提督はなぜ夕立を出撃させたのだろうか。
夕立も疲弊していたし、単艦出撃なんて今回の敵の数だと無茶だし、
あれだけ航空隊を出せば問題ないはずなのに。
出撃させてって言っても提督は考えているとしか答えてくれなかったし、
何を考えているんだろう?
あれ? 緊急有線放送の合図だよね? 何かあったのかな?
「緊急! 緊急! 出撃命令!
時雨は夕立の保護のため戦闘海域へ出撃せよ!
出撃後は可及的速やかに臨時対策本部へ無電連絡せよ!」
えっ!? 提督、だから最初から僕を出撃させてって言ったのに!
とりあえず出撃ドックに行って出撃しなきゃ!
「出撃準備完了!時雨、行くよ!」
よし、機関も兵装も大丈夫そうだね。
あとは、連絡して海域情報を貰うだけだね。
臨時対策本部はX番につないだら繫がるはず、だよね?
『時雨出撃したよ!』
『よし!夕立の居る海域はE1aだ!いけるか!?』
『やれるか、やれないかじゃないよ!やるんだ!』
大丈夫。僕ならやれる。夕立待ってね!
『提督。現場海域に到着したよ。でも、夕立は見えないよ?』
『嘘だろ!?機上管制に問い合わせてくれ!』
『了解。少し待ってて!』
『こちら時雨!機上管制隊!応答せよ!』
『こちら機上管制01。夕立は現在被弾するも改装成功にて回復し、敵陣にて敵艦を混乱させている』
『嘘・・・改装が水上で成功するなんてことあるの!?』
『こちら基地司令。機上管制01それは誠か?』
『はい!改二だと思われます!』
『了解。時雨、追加命令だ。
夕立を旗艦とし、航空隊の支援をせよ。
機上管制01、艦艇との中継を頼めるかな?』
『問題ありません!
航空管制の主軸を02に移管、当機にて水上管制も実施します!』
『時雨、問題ないよ!』
『よろしく頼む。以上』
追加指令があったとはいえあの中に突っ込むのは怖いな。
『時雨の嬢ちゃん。あんた初出撃だろ?』
『は、はい!』
『大丈夫だ。俺たちも初出撃なんだ。
でもな、あの艦爆隊を見てみろ無線で元気に喧嘩しながら飛んでるだろ?』
あぁ、そっか。仲間がいるんだ。
仲間がいるから頑張るんだ。仲間を守るために夕立も頑張ってるんだ。
『ありがとうございます!』
『おう。決心着いたみたいだな。行くぞ?
時雨は敵艦隊前方のピケット艦隊に対し威嚇射撃並びに牽制雷撃を実施せよ!』
『時雨了解したよ!』
基地には負傷した仲間もいる。夕立はそのために戦ってるんだ。僕も提督の居る基地を守りたい。
なら、やっぱり
「ここは譲れない」
『時雨第一射・・・ちゃくだーん今!近近。仰角+12偏差±0』
「うてー!」
『時雨第二射・・・ちゃくだーん今!近遠。夾叉!連続射撃!』
「よし!この調子!」
『10kmを切った。雷撃よーい!』
「雷撃よーい!」
『てー!』
「てー!」
『魚雷全弾異常なし。敵艦命中コース』
『ありがとうございます!』
『あとは大丈夫かな?夕立の方に行くよ?』
『はい!大丈夫です!』
機上管制さんのおかげで安定した射撃もできたしあとは航空隊の皆が頑張ってくれることを期待して、威嚇射撃をし続けよう。