神速の殺戮姫は太陽を嫌う   作:クトゥルフ

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はい、どうもみなさん。
太古の海神クトゥルフです。
今回はちょっと短いですね。
本当にちょっとですがw
やっとPK戦に突入できました。
まあ、やりたいことはこの先にあるのですが


ルナに夜喧嘩を売るのは死亡フラグ

…………あら、別に何もなかったわね?

フラグを建てたからPKと戦うことになると思ったんだけど、何事もなく《カンダ用水路》についた

ここは現実の丸ノ内線をモデルにした廃墟で森はない

つまりはシロエたちと再び合流することになる

「あー、ここまで遅いとなー。どうする? ここで野宿するか?」

完全に太陽が沈み空は夜の帳に覆われてしまっている

あまりにも戦闘訓練が長過ぎたようだ

「そうだね。この辺りのモンスターは早々襲ってこないし」

この辺りのモンスターのレベルは三十

私たちのレベルは九十

これだけレベル差があれば襲ってくることはない

例外を除けばだ

「私はそれでも構わないけど? 最も人の姿で寝たら、次目覚める時、緑小鬼に囲まれているとは思うけど」

そう、私だ

装備品の効果でモンスターを引き寄せやすいため、いくらレベル差があっても、あまり効果はない

だから今もコウモリの姿なのだけど

「…………どうせ休むならベッドのあるところで休んだ方が良いだろう。ここで休んで朝寝ぼけ眼で戦闘に突入されても困るしな」

「そうだね。それならアキバまで歩こうか」

結果アキバの街まで歩くことになった

 

 

 

シロエが出した魔法の明かりを頼りに私たちは《カンダ用水路》を進んで行く

その明かりが辺りにある神代の遺産を照らす

最もその遺産は現実の廃棄された乗用車やダンプ何だけども

…………やっぱりあちこちから見られているわね

私はあちこちから《緑小鬼》の視線が向けられていることに気づいた

こうもあからさまに敵意を向けられたらねえ?

襲ってくる気はないみたいだからいいけど

『冒険者だ』

『今までは現れて消えるだけの存在だった冒険者だ』

『最近この地に定住したらしいぞ』

『すごい迷惑だ』

『でも代わりに騎士団が仕事しなくなった』

『それはありがたい』

『だから後は冒険者だけなんだが』

『もうすでに王は帰ってきている』

『邪魔されなければいいが…………』

…………あ、モンスターの言葉は冒険者には分からないと思って色々なことを喋ってくれたわね…………

まあ、今は頭の片隅にいれておきましょう

別に影響はなさそうだし

この判断が後にあんなことを引き起こすなんて彼女は考えもしていなかった

 

月は夜の闇を切り裂き、《カンダ用水路》を照らしていた

その中を私たちは歩いていた

森の中は木の枝なんかで飛ぶのが難しかったが、《カンダ用水路》は空を飛ぶのを邪魔するようなものはなく飛びやすかった

だからと言って速度を出したらダメだけど

私は後ろをチラチラと見る

この速度で問題ないわね

シロエたちはきちんとついてきている

まあ、ここは歩き慣れたアスファルトの道だからね

ひびや瓦礫はあっても森よりは歩きやすいかしら?

「なあ、ルナ」

「何かしら?」

隣にいる直継が話しかけてくる

「お前はどこか入りたいギルドとかないのか?」

…………あら、そのことなの

「ないわよ。私を勧誘しようなんてところまずないし」

あったとしても生産系三大ギルドと戦闘系大規模ギルドだ

「それに私はあまり人が好きじゃないし」

これは本当だ

あまりに人数が多いと嫌になる

「そうか、それもそうだな」

直継は納得したようで話をやめて後ろをチラチラと見る

あ、同じことやってるのね

「意外と気が利くのね、変態守護戦士」

「そうらしいぜ、伝説の暗殺者」

そう言って私たちは進む

それを見ているのは月と緑小鬼のみ

それを聞いているのは私たちのみ

そんな静かな空間だった

 

「ゴブ襲ってこないな〜」

「そりゃ、こないだろう。こっちは九十レベル四人だぞ」

「襲ってくるようにしようと思えばできるわよ?」

私がそういうと

「それはまた別の機会に頼む。帰りがさらに遅くなるからな」

我が友人はきっちりと断ってきた

いや、まあ、私もやりたくないけどね

「私はあの恐竜の骨をかぶってるゴブが好きだ。偉そうにしているところが滑稽で可愛い」

それは《緑小鬼の呪術師》ね

確かにあれは《緑小鬼》のリーダーとして出てくるから、《緑小鬼》を引き連れて出てくる

確かに偉ぶって命令して、滑稽だったわね

確実にコンは違うだろうけども

「ああいうのが好きなのか? ちみっこは」

「可愛い。すぐ死ぬし」

「待って。その発想はかなりおかしいと思うんだけど」

どうしたら可愛いの理由のところにすぐ死ぬが入るのかしら?

我が友人ながら分からないわね

「だいたいのところ、魔術師系の敵というのは偉そうにしているくせに装甲は紙でHPは少ないのだ。それならそれで下がっていればよいものを、のこのこと前線まで出てくるから狙うのは至極簡単だ。《影潜み(ハイ・シャドウ)》でこっそりと接近して首筋に小太刀をぞぶり、と突き入れる。身体の力がすとんと抜けて糸の切れた人形のように崩れ落ちるのがたまらない」

直継の質問にアカツキは淡々とした調子で答える

…………どうやら彼女の可愛いの基準は私から遠く離れた世界にあるようだ

あ、そういえば

私はシロエの方を見る

…………すごいダメージを喰らってるわね

私は苦笑いしてアカツキの方を向き直す

アカツキには悪気一つない

それもそうよ

魔術師系のモンスターの話をしてるのであって冒険者の話をしてるんじゃないから

だからシロエもシロエでそんなに凹まなくていいのに

まあ、仕方ないか、シロエだし

少し微笑み私は彼らを外から眺めることにした

おや、シロエが動いたわね?

「いや、僕ら魔術師だって、いざとなったらそこそこ根性出すんだよ?」

お、珍しく戦う気ね

「ん? 主君だって紙装甲だ。――いいではないか、主君は忍びである私が守る」

あ、容赦無くとどめをさしてる

全く、アカツキは

私は笑いながら彼らを見守る

同じ場所にいるのに少し遠い場所にいる彼らを

意外と私はまだ彼らと隔たりがあるのね

まあ、そんなことはいいや

全てのものが眠りについたような静かな夜

その中で聞こえるのは自分たちの話声くらい

先ほどからついてきている《緑小鬼》は時折影を見せるほど近づき、私たちがその方向へ振り向くと去って行く

「ここはアキバの隣接ゾーンだから。そんなに高レベルのモンスターは出てこないみたいだね。まあ、出てたら新人プレイヤーは全滅しまくりだよ」

シロエがそんなことをいう

「あら、そうとは限らないわよ。何処かにそんな隠しボスみたいなのがいるかもしれないわよ」

私はそう言いかえす

「うーん、確かにあり得ない話ではないかもね。だって拡張パックは入ってるんだろうし」

ああ、そう捉えられたわけね

「いや、そういうわけじゃないんだけど…………。まあ、いいわ」

私はそう呟いてゆっくりと周りの《緑小鬼》たちの会話に耳を傾ける

そして、気がついたらアキバの街まではあと少しというところについていた

 

 

 

今日はオチャノミズの坂上からアキバの街へと向かう予定と聞いていた

本来なら書庫塔の林を通るルートもあるけど今日はあっちにいくらしい

《ロカの施療院》への坂は緩い勾配で、道の右手に存在する和風庭園からは大きな広葉樹が、まるで広げた外套のように葉の茂った枝を差し出している

この枝、非常に邪魔ね

私がそんなことを考えて森の中を飛んでいると

突如として苦鳴が道の方から上がった

向こうには確かシロエと直継がいたわね

そして、この声は二人とも違う

夜のこの時間に戦闘に行く愚か者はそんなにいない

そして、さっきまで辺りにたくさんいた《緑小鬼》が冒険者すらも狩る冒険者を恐れて去っていったことより、確実に…………

突然、金属の束を引きずるような低い連続音が響く

これはさっき苦鳴を上げた誰かさんの仲間とシロエたちが戦い始めた音ね

 

「直継っ。直列のフォーメーションっ! 敵はPK、人数は視認よっつ。――位置を確定するっ。――そこっ!!」

ふふ、きちんと理解しているわ

さすがは腹黒メガネ

私はアカツキと共にシロエたちとは別行動に写った

 

「敵視認っ!」

 

私たちがすることは伏兵の殲滅

全く結局フラグも保険も全部使っちゃったじゃない

 

「いい度胸だな。PKだなんて。……はんっ。ママが恋しくてケダモノ直行か? 不意打ち程度で祝勝気分とは片腹痛いぜっ」

 

相手はプレイヤー

それもPKというプレイヤーを殺しアイテムを略奪することまたはそれをする略奪者のことを指す

ん、私?

PKまがいはしてもPKはしないわよ、最近は

PK推奨ゲームでもない限り

昔はしていたわけなんだけどもね……

まあ、PKなんてものはあまりいいものじゃないわ

さてとそんなことより、さっさと仕事を片付けましょうか?

 

二本のナイフが闇の中をかける

そのナイフは木陰に隠れていた二人の男に突き刺さり、そしてそのままその二人は死んだ

 

よし、仕事はおしまい

後は様子でも見てましょうかね?

その様子を機から見ていたアカツキはこう思った

(どうしてルナはこんなにも簡単に躊躇なくプレイヤーにナイフを投げられるんだ)

ルナに恐れを感じていた。

 




はい、今回は…………酷い伏線が貼られましたね。
原作知っている人ならお分かりでしょうが。
さてとそんなことより次回予告です。
次回は確実に汚物を消毒します。
そして、ススキノへGO!
ではまた次回。
今度は月曜日出せればいいなあ。

※感想、誤字脱字の指摘等ぜひぜひよろしくお願いします!
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