『『イーブイ』』
洞窟の先には少年と少女たちがいて走って行ったイーブイたちと遊んでいた。
「お、レオ、お前のイーブイ、もうあいつらに懐いてるな」
「そうみたいだな」
「あ、ヤッチーノ、お帰り」
「ただいま、ダニエル……みんなこいつがここの新しい住人のレオだ」
「本当にここに住んでるだな」
「ああ、レオ、で、こいつがダニエル」
「よろしくな、レオ」
「で、この子がキャサリン」
「よろしくー」
「それとアリスだ」
「よ、よろしくお願いします」
「ああ」
『『イーブイ!!』』
「ん、ルーカスはいないのか?」
「ルーカス?」
「レオ、ここのリーダーだ、仕事とかも拾ってきてくれる」
「なるほどな」
そこへ、
「あ、ルーカスが帰ってきたよ」
キャサリンは洞窟へ入ってきた男に近寄っていったのだ。
「ただいま、キャサリン」
「お帰り~、ルーカス」
「ああ……ん、ヤッチーノ、そいつは?」
「ルーカス、新入りのレオだ」
「そうか、珍しいな、お前が新入りを入れるなんて、ルーカスだ」
「レオだ」
「さて、明日には仕事がある、君も働けるか」
「ああ」
「大変だぞ、レオ」
「ヤッチーノ、なんの仕事だ?」
「鉱石の採掘だ、なっ、ルーカス」
「採掘と言うよりはほぼ盗掘だ」
「盗掘?」
「人がいない時間帯の採掘所からありったけの鉱石を手に入れてそれを金に変える、明日の夜にパイラタウンの外れ採掘所へ向かう、準備しとけ、レオ、ヤッチーノ」
「了解」
「ああ、わかった」
『『イーブイ』』
そして、次の日。
「ほら、レオ、起きろ」
『ナゾォ』
「……ヤッチーノ」
『『イーブイ』』
「朝飯……時間的には昼だが飯作るの手伝え」
「……それ、サンドイッチだろ、挟むだけ」
「るせぇ、俺はサンドイッチ作りの達人なんだぞ」
「ヤッチーノ、それ本当に野菜挟んでるだけじゃん」
「ダニエル、野菜をたくさん食べれるんだ、感謝しろ」
「レオはどんなサンドイッチ、作るの?」
「キャサリン、レオは俺様の真似して作るから俺様よりおいしくないぜ」
そして、サンドイッチが作られたのである。
「ねぇ、ヤッチーノ……これ、パンが野菜を挟んでるの?それともサラダの上と下にパンがあるの?」
「……ダニエル、てめぇ」
「で、でも、こっちなんて見た目綺麗で鮮やかで……」
「ほぉ、ヤッチーノ、腕を上げたな」
「なぁ、アリス、ルーカス、それはレオが作ったやつだぜ……」
「え」
「……そうだったのか」
アリスは驚いた表情をしルーカスについてはわざとなのは明らかであった。
「……ヤッチーノ、可哀想ね」
「キャサリンの言う通りだな」
それを見ていたキャサリンとダニエルは大笑いをしたのだ。
「なんで、レオの方が上なんだ、なぁ、レオ!!」
「知るか」
『『イーブイ』』
「さて、お前らそろそろ行くぞ」
ルーカスの車に全員乗り込みパイラタウンへと向かったのである。
「ここがパイラタウンか」
『『イーブイ?』』
「どうした、レオ?……!!お前怯えてるのか?」
表情の暗いレオにヤッチーノは不思議そうな顔をしていた。
「いや、この町の治安の悪さは噂には聞いていたからな、元々近寄りたくなかった」
「レオ、お前、子供かよ」
「ヤッチーノも子供だろ、お前も俺も、というよりルーカス以外はな」
「確かに」
「お前らこの町の動静を確認してから向かうぞ」
ルーカスの指示でレオたちはパイラタウンを歩き出したのだ。
パイラタウン、全体的に治安の悪いオーレ地方の中でもトップを争う治安の悪さを誇り警察の出動回数は異常に多い。
「ねぇねぇ、ちょっと遊びに行かない?」
「楽しいよー」
「え、あの、いえ、その」
見知らぬ少年2人にアリスが絡まれていたのである。
「ほら、やめなさい!!」
「キャサリン……」
キャサリンがアリスを助けに行った。
「なんだよ、君も一緒に遊ぼうぜ」
「おいでおいで」
そこへ、
「お前らやめておけ」
レオが仲裁に入ったのだ。
「なんだお前」
「やろうってのか!!」
少年のひとりはモンスターボールからワンリキーを出したのである。
「やっちゃえ!!」
「俺様のワンリキーで粉砕してやる」
『ワンリキー!!』
『『イーブイ!!』』
「よし、イーブイ、たいあたり」
『『イーブイ』』
イーブイたちはワンリキーにたいあたりをした。
しかし、
『ワンリキー!!』
『『イーブイ!?』』
イーブイたちはワンリキーに攻撃されて転がったのだ。
「よし、とどめだ」
『ワンリキー!!』
その時
「ヤッチーノ、頼んだぞ」
「あいよ、ナゾノクサ、ねむりごな」
『ナゾォ』
『……ワ、ワンリキー』
ルーカスの指示でヤッチーノがナゾノクサのねむりごなでワンリキーを眠らせたのである。
「レオ、行くぞ」
「……ああ」
『『……イーブイ』』
「………」
「レオ」
ルーカスがレオの肩に手を置いた。
「……これから強くなれ」
「ルーカス…………そうだな」
『『イーブイ!!』』
「レオ、あ、ありがとう」
「ん?」
「た、助けてくれようとして」
「あ、ああ」
「アリス、それって助けられてないって意味になってるわよ」
「え、違う違う、違うよ、キャサリン……違うよ、レオ」
「……俺は別に構わない」
「違うよって」
「わかってる、だから次は助けてやる」
「……うん!!」
その後、レオたちは鉱石の採掘所へ向かい採掘できるだけの鉱石を盗掘しそれをルーカスが裏のルートで金銭に変えていたのだ。
それからレオはヤッチーノたちと生活し盗掘や金になることを繰り返し続け数ヵ月が経過したのである。
この日もパイラタウンの採掘所で盗掘をしていた。
「これは?」
レオは他とは違う鉱石を見つけた。
「レオ、それはエンペラーメタルだ」
ルーカスはレオの見つけた鉱石を見てそう言ったのだ。
「エンペラーメタル?」
「ああ、やはりあの話は本当だったか」
「ルーカス、どういうことだ?」
「元々、パイラタウンは町全体が採掘所だった、そして、町からの鉱石を取り尽くして廃鉱となったが地下の方から新たな鉱石が発見されたんだ」
「それがこのエンペラーメタルか?」
「そう言われていたがすぐに誤報と騒がれ結局パイラタウンの殆んどの採掘所は廃鉱になった」
「どうしてだ?」
「エンペラーメタルはそう簡単に手に入る鉱石じゃないしひとつの採掘所から取れる数も僅かだ、誰かが独占したかったんだろうな」
「これは金になるか?」
「いや、騒がれて俺らの悪事が露見するからそれは見えないところに捨てるか、持っておくかしておけ、たぶん、この採掘所にはそのひとつしかないだろうし」
「これだけなのか?」
「恐らく独占したやつがここのエンペラーメタルも既に採取してる、それは偶然残っていた物だ、よし、そろそろ戻るぞ」
そして、レオたちはアジトへと帰ってきたのである。
「ちょっとレオ、話がある」
「?ああ」
「お前ら先に入っててくれるか?」
「「「はい」」」
ヤッチーノやダニエルたちは車から降りてアジトへと入っていった。
「レオ、俺らとの生活はどうだ?」
「……どうした、急に?」
「どうだって聞いてるんだ」
「……まぁ、悪くない」
「そうか」
「何だよ」
「ここに来て暫くたったから聞いてみたかっただけだ」
「……そういや、アリスは今日なんで来なかったんだ」
「別の仕事を頼んでたんだ、さぁ、戻るぞ」
「……ああ」
そして、レオとルーカスはアジトに入ったのだ。
その時
「「「「ハッピーバースデー!!レオ」」」」
アジトのメンバーがクラッカーを鳴らしたのである。
「これは……」
「レオ、誕生日だろ」
ルーカスは誕生日プレゼントととしてジャケットをレオにかけた。
「ルーカス……」
「お前、少しだけ俺より年上かよ」
ヤッチーノはさらにクラッカーを鳴らしたのだ。
「レオ、そのジャケットでかくない?」
「ダニエル、成長するからいいじゃない、それみんなでお金出しあって買ったのよ、ほら、アリス、はやくはやく」
アリスが手作りのケーキを持ってやってきたのである。
「こ、これもみんなのお金で材料買って作りました、はやくロウソクを吹いてください」
「…………ありがとう」
『『イーブイッ!!』』
そして、レオはロウソクをふいた。
レオはこの日常に幸せを感じ始めていたのだった。
この時期のレオはポケモンバトルの実力は殆んどありません、シャドー倒したレオだったらあのワンリキーすぐに倒せます、もっと言うとポケモン・ザ・ムービースペシャルのレオだったら瞬殺です。