あとで編集しようと明日の朝にしようとしてたのですが・・・
うーん。なぜだ・・・。
少し追加もしたので今日読んだ人もまた読んでもらいたいです。
いつも誤字報告してくださった方もすみません。
急いで改めて更新したので誤字の場所がわからなくなりました・・・。
誠に申し訳ないです。
ランポッサ王が翌日に報酬と一緒に渡したいと言っていたのは簡単にいえば王国内で使えるどの街でもフリーパスできるというものだった。
なんでも初代王様がよく利用していた商人に渡していたもので、これがあれば人類圏のどの国でも一定の信頼が受けれるとして、王国の商人からしたら喉から手が出るほど欲しいとされるものであった。
気のせいでなければ、玉座の間にいる貴族の大半が昨日と比べて身なりが整った装いをしている中で渡されたのだが、貴族としてのスキルか不満そうな顔はなく。誰も文句を口にすることはなかった。
自分達のミスというか証拠隠滅の嫌疑がかかっているのだ。ここで口を開けば自分が関与しているかもと疑われかねない。
さらにはレイナが女性で見た目麗しいのもあるだろう。できればお近づきになり、あわよくばと考えているのだ。マイナス印象を与えるのは良くない。
王からの褒賞が終わり、レイナが玉座を退出し始まったのは貴族たちの自分売りである。私はどこの土地で何をしているかとか。珍しい骨董品を持っているとか。レイナの周りに集まった貴族たちは必死だ。
何人かは自制して此方を観察するように(それも少しデレデレだが)見ている者がいるので信頼できそうな貴族も確認できた。特に頬が痩けている蛇のような男性は鋭い視線で印象を強く受ける。
いつもはガゼフが止めてくれるのだが、今回は王の横で護衛をしているので助けにはこれないためか眉間にシワを寄せていた。鬼が居ぬ間になんとやらで貴族たちはここぞとばかりになんとしてもレイナを手に入れ、それを他の貴族に自慢したい。そんなみえみえの魂胆にレイナが靡くはずもなく。
そろそろ我慢の限界だったのかガゼフが白い息を吐き始めたので騒動になる前に適当に理由をつけてその場去っていった。
それからというもの王国での数週間は忙しかった。
「これが・・・レイナ殿が作った鎖帷子という装備ですか」
「ええ、昨日の手合いでみんながどう戦うかわかったから、あとはその調整のための試着ね」
ガゼフは部下の戦士団を引き連れて、目の前に置かれたレイナ製の装備を感嘆の息をのんで見つめる。
その出来映えはいくつもの装備を見てきたガゼフであっても相当な品であることが伺える仕上がりであり、これでまだ完成していないのだから、完成すればどうなるのか想像できない。
「とりあえず、全てに魔化がされているからサイズは問題ないはずよ。あとはみんなの適正に応じて調整するから一度着て動いてみて、率直な意見を聞きたいわ」
ガゼフは五宝物を着たことがあるので耐性があったのかあまり緊張せずにその鎖帷子を着る。魔化で手を通したところからサイズが調整されあっさり着れたことには彼も驚きを隠せていなかったが。
戦士長の鍛えられ人一倍盛り上がった筋肉にフィットした鎖帷子に感嘆の息が全体から洩れた。そのあと他の戦士たちも今まで触れる機会もなかった魔化装備に手が震えるなか問題なく装備できた。
装備してみればその性能に彼らは驚く。動きやすいし、どこか力が溢れてくる気がするのだ。ガゼフもこれには更に驚いた。五宝物もそうだが、この鎖帷子というのはもしやそれに並ぶ魔化がされたものなのではないだろうか?これが1人に金貨数枚では大赤字なのではと心配してレイナをみやれば、彼女は問題ないと首を振る。
「大丈夫よ。素材はありふれたものだけど加工が特殊だけでね。元々あった素材だったから、魔化も含めて出費は少ないのよ。元は充分とれているわ」
いまいち納得はできかねるが、彼女がそういうのだからと全員が普段行っている戦闘訓練を始めれば、動きが制限されることなく、逆にいつも以上に動いても疲れないどころかキレが増している。
「素晴らしいという言葉しか出てきませんな・・・これほどの装備を作られるなど、レイナ殿の手腕には驚かされるばかりです」
「全くです。このような装備王国の貴族でも持っていませんよ」
装備については不満が出ることなく。最終調整に入れそうだ。そこでもう1つの提案を持ちかける。
「今回苦戦したエンジェルフレイムだけど、もしこの先またあいつらみたいなのに遭遇した場合とか考えてる?」
「それは・・・いえ、情けないことに具体的な案はまだ・・・」
「私たちが戦士長のように武技を習得できればいいのですが・・・」
「確か鍛練をこなせれば覚えれるんだったかしら?」
ブレインやクレマンティーヌが言っていたことを思いだし、レイナは顎に手をあて思案する。
「その通りです。しかも必ず覚えれるという訳ではなく。覚えても使い勝手が難しいのもありますね」
「部下たちにも古い書物の中から調べさせているのですが狙ったものを発現させるには難しいようです」
ガゼフとセイランが難しい顔で腕を組んだ。
どうやらなかなか解決案は浮かばないらしい。いや、わかっているが言うだけ無駄なのを知っているのかもしれない。・・・少し誘導するみたいで悪い気がするが、これで話の流れができた。
「ヴァルキュリア殿には何かおありで?」
話を切り出そうとすれば、セイランが訪ねてくる。その瞳は期待に輝いている気がする。まぁ、私が話しをふったのだ。意図くらい感ずかれるだろうし、今ここには魔化された防具があるならと当然そっちも気になるだろう。
「ええ、勿論」
魔化された武器の存在を。
戦士団へのプレゼンが終われば、次に始まるのは戦士団と蒼の薔薇との鍛練で、特にアインドラに対する指導が始まる。戦ってみてわかったことだが、彼女はフローティング・ソード(長いので浮遊剣と)という腰の所に遠隔操作型の斬撃と刺突攻撃で隙を窺い、その隙をついた大剣(これも驚いたが漆黒の剣が言っていた13英雄の漆黒の戦士が使っていた4つの剣の一つらしい)に力を使った大技で仕留める。
浮遊剣の扱いもなかなかやるようだが、決まったパターンしか操作できないらしいのでそれを読んで懐に入り、慌てて大剣を振るってくるが、横への大振りすぎて地面に屈むことで避け、そのまま喉へ剣先をすんどめして終了した。
「こ、こんな・・・」
「あのラキュース殿が・・・」
自分がなすすべもなく負けたことに驚くアインドラやその周りの反応を無視しながらどうすれば彼女が強くなれるか考える。浮遊剣の方は私も勝手は違うが似たものを使用しているので、ユグドラシルでも鍛えた方法でいけるだろうが、大剣はやはり、エンリと同じように使い方を学ばすので当分はいいか。彼女とも戦ってもらうのもありねと戦士団に混じって特訓しているエンリを見る。
経験ではアインドラが高いが同じ獲物を持つ同士で参考になるだろう。レイナ以外の模擬戦を経験したことで王国に来たときよりも引き出しが多くなり強くなっている気がする。
戦いもそうだが、アインドラからしたらこっちの方が課題が大きいかもしれない。回復魔法。パーティーでもその役割につく彼女は生存する上でかなり重要なポジションだ。
実際大剣を持つ彼女はまずは後方で相手の出方を探るため攻めるのは純粋な戦士であるガガーランが前に出て壁になり、双子の忍者のティアとティナで隙を作り、魔術師のイビルアイが相手を動けなくした後(ここでとどめさせれるならそれでよし)本人が言うには大剣キリネイラムに眠る力を解放して止めを指すのが必勝パターンらしい。
回復は戦闘中でも戦闘後でも重要だ。特にガガーランは傷が絶えないので優先的にだ。戦闘中は使ったことはあるらしいが、その分リソースがわかれて効果が薄いらしい。一度怪我を負った戦士団のメンバーにやってもらったが確かに回復はするが、治りが遅い気がする。
回復魔法を使う彼女を観察して見れば、かなり集中しているのがわかる。魔法事態に不備があるようには見えないが・・・。
「ん?アインドラ殿少しそのまま」
「え、は、はい」
彼女の魔法の一部に欠落があるようには見えたので、そこを確かめて、自分も同系統の魔法を使って見ればやはり一部分が欠けている。そこを指摘してみればこれがこの世界での基本らしく。信仰系魔法使いはみんなそうらしい。
・・・そこから考えるに長い年月で正確な魔方陣が失われたのか。それなのに発動はしても効果が弱いのか。はたまた
その神官は大分歳をとっていた分偉い地位の持ち主なのか手の平を返したように態度を変えた事に彼の後ろにいた部下?が困惑していた。その裏にはもしかしたら完全な回復魔法を使ったことからなのかもしれない。
漆黒の剣のダインにも話を聞いてみたくなったわね。・・・今は深く考えるのは後にしよう。とりあえずその魔法陣をいじることになるのだが、最初は四苦八苦するかと思えば彼女はあっさりと解決してしまった。
これが英雄の才能なのだろうか?彼女の回復効果が上がり、戦士の怪我は何もなかったように綺麗に消えたことにそんな陳腐な考えを持ってしまう。
まだまだ慣れないせいか少しもたつくが、あとはダインに教えたように魔力の効率化を教えたので時間が経てばいずれは自分と同等の回復魔法が使えるようになるだろう。
またそれは自分にも恩恵があった。この世界でどのようにして魔方陣を改築するかを彼女を通して見ることができた。もしかしたらオリジナルの魔法を作れる日が来るかもしれない。自分の成長に大喜びするアインドラの姿を見ながら、レイナは遠くない未来を見つめていた。
エンリたちが戦士団の訓練に交ざるようになってから特訓が少なくなって、蒼の薔薇もここ数日は仕事で空ける事が増えた。レイナは1人になれるようになったので一度王都を離れて森の中に来ていた。
そこで人目がないことを確認してから忙しくて試そうにも試せなかったあのスキルを使用することにした。
ユグドラシルでは下級のポーションやスクロールにランダムでゴミアイテムがもらえる使えないスキルだったが・・・。
目を閉じ両手を合わせ天に祈るようなポーズをとり、少し恥ずかしいが声に出すのがデフォルトなのでやらねばなるまい・・・。「女神様、ヴァルキリーが1人。その恩恵をお与えください」を唱えれば・・・。
何か力の行使を感じて目を開けてみれば目の前にはポーションやスクロールにデータクリスタルがあった。
山のように・・・
しばらくその量に呆然としていたが、理由を考える前にこのアイテムの山を整理しなければいけない。一応女神様に感謝してからアイテムの元へ。
ポーションやスクロール手にとり、中身を確認してみればマイナーからプラスなものまで確認でき、完全に運営からの調整から解き放たれているのがわかる。ランダムのゴミ枠なのか消費を憂いていた米や野菜、調味料までが存在していた。
それに大学時代に一人暮らしを始めて、両親からの仕送りを思いだし懐かしさと一緒になんとも言えない気分にさせられた。
うちの両親は厳しかったが子煩悩だったらしく仕送りの半端ない量には呆れたものだ。実はそれは私が生まれてすぐ両親は私に食べさせるものを厳選するうちに人を雇ってまで家庭菜園を安全なアーコロジーで栽培させていたので、いつでも新鮮な野菜や肉をとれるのをいいことに到底一人では食べきれない量を送ってきたものだ。
それを相棒や他の友達や知人、恩人に上げたら、こんな高級品と言って涙を流して感謝された。そのアーコロジーは思いの外大きくなったのでそれを事業にとりいれ、あの荒廃した世界で唯一の安心安全な食べ物を提供する大農業を建てるまでになった。
まさか、自分の娘を育てるために始めたことがある程度世界を潤わせることになろうとは誰も想像できなかっただろう。
女神様というのがこの世界にいるかわからないが両親みたいなのだなと衝撃的だったが親しみも感じた。これでこれからの商売や食事の心配もなくなったのでもう一度感謝を捧げとこう。
整理したアイテムを
たぶんエンリたちの誰かに私が一人でどこかに行っているのを聞いて探していたのだろう。その者は上空からこのテントを発見して降りてくるようだ。
私は溜め息を吐くと、テントの外に出て彼女を迎えるのであった。