9月に入ってリアルが忙しすぎてなかなか書く時間が無なかったでうす。
いつも通りの駄文で申し訳ないですが、頑張って更新するので読んでください、お願いします!なんでもしますから!(何でもするとは言ってない)
小鳥のさえずりが聞こえる。重い瞼をあげ窓の外を見ると丁度太陽が昇り始めたぐらいで綺麗な朝焼けが見える。
昨日の力比べから数時間しか経っておらず疲労が抜けきっていない。
それにしても陣さん、前よりかなり強くなっていた。負けない為に俺も努力しないといけないけど。誰か丁度いい相手が居ないか探さないといけないな。
「ひとまずは、朝飯食ってそれから香霖堂に行くか」
家から外に出てちょうど左側に俺の畑がある。そこには俺の店で使う野菜や果物が青々と元気よく育っている。その中から長く、立派に育った茄子を数本収穫し、家に戻る。
七輪に炭を入れて火を起こし網を炙る。その間に茄子の側面に隠し包丁を入れ表面が黒く焦げてくるまでじっくりと焼いていく。その間にもう二品作る。
卵を4つ冷蔵庫から取り出し、ボールに割り入れ塩胡椒、醤油、酒、出汁を少々入れよくかき混ぜ卵液を作る。用意した1/4量の卵液を流し、半熟状になったら、向こう側から手前に巻く。鉄鍋のあいた部分に再び油を塗り、巻いた卵を向こう端にずらす。手前にも油を塗る。手前に卵液1/4量を流し、巻いた卵の下に箸を当てて卵焼き器を斜めにして隙間に卵液を流す。この作業を繰り返して卵を焼き上げ、巻きすで巻いて形を整える。
これで二品目が完成した。
後は冷蔵庫の中から鮭の切り身をふた切れ取り出し、皮に焼き色がつくまで焼く。これで三品目も完成だ。
七輪で焼いていた茄子を準備しておいた氷水につけて皮を剥く。手が冷たくてうまく動かないが美味い焼き茄子を食べる為なので仕方ない。
剥き終わった茄子の水気を取り器に盛り付ける。
今日の朝食は、
御飯
厚焼き卵
焼き茄子
焼き鮭
後は作り置きの沢庵に味噌汁だ。
ここまで作るのにかかる時間が大体30分。まあこの内容ならこんなものだろう。余った米でおにぎりも作っておく。具はおかかに鮭、昆布だ。
「いただきます」
まずは厚焼き卵を一口食べる。出汁と醤油が口の中で優しく広がっていく。香りは丁度いいが少し塩気が強い。次回は塩を少し減らしたほうがいい。
ご飯を食べながら焼きなすをかじる。氷水の中で皮を剥いたため、身がしっかりしていてとても美味い。次にポン酢を垂らし一口。酸味が加わり先程とはまた違う味になる。これは成功だな、これなら店でも出せるだろう。
などと今日の出来を一通り振り返りながら済ませて、洗い物をしながら外出と買い出しの計画を立てる。
畑の野菜たちに水やりをしてから酒、醤油、味醂など調味料が切れかかっているので買い足さなければならない。昨日陣さんが酒を浴びるように呑むから酒の在庫が無くて今日は店を休みにしないといけないんだよな。
後は明日使う食材の仕入れもしなければいけない。人里で調味料を買って太陽の畑で足りない野菜を貰う。マヨヒガに行き必要な生鮮品のメモも置く。それと早めに仕込みができるものは済ませると.....。
これなら午後には香霖堂に顔を出せそうだなぁ。
「よし、動き始めるか」
畑の野菜に水を撒き、目についた雑草を抜きとる。茄子とトマト、オクラにもろこしがちょうどいい感じに育っているので少し多めに収穫する。
出かける前にちゃぶ台の下に蓮さんの朝食を置いて俺は家を後にする。
人里できれかかっていた調味料を買い足した。いつも通っている酒屋さんで全て揃えられるので手間が省ける。その時に朝とった野菜をお裾分けしたら調味料を多めに入れてくれて、おまけに自家製梅干をいただいた。
この梅干を使った料理を閃き、明日の店で出せる品が1つ決まった。
人里を出たらそのまま太陽の畑に向かった。ひまわりの周囲を散策しても誰もおらず、普段ならそこにいるはずの小屋をノックしても反応がない。どうやらここの主人は今外出中のようだ。花のある所にふらっと出向く人だから居なくても仕方ない。
俺は書き置きと朝作ったおにぎりを日陰に置いて、足りない野菜類を貰っていく。ここの主人は無類の花好きで、色々な花を育てるついでで野菜も育てているのだ。それで俺の畑だけじゃ育てられない野菜なんかをたまに貰いに来る。
基本的にここの主人はあまり他人と交流をする方では無い。怖いし少しでも怒りに触れたら塵も残らない。だが一部の人間は関わりを持っているようで、何故その一部の中に俺がいるのは謎である。
その後はマヨヒガに向かい目印の木下に必要な生鮮食品のメモとおにぎりを置いておく。ここにはある人が住んでいる。あんまり名前は出したくない、いきなり背後に現れそうで怖いから。
その人?いや妖怪なんだけど外の世界へ自由に行くことができる能力があり、専ら肉とか幻想郷じゃ取れない魚とか食材はこの妖怪頼りである。
俺は食材の仕入れを頼む代わりに店に来た時お代は貰わず、必要な食材がある時はなんらかの飯とメモを一緒に置く事になっている。だが、この妖怪もかなりの酒豪なので酒代が馬鹿にならないぐらい飲む、が背に腹はかえられない。
一通り店で使う物が揃ったので家に一度戻った。
昼食はさっき貰った梅干と朝の余り物の鮭、塩昆布をご飯に盛り、上から特製だしをかけた冷静出汁茶漬けだ。
「貰い物と余り物を入れただけだがなかなかいけるな」
冷製茶漬けを掻き込み洗い物を済ませ調味料をしまい、野菜は一纏めに氷水につけておく。こんなに暑くてもこの氷は特別製なので簡単には溶けないから夜まで保つだろう。
「後は.....っと」
戸棚の裏に隠してある秘蔵の酒と、数日前に貰い冷凍してある肉と野菜数種類他にも調味料を少々を籠に詰めてっと。これで準備はできた。
「いざ、香霖堂へ突撃だ!」
家を後にしてまず店を出している位置まで行く。ここからだと案外香霖堂も近いんだよな。4日間ぐらい店を出してていつも賑やかだから香霖堂まで聞こえるだろうし顔ぐらい出しに来てくれると思ったけど.....。
そんな簡単に出不精のあいつが外に出るはずもなく。まあ出てこないならこっちから行くまでよ。
しばらく歩くと見覚えのある屋根が見えた。人間の里よりも少し奥にある魔法の森近くにある店、それが香霖堂だ。
それにしてもなんでこんな人が近寄りづらい場所に店を建てたんだろう。人里に住んでる人間からしたら、魔法の森なんか妖怪がいるから危ないって誰も近寄らないし商売にならないだろう。
「そんな事言ったら俺も人の事は言えないか....」
家があるって言っても、材料と調味料が置いてあるただの寝床だし日中は殆ど家にいないし。店も幻想郷中を回ってて毎回家までは帰れないから先々で小屋を借りてあるぐらいだし。
俺は香霖堂の入り口を数回ノックした。
しかし返事はない。あいつの事だし、居留守でも決め込むつもりか?とりあえず中に入るか。
「ちわ〜す、霖之助邪魔するぞ」
店のドアを開けると薄暗く物の多い店内が目に入った。店の壁の棚にはこれでもかとガラクタもとい品物が置かれている。明らかに使い道が無さそうなゴミのような物も混ざっているが。
しかし困った事に、店を見回しても店先には誰もいない。が奥から音がするし、人の気配はあるので誰かがいるのは確かだろう。
「霖之助〜奥にいるのはわかってるから早く出てこいよ〜。いるんだろ??」
足の踏み場が少くガラクタが積まれているので倒さないように慎重に歩きようやく奥の間についた。
居間には冬から片付けていないのか出しっ放しのこたつにテレビはあるが人はおらず、お勝手にも人は見当たらない。だが炊飯器のスイッチが入っていたり、ガスコンロの上の土鍋の中に昆布がはいっていて今もフツフツと音を立てている事からして誰も居ないという事は無いはずだ。
ガタッ
後ろから何かが落ちるような音がした。
今に戻ると、何か落ちたものがテレビのリモコンだという事がわかった。確かにこたつの端の方に置かれていたが自然に落ちるような場所ではなかったから.......。
「........」
無言のままこたつをめくる。中には昨日会ったばかりの魔法使いがなんとも言えない表情をして隠れていた。
「あ〜、魔理沙さん?こたつの中でなにしてるの??」
「昨日大将の所で美味しいご飯を食べたら誰かに作ってあげたくなってさ。最近ここに顔出してなくて。それで香霖堂によって昨日の話をしたら香霖がたまには美味い飯が食べたいって言ったから私が作ってるの。」
なるほど、魔理沙が料理していたから炊飯器とか鍋に火がついていたのか。それよりも魔理沙と霖之助に関わりがあった事の方が驚いたが。
「で、魔理沙は何の料理を作ろうとしたの?」
「きのこの炊き込みご飯と鍋を作ろうとしたんだけど....」
「季節は少し早いけどいい組み合わせだね」
ただと魔理沙が少し頰を赤くしながら
「きのこご飯はよく作るけど、鍋はあんまり作ったこと無くて。ひとまず昆布で出汁をとってたら入口から音がして......」
「俺が来たのね」
なるほどね。出汁を取っていて急に誰かが店に来たから咄嗟にに隠れたけど、鍋の火を止める余裕までは無かった。だから土鍋が火にかけっぱなしだったわけか。
「魔理沙さんや。鍋を作るなら俺も手伝えると思うけどどうする?必要無いなら今日の所は家に帰ろうと思うけど」
少し俯いていた魔理沙が顔を上げる。こちらを見る表情はまさに救世主をみるような顔に見えた。
「大将お願い!私は美味しく鍋を作れるかわからないから、代わりに美味しい鍋を作って!!」
うーん。俺が作ってもいいんだけど.....
「それならこうしよう。俺はあくまで手伝うだけで、代わりに鍋作り方の手順や野菜の切り方はしっかり俺が教えてやる。せっかく自分で作ろうとしたんだ。最後まで自分でやらなきゃ勿体無いだろ?」
魔理沙は納得してくれたようだな。張り切って腕まくりをしている。後は俺がしっかりと作り方を教えるだけだな。魔理沙は、霖之助の為に美味い飯を作ろうとした。だがそこで俺が鍋を作ってしまったら、なんの意味も無くなってしまう。魔理沙が頑張って踏み出した一歩が無駄になる。
それなら、俺が教えて魔理沙が作ればいい。最初から料理が完璧にできる奴なんて殆どいない。誰もが失敗を繰り返し、その失敗を糧にとして成長し上達していく。そうしないと、どんな事も身に付かないだろう。
「では、これから美味い鍋の作り方を教えよう!分からない所があったら、しっかり俺に聞くんだぞ?」
「お願いします!」
こうして香霖堂のお勝手で俺の美味い鍋作り講座が始まった。
陣
「風神無双の暴れ猿」
種族 化け猿(狒々)
年齢 不明
能力 風を操る程度の能力
設妖怪の山に住む妖怪猿の親分。昔、大将と力比べをして負けている。それからは子分達に稽古をつける傍、時間がある時は酒を飲むついでで力比べをしに来る。誰かと酒の飲みながら駄弁るのが好きで他の客にもよく話しかける。酒を飲むと笑上戸になる。