平毅翔岩が行く、ラビットハウス   作: ■謎■

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父と接触。飯美味い。

香風に部屋まで案内してもらった。

 

部屋を見渡すと、当たり前だが物は自分のしかなく、殺風景だった。

 

まぁ、これから荷物は届くから関係ないが。

 

それよりも、さっき香風に、物を置いたら来いと言われたから、さっさといくか。

 

 

 

「父が帰ってくるまで、時間があるので、バイトのことについて説明します」

 

説明が一通り終わり、早速働くことになった。

 

「香風さん。俺の制服って」

「ちゃんとありますよ。あと、別に歳下ですし敬語はいいです。」

「ん、そうか。わかった」

 

敬語なしと言われたから、素で話すことにした。

 

だがなぁ、一応、歳下でも先輩だしなぁ。

そう悩んだが、別にいっか、という俺特有の解決の仕方で、悩みは終わりを告げた。

 

 

 

 

「良いと思いますよ」

 

制服を着たらそう言われた。

お世辞だと思ったが、ありがたく聞いておいた。

 

「俺的には、そんな似合ってないと思うがな」

 

だけども残念ながら口に出てしまった。

まぁ別にどうでもいいけど。

 

 

 

しばらく喋らない時間が続いた。

 

そこで、扉があいて人が入ってきた。

 

「いらっしゃいませ」

 

俺が接客することになった。

 

「君は新しいバイトの人かな」

「はい。今日からここで働かせて貰うことになりました、平毅です」

「そう、これから頑張って。それじゃあキリマンジャロをください」

「了解しました」

 

随分と優しく接してくれたな。

 

「香風、キリマンジャロを頼む」

「分かりました。あの…」

「なんだね」

「名字で言われるのは慣れて無いので、名前で呼んでくれませんか」

 

仕事の途中で言われたため、反応が遅れてしまった。

だが、特になにも思わず、名前で呼ぶことにした。チノって、二文字だけだから呼びやすいしな。

 

「わかった」

 

そんなこんなで夕方になり、店の看板をひっくり返し、中に戻ると、智乃の父親、タカヒロさんがいた。驚いたが、挨拶をしないといけないため、近づいて話しかけた。

 

「はじめまして、今日からお世話になる、平毅翔岩です。よろしくお願いします、タカヒロさん」

「はじめまして、君のことはお父さんから聞いているよ。今日からよろしく」

 

タカヒロさんは随分と優しかった。

それはもう、俺が驚くほどに。

 

飯の時間。ご飯を食べ終わると、タカヒロさんはティッピーを連れて、店まで行ってしまった。

 

ちなみに、ティッピーとは、このラビットハウスの看板兎らしい。今まで触れて来なかったのだが、特に理由はない。

 

「なんでタカヒロさんは、店の方に行ったんだ」

「ラビットハウスは夜になるとバーに変わるんです。父はそこのオーナーをやっているんです」

「へぇ」

 

そうなんだー、と思いながら飯を食べ終わった。

いやぁ、実に美味しい。

 

「ごちそうさま。飯、美味かった」

「ありがとうございます」

「片付けは俺がやるわ」

「いえ、大丈夫ですよ」

「いや、やらせてくれ、流石になんにもしないだと、申し訳ないから」

「…分かりました」

 

やっぱり、なにもしないは駄目だからな。うん。

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