ふむ。これは酷いな。妖精さんに頼んでみよう。
迎えが無いことを見るに悲惨な状態なのか?
まぁ、入ってみれば分かる話か。
「時雨。今から中に入るが、何があるかわからない。2歩半斜め後ろに下がった位置で付いてこい」
「う、うん」
おかしい。絶対的におかしい。
生物の気配がしない。本当に艦娘は居るのか?
ここが正面玄関か。慎重に開けよう。
「時雨。ここに持たれて俺が呼ぶまでじっとしてろ」
「わ、わかったよ」
ふむ。中を覗きながらゆっくり入っていこう。
「よっこいしょ」
あれ?案外簡単に開いたぞ・・・まぁいい。入ろう。
「誰もいないぞ。入ってこい」
「・・・」
「おい?時雨・・・なっ?!時雨に何をした!」
「ちょっと眠ってもらってるだけっぽい」
明らかにおかしいぞ。普通の夕立の雰囲気じゃない。
何があった?この基地には一体何が?
刺激しないためにも出来る限り言うことは聞こう。
「考え事はおわったっぽい?なら、付いてくるっぽい」
「あ、あぁわかった」
本館とは別の場所だな。確か医務棟の方向か。
何か医務棟にあるのだろう。
それにしても、爆撃痕が沢山あるな。
被害が出て捨てられた理由はこういうことだったのか。
「着いたっぽい」
「医務室に連れてきてどうしようと?」
「中を見たらわかるっぽい」
「あ、あぁ。わかった」
とりあえず、窓は無さそうだから開けるか。
・・・なっ!?大破放置ってどういう事だ!
もしかしてだが、入渠設備が壊れているのか?!
「夕立。これはどういう事だ。簡潔に教えろ」
「入渠設備が壊れてるっぽい」
「あぁわかった」
やっぱりか。って事は他にも治さなきゃいけないところが・・・
大量に妖精さんが好きと言った金平糖を持ってきて良かった。
妖精さんに頼んで直してもらおう。
「妖精さん!」
「ていとくーどしたー?」
「必需施設の回復と資材の確認を求める。駄賃は金平糖500g山分けでどうだ?」
「やったーがんばるー」
「おう。頼むぞ!」
ふむ。夕立以外はここで大なり小なり負傷をして療養中か。
「あの小人は何っぽい?」
「あぁ。妖精さんだ。人間が無能すぎてやる気を失って今じゃ殆ど人間に協力しない。とっても優秀なんだけどね、人間のおかげで艦娘にまで被害があったみたいだごめん」
「それは今更っぽい。謝罪するなら皆を治療してあげて」
「当たり前だろ。ほれ、妖精さんがもう帰ってきたぞ」
あ、妖精さん飛べたのね。
なんでさっきから走ってたの君たち。
「ていとくーなおしたけどーしざいがふたけただよー」
「はぁぁぁ?!マジかそれ?嘘じゃないよな?」
「うん。ぶらっくちんじゅふだったんじゃない?」
「はぁ。わかった」
さて、軍令部に資源の配給要請と現状の把握が優先か。
うーんどうするかな。飛行場があるから基地航空隊の強化かなぁ・・・
ん?どこからだ?このサイレン音は?
「提督さん!大変っぽい!」