とある午後の昼休み。今日は天気が良いので、宇田川と飯を食っている。
「あれ?ヒッキー?」
このセンスがねぇ渾名で呼ぶのは1人しかいない。
「どうした由比ヶ浜?」
「なんでこんなとこにいんのかなーって」
「此処で吹く風は気持ちいいからな。だから雨が降ってない日は宇田川と此処で食ってんだよ」
「八幡様、御茶をどうぞ」
「ありがとう」
宇田川が淹れてくれた茶を啜る。しかし何処からティーセットを持ってきたんだ……?いや、気にしちゃ駄目か。最近では雪ノ下雪乃どころか由比ヶ浜も宇田川の言動に慣れてきたからな。
「由比ヶ浜はなんで此処に来たんだ?」
「あたしはゆきのんとジャンケンしてその罰ゲームってやつ?」
「罰ゲームねぇ……」
「そうそう!ジュースを買いに行くんだけど、ゆきのんってば『そんな行為で征服浴を満たして何が嬉しいの?』って渋ってたんだけど……」
雪ノ下雪乃の声真似似てねぇな。まぁ俺からすると組織に怪盗キッドみたいな奴もいるからそいつ見てると物真似そのものが大したことないように感じるが……。
「それで自信ないんだって言ったら乗ってきた!」
「なんからしいな……」
それにしても雪ノ下雪乃は煽り耐性ねぇな。桐原とは一生相容れないだろう。桐原と相性最悪な堺とは仲良くなれそうな気はするな。
「そんで勝った瞬間なんて小さくガッツポーズしててすごく可愛かった!なんか罰ゲームが初めて楽しいって思ったよ!」
「内輪ノリってやつだな」
「ヒッキーはそーゆーの嫌いなの?」
「まぁ好きではないな」
俺にとっちゃ内輪ノリが胡散臭く感じるからな。そういった環境で今まで生きてきたし、なんなら『比企谷八幡として生まれ変わった時』からも行き続けている。
「……ねぇヒッキー、入学式の日って覚えてる?」
入学式か……。俺が比企谷八幡になった日で良くも悪くも運命の日になる。
「……俺にとっちゃ入学式は俺になった日だ」
「へ?それってどういう……」
「さぁな。どういう意味かは秘密だ」
一般論からして憑依しましたなんて信じちゃくれねぇだろう。坂柳みたいな奴が例外なだけだ。
「あれ?由比ヶ浜さん。それに八幡と宇田川さんも」
「あっ、彩ちゃん!」
「よう戸塚」
戸塚彩加。俺が1年の時のクラスメイトで今年も同じクラスの良き友人だ。それにしても由比ヶ浜は戸塚にも渾名を付けてんのかよ。その渾名は女子っぽい見た目をコンプレックスとしている戸塚にとっちゃ問題じゃねぇのか?
「よっす彩ちゃん!」
「よっす。2人は何してるの?」
「やー、別に何も?」
いや、おまえはジュース買いに来たんじゃねぇのかよ?
「戸塚は今日も昼練か?」
「うん、もっと上手くなりたいしね」
「戸塚様、御茶をどうぞ」
「ありがとう宇田川さん」
用意周到な宇田川に対して特に疑問を抱くことなく茶を受け取る戸塚は大物だ。組織に欲しいくらいだが、穢れない戸塚を誘うのは抵抗がある。
最近入った奴も入るまで穢れを知らない奴だと思っていたが、かなり冷酷な一面もあったから世の中どんなに奴がいるかわかったもんじゃねぇな。
「彩ちゃんってヒッキーの事知ってたんだ?」
「流石にクラスメイトの顔と名前くらいは覚えてるだろうよ」
「それに八幡とはたまに体育でペアを組むしね」
まぁ俺はC組の奴と組むことが多いがな。C組っつーか龍園とだが……。
「ねぇ八幡、やっぱりテニス部に入ってくれないかな?八幡が入ってくれるとうちの部もかなり強くなれると思うから……」
「断る。俺は運動部に入ってる時間はないんでな」
暇を持て余している奉仕部ですらギリギリの時間しか作れねぇのに他の部活なんてもっての他だ。
「っつーか弱いのは男子部だけだろ。女子部は確かそこそこ強かったと思うが……」
「うん……」
男子部が弱いのはやる気がないからだ。戸塚みたいな奴が少数なくらい。女子部にはやる気は勿論の事、技術も男子に比べて高い。同い年の奥沢に今年入った渡良瀬が今の女子部のツートップだろう。
「……それなら僕が強くなれば皆もやる気を出してくれるかな?」
「そいつは戸塚次第だ。3年が引退して部長を任せられるのは自分だけしかいないというくらいの覇気と実力を身に付けりゃいい」
「…………」
「八幡様、そろそろ昼休みが終わります」
「ああ。……戸塚、テニス部のこれからの事で悩んでるなら特別棟の3階に来い。解決出来るかはわからんが、相談くらいは乗ってやる。行くぞ宇田川」
「はい」
俺達は教室に戻った。由比ヶ浜はジュースの事をすっかり忘れていたらしく雪ノ下雪乃に怒られたらしい。
次回に続く。
現在葉山について考え中。どうするか
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アンチだけど後に改心予定
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最後までアンチ
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八幡の友人枠
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八幡の友人枠だけどキャラ崩壊
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キャラ崩壊