鏡の世界でライダーバトル!赤いドラゴンライダーは・・・龍騎だ!
この本によれば、普通の高校生・常磐ソウゴ
彼には魔王にして時の王者・オーマジオウとなる未来が待っていた
最高最善の魔王になるべく全ての平成ライダーのライドウォッチを手に入れなければならない常磐ソウゴ
仮面ライダー龍騎の手がかりを探すソウゴ達一行だったがそんな彼らの前にある男が現れる
その男の名は『城戸真司』
仮面ライダー龍騎その人であった
彼は街中で偶然出会った明光院ゲイツを彼の知り合いである『秋山蓮』と勘違いしゲイツをずっとつきまとうのであった
ソウゴ達と合流したゲイツだったがソウゴ達が本物の『秋山蓮』を連れてきた為、状況はさらに混沌とする
真司と蓮が少し言い合いになるがそこへアナザー龍騎が現れ二人を襲い始める
すぐさま変身し応戦するソウゴとゲイツ
エグゼイドアーマーとウィザードアーマーを用いて追い詰めるもミラーワールドへの逃亡を許してしまう
そして彼らは……おっと、話過ぎましたね
ここから先は少し先の未来の話でした
「へー!君ら仮面ライダーっていうのか!」
場所は変わってクジゴジ堂
アナザーライダーに襲われた真司と蓮が訪れていた
現在、真司がソウゴ達について取材させてほしいとせがみ色々な事を教えてもらっていた
「それにしてもあのアナザーライダー、どういう基準で人を襲ってるんだろ?確か一番最初に襲ったのは刑事なんだっけ?」
「その次に女詐欺師、更に占い師を狙ったそうだな」
「あれ、蓮。お前この前は興味ないって言ってたのにすげー知ってるじゃん」
「……おい、俺はゲイツだ。秋山蓮はそっちにいるだろう」
「え、あ、ごめん。なんか二人共似てるから間違っちゃうんだよなあ」
「「どこが似てるんだ!」」
「うわ……息ぴったりじゃん……」
そう、この二人はどこか雰囲気が似てるのだ
よく見ると別人なのだがツンケンとした態度や髪の毛を上げている所など似ている要素が多い二人
「というか蓮、お前なんで今日に限って昔みたいに髪の毛上げてんだよ」
「……今日はそういう気分だからだ」
「えっと、二人は昔からの知り合い何ですか?」
どことなくピリピリした空気に耐えられずツクヨミが話題を変えた
「いやー、そうなんだよ!こいつとは10年以上の付き合いでさあ!」
「俺としてはさっさと貸した金を返して欲しいんだがな」
「何だよ、3万なら来週返すって言ったろ」
「正確には3万2002円だ」
どうやらこの男、とてつもなくケチなようだ
少し引き気味のソウゴだったがすぐ気をとりなおして懐からライドウォッチを取り出す
「ねえ二人共、こういうのに見覚えない?」
「…………いや、ないな」
「ん〜〜〜?あーーー!それ、俺似たようなの持ってるぞ!ほら!」
そう言ってカバンを探り赤いライドウォッチを取り出す
それはまぎれもなく『龍騎ライドウォッチ』だった
「いや〜、誰に渡されたとかじゃないんだけどさ、いつのまにか持ってたんだよこれ!」
不思議だったんだよな〜、と手にあるライドウォッチをまじまじと見た後ソウゴに手渡した
「これがあればあの怪物倒せるんだろ?絶対倒してくれよ、王様!」
「うん、わかった。任せて」
「あ、後さ、もし本当に王様になったら取材とかさせてくれない?王様にインタビューできるとか絶対いい記事書けそうだからさ!」
「もちろん!民のお願いを聞くのも王様の使命ってもんでしょ?」
ソウゴが笑顔で承諾するとそのままクジゴジ堂を出ようとすると
「……待て」
黒コートの男、秋山蓮に呼び止められた
「お前、2002年に行こうとしているだろ」
「え、うん。それが何?」
「行った所であの怪人は、ライダーは存在しない」
蓮がどこか物悲しそうに言う
「お、おい蓮。何言ってんだよお前」
「……城戸、お前は少し黙ってろ」
「いやでも」
「いいから黙ってろ!!」
蓮の怒号がクジゴジ堂に鳴り響きシンと静まりかえる
そして、蓮がポツリポツリと語り始めた
「……2002年、俺達はライダーとなり互いの命を賭け戦っていた。生き残った最後の一人は望みを叶えられるという条件付きでな。いわば、バトルロイヤルだな。全員が自分の望みを叶える為に命を奪い合っていた。ただ一人を除いてな」
言い終えると蓮は真司を見る
真司はお、俺?と少し戸惑っている様子だ
「そのバカはライダーバトルを止めようとした。自分の命を賭けてな」
蓮は目を閉じ思い出す
あれは、ミラーワールドから大量のモンスターが現実世界へと侵攻した時だった
真司の元へ駆けつけるが彼は胸から血を流して車にもたれかかっていた
白い車が真司の血で赤く汚れる
そして、自分の腕の中で志半ばで息絶えた事を思い出す
「……最終的に、俺はライダーバトルの勝者となり願いを叶えた。そして俺もまたあの時死んだはずだった」
「……『はずだった』?」
「次に目を覚ました時には、時間が巻き戻っていた。ライダーバトルが始まる前の時間に」
「だから無意味なんだ。俺達の戦いはなかった事にされ、取られる『歴史』が無くなったからな」
またもクジゴジ堂が沈黙に包まれる
少しして、蓮がまたポツリと呟く
「あの怪物を生み出したのはもしかしたらライダーバトルで敗れ去った者達の思いかもしれない」
「……どう言う事?」
「……ライダーバトルに参加した者達一人一人に尊い願いがあった。そんな思いをお前達の言うタイムジャッカーとやらは利用したのかもしれない」
「つまり、あのアナザーライダーはライダーバトルで敗れた人間の怨念の塊という訳か」
「ああ、だから奴はライダーバトルの参加者を狙ったんだ」
そう、被害者は全員ライダーバトルの参加者だった
最初の被害者である刑事はシザースだった須藤雅史、女詐欺師はファムだった霧島美穂、占い師はライアだった手塚海之だったのだ
蓮はいち早くこの関連性に気づき行動していた所をソウゴ達に発見され今に至るのだ
「なら、尚更止めないとね」
ソウゴが当然のように言い放つ
「この時代に生まれたなら別に過去に飛ばなくてもいいって事だもんね、ゲイツ」
「そう言う事になるな、さっさと終わらせるぞ」
「待て」
ソウゴとゲイツがクジゴジ堂から飛び出ようとするとまたも蓮が二人を呼び止める
ゲイツがまだ何かあるのかと言いたげに近づくのをソウゴは片手で静止し自分が蓮に近づく
「何?」
「……次に奴が襲う人間に目星が付いている」
「ほんと?」
「ああ、なんせ奴はライダーバトルを一番楽しんでいた男だからな」
とある公園にて焚き火をしている男がいた
男の名は『浅倉威』
改変前の世界において『仮面ライダー王蛇』としてライダーバトルを恐らく最も楽しんでいた男だった
改変後は前に比べ人を殺さない程度に大人しくなっているがその粗暴な性格は相変わらずだ
彼は狩ってきたであろうトカゲを丸焼きにしていた
「……チッ、イライラするな」
トカゲを頬張りながら何かにイラつく浅倉
彼はここ最近誰かにつけられてる気がしてならないのだ
だが気配の方へ探ってみてもいつもそこには誰もいない
彼は監視されるのが大嫌いなのだ
イライラするけど腹は減るのでまたもう一匹トカゲを食べようとする
その時だった
「あ……さ…く……」
「あぁ?誰だ」
「あさ……くら……、浅倉あああああ!!!!」
突如近くの水たまりからアナザー龍騎が飛び出し浅倉を襲い始めたのだ
とっさに近くに置いてあった鉄パイプで防ぐが粉々になってしまう
「あ?なんだお前」
「お前、だけは、許さない………!!」
アナザー龍騎は怒りのあまり言葉が途切れ途切れになっていた
改変後の世界の浅倉は覚えていないが王蛇はライダーバトルにおいて数多のライダーを葬ってきた
その死んだライダーの集合体であるアナザー龍騎にとって浅倉は自身や仲間の仇のようなものである
アナザー龍騎がまた浅倉に襲いかかろうとすると背後から銃弾が飛んできてその行動を停止させた
アナザー龍騎が振り向くとそこにはファイズフォンXを構えたツクヨミが立っていた
「邪魔、を、する、なあああ!!」
ツクヨミに襲いかかろうと突っ込もうとするが今度は真横からソウゴの駆るライドストライカーに吹っ飛ばされる
ソウゴはヘルメットを外すとジクウドライバーを装着しライドウォッチを取り出し起動させる
〈ジオウ〉
スロットの右側に装填するとソウゴの背後に半透明の巨大な時計が出現、その時針と分針が勢いよくまわる
「変身!!」
〈ライダータイム!〉
〈仮面ライダー!ジオウ!〉
ソウゴの体を時計のベルトが包み込みその身を変化させ顔に『ライダー』の文字がはめ込まれ変身が完了する
「な、ぜ、邪魔、を、する」
アナザー龍騎が途切れ途切れだが言葉を紡ぐ
どこか苦しそう、いや、泣いているようだった
その痛々しい姿にソウゴは少し心が揺れるが、アナザー龍騎をしっかりと見据える
「たとえこの人がアンタ達を殺した人だとしても俺は止める。アンタがどうしても戦うって言うなら、俺が相手になる。俺が全力で戦う。アンタの戦いの重さを受け止めるにはこれしかないし、受け止めてこその王様でしょ?」
すかさず腕のライドウォッチホルダーから炎のように真っ赤なライドウォッチを取り出し起動する
〈龍騎〉
ジクウドライバーの左側に装填しロックを解除し回転させる
〈アーマータイム!Advent!龍騎!〉
龍騎アーマーがまるで鏡の中から出て来るように多数出現しその全てがジオウの体に重なり装着される
そして顔の『ライダー』の文字が『リュウキ』に変わり変身が完了する
「祝え!全ライダーの力を受け継ぎ、時空を超え、過去と未来をしろしめす時の王者。その名も仮面ライダージオウ・龍騎アーマー。また1つライダーの力を継承した瞬間である」
「よっしゃー!なんかいける気がする!!」
またまたどこからか生えてきたウォズが祝いの言葉を告げ、なんか違う掛け声と共にジオウがアナザー龍騎に仕掛けた
アナザー龍騎も応戦しようとするが先にジオウのラリアットを食らってしまいゴロゴロと転がっていく
アナザー龍騎が立ち上がろうとする隙にジオウは肩のドラグバイザーを起動させる
〈ソードベント〉
音声と共にジオウの手に『ドラグセイバー』が出現し立ち上がったアナザー龍騎を滅多斬りにする
たまらず後退し龍の頭部を模した腕から火炎を放つがジオウはすぐさま肩のドラグバイザーに手を置き再度起動させる
〈アドベント〉
するとアナザー龍騎が出てきた水たまりから『無双龍ドラグレッダー』が出現、火炎弾を防いだ
ドラグレッダーが雄叫びをあげると共にジオウも必殺の体制に入る
〈フィニッシュターイム!〉
〈龍騎〉
音声が鳴り終えると同時にロックを解除、回転させた
〈ファイナル!ターイムブレイク!〉
ジオウが足を開き腰を深く下げ力を込める
同時にドラグレッダーがジオウの周りをとぐろを巻くように囲む
そして一気に高く飛び上がりジオウはきりもみ回転する
ドラグレッダーもそれに続き上昇し口に炎を貯め吐き出す準備をするがここで予想外の事が起きる
『!??!?!?』
驚きの声(その場にいる人はみんなそのように聞こえた)はドラグレッダーのものだ
ジオウはなんとドラグレッダーの首根っこを掴んだのだ
「よし、飛んでけええぇぇぇぇぇ!」
そのままドラグレッダーをアナザー龍騎に投げつけた
そう
「いや、多分そんな技じゃないと思うんだけどな。あのドラゴン、スゲー可愛そうじゃん」
ついさっき到着した真司が苦笑いしながら呟く
そんな呟きを他所に炎を纏ったドラグレッダーがアナザー龍騎を貫き大爆発を引き起こした
そしてアナザー龍騎ウォッチがこぼれ落ち砕けた
かくして、我が魔王は龍騎の力をえた
歴史は着実にオーマジオウへと向かっている
え?ゲイツ君と秋山蓮はどうしたのかって?
それはまた別の機会にお話しよう……
次回
ナイトアーマー編