新約:とある戦士達の黙示録   作:一条和馬

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~第1章~有栖レナ:星に集う戦士達篇
解説回:ペイラー・榊のGE講座【1】


【ペイラー榊のGE講座1】

 

 さて、いきなりだけど、君たちはアラガミがどの様に発生したか知ってるかな?

 

 アラガミはある日突然現れて、爆発的に増殖した。

 

 ……そう、まるで進化の過程をすっ飛ばしたようにね。

 

 だが不思議な事に、アラガミには脳がない。心臓も、脊髄もありはしない。

 

 私達人間は頭や胸を吹き飛ばせば死んじゃうけど、アラガミはそんな事では倒れない。

 

 アラガミは考え、捕喰する一個の単細胞生物『オラクル細胞』の集まり……つまり、アラガミは群体であって、それ自体が数万、数十万の生物の集まりなのさ。

 

 そしてその強固な細胞結合は、既存の物理兵器では全く破壊出来ないんだ。

 

 それではどうするか?

 

 最初は学園都市の超能力者と世界各地に別勢力を持つ魔術師達が対抗し、アラガミ発生と同時期に出現したニードレスなんかも彼らと共に戦ったんだ。

 

 だけど、学園都市は第三次大戦後のうやむやで解体され、新しい能力者は生まれないし、魔術師も複雑な術式の会得となると長期の修行が必要なんだ。

 

 ニードレスに関しても、ここ、極東のブラックスポット周辺で偶発的に誕生する事を除けば発生条件が全くの不明。

 

 つまり、数を揃えるのが非常に困難だったんだね。

 

 だからこそ生まれたのが、同じオラクル細胞を埋め込んだ生体兵器『神機』を使って、アラガミのオラクル細胞結合を断ち切る神機使い、ゴッドイーターなんだ。

 

 オラクル細胞の保有する捕喰機能を付け加えた神機ならば、彼らの行動を司る司令細胞群『コア』を摘出する事も出来る。

 だけど、これが中々に困難な作業なんだ。

 

 新たなる力、神機を以てしても、我々には決定打がない。

 

 いつの間にか人々は、この絶対の存在をここ、極東に古くから伝わる八百万の神に喩えて『アラガミ』と呼ぶようになったのさ。

 

 もう少し、アラガミについて掘り下げてみようか。

 

 君達もご存じの通り、アラガミは何でも食べる。

 

 動植物は勿論の事、人類が作り出した建造物や兵器だってお構いなしだ。

 

 そこからアラガミは多種多様な進化を遂げる訳なんだけど、一つ、他の生命では考えられない現象が起きていてね。

 

 

 それは、アラガミの体組織。

 

 オラクル細胞の多様性から来ているんだけど、20年程前に観測されてから今の今まで、オラクル細胞は何一つとしてその組織図を変えてはいないんだ。そう、『何一つ』ね。

 

 この事から、アラガミは『進化』ではなく『学習』しているのでは、という結論に至ったんだ。

 

 そう、彼らは捕喰という行為を以てして日々学んでいるのだよ。

 

 どうすれば速く走れるのか。

 

 どうすれば空を飛ぶことが出来るのか。

 

 近年では、ミサイルの様な複雑な機構を学習して武器として使用するアラガミも観測されていてね。

 年々勢力を伸ばすアラガミに対し、我々も新型の神機を開発して対抗している訳なんだけど、現状あまり芳しくないのが実情だ。

 

 

 おっと、今のは失言だね。忘れて欲しい。まぁ、その辺については君達ではなく、私達が担当する戦場だ。

 

 さて、今日の講義はここまでとしよう。続きは次回だね。

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