ダニエルとキャサリンのクマシュンの事件から2年が経過していた。
「ここか?ルーカス」
『『イーブイ』』
「ああ、そうだ、前よりいいだろう?」
レオたちはアジトの場所をエクロ峡谷の近くに移動していたのだ。
「……」
「なんだレオ?」
「ルーカス、ここ最近、場所を何度も移動しているがどうしてだ」
「………」
「まぁまぁレオ、わたくしはここいいと思いますよ、ほら、湧き水も、まるで洞窟にオアシスみたいな」
「アリス、そう言う問題じゃないんだ」
「えっ?」
「ルーカス、これを持っているか?」
レオは
「いや、持っていない」
「それじゃイッシュの身分証明書はあるか?」
「……捨てた」
「……そうか、ルーカス、お前、警察にマークされているんじゃないのか?」
「……」
「P★DAには警察にマークされると表示される機能がある、もし、ルーカスがマークされているなら表示されていると思ったが……」
「やめましょうよ、レオ」
「……いや、アリス、話そう」
「ルーカス!?」
「いいんだ、もう話さなきゃ駄目だ」
ルーカスはイッシュ地方でのアリスとの出会いを話した。
そして、
「俺がこっちに潜伏していることを警察に気付かれた、だから、ここ最近アジトを転々としている」
「……そうだったのか……そういうのは早めに言え」
「……すまなかった、レオ……」
「で、どうするんだ」
「ん?……ああ、解散するか」
「「「「え!?」」」」
『ナゾォォ!?』
『クマシュュン!?』
レオ以外は驚きの声を上げたのだ。
「レオとヤッチーノは元々オーレの人間で窃盗もまだ警察には知られてない、ダニエル、キャサリン、アリスはイッシュで行方不明となっている、つまり、犯罪者は俺だけだ……よく考えておけ、特にレオ、ヤッチーノは俺と一緒だと犯罪者扱いされやすいからな」
「「えっ?」」
「さっきも言ったがダニエルたちはどんな状況でも言い訳できる、が、君たちは同罪にされる可能性が高い……まぁ、考えるんだな」
その頃、オーレ警察の本部では刑事たちや国際警察の捜査官が集まっていたのである。
「あれから2年も警察の追手を回避するとは大した物ですな」
「ああ、どうやら年下の人間と行動を共にしているようだがモニターには移っていないようだな」
「それにしても国際警察が関与しても逮捕できないとは……」
「いいや、この地方の治安と悪さと警備の悪さが原因だ、聞けばハンターがポケモンを取引する時にこの地方を経由することが多いそうじゃないか」
「そんなのイッシュの警察がそのルーカスとか言う犯罪者を逃がしたからだろ、警察内部に手引きしたやつでもいたんだろ……それに俺たちはエクロ盗賊団の対応で忙しいのにそんな他の地方の犯罪者ひとりに対処してられるか!!」
来ていた国際警察の刑事とオーレ警察の刑事は言い争いをしていたのだった。
「なぁ、どうするよ、レオ」
「ヤッチーノ、俺は別に構わない」
「はい?」
「俺たちはもう既に犯罪をおかしている、今さら警察に追われているルーカスと共に行動することを拒む理由もない」
「……けど、P★DAに表示されてないなら犯罪者じゃないよな?」
「……」
「まぁ、でも、ルーカスと一緒の方が生活しやすいからな、解散したら生活大変だろうな」
「ああ……けど、俺たちはともかくダニエルたちはそうはいかない?」
「ん?」
「あいつらは本当になにもしていない人間だ、そんな奴らが俺たちと一緒に数年間も暮らしていたというのはあいつらにとって良くない」
「じゃどうするんだ」
「わかんねぇ、けど、ちゃんとイッシュ地方に帰った方がいいかもな」
「……」
レオとヤッチーノの会話を聞いていたダニエルとキャサリンは浮かない表情になっていた。
「どうするの?ダニエル」
『クマシュュン……』
「俺たちはイッシュに帰った方がいいかもな」
「え?」
『クマシュュン』
「たしかにルーカスたちは世話になった……けど、ずっといる必要はねぇだろ」
「……アリスはどうするのかな?」
「え?」
「だってアリスは元々ルーカスと一緒にいたじゃん」
「そうだな」
「それってつまりどこにもいく場所がないってことだよね」
「……アリスは実家に帰るの嫌がってるしな」
そんなアリスはルーカスと一緒にいたのだ。
「なぁ、アリス」
「……はい」
「どうする?」
「……わたくしはルーカスと一緒にいます」
「………」
…あの時は勢いで連れ出してしまったが本当にこれでよかったのか…
その日の夜、レオは夕飯の準備をしていたのである。
「できたぞ」
レオは用意した料理を並べた。
そして、夕飯を食べながらそれぞれが思いを話したのだ。
「俺とヤッチーノはこのままここにいる」
『『イーブイ』』
「問題ないだろ?」
『ナゾォォ』
「私とダニエルはクマシュンを連れて帰ろうと思う」
『クマシュュン』
「俺もキャサリンもイッシュの実家に戻ってやり直すことにした」
「ルーカス、わたくしもレオやヤッチーノと共にルーカスと……」
「アリス……お前もダニエルたちと帰れ」
「えっ……」
「お前もダニエルたちと実家に戻ってやり直すんだ」
「!!どうして……」
そう言いルーカスは外へ出ていったのである。
「今までありがとうな」
『『イーブイ』』
「お前らのこと忘れないぜ」
『ナゾォォ』
レオとヤッチーノはダニエルたちに手を伸ばした。
「こちらこそ」
「ありがとう」
『クマシュュン』
「………」
「アリスも一度オーレから出ましょう、実家に帰るかはそれから決めましょう」
『クマシュュン』
「……はい」
数日後、アイオポートの港にレオたちはおりイッシュ地方へ行く船にダニエル、キャサリン、アリスは乗ろうとしていたのだ。
そして、レオとヤッチーノはそれを見送っておりルーカスは物陰から見送っていたのである。
「またね」
『クマシュュン!!』
「じゃあな」
「皆さん、お体に気をつけて……さようなら……」
「ああ」
『『イーブイ』』
「元気でな、3人とも」
『ナゾォォ』
そして、船は出港し少し進んだ。
その時
「えいっ!!」
「「えっ!?」」
『クマシュュン!?』
アリスは海に飛びこみ港までたどり着き走っていったのだった。
ルーカスとレオ、ヤッチーノは飛び込んだアリスを探しに行くもアリスが飛び込んだことで警察まで来てしまっておりレオたちは一度場所を移動したのだ。
「アリス、どこへいったんだ」
『『イーブイ』』
「まさか、海に飛び込むなんてな」
『ナゾォォ』
「とにかくアイオポート付近の砂漠を俺は捜す、レオ、ヤッチーノでアイオポート内を頼む」
「「ああ!!」」
その頃、アイオポート近くの砂漠にアリスはいたのである。
「……どうしよう……」
そこへ、
「何やってんだ、お前?」
大柄の男とスキンヘッドの集団がやって来た。
「ボス、どうしました?」
「こんなとこに少女がいたんだよ、お前ら金品持ってないか調べろ」
「「へいっ!!」」
レオとヤッチーノはアイオポートに戻りアリスを捜していたのだ。
「やっぱり話題になってるな」
『『イーブイ』』
「……これだけの騒ぎだ、警察も増えるだろうな」
『ナゾォォ』
レオたちの近くにいた警察が無線で会話していたのである。
「海に飛び込んだ少女は見つかったか?」
『……どうやら砂漠の方でエクロ盗賊団に少女が囲まれてるそうです』
「……その少女がその子か?」
『それは確認してみないと……』
「ヤッチーノ」
『『イーブイ!!』』
「ああ」
『ナゾォ』
レオとヤッチーノはバイクで飛び出したのだった。
「ヘルゴンザ様、これです」
スキンヘッドの男はアリスから奪った金品を大柄の男、ヘルゴンザに渡した。
「ちっ、持ってるのはこの程度かよ」
その時
「アリス!!」
『『イーブイ』』
レオとヤッチーノがバイクでやって来たのだ。
「何やってんだ」
『『イーブイ!!』』
「ご、ごめんなさい……」
「……おい、レオ、アリス……こいつらエクロ盗賊団だぜ……」
「……イーブイ」
『『イーブイ!!』』
「おい、戦うつもりか」
「……俺が戦う間に逃げろ」
「まてまて、敵うわけないだろ!?」
「坊主、俺たちとやる気か……いいだろう、ダーテング」
ヘルゴンザはモンスターボールからダーテングを出したのである。
「イーブイ、たいあたり」
『『イーブイ!!』』
「リーフブレード」
『ダーテング!!』
ダーテングのリーフブレードでイーブイたちは戦闘不能になった。
「なにっ!?」
「ダーテング、あの坊主にもお見舞いしてやれ、シャドーボール」
『ダーテング』
「なっ……」
ダーテングのシャドーボールがレオに直撃したのだ。
「「レオ!!」」
レオは吹き飛び立ち上がれなくなっていたのである。
「やばい、逃げるぞ」
ヤッチーノはレオのモンスターボールでイーブイたちを戻しレオを担いでバイクに乗った。
「アリスも後ろに」
『ナゾォォ!!』
「はい!!」
アリスが乗ろうとしたのだ。
その時
「えっ?」
ルーカスがやって来てアリスを下ろしたのである。
「「「ルーカス!!」」」
「警察が来てる、いけ」
「ちっ……お前ら撤収だ」
「「へいっ」」
ルーカスの言葉を聞いてエクロ盗賊団たちは撤退していった。
「なぜ、下ろすんですか?警察が来てるなら早く」
「……アリス、お前はここに残れ」
「えっ?」
そして、ルーカスはアリスを突き飛ばしたのだ。
「えっ!?」
『ナゾォ!?』
「なにやってる、ルーカス」
そして、向こうの方から警察が近づいてきたのである。
「どうして……」
「……アリス、お前は警察に保護されて戻った方がいい」
「……嫌です」
「……レオ、ヤッチーノ、頼む……いけ」
「……ルーカス……おい、ヤッチーノ」
「……わかった」
『ナゾォォ』
ルーカスの頼みを聞いたレオとヤッチーノはバイクを走らせた。
「そんな……」
「……ありがとう、レオ、ヤッチーノ……」
…俺は今まで犯罪ばかりしてきた、アリスに全うな生き方をしてもらう、これが俺のせめてもの罪滅ぼしだ…
そして、到着した警察にルーカスは逮捕、アリスは保護されそれぞれイッシュ地方へ戻されたのだった。
とまぁ、ルーカスたちと解散しレオとヤッチーノだけになりました、これからポケモンコロシアムの本編へと話が近づいてきた行きます。