時の王のヒーローアカデミア   作:揚げ物・鉄火

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前話で訳の分からない作者の暴走と言うお見苦しい物をお見せしてしまいました。
今回はUSJ事件の入りです!
やっとあのUSJ事件ですよ!
今のところ一番の候補としてオーマジオウの無双が期待されているあのUSJ事件です!
出来る限り頑張らせていただきます!

では、どうぞ。ごゆっくり!


8ページ目

マスコミが侵入してから数日後

 

昼終わりのA組

「えぇ、今日の戦闘訓練は俺とオールマイトあともう一人の三人態勢で見る事になった」

「はい、今日は何をやるんですか?」

相澤の言葉に誰かが質問した。

 

「火事に水難なんでもござれの救助(レスキュー)訓練だ!」

そう言いながら『RESCUE』と書かれたカードを取り出した。

 

「レスキュー…今回も大変そうだな」

「ねえ」

「バカおめえ。これこそヒーローの本分だぜ!鳴るぜ腕が!」

(なぜ倒置法?)

「水難なら私の独壇場。ケロケロッ!」

 

「おいまだ途中!」

クラスメイト達がざわつく中、相澤先生の怒りの籠った声で一気に収まった。

「今回コスチュームの着用は各自の判断で構わない。中には活動を限定したりする物もあったりするからな訓練場は少し離れた場所にあるからバスに乗っていく。以上、準備開始!」

要点だけ説明し終えると皆一斉に動き出した。

 

(救助訓練…『我が魔王。今日のヒーロー基礎学だけど訓練場に着いたらすぐにでも私に連絡してくれたまえ。いいかい?絶対だからね?ああ、あと一つサプライズを用意させて貰ったよ』とか言われたけどどういう事なんだろうか?また後で聞いてみるか…)

時乃は朝ウォズと話した事を思い出しながらコスチュームの入ったケースを取り出す。

 

コスチュームに着替え終わった一同はバスの近くにいた。

 

「サプライズってこのローブと同じ素材で作られた手袋かよ…あいつどんだけ心配性なんだ?」

時乃はローブと一緒に入っていた光沢のある黒い手袋を嵌めながら呟いた。

(しかもピッタリじゃないか。まるで特注品(オーダーメイド)…いつの間に計ったんだ?手袋なんて作った覚えないし…あいつの前で手のサイズを計った事もないのに)

「これ以上考えるのは止そう…」

時乃はなぜか怖くなり考えるのをやめた。

 

ピ―――!!

「1-A集合!バスの席順でスムーズに行くよう!番号順に二列に並ぼう!」

飯田が笛を吹きながら皆を案内する。

 

全員でバスに乗り込むが…

「クソッ!こういうタイプだったか」

「意味なかったな」

縦列タイプのバスだったので意味が無く各々が好きな席に座りバスが発進した。

 

移動中、蛙吹が口を開いた。

「私思った事をなんでも言っちゃうの。緑谷ちゃん」

「あ、あ、はい!蛙吹さん?!」

「梅雨ちゃんと呼んで」

「う、うん…」

「あなたの個性オールマイトに似てる」

「え!?そ、そ、そうかな!?いやあ、でも、あの僕は!ええと、その!」

蛙吹の言葉に緑谷が動揺しまくった。

 

「待てよ梅雨ちゃん。オールマイトは怪我しねえぞ。似て非なるあれだぜ」

それに対し切島が助け船を出した。

 

「しっかし増強型のシンプルな個性はいいよな。派手で出来る事が多い!」

「俺の『硬化』は」対人じゃ強えけど如何せん地味なんだよなぁ」

「僕はすごいカッコいいと思うよ!プロにも十分通用する個性だよ!」

切島は自分の個性を地味と言うが緑谷に褒められ少し嬉しそうにする。

 

「プロな!しかしやっぱヒーローも人気商売みてえなとこあるぜ?」

「僕のネビルレーザーは強さも派手さもプロ並み!」

「でもお腹壊しちゃうのは良くないね?」

芦戸の言葉に青山は黙り込む。

 

「まあ派手で強いと言ったら轟と爆豪!あと二人を相手に生身で一歩も引かなかった時乃だな!」

「ケッ!」

「俺は…負けたけどなぁ…」

切島の言葉に爆豪が舌打ちし時乃は思いに更けていた。

 

「爆豪ちゃんはキれてばっかだから人気出なさそう」

「んだとこら!?出すわ!」

「ほら」

蛙吹の言葉に予想通りの反応をした。

 

「この付き合いの浅さで既にクソを下水で煮込んだような性格と認識されてるってすげえよ」

「てめえのボキャブラリーはなんだこの殺すぞ!」

爆豪は弄られまくり爆豪の隣に座っていた耳郎が迷惑そうにしていたので時乃がローブの袖を伸ばし耳郎を回収した。

 

「せめてもう少し静かに叫べよ。おちおち考え事も出来ないじゃないか」(温い…)

「んだと変身野郎!」

時乃は回収した耳郎を自分の膝の上に座らせながら爆豪に文句を言った。

そして耳郎は頬を赤らめながらモジモジしていた。

 

「爆ぜろ…時乃」

峰田はボソッと呟いた。

 

「低俗な会話です事」

「でもこういうの好きだ!私!」

「もう着くぞ!その辺にしとけ!」

「「「「「はい!」」」」」

相澤先生の一言で全員黙った。

 

バスが目的の場所に着き全員が降りると宇宙服を着た一人の人影があった。

「皆さん!待ってましたよ!」

「スペースヒーロー13号だ!災害救助で目覚ましい活躍をしている紳士的なヒーロー!」

「私好きなのー!13号!」

どうやら13号は全員に人気のあるヒーローのようだった。

 

ちなみに時乃はと言うと…

「…」

ピピッ

『ウォズ。訓練場に着いたよ』

律儀にウォズに連絡していた。

 

そして全員でドーム状の建物の中に入った。

 

 

建物の中には巨大な湖、岩山、崩れたビル、土の山、赤いドームに緑のドーム等があった。

「うおー、すっげー!USJかよ!」

「水難事故、火災、土砂災害、暴風、etc…ここはあらゆる災害を想定して僕が作った演習場!その名もウソの(U)災害や(S)事故ルーム(J)!略してUSJ!」

(((((本当にUSJだった…)))))

どうやら本当にSUJだったようだ。

 

(いろいろとアウトじゃないのか?…いやそれよりもツクヨミが『今日はゲイツの物も含め全部のライドウォッチを持って行って良いから無事に帰って来なさい』と言ってくれた方が気になるんだが…明日雨でも降るのか?)

時乃が心の中で呟いているとなぜか相澤先生がため息を吐いた。

「はぁ…不合理の極みだな、おい」

 

「まあ仕方ない。じゃあ始めるか?」

「ええ始める前にお小言を1つ…2つ…3つ…4つ…5つ…」

(((((増える)))))

13号が指をどんどん上げて行く。

 

「皆さんご存じだとは思いますが僕の個性は『ブラックホール』。どんな物でも吸い込んで地理にすることが出来ます」

「その個性でどんな災害からも人々を救助出来るんですよね!」

緑谷の言葉に肯定するがしかしと続ける。

 

「しかし、それと同時に人を簡単に殺せる個性でもあります。みんなの中にもそんな個性の持ち主がいるでしょ?」

13号がそう言うと全員が一斉に時乃の方を向く。

「…なんで俺?」

時乃は疑問に思った。

 

「んんっ!超人社会は個性の使用を視覚性にし一見に成り立っているように見えます…しかし一歩間違えば人を容易に殺せる行き過ぎた個性を個々が持っている事を忘れないでください。相澤さんの体力テストで地震の力が秘めている可能性を知りオールマイトの対人戦闘訓練でそれを人に向ける危うさを体験して貰ったかと思います。この授業では心機一転!人命のために個性をどう活用して行くか学んで行きましょう。君達の力は人を傷つけるためにあるのではない助けるためにあるのだと心得て帰って下さいな!以上ご静聴ありがとうございました」

13号はそう言いながら紳士的な例をし話を終わらせた。

 

「素敵ー!」

「ブラボー!ブラボー!」

それに対し皆拍手していた。

 

「よし、じゃあまずは…」

バチバチッ!

相澤が口を開くと同時に照明部分に電気が走り広間に黒い靄が現れる。

ズズ…

 

「全員一塊になって動くな!13号生徒達を守れ!」

それを見た相澤は全員に指示を出し首に掛けていたゴーグルを装着する。

「なんだよ?」

「まーた入試みたいなもう始まってるぞパターン?」

「動くな!」

切島が疑問の声を上げるがすぐに相澤が叫んだ。

「あれは…ヴィランだ!」

 

 

「イレイザーヘッドに13号ですか…先日頂いた教師側のカリキュラムではオールマイトがここにいるはずなのですが…」

黒い靄を発生させているヴィランがそう呟く。

 

「やはり先日のはクソ共(ヴィラン共)の仕業だったわけか?」

その声を聞いたイレイザーはマスコミ侵入の日の出来事を思い出す。

 

「どこだよ?せっかく大衆引き連れて来たのにさぁ…オールマイト…平和の象徴…居ないなんてな?子供を殺せば来るのかな?」

主犯格の男がそう呟く。

 

 

ヴィラン連合USJ襲撃事件&アナザーライダー事件が…

いよいよ始まろうとしていた。

 

 

「ヴィラン~!バカだろヒーローの学校に入り込んで来るなんてアホすぎるぞ!」

「先生!侵入者用センサーは?」

「もちろんありますが…」

「現れたのはここだけか学校全体か…なんにせよセンサーが反応しねえなら向こうにそういう事が出来る奴が居るって事だ。校舎と離れた隔離空間そこにクラスが入る時間割。バカだがあほじゃねえ。これは何らかの目的があって用意周到に画策された奇襲だ」

轟のその言葉にクラスに戦慄が走る。

 

「13号避難開始。学校に電話飛ばせ!センサーの対策も頭にあるヴィランだ。電波系の奴が妨害している可能性もある…上鳴!お前も個性で連絡試せ…んで時乃はさっきから何やってんだ?」

相澤先生が指示を出している間、時乃はローブの内側に仕舞ってあるライドウォッチを探していた。

「あった…」

『ブレイド!』

ブレイドライドウォッチを取り出し起動させると『重醒剣キングラウザー』と五枚のカードが現れる。

 

『♠10、J、Q、K、A!ロイヤルストレートフラッシュ!』

そして五枚のカードをキングラウザーにスキャンさせUSJの天井に向かって斬撃を飛ばす。

 

「なにやってんだ!?」

「助けを呼んだ!これで気づくと思う!」

「…帰ったら反省文だ!」

相澤はそれだけ言ってヴィランの大群に突っ込んで行った。

 

「待って下さい!あの数を相手じゃいくら個性を消すって言ってもイレイザーヘッドの戦闘スタイルは敵の個性を消してからの捕縛!正面戦闘は得意じゃないはず!」

「安心しろ緑谷。『ヒーローは一芸だけじゃ務まらない。常に別の手を隠し持っている』さ。先生なら心配ないさっさと避難するぞ!」

「それってウォズの!」

時乃がウォズから聞いたセリフをそのまま緑谷に伝えてる間に相澤先生はヴィラン相手にうまく立ち回っていた。

 

 

「すごい…多対一こそ先生の得意分野だったんだ」

「分析してる場合じゃない!早く避難を!」

クラスが出口に向かっているとまた黒い靄が現れ行く手を阻む。

 

「させませんよ」

「初めまして我々はヴィラン連合。僭越ながらこの度ヒーローの巣窟雄英高校に入らせて頂いたのは…平和の象徴オールマイトに息絶えて頂きたいと思いましての事でして」

「は?」

「本来ならここにオールマイトがいらっしゃる筈ですが何か変更があったのでしょうか?まあそれとは関係なく私の役目はこれ…」

そう言いながら腕を広げるように黒い靄が広がって行く。

と同時に爆豪と切島が同時に攻撃を仕掛けた。

 

「その前に俺たちにやられる事を考えなかったか?!」

「待て!それじゃあ意味がない!」

「ふう…危ない危ない。そう生徒と言えど優秀な金の卵」

「駄目だ!退きなさい二人共!」

効果が無い事に気づいた13号はすぐに退くように言ったがそれよりも黒い靄が広がるのが早かった。

「私の役目はあなた達を散らして嬲り殺す!」

そう言うと同時に靄が一気に広がりA組を包んで行く。

 

「あれはやばい!」

一方で未来視を行い広場の未来を視た時乃は手を翳し空中に黄金の扉を開ける。

 

「…では私の役目は君を撃破し我が魔王とA組の生徒を救い出す事かな?」

 

 

「なに?」

ザグッ!

「がっ!?」

突如、出入り口から聞こえて来た声に黒霧が振り向くと黒とライトグリーンの槍が黒霧に突き刺さり黒い靄の中に居た数人を急に伸びたスカーフで助け出す。

 

「お、お前は…」

「貴方は…!」

「あの人は!」

 

「「「No.3ヒーロー.ウォズ(さん)!」」」

「やあやあ、こんにちは」

黒霧に突き刺した槍をスカーフで回収しながら気さくに手を振りながら挨拶をしたのはプロヒーローにしてオーマジオウの忠実なる臣下のウォズだった。

 

「さあて、私の母校で勝手な事をした罪は重いよ?」

ウォズの瞳には確かな怒りが込められていた。

 

「ぐっ…完全に想定外です!」

そして黒霧は焦りまくっていた。




はい、と言うわけでUSJ事件に入りでした。
次回は、時乃君側で戦闘シーンに入ると思います。
作者の素朴な疑問。
人間が使ってもあまり危険のないライダーの武器ってなんでしょうか?

では、また次回!

14話はどれを読みたいですか?

  • スウォルツの過去語り
  • 普通に学校に行く
  • デート回で良くね

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