久々の投稿ですので微妙な感じなのですが楽しんでくれれば幸いです。
あと第二のヒロインも登場します。
それでは、どうぞ。ごゆっくり!
「はぁ~、疲れた…」
USj襲撃事件でヴィラン達の主犯格とアナザーライダー退けた時乃は帰路についていた。
「事情聴取は長いし個性の説明を要求されるしウォズは後処理で残るしで結局帰りが遅くなったな…今度からバイクを持って行こうかな?」
などと愚痴りながら時乃ハウスに向かっていた。
「あとでスウォルツにあのアナザーウォッチの出所を聞いて置こう…にしてもオーマの力って途轍もなく強いけど体力をごっそり持って行かれるからあんまり使いたくないんだよねぇ。まあ、使っちゃったけどさ」
歩きながら『ジカンギレード』を『ジュウモード』で生み出し一気に振り返って構える。
「先ほどから付いて来てるのは誰だ?そろそろ姿を現したらどうだ?」
「……バレてたか」
「あれ程の視線を感じれば誰でも気づくさ。で、あんた誰?」
『フォーゼ!』
さらに『フォーゼライドウォッチ』を装填し電柱の後ろに狙いを定める。
「分かった…出るよ」
そう言いながら電柱の裏から黒いスーツを着た比較的若い男が出て来た。
「探知系の個性でもバレないはずなんだけど?」
「他の個性と一緒にするな。例え別次元から監視してても俺にはバレるさ」
「それは…凄いね」
時乃の言葉に男は驚きを隠さなかった。
「とっとと名乗れ。あんたもヴィランの仲間か?それとも別の組織の人間か?」
『クウガ!』
すかさず『クウガ ライドウォッチ』を起動させ超感覚を発動し相手と自分の周囲を警戒する。
(こいつ以外に7人…うち2人はスナイパー。3秒で片付く)
「落ち着いてくれたまえ。私は公安の者だ」
「公安…?公安がなんの用だ?言って置くが個性の継承を行う気はないぞ?」
「そうじゃない。君の個性に興味が無い訳ではないが今我々が追っている『超凶悪ヴィラン』がこの近くに潜伏しているらしい…」
急に声のトーンがマジな物へと変わり周囲の空気が変わる。
「そのヴィランの名は『スウォルツ』!またのを『アナザーディケイド』!君も一度くらい聞いたことがあるだろう?『アナザーディケイド事件』と言う名の事件を」
「あぁ~、うん。まぁ…」
「その主犯であるスウォルツをこの近くで目撃したという証言が相次いでいた。そしてついに奴を発見し奴の潜伏場所を突き止めるために奴をしばらくの間、泳がせて潜伏場所と思わしき建物を見つけたのだが…」
「そこに俺が居たと?」
「その通りだ。だが君だけじゃない。もう一人君と同じ雄英の生徒やプロヒーローのウォズにツクヨミ。そして『神の修理人』と呼ばれる男まで居た。いったいどういう事か調べていた訳だが…」
そこで一度言葉を区切り時乃の見る。
「君達と奴の関係を教えてくれるか?」
真剣な顔で時乃の目を真っ直ぐ見ながら質問する。
それと同時にこちらを監視している場所から銃の装填音が聞こえた。
そして目の前の男も銃を取り出し時乃に突き付けた。
「ただの同居人です」
「本当にそれだけか?」
「…と言うと?」
男の言葉に時乃は銃を構えたまま首を傾げる。
「君達が
「弁当です」
「弁…当?」
「毎日手作り弁当を作ってくれるのでそれを貰って学校で食べてます」
時乃の嘘偽りの無い言葉に公安の男は驚きを隠せなかった。
「待て待て待て!!
「んな事言われてもなぁ…じゃあ本人に聞けば?ちょうど後ろに居るし」
「んなっ!?」
男のブチギレた言葉に時乃は頭を掻きながら男の後ろに買い物袋を片手に立っているスウォルツを見るよう提案する。
「ス…ウォルツ…!!」
「俺に用があるんだって?政府の狗共」
「スウォルツゥゥゥゥゥ!!!」ガチャッ!
スウォルツの姿を目にした公安の男は銃を構え狙いを定めた。
「話があるなら聞いてやらんでもない。だがまずは、誠意ってもんを見せろ。話はそれからだ」
「貴様に見せる誠意など無い!!」
ダンッ!ダンッ!ダダンッ!!
そう言うとすぐに引き金を引き、銃弾を4発スウォルツの顔目掛けて発砲する。
「ふんっ…下らん子供騙しだ」
パシッ!パシッ!パシッパシッ!!
男が撃った銃弾を全て片手でしかも素手で掴み地面に捨てる。
「チィ!!」
銃が意味を成さないと気づいた公安の男は銃を捨て近接戦に持ち込む。
「おっと…ははは!どうしたどうした?熱くなってるぞ?政府の犬っころ!」
「黙れ黙れ黙れ!!貴様だけは一発殴らないと俺の気が済まない!」
だが攻撃が全て先読みされ当たる直前で全て回避される。
それも買い物袋を持ったまま一切その場から殆ど動かずまるで舞を舞うように全ての攻撃が躱される。
「ふははは!どうした!政府の狗!俺を殴るんじゃなかったのか?」
「ウォアアアアアアア!!!!」
公安の男は完全に遊ばれていた。
「あの~」
そこで不意に声が掛けられた。
「帰っていいですか?」
「ハァ…ハァ…」
時乃が小さく手を挙げながらした質問に対し公安の男は息を切らしながら無言で頷いた。
「では、失礼しまーす。じゃあねスウォルツ。今日の晩御飯のリクエストはメンチカツでお願いね~!」ノシ
「おう、任せておけ!」
今晩のおかずのリクエストをしながら時乃は去って行きスウォルツは手を振り返した。
「さて…近くにコーヒーの美味い店があるんだ。『nascita』って言うんだが…そこで話を聞いてやる。お仲間も連れて来い」
いつも通りの高圧的な態度でそれだけ言い残しスウォルツは『nascita』に向かった。
「クッ…!」
一方の公安の男はまったく相手にならなかった事への悔しさで唇を噛み締めながらスウォルツに着いてついて行った。
◆
時乃サイド
ガチャ…
「ただい…「まーくん!」ムグッ!?」
家に着き扉を開けて中に入ると何かに飛びつかれ視界が柔らかい何かに覆われ真っ暗になる。
「まーくん!無事だった?」ムニムニ
「
飛びついて来た幼馴染の小大 唯に返事をしながらなんとか引き剥がそうとするがまったく動かない。
「プハァ!」
「もう…照れないでいいんだよ?まーくん」
「…照れてない」
なんとか引き剥がす事に成功し深く息を吸うと唯が頬を真っ赤に染めながら両手を伸ばしてくる。
「はぁ…来い」
「んっ!」
両手を大きく広げ迎え入れる構えを取るとすぐに胸の中に飛び込み深く長く深呼吸を始めた。
「スー…ハー…ス―――――――――ッ…!ハー…」スリスリ
「良く飽きないな…ほんとマジで」
「ふふん…!」
「褒めてないぞ?」
「ん…」シュン…
(可愛いかよ…)
唯が引っ付いたままの状態でバランスを崩さないようにゆっくり歩き出し居間へ移動するとそこには先客が居た。
「ジオウ!無事だった…何やってんだお前?」
「ゲイツ…頼むから何も聞かないでくれ」
「そうか…まぁ、ちゃんと責任を取るなら俺から言う事は何もない。幸せにしろよ?」
「うん。何を勘違いしているか知らんけど多分違うぞ。幸せにはするけどな」
いつも通りソファに座っていたゲイツと少し言葉を交わしてから自分の部屋へと向かった。
階段を上り終えて右に曲がった突き当りの部屋に入る。
「やっと着いた…唯、そろそろ離れてくれないか?もう十分だろ?」
「うん…」
俺の言葉に頷いた唯をベッドの上ゆっくり降ろし自分は勉強机の椅子に座った。
「今日は、何時にも増して積極的だったな。何かあったのか?」
「ん…」
俺が質問すると唯は小さく頷いてからポツリポツリと話し始めた。
唯の話を要約すると
・スウォルツがまだ『世界最凶最悪の
・何もないように願っていたら実際に襲撃事件が発生して居ても立っても居られず
・到着を今か今かと待ちわびていたら無事に帰って来たので思わず飛び掛かった。
との事。
「(う~ん…俺の幼馴染みが可愛すぎて辛い!)可愛いなぁクソッ!」
「ううんっ!?」
「はっ…!」
しまった。つい口に出てしまった。
まあ、事実に変わりないから構わないが…いや、思ったより恥ずかしいぞこれ。
「………」モジモジ
「………」(ザ・真顔)
(気まずい…)
ベッドの上でモジモジしながら俺を見る唯にどう声を掛けるべきか考えていると頭の中に威厳のある声が響いた。
『聞こえるか?若き日の私よ』
(なんの用ですか…未来の自分)
頭の中で返事をするとさらに語り掛けて来る。
『その娘は、未来で妻と成る娘だ。近くのショッピングモールへデートにでも誘えばどうだ?』
(…そうさせて貰います)
「なあ…唯」
「ん?」
「明日…一緒に買い物にでも行かないか?」
「え…?」
「い、いやだったら断ってもいいぞ!ただな…明日は臨時休校確定だから久しぶりに二人で買い物に行きたいな…って思ってさ」
「うん…良いよ」
「え…?いいのか?」
「うん。良いよ」ニコッ…
「…ありがとう」
唯の返事に頬を掻きながら明日の計画を話し合う。
~ドアの外~
「ねぇ、オーラ」
「どうしたの?ウール」
「なんでかよく分かんないけど…あの二人を見ていると心が温かくなるんだ。僕、病気かな?」
「…多分それが普通の反応よ。それよりも早くウォズを迎えに行けば?さっきオールマイト直筆のサインを手に入れたって連絡が来たよ」
「本当!?じゃあ、すぐに行くね!あ、何か進展があったら知らせてね!」
「はいはい…」
ドアの外ではウールとオーラが部屋の中を覗きながら何か色々と話していた。
「…そろそろツクヨミを迎えに行かないと今度こそヒロイン(笑)って呼ばれる事しでかしそうね」
スマホを取り出したオーラは時間を確認し自分の仕事仲間を迎えに行く。
◆
~夜~
「一つ…聞きたい事がある」
「言ってみろ」
一階の食堂のテーブルで時乃とスウォルツが向かい合っていた。
「今日の
「ウォッチを?」
「そうだ!お前が全て管理しているはずのアナザーウォッチを三つも使いやがった!どういうことか説明しろ!!」
「ふぅ…良いだろう。では、どういう事かを話す前に少し昔の話に付き合ってくれるか?」
「分かった…」
時乃が返事を返すとスウォルツは静かに語り出した。
「あれは…今から12年程前の話だ。
何処か遠い場所を見ながらスウォルツは続ける。
「ただ…一人だけ俺に並べる男が居た。そいつが…
『救世主.白ウォズ』通称.
その名を口にしたスウォルツの目は後悔と怒りに塗れていた。
そしてついに語り始める。
最強の
(ポップコーン美味いな…)
「我が魔王。私にも少しくれるかい?」
「俺にも少しくれ」
「ねぇ、私、寝て良い?」
「はあ、凄い話が始まるんだねぇ」
「下らない…」 ソワソワ
「口と言動が一致してないわよ。ウール」
だが聞いている全員は緊張感が無かった。
「お前ら緊張感無いな…」
遂にスウォルツも突っ込んだ。
はい。
と言うわけで第二ヒロインは、小大 唯です。
実は、ヒロインを決める時めっちゃ悩んだのですが友達に「自分だけに甘えて来る無口系女子って可愛くね?」と言われて「お前天才か!」となり小大さんに決定しました。
次回は…過去語りか普通に学校。それかデートさせるべきかめっちゃ迷っています。
なのでアンケートを取ります。
14話はどれを読みたいですか?
-
スウォルツの過去語り
-
普通に学校に行く
-
デート回で良くね