黒揚羽   作:松田駅

2 / 4
よろしくお願い申し上げます。


2.佐々木望

俺の名前は黒石晴希、元男そして能力が使える以外はごく普通の女子高生である。

最近では女子生徒の制服にも慣れたし、クラスメイトの対応にも慣れたりと、快適に高校生を堪能している。

基本的に授業は基礎的なことしかしないし、能力の使用制限や識別カードの使い方、注意点そして女性としての過ごし方などがメインなので非常に楽なのだ。

 

しかし最近、変なのに纏わり付かれている。

 

 

「黒石くぅん、うへへへ、肌凄いサラサラしてて気持ち良いなあ。髪も美味しいなあ、おい。匂いも……んんん、スッゴイいい匂い! 」

 

 

スッゴイ気持ち悪い。速やかに失せて欲しい。

自分の席に静かに座っている俺に対して、急に後ろから抱きついてきて揉みくちゃにして来るこいつは佐々木望、変態だ。

 

銀髪で肌白く、なんか幸薄そうな美人というか儚そうな感じがするが、変態だ。

 

普通女体化すると中身も女性になっていっているのかは分からないが、女性に対する性的対象として見ることが出来なくなるはずだがこいつは違う。

 

クラスメイトに告白したり、盗撮したり、セクハラしたりとやりたい放題だ。

何をどうしたらこうなるのか、俺には分からないがとりあえず奴の顔面に裏拳を叩きつけ、気味の悪い悲鳴を上げ崩れ落ちたこいつをワープホールに投げつける。

 

掃除完了。

 

 

「なんか最近黒石ばっかりターゲットにされていたな、佐々木君に。大丈夫か?」

 

「いや、大丈夫な訳ないだろう。普通に疲れた」

 

中身は40代後半、外見は10代前半の隣のクラスメイトに話しかけられ、溜め息混じりにそう返した。

前までは毎日呪いみたいに呪文みたいなものを唱えていたが、今は自分の環境等が整理できたのか、比較的冷静な人になっていた。

タバコも余り吸わなくなったし、ただなんかの拍子で発狂するがもう俺は慣れた。

 

 

「まあ、あの子も普段は良い子なんだけどな…。たまにああやって暴走してしまっているが、きっと寂しいんじゃないか?」

 

うさぎか。

そんな可愛いもんじゃない。

たまにじゃない、絶対に寂しいとかではない、断言出来る。

目がマジだったし、ハアハアしてたもん。

 

 

そうだなと、返したタイミングでチャイムが鳴り授業が始まった。

 

そして普通に授業が終わり、俺は帰宅した。

俺は帰宅する際にワープホールを使用する。

クラスメイト達は羨ましがっていたが、俺にはどうすることも出来ないので、親指を立てておいた。

 

 

「ただいまー。綱助帰ってるー?」

 

 

俺は今家族と暮らしていない。友人、松原綱助と同棲している。

 

 

「帰ってるー。お帰り、ごめん寝てたわ」

 

「べつに大丈夫だよ。こっちこそ起こしちゃってごめんな」

 

リビングのソファーに寝そべって手を振る友人に近づき、隣に座る。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。