った
大部分が欠けてボロボロの旧時代の建物、その三階にアカツキはいた
「……ルナ、すまない」
アカツキは申し訳なさそうに言った
「あら、別にいいわよ。それよりこの外見の問題を何とか解決しないとね……。私の住処へ案内するわ。しばらくはそこで過ごしなさい」
私はアカツキに肩を貸し、住処までゆっくりと運んだ
機から見たら、亡国の姫君と負傷した凄腕暗殺者が肩を貸されながらも何かから逃げているように見えるのかしら?
ロマンスの匂いもして来るわね
まあ、実際はゲームの世界に突然連れてこられた女子大学生二人が助け合っているだけなのだけれども
一人の男性(身体だけ)を運ぶなんて現実でしたことはないけれども、流石は冒険者の身体、楽々運べたわね
「まあ、そんなことよりその現実と真逆の身体を何とかする方法を考えなければいけないわね」
私は考え込もうとしたけれども、それよりも先にアカツキは解決方法を見つけていました
「《外観再決定ポーション》だ」
《外観再決定ポーション》
それは8年前よく分からないイベントで配られた《エルダーテイル》の黒歴史とも呼べるアイテム
ほとんどのプレイヤーがネタアイテムだと忘れていますが、かく言う私もその場で姿を変えてしまったから覚えていなかったけれども、確かにそれなら今の問題を解決できるわね
「でも、私は昔使ってしまったから、持っていないわよ。他に持っていそうなプレイヤーなんて…………」
いや、一人いた
あの人は持っていると言っていたわね
それと同じことをアカツキは思っていたようで、はっきりと言った
「いる。確かシロエ殿が持っていたはずだ」
シロエ
私と同じく伝説にされている団体《放蕩者の茶会》の参謀をやっていた男で、二つ名は確か《腹黒メガネ》
私も彼とパーティを組んだ経験があるけど、確かにあの男は凄腕だったわ
それに《外観再決定ポーション》を持っていると言っていたことも確かにあったわ
「確かに言っていたわね。そうと決まれば、私があの《腹黒メガネ》を探して来るわ」
アカツキはそれを聞いて申し訳なさそうに
「すまない。この恩はどう返したらいいか……」
「返すならシロエが見つかってからにしなさいな。しかし、今日はもう暗いわね……。食欲のような欲求があったと言うことは睡眠欲もあるわよね。それなら今は寝て、明日探しにでようかしら。ではアカツキ、お休みなさい」
そう言って私は床に寝転ぶ
そのとき、アカツキはこう思った
(どうしてルナはこんなにも平常心でいられるんだろう……)
そして異世界漂流一日目が終わりを告げる
はい、どうも偉大なる太古の海神クトゥルフです。
いや、ノリと勢いで始めたこの作品ですが、読んでくれる方がいれば幸いです。
では、次回予告。
次回はシロエたちと合流することになると思います。
うん、それだけかな?
それだけだといいなあ。
なお、予定ですので変わるかもしれません
※《変化:化物》のHP・MPの上昇値を3000倍から300倍に下げさせてもらいました。感想でやりすぎと言われて、やっぱりなあと共感してしまったのでww
まあ、やりすぎ感はまだ存在しますが