閃の軌跡~剣神と謳われた者~   作:璞毘

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大変お待たせしました
最近忙しくて中々投稿できませんでした
そして感想の方もありがとうございます
ではどうぞ


四話

西暦1204年4月24日

特別実習当日、いつものようにリィンとフィーがトリスタ駅に時間ギリギリに行くとすでにリィンとフィー以外のメンバーが揃っていた

B班の方も揃っていてマキアスとユーシスは案の定というべきかまだわだかまりがあるようで互いに顔を背けていた

 

「そっちはいろんな意味で大変そうだな」

 

「まぁできるだけフォローはしてみよう」

 

リィンが近くにいたガイウスに二人の様子を見ながら言うと流石のガイウスも苦笑いしながら答えた

リィンとフィーが来たことによりリィンたちA班とガイウスたちB班は駅にてそれぞれケルディック行きとパルム行きを購入し調度到着した電車に乗った

 

「えっとそれじゃあ、実習地のケルディックについて整理しましょうか」

 

「別に今しなくても行けばわかるだろ

ってことでオレはパス」

 

「ちょっ・・・

貴方ねぇ・・・」

 

言うが早いがリィンは目を閉じそのまんま睡眠に入る

 

「アハハ・・・」

 

「まぁ行けばわかるというのもあながち間違いではないが・・・」

 

リィンの態度にアリサはじゃっかん腹を立てているがエリオットに関してはもう毎回のようなものなので苦笑いだ

ラウラもリィンの言葉に一理はあるので否定はしないがリィンの態度事態に難色をしめす

B班ほどではないだろうがこちらもいろんな意味で苦労しそうだと溜息を吐く3人だった

 

――――――次はケルディック、ケルディックお降りの方は準備をお願いします

 

しばらく電車に揺られているとそんなアナウンスが聞こえてくる

リィンたちはそれを聞くと降りる支度を始める

先程まで寝ていたリィンだったがアナウンスが聞こえるが早く起きていたエリオット立ち寄り降りる支度を済ませていた

 

「ここが交易地ケルディックか・・・」

 

リィンは電車から降りてケルディックの景色をみて開口一番そう呟いた。

帝国にある数多くの街に比べれば田舎の方だがいい街だとリィンは内心思った

交易地というだけあり

少し進めばここが交易地と言われる所以なのだろう人々の声が聞こえてくる

戦場や殺伐としたところしか歩いてこなかったリィンからすれば新鮮な所だった

 

「さてと、まずは宿泊場所にいくのよ

あんたたち」

 

「サラさん

気配はありましたから驚きはしませんけど

どうしてここに?

オレたちに任せるんじゃ・・・?」

 

「・・・本当あんた規格外よね

一応、気配消してたんだけど・・・」

 

リィンの気配察知能力の高さに多少サラは己の能力が低いんじゃないかと落ち込みかけるが、リィンが規格外なだけと自分に言い聞かせる

 

「まっ、初日は不安だろうからついていってあげようかと思ってね」

 

「それはわかりますけどそれならB班のほうに行った方が・・・」

 

「エリオット、そんなわかり切ったこと聞かなくていいだろ

あんな問題起こすとわかっている班なんてめんどくさくてありゃしないだろ

オレだってサラさんと同じ立場ならB班を切り捨ててこっちの様子見に来るけどな

いかにもめんどくさくなるのがみえてるし」

 

リィンはエリオットが疑問に思っていたことをサラが答えるより先に答えて見せる

 

「ぐっ・・・」

 

サラはリィンの説明に否定できないのか悔しそうな声をあげるだけだ

そんなサラをみて図星だと判断したA班の面々はサラに白い目を向ける

 

「サラ教官・・・」

 

「いくらなんでもそれは・・・・」

 

「ハハハ・・・・」

 

どう頭をひねってもサラのことを擁護できないA班はそれぞれ言いたい放題だ

 

「ええい、うるさいわよ

あんたら!!

それとリィンも余計な事いわんでいいわ!!」

 

「まぁまぁサラさん落ち着いてください

ケルディック名産の地ビール奢りますから」

 

「あら?

そう?

じゃあごちそうになろうかしら?」

 

リィンの言葉にさっきまでのサラはどこへやら態度を百八十度変え宿泊先に着くとサラは真っ先にカウンター席に座りビールとつまみを注文する

 

「やれやれ」

 

リィンは肩をすくめながらもサラの隣に座り地ビールではなくジュースと簡単な食べ物を注文する

 

「おまえらも好きなの頼んでいいぞ

奢るから」

 

「えーっと・・・」

 

サラもリィンも好き勝手しはじめエリオット、ラウラ、アリサは顔をしかめる

リィンの自由さは今に始まったことではないが実習先まで発揮されるとは思わなかった

それに奢るという言葉にまんまと乗せられ担任のサラもこれであるこの先の実習が不安になるのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リィンのおごりで一杯飲んだサラは更にいっぱい頼みながらリィンに封筒を渡す

 

「サラさん、こいつは・・・」

 

「そのなかには今回の課題が入ってるわ必須と書かれた者は必ずやったほうがいいわ

任意のものに関しては判断を任せるわ」

 

「なるほど、そういう趣向ですか・・・」

 

リィンは、封筒から書類を取り出し中身を確認すると簡単なお手伝いから魔獣討伐の仕事まで内容は様々だ

そのあと、宿の女将さんに部屋を案内され男子と女子共同の部屋ということで(特にアリサが)ラウラやエリオットが宥めることでとりあえずは落ち着いた

そして今夏の実習についてとりあえず来てもらったわけだしサラに話を聞こうということになり下に降りサラの元へ行くと完全に出来上がっていた

 

「ぷはぁ~、この一杯のために生きてるわー!」

 

完全に酔っ払いの親父と化していた

 

「なに君たちさっさと始めちゃって構わないわよ」

 

「いえその・・・」

 

エリオット、ラウラ、アリサは今回の実習の課題について聞きたかったことがあるらしかったのだがこれでは聞くに聞けない

 

「とりあえずそいつに書かれてる通り依頼に沿って課題をこなそう

まず必須の依頼を片付けてそしてその残った時間によっては任意の依頼を片付けられるか否かを見極めればいいだけだろ」

 

リィンは流石に困惑したエリオットたちに助け船をだす

必須のものに関しては書いてる通り片付けなければならない案件であるが任意の物に関しては最悪やらなくてもいいものだ

その辺の線引きをしとけばとりあえずはなんとかなるだろうとリィンの判断だ

最も必須のものは多少時間がかかるかもしれないがそれ以外にかんしてはお手伝いのようなものなのでできないわけではない

 

「そうね、リィンの言う通りよ

まぁ考えるのも結構だけど動かないと始まらないわよ?」

 

「さて、とりあえずは必須の依頼を片付けるか

それとも手分けするか?

課題の効率を重視するならそれもまた一つの手だろ?」

 

リィンの提案も間違いじゃないがサラは顔をしかめた

間違いではない確かに効率を重視するなら別々に動いた方が手早く終わるであろう

だがⅦ組としてのチームワークやそこらへんを考えると班で動いてほしいと思うが

サラが任せるといった手前言いにくいのも事実だ

だがリィンの今までの育った環境を考えるとしかなしと言えば仕方なしだ一瞬の気の迷いや判断ミスが死に繋がるリィンが生き抜いてきた世界はそういう世界だ

だからこそ効率重視の意見を言うのは仕方がないようにも思える

 

「いや、我ら全員で動くとしよう」

 

「ふぅん、まぁオレは別に構わないが

効率が悪くないか?」

 

以外にもリィンの意見に反対を申し出たのはラウラだった

サラは意外そうにラウラをみてリィンは口では別にという感じだが表情は不満そうだ

エリオットとアリサも意外そうな表情をしている

 

「ふむ、確かにリィンそなたの言う通りこの課題の効率を考えればおぬしの意見が効率がよく手早くおわるのであろうだが、私たちは出会ったばかりクラスメイトの人となりを知るには一緒に行動した方がよいのではないか?」

 

「まぁそれは言えてるが・・・・”必要か”?

所詮二年間程度の付き合いにしかならないオレらに」

 

「なっ・・・」

 

「なかよこよしやるのがそんなに必要なのかよ

二年後の進路によっては殺しあうかもしれないのに」

 

「それは・・・」

 

「・・・・」

 

リィンの言葉に一同は言葉を詰まらせる

リィンの言葉がまったくのでたらめを言ってると笑い飛ばせないほど帝国の現状をリィンはある意味リアルに語っているも同然だからだ

今は水面下での争いに済んでいるのかもしれないが平民と貴族間の争いが未だ絶えてないのは未だ学生でしかないラウラたちも感じていることだ

それを考えると今は敵ではなく仲良くしているのかもしれないが卒業後の進路によってはこの帝国のためとばからしい大義名分をかざし殺しあう未来が絶対にないというほど帝国は単純ではない

 

「まぁオレはどっちでも構わないけどな

卒業後の進路がどうなるかはまだわからないけど敵対することになったらオレは迷わず”斬る”」

 

リィンはなんの感情も移さない顔でただ無機質にそう口を開いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後仕方のないことだが空気が最悪と言っていいほど悪くなった

なんとかエリオットとアリサが宥めることでその場は収まったが実習中何もないとは限らないのでサラはB班に続いてこっちもかと頭を抱えたそしてタイミングを見計らったようにサラのアークスが鳴るのだった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局あのあと効率重視で別行動をとることになったリィン単独とラウラ、エリオット、アリサだ

最初は二名、二名で分けようとしたのだがリィン自身がオレは1人でいいと言うのでこのチーム分けになった次第だ

そしてリィンが街道にいる魔獣退治そして三人が導力灯の交換の課題を受け持つことになった

そしてリィンは早速手配魔獣がいるであろう東ケルディックを歩いていた

”東ケルディックの手配魔獣”それが彼らと別行動する際引き受けた仕事だ

リィン自身戦闘慣れしているし、魔獣も”人”も数え切れないほどに斬ってきた

だからたかが少しでかいだけの魔獣などリィンに至ってはそこらへんに転がってる魔獣と同じだ

 

「あー、いたいた

あれか・・・・」

 

リィンはしばらく街道を歩いているとやたらと存在感のある

中型の魔獣を確認する

 

「あれだな・・・」

 

課題書の通りだと姿、形を確認したリィン手配魔獣に向けて歩き出した

手配魔獣はリィンに気付くとあからさまな敵意をリィンに向ける

リィンはそんな魔獣に対して特に臆することもなくただいつものように斬るだけ

魔獣は形としては恐竜型だろう

そしてその獰猛な牙と爪あれを一撃でも喰らえば悪ければ即死よくても重症だ

ちょっとケガをしましたでは済まないだろう

 

「グオオオオオオォォォォォォォォォ」

 

恐竜型の魔獣スケイリーダイナーは雄たけびを上げるとリィンに向けて飛び掛かる

そしてその鋭い爪でリィンを引き裂こうと腕を振るう

だがその爪は空を切り裂く

 

「なるほど、まぁ確かに攻撃事態は悪くないだが・・・・まだまだ甘いな」

 

「!?」

 

スケイリーダイナーが気付いた時にはすでにリィンは目の前まで迫ってきていた

気付いた時にはすでに遅くリィンの太刀が肉薄しそのままリィンはスケイリーダイナーをそのまんま切り裂いた

 

「この程度ならあいつらに任せてもよかったかもな・・・」

 

リィンはすでに真っ二つにぶった切ったスケイリーダイナーを見下ろしてから静かに呟いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リィンが街道から戻ってみるともうすでにラウラたちが宿泊場の前で待っていた

 

「なんだ、オレが思ったより早かったな」

 

「あ、リィン

そっちも終わったんだ」

 

「あぁ、あれだったらエリオットたちに任せてもよかったかもな」

 

「アハハ・・・・」

 

それを聞いたエリオットは苦笑いだ

エリオット自身武術を修めているわけではないそして元来の性格も相まって戦闘も好きではないのでできるだけ戦わないで済んだこっちを任せてもらえてエリオットは内心安堵した

 

「まぁ今日の課題もこれで終わりだな

どうする?

レポート書いちゃうか?」

 

時刻はまだ昼過ぎ

手分けして課題をこなしたのがよかったのか予定より早く課題が終わってしまい時間を持て余していた

 

「あっと、悪い休急用ができた

レポートは三人で先にやっておいてくれ」

 

突如リィンのアークスが鳴り三人に一言告げるとリィンは街道の方へ歩いて行った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この辺でいいか・・・」

 

リィンは街道に出ると物陰に身を隠し周辺の気配を探ってから誰もいないとわかるとアークスに応答する

 

「はい、リィンですが・・・」

 

『よう、リィン

久しぶりだなぁ』

 

「久しぶりってこの前会ったばかりでしょうレクターさん」

 

その声の主はリィンもよく知ってる人物だった

つい最近顔を合わせたばかりのレクター・アランドールだ

彼が連絡を寄越した理由はリィンにも難なく想像できた

 

『リィン、わかってると思うが仕事を頼みたい前も話した例の奴がそっちに向かってるらしくてな

“そいつを殺せ”

学院側にはオレから話を通しておく

そして念のためデータは送っておく

それじゃ、頼んだぜ剣神』

 

「やれやれ、相変わらず人使いの荒い・・・

まぁ、“要請”が出た以上こなすか・・・」

 

そしてリィンは与えられた仕事を全うするため動き出す

その顔は学院生リィンではなくすでに“剣神のリィン”としての顔だった

 

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