新年初めての投稿です!切のいいところで終わっちゃってますが、そこはご容赦をば………
因みにそれぞれの場面で作者が独断で決めた推薦BGMがありますのでよければ聞いてみてください。
翼サイド・『Krieg』
クリスサイド・『Jenzeits』
マリアサイド・『Schutz Staffe』
切歌、調サイド・『Noil me Tangere』
ギィン!と鉄と鉄同士がぶつかり合う音が鳴り響く。
そこではアームドギアである刀を握った翼が、朱く輝く古風な両刃剣を握った黒髪のロングヘアーに漆黒の軍服に身を包んだ少女と何度も打ち合っていた。
「―――ハアッ!!」
「クッ!!」
数分前、突然後ろから斬り掛かってきた少女に咄嗟に気づいた翼はなんとか防ぐもののこうして打ち合っていたのだ。
ガキィン!と何度目かの打ち合いの末、翼と剣と少女の剣は鍔同士があたり、俗に言う鍔迫り合いを起こしていた。
「お前は………お前はいったい何者なんだ!?」
「そう聞かれて、馬鹿正直に答えるとでも!」
翼の問い掛けに少女は否と答え、彼女を押し弾く。咄嗟に後ろに飛び退く翼だが少女はすぐに距離を詰め追撃する。
しかし、当たる直前に剣でなんとか防ぐ。
(なんなんだ!?この強さは!)
少女の剣術は常人が会得するもののそれでは無く我流ではあるが何処かが常人離れしているものであり、シンフォギアを纏っている事で身体能力が向上している翼を押し込んでいた。
「くっ、ならば!」
拉致があかない……。そう判断した翼は少女を押し込んで後退させ自身は上空へ飛ぶ。
「幾千の刃、交わしきれるか!」
上昇した翼の周りに無数の青いエネルギー状の剣が具現化され少女へと降りそそぐ。
剣の数は広範囲まで及び、もはや少女に逃げ場無し。決着はついたかに見えた。
―――――――少女が常人であればの話だが…………
「――――フッ」
無数の剣に対し、少女は慌てず逆に落ち着いた雰囲気で剣を構える。瞬間、ボウッ!と炎が剣全体を包み込み少女は一息吐くと
「ハアッ!!!」
一閃――――
少女が起こした行動(アクション)はたったそれだけ。
しかし、一閃と共に剣風と爆炎が発生し辺り一体を巻き込み、少女へと降り注いでいた剣も爆炎により消される。
「―――なっ!?」
あまりの出来事に困惑する翼。しかし、一閃と共に起こった剣風と爆炎はとどまる事をしらず翼に襲いかかる。
「あああああああああッ!!?」
爆炎に巻き込まれ、剣風により体中を斬り刻まれながら地面へと叩きつけられてしまう。
(いったい…………なにが………?)
意識が朦朧としている中、ただひたすら思案していた。彼女が起こしたのはたった一閃。なのに、なぜ爆炎と剣風が起こるのか?わからない、もはや人間技ではない。
「でも、そうだな……………。この先、貴方達の敵になるのだから。名乗った方がいいのかもしれないな」
カツカツ……、と燃え盛る道路を悠々と歩きながら倒れ伏す翼に足を進める少女は剣を構え名乗った。
「『聖槍十三騎士団・黒円卓第五位』、獅子心剣(レオンハルト・アヴグスト)櫻井螢。それが私の名前よ、
それだけを言うと少女――――『櫻井螢』は再び翼へと斬り掛かった。
ーーーーーーーー
「!?」
自身に向けられた膨大な殺気を感じたクリスは咄嗟に横へと避けた、直後
ドゴォン!
と何かを砕くかのような削音が鳴り響いた。
一体何が?そう思い、つかさず後ろを振り向くと
「――――――な………」
絶句。クリスの目に映った光景を一言で例えるとすればそれだろう。
先程までクリスがいた場所は、コンクリートの道路が抉られオフィスビルの壁に至っては深い穴が空いていた。
なにをどうしたらこうなるのか?
そんな事を思いながらもクリスは自身を落ち着かせようとする。
すると―――
「ハッ、今の避けるなんざぁ劣等にしちゃあやるじゃねぇか。いや、てめぇが
「!?誰だッ!?」
何処からか声がかかり、クリスは銃口を向けた。
コツコツ、とビルの影から歩く音が聞こえクリスへと近づくと月の光がその人物を照らしだす。
その人物は白髪白面に黒いサングラス。漆黒の軍服に身を包んだ男でその顔には獰猛な笑みを浮かべていた。
その瞬間にクリスは理解した。先程の出来事はこの男がやったのだと。そしておそらくあの赤棘のノイズを操っていたのが………
「てめぇか……!てめぇがやったのかッ!」
「あ?やったってなにがだ?」
「とぼけんな!あのノイズを操ってたのはてめぇかって聞いてんだ!!」
クリスの半ば怒り気味な問いかけに白髪の男は考える素振りを見せ………
「ノイズ………?あぁ、『レギオン・ノイズ』のことかぁ?わざわざ『生み出す』のに『魂を消費』しなきゃなんねぇから面倒だけどよ。ま、いちいちザコを狩る手間が省けたから別にいいんだけどな」
『生み出す』『魂を消費』するというのがわからないが、その一言でクリスは目の前の男が敵だとわかった。そして、さっきの言動から見て取れたまるで人の命をなんとも思ってないような発言。それだけでもクリスをキレさせるのには十分だった。
「さねぇ………」
「あん?」
「テメェだけは許さねぇ!!命をなんとも思ってもねぇテメェだけはな!!!」
普段の彼女からは見れない激昂ぶり。しかし、それほどまでにクリスは目の前の男に怒りを沸かせているのだ。
今まで様々な敵と対峙してきた彼女だが、人を見下し平然と殺すような人間は見た事がなかった。
「ヒヒ……!いいねいいね、そっちがヤルきならこっちもヤリやすいもんだ。やっぱこうじゃなきゃおもしろしくねぇ」
しかし、目の前の男はクリスに臆することなくそれどころかむしろ好戦的な笑みを浮かべ構えをとる。
「『聖槍十三騎士団・黒円卓第四位』 、ヴィルヘルム・エーレンブルグ=カズィクル・ベイだ。名乗れよガキ、戦の作法も知らねえか」
「…………あいにく、てめぇなんかに名乗る名はねぇよ。名前が知りたきゃあ…………」
その言葉と共にクリスはハンドガンをバルカンへと変えてその銃口を白髪の男………『ヴィルヘルム』へと向け。
「吐かしてみろよ!この白髪野郎がぁ!!!」
一斉に連射、有無を言わさず一寸のズレもなく全弾丸をヴィルヘルムへ撃ち出す。もはや、遠慮などいらない。この男を葬る為ならばと、クリスは衝動のままに撃ち続けた。
「おもしれぇ………」
「なっ!?」
しかし、そんな弾丸の嵐を直で受けているのに関わらず何事もなく喋ったヴィルヘルムに、クリスは一度その手を止めた。
なんと、あのバルカンの超連射を受けてヴィルヘルムは無傷であり、周りにはひしゃげた弾丸が無数に転がり落ちていた。
「おもしれぇおもしれぇおもしれぇおもしれぇおもしれぇおもしれぇおもしれぇ!!!!そこまで言うんなら俺を楽しませろよなァ!
ぺっと、口から弾丸を吐き出し野獣の咆哮のような叫びをあげ、ヴィルヘルムはクリスへと飛びかかった。
ーーーーーーーー
「ッ!?誰ッ!」
突如、後ろから拍手する音が聞こえて後ろへ振り向くマリア。そこには紫の長髪をしたスリットの入った黒い軍服を着た仮面の女性とボロ布を纏い顔には先程マリアが倒したノイズと同じような仮面をつけ黒い大剣を担いだ大男がいた。
「あの数のレギオン・ノイズを倒すなんて。さすがは
「レギオン・ノイズ………?」
最初に口を開いたのは仮面の女性だった。彼女が言った『
「まさか、貴方があのノイズを!」
先に戦ったあの再生能力を持った仮面のノイズ………それの事を指し、ましてやそれを操っていたとなれば…………マリアの問いかけは少なからずとも当たった。
「そう………だとしたら、どうするのかしら?」
「当然―――!!」
そう言いマリアはすぐに短剣を構え直し、仮面の女性の元へ走り出す。
「貴方を拘束して、洗いざらい話してもらうわよ!!」
そして、彼女の元へあと一歩と言うところで……………さっきまで何も動じなかった大男がマリアの前へ立ちふさがり担いでいた大剣を振り下ろした。
「ッ――――!?」
しかし、当たる寸前に避け二人からだいぶ遠くへ飛び着地。
再び短剣を構え直し、互いに仮面をつけた女性と大男を見据える。女性の方は武器らしきモノは見当たらずおそらくではあるが錬金術の様な何かを持っているかも知れないと見る。しかし、問題は大男の方だ。何故かは知らないが奴が担いでいる大剣から、とてつもない『なにか』を感じ取り、寒気をかんじた。それに近くで見て気づいたが、あの男の肌は生者のそれではなく青白く生気を感じ取れなく、ただならぬ不気味さを感じ取った。
気をつけるべきはあの大剣を担いだ大男だろう。ぐっと短剣を握りしめる力を強め、これから来る激戦にマリアは構えた。
「そういえば、自己紹介がまだだったわね。『聖槍十三騎士団・黒円卓第十一位』、そうね…………今のところは『
「■■■■■■■■■■■■■―――――――――!!!!!!」
そして、大男――――トバルカインの咆哮が開戦の幕をあげた。
ーーーーーーーー
「切ちゃん!!」
「デスッ!?」
調が切歌の前に立ち、左右のヘッドギアホルダーからアームに保持した回転鋸を展開し盾として前へと出した。するとガギィンという音と共に何かがぶつかりそのまま回転鋸を砕き調と切歌を突き飛ばした。
「「きゃあ!?」」
突き飛ばされ、地面に叩きつけられるも立ち上がり、飛ばされてきた物を確認する。
「しゃ…………車輪……?」
調がそう呟いた通り、それは直径五メートルのスパイクがついた車輪であり、道路を砕きながら転がり続けた後、音もなく消え去った。
「き、消えたデス!?」
「一体、なんだったの…………!?」
しかし、追い打ちをかけるが如く更に立て続けに車輪が二人に向けて飛んできて、避けざるをえなかった。
「デデス!?」
「きゃ!?くっ!!」
迫りくる車輪の嵐、それを紙一重で交わし続ける切歌と調。
しかし、徐々に疲労が見えてきており、ただでさえ時限式である二人にとって長期の戦闘には向いていなかった。
「切ちゃん!」
「わかったデス!!」
そこで調は再び、脚部・頭部から体の周囲に円形のブレードを縦向きに展開し、切歌は調の後ろに掴まると、一輪バイクの様に回転して迫りくる車輪を避けながら離脱する。数分後、車輪の嵐がようやく止み二人は安堵する。
「やったデス!」
「よし、このまま本部に………」
そして、このまま本部へ直行しようとスピードを上げようとしたその時―――
「ばあ」
「「――――ッ!?」」
それは、いつの間にか目の前にいた誰かによって阻止されてしまった。
どういうわけか、ブレードを指で掴まれ止められているのだ。それを数秒後に知った二人は、一瞬で頭のなかが真っ白になり………
「ねぇ、なんで逃げようとするのか…………な!」
そして、頭上から落下してきた車輪に気がついた時には既に遅く回避する隙もなく
「「ああああーーー!!??」」
そのまま、ブレードを砕かれ吹き飛ばされ地面に叩きつけられる切歌と調。幸い、怪我は最小ではあるが指で掴んだだけで調のブレード一輪を止めた者に対しての恐怖心が多少ながらもあった。
そして、よろよろと立ち上がり下手人を見据えようとその視線を止められた場所へ向けた。
「あら?アレを受けて怪我を最小限だなんて。これも『
そこにいた人物に、二人は目を丸くした。赤色の髪に軍服を改造したようなミニスカートドレスを着た少女。しかし、二人から見てその少女の身長は中学生くらいであり、傍から見れば可憐な子供にしか見えなかった。
そんな、少女が調のブレード一輪を指で掴んだだけで止められる事がまず信じられなかった。
「どうして、子供がココに?」
「失礼ね。こう見えて貴方達よりは年上なのよねー」
「?どういう事デスか?」
更に、自分たち二人より『年上』という発言。ますます二人の頭に疑問符が浮かび上がる。しかし、そんな二人に構いなく目の前の少女は
「でもまあ、私のレギオン・ノイズを通してみたけど、あの『フィーネ』の置き土産だもの。やっぱり、自分で確かめなきゃね」
そう言い、妖艶な笑みを浮かべた少女は魔法陣のような方陣を手首に顕現させると、少女の影から黒く禍々しい蛇が現れ二人に向けて口を開きその牙を覗かせた。
「『聖槍十三騎士団・黒円卓第八位』、ルサルカ・シュヴェーゲリン=マレウス・マレフィカルムよ。聖餐杯からあなた達の力を見定めて来なさいって言われたけど………まあ、味見する程度だから安心してちょうだいな♡」
その笑みは異性が見れば見惚れるものであるが、今の切歌と調からしてみれば背筋に悪寒が走るほど、彼女の笑みに恐怖を感じていた。
そして蛇はそのまま、二人に襲いかかった。
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S.O.N.G司令部が知らぬまま始まった、装者と黒衣の軍服を身に纏った者たちによる戦闘。
この時の彼女達はまだ知らなかった。今対峙している者達が人智を越えた魔人の集団である事を。
自分たちが扱うシンフォギアとは違う、聖遺物異端技術を持つ、聖遺物使いであることを。
かつて自分たちが相対したこれまでの敵とは文字通り次元が違う埒外であることを。
そしてこの戦いが、これから起こる惨劇の序幕でしかなかったことを。
この時はまだ、響すらも知らなかった……………
「へぇ〜〜、ガイストくんは奏さんが好きなんだね!」
「はい!でも、まさか響さんもツヴァイウィングのファンだったなんて驚きましたよ!」
………………当の本人はそんな事が起きているとはつゆ知らず、先程降り立った茶髪の青年と仲良く談笑しているが………
どうしてこうなった!?その事に関しては次回で布線回収しますので。
あ、因みに最後に出てきたオリジナルキャラのイメージCVは佐藤 利奈さんです。
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