清掃員の日記   作:ウザラ

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清掃日記3

 

 

○月○日

どうやら今日から紅茶の作り方による特訓が始まるらしい。

ブーディカさんは何故か気合が入っている様子。

それに反して俺はどうしてこうなったと頭を抱えた状態だ。ほんと、どうしてこうなった。

 

俺の目的はあくまでキッチンを汚す犯人を捕まえたいだけであって、紅茶を美味しくしたい訳じゃないんだけどなぁ…………。

でも美人さんと朝二人っきりって言うのもなんか良いよね。得したって思えばいいかな。

 

こんな美人さんと隣なんて、もしかしたら俺は遂にリア充に昇格したんじゃないだろうか?

いや、それは言いすぎか。そもそも碌に人と話せない俺がリア充なんて夢のまた夢だと思うし。

現にブーディカさんと一緒に紅茶を作っている時はブーディカさんが一方的に話してるだけで、俺は終始無言だったし。

 

やっぱり人と話す時って勇気がいるんだな。何か喋ろうとしても口が全然動かないし、そもそも何を話していいかもわからなかった。

 

コミュ障ってどうやって治すんだろう?なんかの薬を飲んだら治るっていうお手軽な物はないだろうか。

まぁ、そんなんあったら世界中が陽キャだらけだと思うけど…………。

 

 

 

○月○日

スタッフにティールームを掃除しろと言われた。

もはやお願いじゃなくて命令形である。アイツどっかのサーヴァントを怒らせて死なねぇかな。

 

つーかティールームってサーヴァントが休憩場所として使う所じゃねぇか。

そんなとこに俺を一人で行かせるなんて鬼以上に酷いな、あのカルデアのスタッフ。

 

あそこ偶にバーサーカーとかも居るから普通の人間は行きたがらないんだよね。かく言う俺も普通の人間だから行きたくないんだけど。

普段ならあそこは夜間に掃除するもんなんだけど、埃が溜まりすぎてサーヴァントから苦情が来ているらしい。

その中に王様の英霊も居たせいなのか、今すぐ掃除をさせろとうるさくスタッフに言ったんだとか。

 

いや、悪いと思ってるよ?悪いとは思ってるんだけど、清掃員が俺一人だけじゃ仕事が回るもんも回らないでしょ。

そこんとこをちゃんと理解して、まずはカルデアのスタッフに文句言ってくれ。

大半は掃除を手伝わないアイツらが悪い。

 

案の定、ティールームにはサーヴァントが複数人ほど居た。

極力視界には入れず、まずは何故か人が無人のカラオケルームから掃除しよう。

 

 

 

何やら後ろから制止の声が聞こえるような気がするが、多分俺に向けた言葉じゃないので、気のせいだと思う。

 

 

 

 

○月○日

目が覚めたら医務室だった。

どういうことだってばよ。 確か昨日はティールームの掃除に行ってたはずなんだけどなぁ。

 

周りを見ても誰もいなかったので、とりあえず自分の部屋に戻ることにした。なんか耳がキーンなってるんだけど、すごく痛い。

 

もしかして働きすぎて遂に過労死寸前のとこまで来てしまったか?

こんな理不尽とパシりが蔓延る場所になんて骨を埋めたくねぇ!

せめてカルデアのスタッフだけでも道連れにして死んでやりたい。

 

てか、結局オレってティールームを掃除できたのか?

昨日の記憶が断片的すぎて、あまり覚えてない。

カラオケルームの入り口の所までは行った記憶があるんだけど扉を開いた瞬間、何か音が聞こえなくなって気が付いたら医務室に居たって感じだ。

 

それによく見たら日付が変わってやがる。マジで昨日の俺は何をしたんだ?

眠かったって訳でもないし、めっちゃ疲れてたって訳でもないし…………うーん、謎だ。

 

 

 

○月○日

そういえば、昨日はブーディカさんと一緒に紅茶を作れなかった事を思い出した。

気が付いたら医務室に居たとはいえ、約束をすっぽかしてしまったのは事実だ。

 

謝りたいのは山々なんだけど、あの人っていつもは何処で何をしているのだろうか。

確か食堂でサーヴァントやスタッフに食事を振舞ってるって聞いてるけど、昼食の時間はとっくに過ぎているので、多分居ないんだろうなぁ。

 

嫌われただろうか。あんな美人さんに嫌われるとか俺が何をしたっていうんだ神様。

何かバチが当たる事でもしたって言うのか。生憎と俺は仕事一筋(強制)に生きてる身なんで、悪事を働いたことなんて一度もないし、そういう暇さえないぞ。

 

もう、別に嫌われたっていいから、とにかく一回だけ謝りたい。

そして出来ればまた仲良くしたい(本心)

 

だってあんな美人さんと巡り会えるなんて多分この先一生ないぜ?

偶には俺の人生に綺麗なお姉さんが居ても良いと思うんだ。

 

 

 

○月○日

ブーディカさんに会った。

正直、どんな罵倒が来るかビクビクしてたけど、そんなことはなく何故か逆に心配された。

 

別に心配される事なんて一度もしてないから、正直、何言ってんだ?って思った。

ブーディカさんが言うには、噂ではおれが単身でカラオケルームに突っ込んで行く姿を複数のサーヴァントが目撃しており、それを止めようとしたのだが間に合わず、俺は失神したらしい。

あと、ナイチン何とかさんって言う人が、俺を探してるんだとか。

 

ごめん。説明されてもやっぱ分かんなかったわ。

まず、なんでカラオケルームを単身で行っちゃダメなんだよ。

カラオケってあれでしょ?歌を選曲をして、リズムを合わせながら歌うやつのことでしょ?

カルデアのカラオケって一人で行っちゃダメ的な暗黙の了解でもあんのか。

 

あと、気になってたんだが、そのナイ……ナイチ……ナイチン…………

ナイチンチンさん?って言う人が俺の事を探してるのもよくわからん。

 

そもそもナイチンチンって誰だよ。そんな卑猥な名前してる奴だったら一生忘れねぇわ。

寧ろかわいそうだわ。絶対子供の頃はいじめられる名前じゃん。

やーい!お前の名前ナイチンチーン!!って言われたりされたんだろうか?なんて可愛そうな人なんだ。

俺と同じ境遇だから自然と涙が…………。

 

 

(濡れてて読みにくい)

 

 

 

○月○日

今日はブーディカさんより早く食堂に行くことにした。

やっぱこの前はすっぽかしちゃったから、早めに行って待つことにした。

 

待つ間は申し訳程度に紅茶を作ってみたが、やっぱりあの時飲んだブーディカさんの紅茶とは程遠かった。

でも前よりはマシになった方だと思う。前の紅茶は味が薄過ぎて、とてもじゃないが美味しいとは言えない代物だった。

茶葉はこの前よりは多めに入れたのだが、逆に入れ過ぎて、ちょっと濃い味になってしまった。

やっぱり茶葉の量は少なすぎず、多すぎず、って感じが適当なんだと思う。

 

 

そんな事を考えてると、食堂に誰か来た。

ブーディカさんだと思ったけど、褐色肌の白髪の兄さんがそこに居た。アンタ誰。

 

白髪のお兄さんも俺の存在に気付いたらしく、こいつ誰?みたいな顔をされた。

だが、先に喋ったのは白髪のお兄さんの方で、ここで何をしているのかと聞かれた。

 

とりあえず、無難に紅茶を作ってましたって言っておいた。

嘘は付いてない。ブーディカさんを待ってましたは言ってないけど。

そこでなんとブーディカさんの登場。二人とも面識があるのか、さほど驚いてない感じで話し合ってた。

 

俺?俺はずっと無言のままだったよ。あんな陽キャの話し合いに入るなんて無理無理。

むしろ早く話し合い終われって思ってた。

 

話し合いが終わったのか、今度は自己紹介をされた。

名前はエミヤさんと言うらしい。

エミヤって何か日本っぽい名前だな。もしかして日本のサーヴァントか何かかな?

 

それとなく聞いてみると、どうやら一応日本のサーヴァントならしい。つまりは日本人か。

あと、何故か俺を見ながら、ブーディカさんが驚いてた。俺なにか変なこと言ったかな?

それとなく聞いてみたいけど、やっぱ俺コミュ障だから無理だわ。

 

一つ疑問に思ったんだが、今日はなんでエミヤさんが食堂に来てるんだ?

この前のブーディカさんもそうだったけど、こんな朝早くから一体何をしてるんだろうか。

 

エミヤさんに聞いてみると、どうやらマスターが朝早くからレイシフトする為、こちらも朝早くから朝食の準備をしているらしい。

なるほど。

 

 

というか、今気づいたんだけど、俺ってコミュ障なのにエミヤさんには普通に喋れた事をいま思い出した。

いや、あの人ってなんか俺と同じで色々と苦労してそうな顔をしてるんだよね。

だからだろうか。自然とあの人とは仲良く出来そうな気がする。

 

それとなく、紅茶を味見をしてくださいって言ったら軽く了承してくれた時は一種の感動を覚えた。

もしかしたらこの人とはマジで仲良くなれるかもしれない。

でも、紅茶の味に関してはダメ出しを食らった。

茶葉の量が多すぎるらしい。大体2.5〜3gほどがいいのこと。

 

そんな事を教えもらっていたら、そろそろ食堂に人が来るようになっていた。

流石にエミヤさんとブーディカさんも朝食の用意をしなければならないので、そこでお開きとなった。

 

もう少し教えてもらいたかったが、まぁ、しょうがないよね。俺もそろそろ掃除しなきゃいけないし。

 

食堂を出て行く途中、エミヤさんがまた教えてもいいと言ってくれた。

…………やっぱ良い人だ、この人。

 

 

でも、ブーディカさんは何故か複雑そうな顔をしてた。なんでだろ?

 

 

 

 

 

 

 




文才ある人って、毎日これ以上の文字数を書いて投稿してるの?


やばいッスね(畏怖)
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