憑依:復活の青い炎   作:shoon K

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唐突に書きたくなりました。


プロローグ

最近の小説じゃあ転生物や憑依物ってよくあるよな。最初から最強のステータスを持って俺TUEEEしたり何かの作品のキャラクターに憑依したりする物が。

俺はかなりそういう類の小説が好きでね、ネットでそういう作品を見つけては読み見つけては読みを繰り返す日々を過ごしていた。

...そういうのを読んでいる奴なら必ず思った事があるだろ。

―自分も転生や憑依、してみたいって...

 

 

 

 

第一話『プロローグ』

 

 

 

 

夏島と呼ばれる島での出来事である。

人口およそ6000人ほどの小さな島の小さな家でその子供は生を受けた。金髪の髪、クリッとした大きな目、そして何よりも目立ったのは

 

「「頭のてっぺんにしか髪が生えてないッ!!!?」」

 

こうして俺こと“不死鳥マルコ”はこの世に生を受けたのだ。

 

 

 

 

 

 

★☆★☆★

 

 

 

 

 

それから27年ほどが経過。飛ばし過ぎだって?まあそこは許して欲しい。今から色々語るから。

 

憑依者としての自覚を持ったのは18の頃だ。その時には既に体の基盤は完成していて、やってもいないのに医療の技術が頭の中に殆ど全てが入ってたんだ。だからとりあえず色々試してみた。

不死鳥マルコとして転生したからには必ず持っていなければならない物は二つある。一つは当然悪魔の実。これなくして何が不死鳥だという事で空を飛ぼうとして島の崖から飛んでみたり不死鳥固有の再生能力は使えるのかなって思って手とか腹をナイフで刺したりしたがただ痛いだけだった。つまり実はまだ食していない。

覇気に関してはまた別、見聞色に関してはもうこの年の時点で人の心の声が聞こえたりするレベルだった。武装色も弾くとまではいかないが硬化は出来ていたのだ。やはり才能人は凡人とは違う。

 

だからこの9年間で極限まで覇気を鍛えました。この夏島、なんと人口がわずか6000人なのには理由がありましてね...資源は大量にあるのに安全地帯が非常に少なくて殆どの場所が特別な許可を貰わなければ入れない危険区域なワケですよ。当然才能人のマルコさんは俺が憑依する前から許可証持ってたけど。とにかく危険区域といったら猛獣がわんさかいる訳で、体長50メートルの化け物マンモスとか怪鳥とかそういう奴等を覇気の練習代わりに狩りまくってました、あ、一応六式の剃と嵐脚だけ使えるようにもなってた。

 

おかげで武装色は青くなるわ見聞色で少し先の未来が見えるわで儲かり物でした!...ただ悪魔の実は一度も見たことがないですねェ...

 

そんなこんなで海に出る準備は出来たので今日か遅くとも明日には出航しようかと思っております。

 

「あ!マルコさん久しぶりです~!」

 

...そう、何故か住民にも人気がある。殆ど町には来ないというのにだ。

 

「久しぶりだねェ、最近はどうだよい?」

「あーもうそれはマルコさんのおかげで食料にも困っておらず平和な毎日を暮らしていますよ!」

「...あれ、俺はあまり君達とは会ってない気がするんだが...」

 

「ああ!マルコさんが倒した動物達は基本全てこの町が回収しているんですよ!」

 

初耳なんですが。あれ?ちょっと待ってくれ

 

「じ、じゃあ、池に沈めていたデカイマンモスの解体肉は...?」

「あ、確か夫が今日の探索では極上の肉が獲れたぞとか言ってました!」

 

...マジかよ、この所食糧庫の池が妙に荒らされていると思ったらそいつ等のせいかよ。

まあ、もう終わった事だしいいかな。

 

「わかったよい、ありがとよい!じゃあな!」

「はい!またお話しましょうね!」

 

こんなやり取りを経て住民と別れる。人と喋るのは久しぶりで途中思わず素の喋り方で喋ってしまった...

まあそんなことは置いておいてだ。不死鳥の力が無い今、海を航海出来る手段は船を手に入れる事のみ。つまり小船1隻貰わなくてはならない訳だ。

出来れば今日中に出航したい為、さっさと船を貰っていくことにしよう。

 

 

 

★☆★

 

 

 

「いやいや駄目だよ。」

 

造船所に行って真面目に小船1隻タダでくれって言ったら断られた。そりゃそうだよな、そんなの俺だってそうする。

 

「そこを何とか!」

「駄目ったら駄目だ!!出ていきな!!!」

 

はい、追い返されましたと。あ~もううまくいかねぇ...

それから店を出て、もはや行く当ても無く、最悪いかだを作って航海しようかと考えていた時の事だ。

 

「海賊だァ!!海賊が来たぞォ!!!」

 

住民の叫び声。急いで俺はその叫び声を上げた住民の下へ走っていく

 

「どうしたんだよい!?」

「マルコさん!せ、()()()()()()()()()の旗を掲げた海賊船が港に!!ほら!!!あれですよ!!!!」

 

住民が叫びながら指差した船のマストには、明らかに目に三本線の入った海賊旗が描かれていた。

―赤髪海賊団!!四皇の化け物の本船だ!!!

 

「...安心しろい、俺が追い払ってやるよい。」

 

正直勝てるとは思っていない。だが奴等は良識のある海賊として有名、話し合いをすれば追い払えるはずだ!

 

「あ、ありがとうございます!マルコさん!!」

 

俺は港に向かって、何事も無いようにとだけ祈りながら走って行った。

 

 

 

 

★☆★☆

21

 

 

 

 

港に着くと町長と赤髪海賊団船長、赤髪のシャンクスが立っていた。

 

「この村は基本海賊上陸禁止なんですよ、そこを理解してください。」

 

どうやら町長は俺と同じく話し合いで解決しようとしているらしい。四皇相手なのに度胸があるなと思う。

―が、

 

「安心してくれ町長さん、俺達は「そこまでだよい!」」

 

町長には恐らく対応出来ないと思ったので俺が出ることにした。俺はそのまま剃で背後に回り首に手を回しサバイバル用のナイフを赤髪の首に突きつける。町長はがくりと膝をついていた。

 

「何しに来た海賊、用件次第じゃ俺が相手してやるよい。」

「...とある男を俺の仲間にスカウトしに来たんだ、航海中、とある噂を聞いたもんで。」

 

俺は回していた手を解放し、そのまま一歩後ろに下がった

 

「...俺の事かよい。」

「......ああ、そうだ。今ので確信した。」

 

...うわ~、確かに原作でもスカウトされてたな~、このまま白ひげ海賊団に行こうかな~なんて思ってたけどまあいいか。そうすれば今日中に航海出来そうだし。

―けど、俺は9年間地獄のように自分の体を鍛えていた。そう簡単に人様の下に付くなんてのは御免だ。

 

「俺と決闘しろい。」

「......何?」

 

俺はナイフを持つ右腕を青く染める。

 

「!!...それはバレットさんと同じ色...!!!」

「俺は9年間、猛獣しかいないこの島で生き抜き、食物連鎖の王となった。その俺には猛獣達の、いや、この島の王としてのプライドってもんがある。だから簡単には仲間に出来ねぇぞい。」

 

「...面白い、お前には本気で相手をしてやる」

 

その瞬間、俺のサバイバルナイフと赤髪の白刃が常人には認識できない速さで何度もぶつかり合い火花を上げた。斬りあう中、段々目が慣れてきた俺は赤髪の剣筋が見えるようになってきた。その剣筋はとても危うく、俺の猛攻に何とか反応しているだけで攻撃をかます余裕がないように見えた。

大きな隙を作る為に一度大きく力を篭めてナイフを振り上げる、俺の怪力で弾かれた刀と共に赤髪は体形を崩した。崩した隙に左足で脇腹を狙う。

 

「嵐脚“飛鳥”!!」

「ぐはっ...!!!」

 

飛ぶ斬撃が赤髪の脇腹に直撃したのを確認し、一歩後ろに下がる

 

「どうした、こんなもんじゃあないだろい?」

「...ふふ、はははは!!!」

 

赤髪は突然、傷口を押さえながら笑い出す。

 

「は?何で笑ってるんだよい!?」

「ははは...いやぁ、俺がまだ海賊見習いだった頃を思い出してな、こんな風に手も足も出ずに完封されたっけ。」

 

そう言いながら彼は剣を鞘の中に戻した。すなわち降参を意味する

 

「...どういうつもりだよい。」

「今の俺じゃああんたには勝てねぇ。だからまた出直して来ようかと。」

 

そう言って赤髪は船の方に向かって歩いて行く。

 

「ちょっと待てよい!」

 

俺が呼び止めると赤髪は不思議そうにこちらに振り返った。

 

「仲間になるつもりは無ェが、しばらくお前の船に置いてくれねェか!?」

「...どういうことだ。」

「俺は今とある悪魔の実を探している!9年間この島で鍛えると共に悪魔の実を探していたんだが実の一つも見つかりやしなかった!!造船所に寄ったんだが金が無いから追い返されたんだ!だから求めている悪魔の実を探し当てるその時までいさせてくれねぇか。」

 

わがままを言っていることはわかっているから土下座をして地面に頭を擦り付ける。

 

「ぷぷっ~!!アーッハッハッハッハ!!金が無ェから海に出れないのか!!そりゃァ傑作だ!!」

「う、うるせぇよい!!!」

 

いやほんと恥ずかしい話なんだから笑わないでほしい。

 

「ヒィ~...あ、そういえば戦利品に悪魔の実が一つあったんだが見に来るか?」

 

悪魔の実と言う単語が出てきた瞬間、俺は心がずきりとした。

―もしかしたら、俺の求めているものかもしれない。

 

「い、いいのかよい?」

「ああ!さあ、こっちへ来いよ!」

 

俺は地面から立ち上がり、太陽に照らされる赤髪の後を着いて行った。

 

「......」

 

町長はただ、目の前で起こった出来事を頭の中で整理できずにいた。

 

 

 

 

 

 

★☆★☆★

 

 

 

 

 

 

「船長!!どうしたんだその傷はァ!!!」

 

船に上がった時、赤髪の周りにたくさんのクルーが集まっていた。どうやら彼の腹の傷のことで騒いでいるようだ。...俺が付けた傷だから俺が面倒見てやらなきゃな。

 

「赤髪、血の色は何色だよい。」

「...少し黒いな。」

 

成程、静脈を切ったのか。なら話は早いな。

 

「痛いと思うが、腹を思いっきり押さえてろい。他のクルーは早く包帯を持って来いよい!」

「あ、ああ。」

 

クルーの何人かが包帯を取りに船室に戻る、赤髪は目を見開いて俺の事を見てきた

 

「なんだよい、顔に何か付いてるかよい。」

「いや、お前医療の知識があるのか...?」

「一応船医を勤めれる位の知識はあるよい。」

 

まあ、何か頭に染み付いてたしな、この知識には何度も助けられた。

 

「持ってきたぞ!」

「あいよ!じゃあ俺にくれい。」

 

船員から包帯を渡される。俺はまず包帯を何枚も重ね、折って分厚くした物を彼の脇腹に当てる。彼を見ると痛そうな表情をしているがおかまいなしにぐっと押し込む。

 

「痛ェ!!」

「うるせぇよい、男だろ?」

 

傷がついた箇所を圧迫するように、キツくキツーく包帯を縛り上げた。体力馬鹿そうなコイツならこれでどうにかなるだろ。

 

「包帯は三十分に一度取り替えるからな。」

「...ああ、ありがとよ!」

 

さて、これでやっと本題に移れる訳だ。

 

「悪魔の実はどこにあるんだよい?」

「ああ...ルウ!悪いが持って来てくれ!」

 

その声に反応した巨漢デブ、ラッキールウが船室へと走って行った。見た目の割にかなり足が速いんだなアイツ

 

「ハァ、ハァ...全く、船長も人使い荒いぜ...」

 

そう言いながら一つの小さな宝箱を持ってきた。「こいつに渡してくれ」と言われた彼は俺にその宝箱を渡した。

俺は一度大きな深呼吸をする。悪魔の実を生まれてはじめて見るし、もしかしたら食べるかもしれないからなおさら緊張する。

 

「行くぞ......」

 

静けさに包まれた中、俺は思いっきり宝箱を開けた。その中に入っていたのは全体的に青白くぐるぐる模様の入ったリンゴサイズの実。

これは間違いなく悪魔の実!しかも、俺が求めていた実と全く同じ形!!何故わかるのかだと?悪魔の実図鑑は偉大ですねとだけ言っておこう。

 

「...貰っていいのか。」

 

恐る恐る赤髪に聞いてみる

 

「ああ、だが()()()()()()お前に易々と譲ることは出来ねェなァ。」

 

...くそっ、

 

「...しゃーねぇよい、今日から赤髪、お前は俺の船長だ。今ここでこの実を食べてお前に忠誠を誓う。」

「ああ!ならやるよそれ!おいお前等!!宴の準備をしろォ!!!」

 

その一声で船上の空気が一変。まるでお祭り騒ぎの様だ。

俺はその声を背景に、宝箱の中の悪魔の実を手に取り、食した。

(マッズ~!!!いくらいろんなもん食ってきた俺でもここまでマズい物は食った事がねェ!!!)

苦味、辛味、臭い、食感共に最低級のそれは、もう二度と味わう事のない味なので、我慢しながらも咀嚼して、飲み込んだ。

 

「おぇええええ...」

「がーっはっはっは、マズかったろ!」

「もう二度と食いたくねェよい。まァもう食えねえんだが。」

 

「宴の用意は終わったぜ!お二方!!」

 

クルーから俺達に呼び声がかかる。「おう!今行く!」と返答を返した赤髪は無理矢理俺の手を引っ張り、船上の中心へと向かっていく

 

「お前達!今日から俺達の仲間になる...えっと、名前は何だった。」

「マルコだよい!今日からこの船で世話になるよい!よろしく頼むよい!!」

 

俺の一声を引き金に大きな叫び声が響き渡る。ある者は方を組み合い踊り出し、ある者はつまみの取り合いで喧嘩をはじめ、またある者は船内から楽器を持ってきて演奏を始めた。

俺はその微笑ましい光景を肴にして隅の方で酒をちびちび飲みだした。

 

「―主役がこんなところにいてどうする、マルコ。」

「...赤髪、いや、シャンクス。」

 

彼は酒樽を持っていない片方の手をこちらに差し伸べた。

 

「いっしょに飲もうぜ、マルコ。」

 

その時俺に向けた全てを見透かすような澄んだ瞳は今でも忘れられない。

とにかく俺は、この日から赤髪海賊団の一員になったんだ。

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