尚、先に補足しておきますと本編開始時より前に、上条は青髪と土御門にはあっております。月宮と一緒に会っております。
黒髪ロングの巫女さんは正義
本棚を見るとその人の性格がわかると聞いたことがある。
「オカルト、オカルト、漫画にラノベに……現実的なものが無いなぁ。」
私、月宮小鳥はそんなどこの誰が言ったかも分からない
「そだ…上条はどうだったんだろ。」
兎さんのキーホルダーがついた携帯を手に取って、電話帳から彼の番号を鳴らす。
記憶喪失の友人、上条当麻の電話を。
先程メールで、友人である月宮小鳥から本棚を見るとその人の性格がわかる…と言われたので、俺、上条当麻は自分の部屋の本棚を見ていた。
「見事に漫画ばっかりだな……本棚は愚か部屋中見ても漫画だけじゃねぇか…。」
こんなんでは月宮から電話がかかってきた時、何を言われるかわからないな……そう思ってると電子音が部屋に鳴り響く。
それは携帯から鳴っている音だった、俺は携帯を手に取って電話に出た。
「もしもし、上条ですけど…なんだ、月宮か。さっきの事だろ?見てみたけど漫画ばっかりだったわ。」
『つまり上条の心の中は夢見がちってことか……。』
「うわ言いやがったよこの人!言われたくない事を!」
『まあそんな事だろうなぁーって思ったよ、あっ、漫画以外にもエロ本とかもあるんでしょ?ベッドの下は大丈夫?インデックスちゃんにバレてない?』
「エロ本は別のとこに隠してあるよ。」
『あっ、持ってるんだ。えなになにどんなやつー?』
「急に食いついてきたな……、つーか男なら持ってるだろ?な?月宮。」
『まーそうじゃないかな?私も持ってるよー百合物のえっちなやつ。』
「へー…俺はお姉さん系のエロ本を…いや待て、なんでエロ本の話になってんだよ…。」
『いーじゃんいーじゃんエロ本、もっと話そうよ。』
「はぁ…。」
月宮…月宮小鳥、学園都市に八人しかいない
「スマン月宮、オレ用事あるから切るわ。」
『ん、OK。』
さて、宿題をやる為の参考書を買いに行くか…。
「インデックスー、出掛けるぞー。」
「…?メール…青髪からか。」
上条との電話を終えた後、メールが来ていたので確認すると青髪…クラスメイトにして親友にして
『つっきみーん、暇やし一緒に出掛けへん?』
というメールだった。
『私も暇だったし良いよ、何処に集合する?』
と返す。暫くすると
『OK〜!ならそっちに迎えに行くでー。今近くやし。』
と返ってきた。近くにいるのか…なら迎えに来てもらおう。
『なら迎えに来てもらおうかな、準備して待ってる。』
と返した。さて…パジャマから着替えよう。
さて、と身だしなみを整える為に鏡の前に出る。
上は白の半袖にうさ耳パーカー(半袖)、下はジーンズのショートパンツを着る。姿は……このままでいいか、別に何かある訳でもないし。
財布と…後は携帯を持って……っと、よし、準備OK。
「月みーん!来たでー!」
「はーい、今行くよー。」
じゃあ行くか。
「暑っついな…。」
思わぬ出費だった、まさか参考書が3600円もするとは……。いや、実は見栄を張るために買ったとかも言い難い…。
「とうま。」
隣を歩くインデックスが声を掛けてくる、彼女は不機嫌な顔でオレの向こうを見ながら
「え?マジで?お前三千六百円分もアイス食うつもりだったの?」
「違うんだよ!別に食べたいとか暑いとか思ってないんだよ!」
「うおっ!?急にキレるなよビックリすんだろ!」
インデックスは確実に暑いだろう、だって彼女が着てるのはシスター服だし、しかも長袖だ。どう考えたって、誰が見たってこんな真夏日に着るもんじゃない。
「それに…って話を聞いてよとうま!」
「なんだよ、アイス食わないのか?」
「それは食べるけど!」
と、二人で騒いでいると
「なあなあカミやん、そのシスターさんは誰?どういう関係?」
「うおっ!?」
「なんや、カミやん。えらいでっかい声出して。」
「そーよそーよ上条。ドデカい声なんて街中で出すもんじゃないよ。」
「なっ、なんでお前らがいるんだよ!」
そこにいたのは友人二人…クラスの男子学級委員、青髪ピアスと八人目の超能力者、月宮小鳥がいた。
月宮は呆れ顔で
「なんでって言われてもねー。
「そーそー、そうしたらカミやんが銀髪シスターとおるんやもん。そりゃやる事はひとつやろ?」
青髪と月宮は互いを見て、呼吸を合わせて
「「話しかけて関係性を確認する!」」
「いや…月宮は知ってるだろ。オレとインデックスの関係性。」
「なんやて!?月みんは知っとるんか!?」
「ん?うん。アレよアレ、インデックスちゃんと上条はこい「おおーい待て月宮ァ!お前何を口走るつもりだ!?」恋人なんだよー。」
コイツ思いっきりいい笑顔で嘘つきやがった!?
「無い無い、流石に無いでー月みん。そんなんやったら完全に殴っとるよカミやんを。」
笑顔でそういう青髪、目は笑ってない……。
「なーカミやーん?」
「あぁ当たり前だインデックスが俺の彼女なわけないじゃないかなー月宮なー!」
「え!?違うの!?」
なんだその『うっそ超意外ー!』って顔は!おかしいだろ!?お前いたんだろ!?なぁ!
「?とうまは私の彼氏なんかじゃないんだよ。それよりもとうま!早くアイス屋に行こ!」
そうインデックスがいう、それで納得したんだろう、青髪はそれ以上何かを言うのをやめた。
「あっ、インデックスちゃんインデックスちゃん。今日そこしまってるよ。」
「え……?こっ、ことり!今のってどういう意味!?」
「いやね、私と青髪もさっき食べに行こうとしたんだけど、閉まっててやめたの。ねー青髪。」
「せやせや。」
「そんな…!」
「…あっそうだ!アイスじゃなくても涼めるところならあるよ、そこ行こっか。」
今の状況を説明しよう。
月宮の言葉でオレたち4人はファストフード店に来ていた、そしてここはその二階の窓側の禁煙席、座る場所がなかった、ということで相席をすることになったのだ。まあそこまではいい……問題は、そこに座っていた少女のことだ。
「─────食い倒れた…。」
長い黒髪を投げ出して突っ伏した巫女さんだった、いや別にいいんだ、いいんだが一つ言いたい。
「何故巫女さんがファストフード店で食い倒れを!?」
巫女さんだってファストフード店くらい来るだろう、でもまさか食い倒れるほど頼むとは思えるわけが無い。
と、巫女さんの隣に座った月宮が話しかけた
「ねぇねぇあなた名前はなんて言うのかな?あっ私は月宮小鳥っていうのあなたの名前が知りたいな、
普段よりも饒舌な気がするが…きっと、気の所為だろう…うん、きっと気の所為だ、月宮が嬉々とした顔で巫女さんと話すなんてわからない。
「……一個五十八円のハンバーガー、お徳用の
「うん。」
記憶喪失の上条にはなんの事だか分からないが、身体が『ぺちゃんこな非常食用ハンバーガー』と覚えていた。
「だから30個ほど頼んでみたり。」
「お徳過ぎだバカ。」
ビクッ、と動かなくなった巫女さん、無言だからこそなのか傷ついてるのが感じ取れる。
「あー上条酷いこと言ったー!秋沙ちゃん傷ついてるよ!」
「すっ、すまん!さっきのバカは言葉が足りなかったんだ!だからそんな目で俺を見るんじゃねぇ青髪とシスター!」
「…やけぐい、お金足りなくなって。」
「は?お金足りないって……なんのお金だよ。今日の晩飯代か?」
「帰りの電車賃、400円。今の手持ちは300円。」
「あぁそういうことか……。てか計算してなかったのか?」
「無計画だったから。」
「はぁ…。足りないんだったら誰かから借りればいいんじゃねぇの?」
「それはいい案。」
「なんでそこで真っ直ぐオレの方を見る!?ってか期待の目を向けるんじゃねぇ!」
彼女から離れるように後ろに反れる、てかコイツ……
「わ〜!秋沙ちゃん顔綺麗!美人さんじゃない!」
と、月宮がテンションMAXで言う。そう、彼女はとても美人だった。眠たげで感情に乏しい瞳が攻撃性が感じれなく、奇妙な包容力さえあるような美人。
「カッ、カミやんが…!たった今あった女の子と普通の会話してる!?嘘や!こんなん嘘やろ!」
「うるせえ
「100円くらい貸してあげなよー。」
「無理なもんは無理なんだよ、だったらお前が貸せばいいじゃねぇか。」
む…と少し悩む月宮、だが直ぐに答えが決まったのか、ポケットから財布を取り出して
「秋沙ちゃん秋沙ちゃん、百円とあとこれ、私の連絡先!」
とてもいい笑顔でお金と紙を渡していた、姫神もお金と紙を受け取りお辞儀をして
「有難う、今度返す。」
と、お礼の言葉を言っていた。
「さて…と、そろそろ俺らは帰るか。じゃあな、姫神。」
「バイなら〜秋沙ちゃーん!」
早く帰って宿題を終わらせたい……その一心での言葉だ。オレ、インデックス、青髪、月宮は立ち上がって姫神をあとにした。
姫神と別れたあと、青髪とも別れて俺ら三人は帰路についていた。
「…なあ月宮、なんでお前猫の姿なの。」
「猫は可愛いからだけど?」
「可愛いからいいんだよとうま!」
ぎゅーっと猫の姿の月宮、猫月宮を抱きしめるインデックス、インデックスは笑顔で猫月宮の方にしても楽しそうな雰囲気だ。
「いやーこの姿はいいもんだよ。子供からモテモテだからね。」
…楽しそうなと言うか、変質者のような態度だな猫月宮。まさかコイツ子供とか襲ってないだろうな?
「失礼なことを考えておるね?少年。」
「なんでそんな口調なんだよ……考えてねぇって、ほらとっとと帰るぞー。」
「はーい。…ん?どうしたの、インデックスちゃん。」
「ちょっと気になることがあって……とうま、ことりと先に帰ってて。」
インデックスが月宮を俺の方に置いて走ってゆく、大丈夫だろうか?気になるしついて行こう。そうして足を動かした時だった、後ろから、声をかけられた。
「久しぶりだね、上条当麻。そして月宮小鳥。」
その声の主は、2m近くもある赤髪の神父の少年だった。
さてさて、早速違うとこもありました。原作とは少し違った展開で書いてゆきます。次はまた長くなるとおもいますが……気長に待っていてください。