「ぬわぁぁぁん疲れたもぉ
練習1145141919時間とかやめたくなりますよ」
「しょうがないですよTDKR先輩大会が近づいてるんですし....MUR先輩なんて見てくださいよ先輩の810倍も練習してたんですよ」
「ポッチャマ…ポッチャマ…(小声)」
「まぁあれは池沼だし多少はね? さーて練習も終わったし遠野とデートしにい━━━━━」
「あっそうだ(唐突)おいTDKR軽く組手を364時間やるゾ」
「ふぁっ!?うーん....」
(先輩達大変だなぁ)
ここは正バビロン学院大学の迫真空手部。
この部活には3人の部員がいる。1人目は気弱そうな雰囲気を醸し出している男、KMR。部の中では最も後輩であり、先輩のTDKRに誘われ去年迫真空手部に入部した。部の顧問であるAKYSからは『光るものがある』と期待を寄せられてはいるが、まだ大会には出場した事がなく、練習もギリギリこなせている、といった程度である。
2人目は、KMRを誘い、空手部に入部させた男、『うんこの擬人化』とも呼ばれるTDKR。
酷い渾名だが、実力は伴っており、出場した大会では負け知らずであり、TDKR個人での力であれば全国を争える程。
そして最後の3人目がMUR、迫真空手部の中で最古参である。
性格はよく言えば天然、悪くいえば突き抜けた馬鹿であり、池沼とも呼ばれている。
しかし、迫真空手部入部当初から力を見せており、入部から1年で全国制覇を成し遂げるレベルの強さを誇っている。
たった3人しかいないこの迫真空手部だが、過去にMURが優勝した際、インタビュアーがAKYSに強さの秘訣を聞いた時には、こう答えている。
「うちの部では、迫真空手に集中してもらう為に、同性異性問わずに交遊を禁止しています。厳しいように思えますが、熱心に取り組む事で力をつけて欲しいと考えているのです」(AKYS)
このインタビューの後、TDKR、KMRが入部し、現在に至る。
☆
「MURさん、組手の前に風呂入っていきませんか?」
「僕も賛成です、練習で汗がベトベトなので早くシャワー浴びたいです」
「お、そうだな。それならお風呂でポッチャマいっぱい浮かせることにするゾ^〜」
練習終わりのMUR達は、風呂に入ることに。
暫くして、3人が風呂から出てくると、TDKRの腹から大きな音が鳴った。
「MURさん、腹減らないですか?」
「腹減ったな」
「この辺にぃ、美味いラーメン屋の屋台、来てるらしいっすよ。」
「美味いラーメン!?」
「うお、何だよKMR、嬉しそうじゃねえかよ」
一瞬驚いたTDKRだったが、KMRの表情を見るとニヤリとした笑顔になった。
KMRはラーメンがかなりの好物で、食いつかずには居られなかったのだ。
KMRは言ってから何かに気づいたように手で口を抑えた。
「すみません、今日のご飯を決めるのはMURさんでしたよね」
迫真空手部では、毎日の練習が長い為、夕食はいつも3人で外食をしている。
しかし、1人が毎日食事の場所や内容を決めていては内容に偏りが出るという事で、毎日順番に食事内容、場所を決めることになっている。
そして、今日の夕食決めはMUR。
TDKRはMURになら話をつけやすいとみてわざとMURにラーメン屋の屋台の話を振ったのだ。
「KMR、謝ることないゾ。俺もラーメン食べたくなってきたし、今日はこのままラーメン屋の屋台に行くゾ」
「本当ですか!」
そうして、3人は稽古場を後にし、ラーメン屋に向かうことにした。
この行動がいつもと変わらない日常を断ち、毎日の厳しい練習ですら生温いと感じさせ、夕焼けに映る下北沢を崩壊させる最悪の行動になるとは、この時誰も予想していなかった。
他愛のない会話で盛り上がりながら道を歩いていると、TDKRの言っていたそれらしき屋台に辿り着いた。
「いらっしゃい。って、あれ?君たち。」
「「「あっ! GOさん!!」」」
その屋台の主こそが、3人を恐怖に陥れる元凶の男だった。
今回は短いですが次回からは少しながくなります!