ではでは第二十八話更新いたしますっ
第28話
ユバールの地から石版の間に一番最後に旅の扉をくぐったマリベルさんが戻ってきました
「………ヒック…ヒック」
ああ、やっぱり泣いちゃってます。さすがに幼なじみ…というか好きな人が(カヤ談)突然いなくなっちゃったら泣きますよね
「……今日はもうフィッシュベルに戻ろう、それで明日僕が王とリーサ姫に伝えるよ…」
「そうですね…私も行きます」
その日は、キーファさんももういないので、ガボさん以外はみんなフィッシュベルへ直行しました
「ねえリン…」
「ん?なんですか?」
もう夜なので寝静まったマーレさんたちを起こさないように気をつけながら二階に上がると、アルスさんが話しかけてきます
「僕はさ、今まで石版の世界を冒険してきたけどこんな風に突然、仲間をなくすなんて事を考えてなかったよ…」
「…そうですか、ですが日常的に魔物やらなんやらと戦うんですから仕方が無いんじゃないですか?
……いつか仲間が離脱することも」
暗闇なのでアルスさんの顔は見えませんがずいぶん後悔しているようです
「うん、そうなんだけど…
もしマリベルやリン、ガボやカヤさんが…突然いなくなったらって考えたら…やっぱり僕たちのしていることって……どうなんだろうね?」
「う〜ん、封印された島を蘇らせるっていう使命みたいなものはありますけど…必ずしもやらなくちゃいけないことじゃないはずですよね…」
「そうなんだよ。
僕はねリン…きみやみんなが…いなくなるのが怖いんだ……とってもね」
キーファさんがいなくなったことはなかなか色々なことをアルスさんに考えさせたようですね
「それで、アルスさんはこれからどうしたいんですか?
冒険をやめてこのままフィッシュベルで暮らしますか?それともこのまま続けますか?」
「僕は……このまま続けて行きたいと思ってる、そうすればいつかきっと世界に平和をもたらせると思ってるんだ」
「そうですか、なら私が言うことは何もありません、これからもよろしくお願いしますね?」
「うん…明日は朝一番で城に行かなきゃ行けないからもう寝よう」
「おやすみなさい」
そういって寝苦しい夜はすぎて行き……
ーーーーー
▽そして夜があけた!!
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「おや?アルスにリンも!帰ってたのかい!」
朝早めに起きるとマーレさんが驚いたように挨拶してきます
「ええ、おはようございます、今日はちょっと用事でアルスさんと城の方に行ってきますので…」
「……ん〜何かあったって顔だね…まあいいや、行っておいで夕飯までには帰ってくるんだよ」
「うん、分かってるよ」
そして朝ご飯も食べずにフィッシュベルを出発しました
ーーーーー数時間後
「おおアルス達よ!戻ってきたのか!!
今回の冒険は意外に短かったな!全く家の馬鹿息子もどこをほっつき歩いて……
何じゃアルスにリンよそんな悲しそうな顔をして……
………ハアァ…分かっておるおぬしらの顔を見た時から分かっておったよ…
キーファは…行ってしまったんじゃな?」
うれしそうな顔を一転させ苦悩の表情へとバーンズ王は表情を変えながら呟きます
「分かっておったよ…あやつが王位を継ぎたがっていないことも、自分の人生に悩んでおったことも…」
「あ、アルスよ本当なのか?本当に王子は帰って来ないのか?」
大臣がアルスさんに慌てて問いかけます
「はい……石版の中で出会った神を守護する一族とともに過去の世界に残りました」
そうアルスさんが大臣と王に言うと、バーンズ王は悲しそうな表情をしながらも、どこか晴れ晴れとした表情を瞳に浮かべに言いました
「儂はなアルスよ、あやつが王位を継ぐことを望んではいたがその一方で自分の息子に思った通りの道を進ませてやれないことに悔しさも感じていたんじゃ…ゆえにキーファがお前達とともに冒険したことをリーサに嬉々として話すのをうれしく思っていた
だが!奴はここでの生活を捨ててでも手に入れたいものが見つかった!
ならば親として、一人の父親として息子の旅立ちを祝ってやらねばなるまい!!
儂は泣かんぞ!!儂はあやつのことを誇りに思うっ!」
そう言って笑いながらバーンズ王は泣いていました
「きっとアルスやリンもその表情を見るに…グスっ…止めたんじゃろうが、聞かなかったんじゃろ!
なにせ頑固なわしの息子…グズっじゃがらな!!
………すまんが…少し…グスッ…一人にしてくれないか…」
そう言って本格的に泣き出した王に一礼し私たちは姫の部屋に向かいました
ーーーーー
「あら?アルス、久しぶりね…
お父様の泣き声がここまで聞こえてたわ…お兄様は行ってしまったのね…」
あれ?バーンズ王もリーサ姫も…
「もしや、キーファさんがいなくなることを知っていたんですか?」
そう聞くと、
「いいえ、でもね……いつかはどこか遠くへ行ってしまうんだろうなって
……お父様も私も思ってたわ…
なにせあの頑固なお父様の息子だもの……とっても…悲しいけれどね」
「ふふっ、どうしてそんなにアルスが悲しそうなの?
…いいのよ、お兄様の進みたい道がようやく見つかったんですもの
仕方が無いわよ…」
そういって遠い目をしながらリーサ姫は遠い海の向こうを眺めていました
くっそ!
ついにシリアス回が来ちまったぜ!
とは言ったもののうまく書けてる自信が無いので書き直すかもです