ドラゴンクエストX ~父を探して~   作:ゴミ収集車

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第2章 グレン
危機


 

 

 

ガタン・・・ガタン・・・シュゥゥゥウ!

 

『グレン城下町駅に到着致しました。お降りになられるお客さまはホームとの間にご注意下さいませ』

 

「・・・レーニア、着いたぞ」

 

「あと5分・・・」

 

「分かった、置いていく」

 

「嘘嘘!起きてるわよ!」

 

乗り降りも騒がしいクワレー達はホームとの間に注意しつつ、軽やかに飛び越えた。

 

「さて、先ずはアガペイさんが何処に居るかを知りたい訳なんだけど」

 

「グレン城下町って結構人が多くて有名でしょ?見付かるの?」

 

「そうなんだよねぇ。だから先ずはアガペイさんを探すのは後にして、鍛冶ギルドに行こうかと思ってるんだよね」

 

「いいね。で、そのあとは?」

 

「グレン城下町の観光しようと思います」

 

「いいね!」

 

「そんな訳で、城下町駅東出口からグレン城に向かいましょう」

 

すると意外と観光したかったのか、レーニアはすぐ左の階段を駆け上がる。それにつられて自然と駆け足になるクワレー。

既に駅の東出口に着いたレーニアが扉の取っ手の片方を持ち、クワレーがもう片方の取っ手を持つのを待っている。

 

「早く早く。どうせならさ、此処からが私達の旅の始まりにしない?一緒に開けてさ」

 

「いいね!一緒に開けようじゃないか!行くぞ!」

 

「「せーの!」」

 

ガチャ。

2人が同時に扉を押し開いた。

 

(これからどんな町、どんな大陸、どんな人、どんな魔物、どんな武器防具と出逢っていくのか・・・そして、必ず父さんを・・・)

 

 

「わぁ・・・すげぇ」

 

駅から出ると、そこは見たことの無い世界が広がっていた。

様々な種族の人々が行き交い、ある者は商売関係の広告を、ある者は共に旅をする仲間を探して、ある者は教会へ祈りに向かって、様々な目的を持った者達が、冒険者達が其処に居た。

 

「意外とグレンって砂っぽくないのね。それに暑い訳でもないし」

 

「そんな過酷そうな環境だったら人来ないし・・・」

 

「あ、ほらあれじゃない?鍛冶ギルド」

 

レーニアが指指したのは鍛冶ギルド勧誘の広告張り紙。場所はグレン城1階と記されている。

 

「おぉ。よし、善は急げだ」

 

グレン城へは真っ直ぐ一直線の階段が続いている。そのまさに一段目を踏み出したその時、誰かが叫んだ。

 

「誰かー!誰か助けてくれぇ!」

 

グレン領東へと続く陸橋から血が染み込んだ皮の防具を身に付けたオーガの男が鉄の槍を杖に脚を引きずっている。

 

「どうした!」

 

「ま、魔物が・・・ 魔物の群れが領東の獅子門付近で次々と人を襲っていて・・・うぐぅ・・・と、兎に角、応援を向かわせてくれ・・・!」

 

「わ、分かった!すぐに向かわせる!獅子門の皆は無事なのか!?」

 

「い、急いで・・・くれ・・・」

 

バタンと気を失った男は背中に何かから爪で引き裂かれたような傷跡が生々しく残っている。

 

「誰か!治療を施せる者は居ないか!?」

 

幸い、教会が近い為すぐに治療を施す事が出来たが、問題は獅子門への応援だ。衛兵は男を僧侶達に任せ、城へと全力疾走。長い階段を数秒で駆け上がっていった。

 

「クワレーもあんな感じで倒れたのよ」

 

「覚えてない」

 

それから数分後、応援の命を下された30人程の兵士が鎧兜を身に纏い、武器を掲げてグレン領東へと進行していった。さながら戦争の見送りをしているようで落ち着かないクワレー。

 

「・・・大丈夫かな・・・?」

 

「見たでしょ?あの屈強で筋骨隆々の男達が武器を手に駆けて行ったのよ?余程の魔物じゃ無い限り逃げ出すわ」

 

「うん・・・」

 

兵士達が見えなくなってから城下町もいつもの感じを取り戻して来た。さっきの男も報告の為、城に運ばれて行った。

 

「落ち着かない・・・?」

 

「何?揺れてない?」

 

足元から伝わる震動。先程出ていった応援部隊の感じと似ているが、段々と震動が大きくなってきた。

 

「な、なんだ!?」

 

「大変よぉ!西側からご、ご・・・!」

 

ズシン・・・ズシン・・・ズシン、ズシンズシン!ズシン!

 

「ゴーレムがぁ!」

 

「うわぁぁ!」

 

「にげろぉ!」

 

「キャァァ!」

 

完全にパニックに陥った住民は駆け抜けるゴーレムから逃げまとい、泣き叫び、助けを求めた。

しかし、今居るのは僅か数人のグレン兵士と冒険者だけ。それに対し、ゴーレムは10体以上。

 

「これはマズイだろ!?レーニア!戦うぞ!」

 

「でも私、武器が無いわ!」

 

「っ!」

 

既に冒険者達と騒ぎを聞き付けた兵士が応戦している。しかし、状況は良くない。

 

「くそ!どうすれば!」

 

ズシン!

刹那、レーニアの真後ろにゴーレムが一体、ゆらりと現れた。

 

「あ」

 

「レーニアぁぁ!」

 

ボキィ!

 

 

 




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