コードギアス転生って誰でもハードモードじゃね!?   作:女神

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第4話 嚮団

皇歴2011年 ギアス嚮団

 

僕が嚮団へ拉致されてから数年が経過した。

此処にきてからいろんな検査を受けV.V.とギアスの契約をするはめになった。けれど僕がギアスユーザーである事が、バレた様子はない。バレなかった理由は、わからない。

本当にバレてないかは分からないけど、何も言ってこないと言うことはそうなんだろう。

 

さてこの半年の僕の生活は––––––

6:00に起きて歯磨きと顔を洗う

6:30に朝食を食べる。

7:00から健康診断を受け

8:30から座学を受け

11:50から昼食取る

13:00から定期検査して

13:30から戦闘暗殺技能教習を受け

17:00から殺人実技訓練する

18:30から検査検診を受ける

19:00から夕食を取る

20:00からお風呂

20:30から自由時間

22:00に就寝

 

なんて健康的な刑務所生活…殺人訓練は、健康的では無いな。しかしまぁ、こんな生活を数年していると頭がおかしくなりそうだ。

ロロやクララ達がおかしくなったのも頷ける。寧ろオルフェウスやエウリアが正常を保てるのがおかしいと思える。

 

そんなオルフェウス君たちは、もうじき嚮団から脱出するみたい。まぁ僕は、付いて行かないけど。

付いて行った暁には、ハンガリーの田舎の村でオルフェウス達を追ってきた"プルートーン"によって殺されかねない。エウリアを助けてやりたいけれど僕のギアスは、"KMF"には効果無いんだよ。

 

「どうしたの、レナ。こんな所で体育座りして」

 

淡いピンク色の髪をした少女が僕の顔を覗き込んでくる。少女こそオルフェウスの恋人たるエウリアその人である。

 

「何かあったのか?レナ。お腹痛いのか?」

 

エウリアの隣で同じ様に僕の事を心配してくれる金髪に翠色の瞳を持つイケメン–––––––オルフェウスである。

 

「うんん。午後の悪戯を考えてるの」

 

まさか貴方達が脱走した後の事を考えてるなんて言えないし。この二人に誘われたら、例え地獄の片道切符だと分かっていても付いて行ってしまいそうだから知らないフリをします。

ナナリーの時もそうだけど本当に僕って意気地なしのクソヤローだと思う。

目の前の少女が殺されるかもしれないのにそれを言わず自己保身に走っているのだから。こんなに優しくて良い子のなのに・・・。

 

「…又悪戯か」

 

「…この前みたいな悪戯は、危ないよ」

 

知ってるぞその目。ルルーシュ兄様が、悪戯がバレてマリアンヌにアドバイスされてる僕を見る時の目だ。

それにしてもエウリア。昨日の悪戯のターゲットは、嚮団の研究員だよ。君に対して厭らしい目を向けてたロリコンだよ。「イエス・ロリータ・ノータッチ」と言うロリコンの鉄の掟を守れない屑だよ。君に注射する時に、痛がる君を見て興奮する変態だよ。

 

…本当に優しいなエウリアは。

 

「この前の悪戯は、流石に不味いだろ」

 

「そんな事ないよ。彼のコレクションをV.Vに見せただけだよ」

 

「正確には、女子達の肌色の写真集をギアスの実験データとしてだろう」

 

「しかも研究員からの報告書として嚮主様に見せる畜生ぶり」

 

「エウリアのデータは、全て削除しておいたよ」

 

「良くやった」

 

オルフェウスに頭撫でられたよ!やったよ!

昔は、良くルルーシュ兄様に頭を撫でて貰っていたけど『アリエスの悲劇』以降生存確認すら出来てない状況で、頭撫でられたのは久しぶりだよ。

やっぱり褒められるのは、嬉しいね。

 

「…私のデータもあったんだ」

 

「うん。スリーサイズからシャワー室の中の写真まで」

 

「あのクソヤロー。絶対殺す」

 

「もう死んでるでしょ」

 

そう。かの研究員は、昨日V.V.によって直接物理的に処罰が下された。当然、それ以降彼を見た者はいない。

自分のせいで人が死んだにも関わらず罪悪感が全く感じないのは、彼がクズだったからかそれとも嚮団での殺人カリキュラムのせいか。

エウリアを見殺しにする事は、納得いかないのにかの研究員は気にもならない。

 

「…ねぇ、レナも見たの?」

 

「当然。見たからある事に気付いたんd「殺す」なんでっ!?」

 

待ってくれオルフェウス!さっき褒めてたじゃん!

アレか!「俺以外がエウリアの裸を見る事は許さん!」って言うやつか!

不味い、殺される!?

 

オルフェウスが短刀を逆さ持ちで斬りつけてくる。それをバックステップで躱しオルフェウスの手首を掴むレレーナ。すかさず右膝でレレーナの腹を攻撃しようとするオルフェウス。

腕を離し距離を取ろうとするが、オルフェウスは膝を伸ばし蹴りを入れる。

まともに腹に蹴りを受けたレレーナは、後方へ後ずさる。

 

本気で殺しに来てる!!!

レレーナは、そう思った。このままでは、本格的に危ないので慌ててエウリアに助けを求める。しかしエウリアは、いつの間にか側に来ていたクララとお話をしていた。一瞬クララがこちらを見た事に気付いたレレーナ。

 

「…あのヤロー」

 

その時のクララの顔をレレーナは、後にこう語る。「邪魔者は、死ね」と言う言葉を表したようなゲスい顔であったと。

 

「余所見と随分余裕だなレナ!」

 

「ギャァあああ!」

 

オルフェウスとレレーナの仁義なき戦いは、その後V.V.が止めに来るまで続いた–––––––––––。

 

 

 

––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––

 

「本当に酷い目にあった」

 

「悪戯も程々にね」

 

「納得いかないです。僕がエウリアのデータを削除してあげたのに…」

 

現在僕は、オルフェウスとの仁義なき戦いをV.V.の仲裁のおかげで3発ほど殴られるだけで…3発も殴られる形で終えてV.V.と二人である研究室に向かっている。正直、オルフェウスに殴られた場所はもう痛く無いけど納得がいかない。

なんで僕が…。

 

「まぁいいじゃない。研究員の方なんか君のせいで死んじゃったんだよ?」

 

まるで自分は関係ないみたいな風に言ってますが、殺したのあなたですよ。て言うか僕のせいって気付かれてる?

 

「気付かれない訳ないでしょ」

 

「筆跡も指紋もトレースしてあの人に変装して他の研究員を通して提出したのに」

 

おかしいな。結構頑張って変装して指紋筆跡も変えたからバレないと思ったんだけど。

 

「相変わらず無駄に変装のクオリティ高かったね」

 

「あれ?ひょっとして見られてました?」

 

「うん。メイクしてる所からバッチリ」

 

気付いててあの人のこと殺したの?やばい奴じゃん。知ってたけど。

 

「何?」

 

「何でもありません」

 

V.V.がやばい奴である事は、だいぶ前から知ってるから今更だけど。面白半分で殺されたあの研究員は、ご愁傷様。

 

「歩きながらだけど要件を言うね」

 

「今日はまだ悪戯してませんよ」

 

「ブリタニアに帰らない?と言うよりも帰って欲しいんだけど」

 

 

 

【朗報】俺氏、大監獄"ギアス嚮団"よりの出所を申し渡される!!!

 

 

 

やりました!レレーナ・ヴィ・ブリタニア、母が殺され兄妹達と離れ離れにされ母を殺した下手人に人体実験されて早数年。漸く解放される日が来ました。正直脱走以外でこの場所から出られる日が来ると思いませんでした。生きてこの場所から出て帰れるんですね…。

V.V.とか言う永遠のショタでサディストでど畜生な嚮主。まさに梟雄(きょうゆう)。悪党の中の悪党にこんないい事が出来るとは、僕はあなたの事を見くびっていました。本当に良かった。

 

しかし此処で大喜びしたらこのサディストの気が変わるかも知れない。此処は、慎重に対応すべきだ。

 

「…どうしたんですか、急に?」

 

「前々から思ってたんだけどね。君此処での生活向いてないと思うんだ」

 

いや、寧ろこんな人体実験される生活が向いてる人って誰ですか!?

しかもこちとら温室離宮育ちのボンボンだぞ!こんな過酷な生活エンジョイできる訳ないだろ!

 

「…向いてはないでしょう」

 

「うん。だから出て行って欲しい」

 

そう言ってV.V.が僕に頭を下げる。この人が他人に頭下げられる事に、そして凄く切実に出て行って欲しいと思われている事に驚く。

人にこんなに「出て行って欲しい」と言われたのは初めてで、結構ショックを受けている自分がいる。

 

そもそもこの人なら邪魔になった段階で殺しそうなものだけど、殺そうとは考えなかったんだろうか。何だかんで甥っ子だから見逃された感じ?

分からん。

しかし出て行けと言うならば出て行こう。此処に留まるのは、危険だ。最終的にルル兄様によって殲滅される嚮団に留まれば巻き込まれて殺される可能性が高い。あるいは、ルル兄様に対しての交渉のカード扱いされる可能性もある。早々に此処を離れるべきだろう。

 

「という訳だから、宜しく」

 

「はい、分かりました」

 

「じゃあ明日PM7:30に黄昏の間に集合ね」

 

待って明日帰るの!?準備できる訳ないじゃん。家具や服、雑貨、本、PCとかが多くあるのに用意できないよ。

 

「服は、持って行って。家具とかは、ブリタニアで再購入して」

 

待ってあの家具は、デザイナーズチェアーやデザイナーズベッド、高級マット、高級ソファーとすごいお金が掛かってるのに持って行けないの!?

 

「あのベッド。僕まだ殆ど使えてないんですけど」

 

「仕方ないよ。こんな場所であんなベッド用意したら子供達が寄ってたかって来るのは、明白でしょ」

 

「…」

 

「そもそもあの高級家具達は、何処から持ってきたの?」

 

「通販で…」

 

「…。」

 

嚮団への配送は、無理だろうなと思いながらも物は試しと挑戦してみたら届いてしまったのがこの高級家具達なのだ。

レレーナ自身中華連邦の配送屋スゲェとなったが、それ以上に商品の写真よりも実物が金ピカしていたのは衝撃であった。

 

そして嚮団でその家具達は、凄く悪目立ちしている。今までコンクリート剥き出しの小部屋に金ピカな家具達が設置されているのは、場違いであるが子供達にとって初めて見るもの、肌触りなのだ。子供達が居座るのも当然であった。中には、オルフェウスやエウリア、ロロ、クララなども混ざっておりレレーナは購入以降一回しかベッドで寝ていない。

趣味の悪そうなベッドだったが寝心地は大変素晴らしく、レレーナは殊の外気に入っていた。

 

「まぁ家具は、諦めて。どうせ向こうでは、アリエスの離宮で暮らすんだから要らないよ」

 

「確かにそうなんですけど…」

 

「宜しくね」

 

「それじゃぁ、引越祝いに何か戴けます?」

 

「相変わらずがめついね。お祝いなんて自分から求める物じゃないよ」

 

そんな事言ってもV.V.に対して恩を売っておきたいし。

あっ!そうじゃん。プレゼント貰えば良いじゃん。

 

「もう直クリスマスですしその祝いも兼ねてくださいよ」

 

「…はぁ、本当に図々しく育って」

 

「この前の欲しいもの何でもくれると言うお願いも込みで!お願いします!」

 

これで2つ3つV.V.からプレゼントが欲しい。

 

「何が欲しいの?」

 

「オルフェウスとエウリア」

 

この二人は、原作でこれから嚮団を脱出する。でもハンガリーで捕捉され村ごと殲滅される。そしてエウリアはそこで殺され、オルフェウスは復讐に囚われ苦しい戦いを強いられる事になる。

知らなければ何とも思わないけど知ってしまっている以上助けれる様に行動しよう。

二人を助ける事が出来れば、ブリタニア本国へ帰国した後に僕の理想を叶える為に行動できるかもしれない。

 

「…そう来たか」

 

エウリアは、現状ギアスが発現している様子がないので問題無いだろうがオルフェウスは、自身の姿声などを誤認させる事が出来る暗殺向きのギアスを発現させているので難しいかもしれない。

でもこの二人は、嚮団に来てから本当によくしてくれた。皇族としての生活を送っていた僕に嚮団のモルモット生活は、思いの外ストレスで参っていた。そんな僕を二人は、精神的に支えてくれたのだ。お陰で今も元気にやれている。さっきの理不尽な喧嘩だって意外と楽しい。生きている事を実感できる。ルル兄様やナナリー同様、オルフェウスとエウリアも僕は好きみたいだ。ルル兄様とナナリーの時は、何も出来なかったけど…。

だからこそこの二人を何とか助けてあげたい。自分のエゴだけれども、二人は何とも思ってないかも知れないけれども、僕はこの大きな恩を二人に返したいと思っている。

 

「エウリアは、兎も角。オルフェウスは、優秀な人材だから引き抜かれるのは困るなぁ」

 

確かにオルフェウスは、優秀だ。V.V.にとっていずれ外で活動できるギアスユーザーとなるであろうオルフェウスは、手放したく無いのかも知れない。しかし此方も譲れない。

 

「クリスマスプレゼントでエウリア。前回の検査の返礼及び引越祝いでオルフェウスお願いします」

 

「僕が君にあげたギアスの分は」

 

「勝手に押し付けたんじゃ無いですか!」

 

「じゃぁ返してくれるの?」

 

「嚮団を出ますよ」

 

「生活費も出してるよ」

 

「…」

 

 

 

 

あっ。これダメかも…。

 

 

 

 

–––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––––

 

 

 

「本当に僕も甘いね」

 

「何か仰いましたか?嚮主様」

 

「いや、何でも無いよ」

 

V.V.が呟いた内容は、側使いの嚮団の神官には聞き取れなかった。しかしV.V.の表情からは喜色満面であった。

 

 

 




あらすじ

次回
 『大人の話』

前回誤字報告をして下さった方有難う御座います。
久しぶりの更新となりました。
コメント評価して下さった方々有難う御座います。
今後も更新していきたいと思っているので何とぞ宜しくお願いします。


喜色満面…喜びの表情を抑えきれず、顔じゅうに溢れ出てる様
梟雄  …残忍で強く荒々しい人。悪党の首領

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