ファンタシースターオンライン2 とある守護輝士の物語   作:川中レイガ

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情報部の聖職者

アークスシップ内のショップエリアの一角で、重ね着風のタンクトップの上に白いショートジャケットを羽織った、炎のような色の髪の女性アークスが手元の情報端末を操作していた。

彼女の名はレフィーナ。アークスの中でも守護輝士と呼ばれる立場にある人物である。

レフィーナは情報端末を操作しながら、ため息を吐く。

 

「何よこれ。いくらなんでも要望としては珍しいとは思うけど、私にあまり関係のない部署じゃないの」

 

情報端末に映し出されているのは、アークス情報部のとある部署。

カテドラルクロワと呼ばれる小隊の面々と会って、模擬戦をやってこいとの要望だった。

この要望の差出人は、戦闘部司令であり六芒均衡の六であるヒューイからである。

古巣からの要望とはいえ、あまり関わりのない部署の小隊であり、レフィーナにとっては乗り気のしない内容だった。

 

「もうすぐ指定の時刻だけど、一体誰が迎えに来てくれるのかしら」

 

腕組みをしながら待っていると、フードつきの黒いコートを纏った一人の小柄な人物がこちらに向かってくる。

深く被ったフードにより、その相貌を判別するのは難しい。

 

「あなたがレフィーナですね? お迎えに上がりました。私はカテドラルクロワ所属、情報部のカイラ・スゥインという者です」

「ご丁寧にどうも。守護輝士のレフィーナよ。今日はよろしく頼むわね」

 

レフィーナは右手を差し出すと、カイラはフードの奥からじっと彼女を見つめる。そしてすぐに握手を交わす。

 

「それでは着いてきて下さい。シャノンがお待ちです」

 

そう言ってカイラは転送装置の前に立つと、小隊用のパスワードを打ち込んだ。

カイラが転送装置の中に入ると、レフィーナも後を追って転送装置に入っていく。

転送装置が起動し、レフィーナ達は光のトンネルの中へと吸い込まれていった。

 

転送が終了し、レフィーナが目を開けると、目の前には巨大な礼拝堂というべき場所に立っていた。

天井付近には聖母を模したステンドグラスに、金色の十字架が建てられている。

無数の長椅子の列の一番奥にある壇の前に立っているのは、カイラと同じく黒い聖職者が着るコートを身にまとった、一人の女性だった。

長い黒髪に帽子を被った少し小柄な女性だが、目を引くのはその耳だ。

アークスに獣人が所属していることは珍しいことではないが、レフィーナにとっては猫耳が生えているのは珍しいものだった。

 

「ようこそいらっしゃいました。貴方が戦闘部から通達のあった守護輝士ですね? 私はシャノン。カテドラルクロワのリーダーを務めさせていただいています」

「お招きいただきありがとう。レフィーナよ。今日はよろしく頼むわ」

 

レフィーナがシャノンに近付こうとすると、彼女の足元に無数の小さな刃物が突き立った。

音もなくシャノンの横に降り立ったのは、黒いコートの下に露出度の高い忍者を思わせる装束を身にまとった女性だ。彼女の頭には犬を思わせる耳が生えている。

 

「シャノン、下がって。この人が例の守護輝士なら………」

「ええ、分かっています、月華。しかし、ここで争うのは無理なのはわかっているでしょう?」

 

現在アークスシップ内では、フォトンの使用に制限がかかっている。

必要ならば制限解除も可能なのだが、その承認に多少の時間がかかる。しかしそれは、一般アークスに限っての話だ。

守護輝士であるレフィーナにはフォトンの使用制限はかかっていない。つまり、このまま戦闘に入った場合、その結果は明白である。

 

「えーと、この場で模擬戦をやるのかしら? それなら制限解除、申請するけど」

 

軽いノリでレフィーナがそのことを告げると、シャノンたちは目を丸くする。

 

「……よろしいのですか?」

「勿論。そのために私はここに呼ばれたのよ」

 

そう言ってレフィーナはステルス化していたヘッドセットを可視状態にして、艦橋に居る自身の専属オペレーターたるハイキャスト、シエラに連絡を取った。

 

「シエラ、聞こえる? 私よ。今この場にいる全員のフォトン使用制限の解除をお願いしたいの」

『うぇ!? い、いきなりですね。何があったんですか?』

「申請理由はこれよ。確認したなら、なるべく早くお願いね」

 

レフィーナは端末を操作して、ヒューイから送られた依頼内容をシエラに転送する。

それからしばらくして、レフィーナのヘッドセットにシエラからの通信が入った。

 

『はい、レフィーナさん以外の方のフォトン使用制限を解除しました。くれぐれも、大きな事故だけは避けてくださいね!』

「わかってるわよ。ありがとうね、シエラ」

『えへへ……。それじゃあ、ご武運を!』

 

シエラからの通信が切れ、レフィーナとカテドラルクロワの面々は、再度向き合った。今度は全員武器を手に構えている。

 

「さて、レフィーナさん。あなたはダーカーと関わりが深いと耳に挟んでおります。我々としては、そんなあなたを見逃すわけにはいきません。我らが十字架を以て、あなたの罪を裁きます」

「そうねぇ……。ダーカー、いえ、ダークファルスとはそれなりにやり合っているけど、まだちょっと何かを疑われているのね。でも私は」

 

レフィーナは言葉を切ると、一瞬で普段着から戦闘用の装備に着替えていた。

白いドレスシャツと真紅のズボンに、鋼鉄製のハイヒールタイプのブーツを履き、上にところどころ装甲がついている真紅のロングコートを羽織り、首には赤いマフラーが巻かれている。

これが守護輝士レフィーナの戦闘時の衣装である。

そして彼女が、両腕を突き出すように構えると、炎が吹き上がり、金と赤で彩られた炎のような刃を束ねた鋼拳、ワルフラーン・レプカが出現した。

 

「あなた達が私の前に立ちはだかるなら、容赦はしない!!」

 

レフィーナの咆哮と共に戦いのベルが鳴った。

疾風のように走り出し、シャノンの懐に潜り込むと、レフィーナの拳が彼女の腹部めがけて襲いかかる。

だが、拳が炸裂する一瞬のうちにシャノンが後ろに跳ぶ。同時に両腕に装着している十字架、ベノムリアクターから無数の緑色の燐光を放つフォトン弾が放たれる。

飛来してくるフォトン弾を最小限の足さばきで回避し、それでも避け切れないものは拳で叩き落とした。

フォトン弾を全て捌き切り、再度拳を構えなおそうとした時、首筋にチリチリとした殺意を感じる。

直感に身を任せて、瞬時にレフィーナは体を前に屈めると、先ほどまで首があった位置を銀色の光が走った。

 

「ちぃっ!!」

「不意打ちとはなかなかやるわね! でも甘い!!」

 

先ほどの一撃を放ったのは、ナックルガードの付いた大太刀を握った月華だった。

体を起こすと同時に、レフィーナの左の拳がぶれる。刹那、月華の腹部には三か所の拳の跡が刻まれた。

 

「がっは!?」

「もらったわよ!!」

 

神速の拳を受け、体をくの字に曲げる月華めがけてレフィーナは大きく踏み込むと、自身の上体を振り子のように揺らす。

一瞬の溜めの後、レフィーナが右の拳を月華の顔面に叩き付けようとした時、彼女の背後から凄まじい衝撃と何かが溶けるような感覚が走る。

 

「うあああああ!!」

「やらせませんよ。食らいなさい! ギ・メギド!!」

 

カイラの叫びを聞き、月華は体勢を立て直してレフィーナから離れる。

レフィーナが体勢を立て直すよりも早く、彼女の頭上から無数の黒い帯が降り注ぐ。

降り注いだ黒い帯は、レフィーナの体に着弾すると同時に炸裂し、彼女の周囲に黒煙を巻き上げる。

 

「ぐぅっ、これは………、毒!?」

 

一瞬だけ黒煙を吸ってしまったレフィーナは、先ほどのダメージとは全く異質な痛みが体中を走り、このテクニックによって毒の煙がまきちらされていることに気が付いた。

毒の痛みはじわじわとレフィーナの体を蝕み、彼女の動きを鈍くしていく。

 

「今ですよ、カイラ君。あれの準備を。時間は私と月華が稼ぎます」

「分かりました、シャノン!! いきますよ!!」

 

シャノンの掛け声と同時にカイラは禍々しい形状のロッドをふるい、周囲のフォトンを収束させていく。

カイラが意識を集中させると、レフィーナの周囲に巨大な紫色の輝きを放つ魔法陣が形成される。

 

「これはっ!? させるものか!!」

 

魔法陣から抜け出そうとするレフィーナに、シャノンが放つフォトン弾と、月華が放つクナイが雨のように彼女へと襲い掛かる。

先ほどよりも密度を増した弾幕にさらされ、レフィーナは身動きが取れなくなる。彼女がさばききれる攻撃の量にも、限界があった。

徐々に輝きを増す魔法陣からは、凄まじい量のフォトンが中心へと殺到していた。

 

「闇の元に、裁きを!! ナ・メギド!!」

 

カイラの叫びが合図となり、魔法陣に収束していたフォトンが今度は一気に膨張する。

 

「しまっ!?」

 

レフィーナが目を見開いた瞬間、限界まで膨張したフォトンが炸裂し、魔法陣内部で大爆発を巻き起こす。

耳をつんざく轟音と凄まじい衝撃波が走り、整列していた長椅子はまるで紙切れのように吹き飛ばされていた。

立ち上る黒煙を、カテドラルクロワの面々は眉一つ動かさずに見つめている。

 

「終わりましたか……」

「いいえ、油断は禁物です。彼女は仮にも守護輝士。この程度で終わるような人物ではないはずです」

 

シャノンがそういった瞬間、黒煙の中心から竜巻が巻き起こり周囲に吹き散らされる。

竜巻の中心に立っているのはレフィーナだった。そして、その右手に握られているのは、眩い光を纏った金の装飾が美しい両剣だった。

 

「さすが、情報部では結構武闘派って言われてるところよね。連携も申し分ない。だけど、私を本気で潰すつもりならシャノンさん以外は力が少し足りていないわね」

 

両剣を握りしめている手に更なる力を込め、レフィーナはそう言い放った。

 

「ここからは、私も本気で行かせてもらう」

 

レフィーナは呼吸を整えると、自分を取り巻くフォトンを全て攻撃に転化させた。

防御にも使うはずのフォトンが全て攻撃に転化され、赤く染まる。それはまるで燃え上がる炎のように彼女の足元から立ち上った。

足に力を入れ、レフィーナはカイラに視線を向けると同時に体を捻りながら床を蹴る。

竜巻のように体を回転させ、高速で迫ってくるレフィーナにカイラは黒弾で応戦する。だが、十分にフォトンを収束させる時間が足りないために、その威力は減衰していた。

結果、迫ってくるレフィーナの速度を殺すことができずに、カイラは彼女の突進をもろに受けてしまう。

 

「あああああっ!!」

「これくらいのテクニックなら、この状態でも十分耐えられるわ。さっきので倒したと油断せずに、次の攻撃の準備をすべきだったわね」

 

そう言ってレフィーナは、体勢を崩したカイラに蹴りと両剣の連続攻撃を繰り出し、最後の一撃で彼女の意識を刈り取った。

レフィーナが息を整える前にシャノンは飛び掛かり、ベノムリアクターからフォトン弾を連射する。同じタイミングで月華は刀を構えて彼女に向かって疾走する。

飛来してくるフォトン弾の軌道を読み、レフィーナはシャノンに向かって両剣を回転させながら投げつける。すぐさま月華に向き直り、彼女が放つ振り下ろしの一撃を、両腕を交差させて防いだ。

金属がぶつかり合う甲高い音が響き渡り、月華は目を剥く。

両剣を投げ、丸腰だったはずのレフィーナの手に握られていたのは、先ほど投げた両剣と似たデザインの金装飾を施した二対の小剣だった。

 

「馬鹿な!?」

「あいにくと、私は複数の武器の扱いだけは得意なのよ!!」

 

レフィーナは月華の腹部に前蹴りを叩き込み、彼女の体勢を崩す。さらに体を捻り、勢いをつけた跳躍からの回転蹴りを首元に放つ。

襲い掛かる回転蹴りを片腕で防ぎ、月華は残るもう一方の腕だけで刀を振るうが、それよりも早くレフィーナはさらに大きく飛び上がる。

月華の遥か上空まで飛び上がったレフィーナは、フォトンの力を利用して彼女めがけて急降下する。

自身の重量と降下の勢いを利用した踏み付けにも等しいレフィーナの急降下蹴りは、月華に防御の暇すら与えず、彼女の意識を闇に沈めた。

月華を倒したレフィーナは即座にシャノンに向き直ると、小剣を腰に引っ掛けると、ワルフラーン・レプカを装備し直す。

すでに着地していたシャノンはレフィーナが投げつけた両剣を地面に放り投げると、再度ベノムリアクターを構える。

 

「さすが、というべきでしょうか。貴方一人で二人を倒してしまうとは」

「一応これでも、落ちこぼれってずっと言われ続けてきたのよ。さあ、次はあなたね」

 

レフィーナが拳を前方に構え、シャノンに肉薄しようとした瞬間、自分の体の変調に気付いた。

ステップを刻もうとしても、足が言うことを聞かないのだ。まるで無数の亡者の手が、自分の足をつかんでいるかのように。

 

(体の動きが鈍い………!?)

「言い忘れていましたが、私が放つフォトン弾には毒素も混じっています。不用意に受け続けようものなら、ただでは済みませんよ。そしてっ!!」

 

シャノンが言葉を切ると同時に、レフィーナの元に一気に近づき、左腕のベノムリアクターを思い切り彼女の右脇腹に叩き付ける。その一撃と同時に、リアクターの先端が爆ぜた。

 

「うああああっ!!」

 

耳を圧する炸裂音と共にレフィーナは礼拝堂の壁へと猛烈な勢いで叩きつけられた。

 

「私がただ跳んで銃弾をばら撒くだけしか能がないと思わないことです。伊達にこのような形状はしていませんよ」

 

シャノンはゆっくりと壁に叩き付けられたレフィーナの元に近付くと、右のベノムリアクターの先端を彼女の額に突き付ける。

レフィーナを見下ろすシャノンの顔は、一切の情けも感じられない冷酷な審問者の表情を見せていた。

自分を見下ろす冷酷な審問者の顔を、レフィーナは未だ意思の消えない瞳で睨み付ける。

 

「これで終わりです。模擬戦ではありますが、貴方にもう勝ち目はありませんよ」

「そう………。それはどうかしらね!」

「っ!?」

 

次の瞬間、シャノンの右腕に強烈な衝撃が走り、大きく体勢を崩される。

シャノンが引き金を引くよりも早く、レフィーナの左拳が彼女の右腕を捉えたのだ。

すぐさまレフィーナは立ち上がると同時に踏み込みからの当身で、シャノンを後方へ突き飛ばす。

 

「ちぃっ!!」

「そぉこだああああああっ!!!」

 

シャノンを突き飛ばしたレフィーナは、これこそ好機と床を蹴り、彼女に向かって飛び掛かる。

右の拳に必殺の力とフォトンを込めて、シャノンに向けて叩き付けようとした瞬間、

 

「そこまでです」

 

男性の声が響き渡り、レフィーナの拳は彼女に届くことはなかった。すんでのところで静止した拳から発生した拳圧は、シャノンの帽子を吹き飛ばすだけにとどまった。

その声の主は、特殊な形状のサングラスを身に着け、黒を基調としたスーツの上に裾に装甲を付けた白いコートを纏った男性だ。

最も目を引くのは、コートの刻まれたその紋章だ。

その紋章は、六芒均衡の称号を得た者のみが付けられるもの。

レフィーナ達の目の前にいるのは、その六芒均衡の中でも三英雄と呼ばれる人物、カスラだった。

 

「いけませんね。仮にもここはアークスシップ。そんなところで、守護輝士であるあなたがこうやってドンパチをしているとは」

「一応私はヒューイの依頼を受けて模擬戦をやっているんだけど?」

「然るべき場所でやってください、と言っているのですよ」

 

柔和な笑みを絶やさずに、チクチクと非難の言葉を飛ばすカスラに、レフィーナは口元を引きつらせながらそう答える。

この男の厭味ったらしさは相変わらずか、とレフィーナは内心で毒づく。だが、口でこの男に勝てたことは一度もない。言い返すだけ、逆に相手に隙を与えてしまうだけだ。

 

「それに、レフィーナさんとドンパチをしているのは誰かと思えば、情報部の方々ではありませんか。せめてこんなところではなく、訓練フィールドなどで模擬戦をやってほしいものですね」

「ここでやる必要があると判断したから、守護輝士殿に模擬戦を行ってもらっただけですよ。それにこの方はダーカーとの関わりが」

「それは以前から訂正しているはずですよ、シャノン。常にダークファルスが関わっている戦場に居るからと言って、ダーカーとの関わりを疑うとは、あまりにも短絡的すぎますね。もう一度あなたには情報収集技術を一から叩き込む必要がありそうですね」

 

そう言ってカスラは、シャノンに向けてとあるデータを送信する。

怪訝そうな顔で端末を取り出して、そのデータの中身を確認すると、シャノンの目が大きく見開かれる。

 

「審問すべき相手は、この方ではないということですよ。もっと言えば、この方の身内、ですね」

「この情報をもう一度洗え、と?」

「ええ。裏を取る必要がありますからね。それに、ここで暴れる程の体力があるのですから、このくらいの情報収集なら朝飯前でしょう?」

「……分かりました。月華君、カイラ君。目を覚ましているなら、行きますよ。用事が出来ました」

 

シャノンの掛け声に、月華とカイラは起き上がると、転送装置へと向かい、この場を後にした。

三人が姿を消し、礼拝堂にはレフィーナとカスラが残された。

カスラはレフィーナに向き直ると、先ほどまで浮かべていた柔和な笑みが消え、真剣そのものといった表情を浮かべる。

 

「レフィーナさん、貴方には伝えておかなければならないことがあります」

「何かしら? 改まって」

「………貴方のお父上には気を付けてください。彼は貴方に対して、何かを企んでいます」

「っ……!!」

 

カスラに告げられた言葉に、レフィーナの表情は固く、強張ったものに変わる。

自分を落ちこぼれだと言い続けてきた父親が、一体今になって何の用があるのだ、と彼女の中でどす黒いものが渦巻いていた。

 

「シャノン達に情報を探らせています。もし何かあれば、また彼女たちから連絡があるでしょう。それまではどうか油断をなさらぬように。もし接触があったとしても、不用意に近づいてはなりませんよ。いいですね」

「ええ……。忠告ありがとう」

 

カスラと目も合わせず、レフィーナは転送装置へと足早に移動し、その場を後にした。

激しい怒気をまき散らしながら居なくなった彼女を見送り、カスラはいずれ起こるであろう出来事に、頭を悩ませていた。


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