この素晴らしい天才物理学者に祝福を!!   作:血の一族

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『てんさぁい物理学者の桐生戦兎は女神エリスの依頼により魔王を討伐する為のパーティーをメンバーを見つける為にアクセルの街へとやって来ていた』


『戦兎さん!私も遂に仮面ライダーに変身出来る様になったし私も魔王討伐を全力で手伝いますよ!』


『仮面ライダーになれたからって調子に乗るんじゃないの、これだからぼっちは』


『ぼっちって言わないで下さい!!ていうかそのネタで弄るのはもうやめませんか!?』


『何言ってんの?ちょろくてぼっちなのがゆんゆんだろ?ぼっちではなくちょろくもないゆんゆんなんてゆんゆんではない!!』


『私の価値って何なんですか!?』


『てな訳でこの天才物理学者に祝福を!!第12話のスタート!!』





第二章この素晴らしい世界に祝福を!!
この素晴らしい転生者との出会いに祝福を!!


俺は佐藤和真、現代世界に住む普通の男子高校だったが悲劇的な死を迎え為つい最近この世界に転生して来た。…えっ?どうして死んだのかって?そ、そそそんなのどうでもいいじゃねぇか!兎に角、この俺佐藤和真の異世界ライフがここから始まる!筈だった…

 

 

 

異世界に転生してから2週間が経ち俺達はいつもの日課である土木作業を終えると親方から1日の給料を貰うと何時もの様にこの世界にやって来た時から一緒であるアクアと酒盛りをしていた。あああ…今日も冷たいしゅわしゅわが美味いぜ…って

 

 

 

「俺達は冒険者になりにこの街やって来たんじゃねぇか!!それなのにこの2週間はずっと土木工事の仕事ばかり!いい加減にクエストをやりに行くぞ!!」

 

 

漸く当初の目的を思い出した俺は飲みかけのジョッキを机の上に置くとしゅわしゅわとカエルの唐揚げを堪能しているアクアの方を向く。そしてアクアも当初の目的を同じように忘れていたのか口にくわえていた唐揚げを皿の上に落とすと慌てた様子でカズマに詰め寄る

 

 

「ど、ど、ど、どうしようカズマさん!!私すっかり魔王退治するのを忘れてんですけど!!」

 

 

「兎に角明日からはクエストに行くからお前も準備しておけよ!」

 

 

「嫌よ!どうして私がクエストにいなきゃいけないのよ?魔王退治の事は忘れていたし、魔王を退治してもらわないと困るけどだからといって私がクエストにいく必要はないでしょ?」

 

 

コイツ…クエストに行く事を尻込みしてやがる!!

 

 

「そうかそうか、水の女神であるアクア様にはクエストなんて荷が重過ぎるよな〜。女神ならばクエストのひとつやふたつなんて軽いと思ってたんだけどなのは俺の思い違いかぁ〜」

 

 

そう言いながらニヤリ顔で俺はアクアを見る、ここ数日でアクアははっきり言って単純馬鹿である事は分かっていた

 

 

その上腐ってもアクアは女神だ。潜在能力の高さは先日騒ぎで理解していたしこんな風に持ち上げるように言えば簡単に乗ってくるのは分かり切っていた

 

 

「何ですてぇ!!そこまで言うならば分かったわ!!カズマさんにはこの水の女神であるアクア様の力をたんと見せつけてあげるから大船に乗った気で居なさいよ!!」

 

 

予想通りに俺の言葉に乗り胸を張ってそう言っているアクアの姿に俺は何故か一抹の不安を感じた。そして俺のその不安は見事に的中する事となる

 

 

 

そして次の日、俺はギルドで貸し出しされているショートソードを持ってジャイアンド・ドートを討伐しようとしたが…

 

 

「アクアー!!助けてくれぇぇ!!」

 

 

「クスクス!!カズマさんたら情け過ぎるんすけど!!笑えるんですけど!!」

 

 

アイツ…絶対後で埋めてやる!!!俺が内心そう決意していると先程の人を小馬鹿にしていた物とは正反対のアクアの悲鳴が聞こえ来た

 

 

「助けてェェェェカズマさぁぁぁぁん!!」

 

 

そう言うアクアの背後には1匹のジャイアンド・ドートがこちらに向かっていた

 

 

「馬鹿!!こっちに来るんじゃねぇ!!」

 

 

しかしアクアはそんな俺の言葉を無視して俺の元に来ようとするが…

 

 

「か、カズマ様ァァァァ!!!た、助けて!!助け…ヘップ!!!」

 

 

とうとうアクアがジャイアンド・トードにの長い舌に囚われ捕食された。ジャイアンド・トードは獲物を捕食している間は無防備になるのでそこを叩けばいいのだがもう1匹のジャイアンド・トードが俺に狙いを定めズシンズシンと近づいて来る

 

 

俺は少しでもその場から離れる為に必死に逃げるが不運にも転んでしまいしかもその時に武器も離れたところへと転がってしまった。

 

 

俺が後ろを振り返るとジャイアンド・トードはすぐそこまで迫って来ている

 

 

「も、もう駄目だー!!!」

 

 

武器も無くし打つ手がなくなった俺はもう駄目だと目を瞑る

 

 

その時、何処からかふたりの仮面の騎士が飛び蹴りをジャイアント・ドートを食らわせる。ふたりの蹴りを受けた2匹のジャイアント・ドートは攻撃に耐え切る事は出来ずに身体ごと飛散したその時に食べられていたアクアは地面にヌメヌメ塗れで転がり出て来たがそんな事気にならないぐらいに俺には驚いている事があった。

 

 

それは俺達を助けてくれたふたりの姿だ。その姿は俺の世界では特撮のヒーローであり大好きな作品だった仮面ライダーシリーズに登場する仮面ライダーそのものだったからだ。

 

 

「そこの人達怪我はないですか?」

 

 

「何とか間に合った様で良かった」

 

 

そう言って俺達を助けてくれた人達は変身を解除する。そこで俺は更に驚いたライダーに変身していたのは俺と同い年か少し年下の女の子だったからだ

 

 

俺は思わずライダーに変身していたふたりの少女に走り寄って行った

 

 

******************

 

 

 

「それって…仮面ライダービルドと仮面ライダークローズじゃねぇか!マジか!本物かよ!!」

 

 

ジャージを着ている少年は俺とゆんゆんの姿を見ながら鼻息を荒くしながらそう言っている。

 

 

「貴方は…ライダーシステムの事を知っているんですか?」

 

 

「知ってるのも何もそれって仮面ライダービルドのベルトだろ?もしかしてそれがあんたらの特典なのか?」

 

 

「??特典というのは何の事か分かりませんかそれよりも何故貴方がライダーシステムの事を知っているのか説明して下さい」

 

 

俺はその少年にそう言った。パンドラボックスにより世界が作り変えられた事でライダーシステムの存在は消え去りライダーシステムの事を知っているのはこの世界ではゆんゆんを始めとする紅魔族の人々とこの街の人間ぐらいだ

 

 

しかもこの少年は間違いなく転生者だ、何故転生者である彼が知る筈のないライダーシステムの事を知っているのか俺には知る必要があったからだ

 

 

「仮面ライダービルドってのは俺の故郷でやっていた人気番組なんだよ、確か…19作目だったか?俺も好きで毎週見てたんだよ」

 

 

「番組?…ちょっと待て!!それってどういう事だ!?」

 

 

俺はカズマに詰め寄るとそう言った

 

 

「なぁ、めぐみんって子なんか口調が変わってないか?」

 

 

「めぐみんは時々あんな風に口調が変わる時がありますけど気にしなくても大丈夫ですよ?」

 

 

カズマはゆんゆんの言葉にいいのか?と首を傾げていたが気をとりなおすと仮面ライダーについて話始めた

 

 

「仮面ライダーってのは沢山の番組が作られている人気シリーズで俺の故郷では40年以上も昔から続いているんだ。仮面ライダービルドってのは平成から始まった平成仮面ライダーシリーズの19番目の作品なんだ」

 

 

 

 

「ビルドは平成ライダーの中でもかなりお気に入りの作品だったからなストーリーはよく覚えてるぜ…話の舞台はスカイウォールによって3つに分断された日本っていう国が舞台でそこではファウストと呼ばれる組織が暗躍していてその作品の主人公とその相棒が仮面ライダービルドと仮面ライダークローズに変身して平和の為に戦うというストーリーだったんだ」

 

 

 

 

「にほん?ばんぐみ?めぐみんはカズマさんって人の言っている事が分かる?私には全然分からないんだけど…」

 

 

ゆんゆんはカズマの言っている事が理解出来ないのか首を傾げていた

 

 

「知らないって…思いっきり仮面ライダービルドと仮面ライダークローズに変身してたじゃないか、それなのに転生者じゃなくその上仮面ライダーの事を知らないって無理があるだろ?」

 

 

とりあえずカズマって少年から詳しい話を聞く必要があるなそう判断した俺はカズマに近づこうとした時

 

 

「あのう…私そろそろ街へと帰ってシャワーを浴びたいんですけど…」

 

 

いつのまにかこちらに近づいて来ていたのかヌメヌメ塗れのアクアが泣きそうな表情を見せながらそう言っていた

 

 

取り敢えずそのまま放置して置くのも気の毒だと考えた俺は街へと戻るとアクアを街の風呂屋に行かせた後アクアを待っている間に先程の話をする為にゆんゆんにギルドで待っている様に言うとカズマをあまり人目につかない場所へと連れて行く事にした

 

 

「カズマっていいましたか?申し訳ないですがちょっとだけ話を聞かせて下さい」

 

 

俺はゆんゆんにギルドで待っているように言うとカズマの襟首を掴みそのままギルドの裏へと連れて行く

 

 

「グェ…ぐ、ぐるじい…離してぐれ…」

 

 

「ふう、さっぱりしたわ…ってカズマを何処に連れて行くつもりなのよ!?」

 

 

そこに丁度アクアが風呂から出て来ており俺がカズマをギルドの裏へと連れて行くのを見ると慌てて後をついてくる。

 

 

そしてギルドの裏に到着するとカズマの襟首から手を離すとカズマは酷く咽せておりついて来たアクアがそんなカズマを介抱していた

 

 

「お前の知っているビルドの物語の事を全て教えて欲しい。内容は出来る限り正確で頼む」

 

 

「待て待て!!いきなりギルドの裏に連れて来た理由を教えてくれよ!!無理矢理連れて来ておきながら説明なしに説明しろってのはないだろ!!」

 

 

カズマはイラついた様子でそう言う、確かに何の事情も説明せずに連れて来た事は悪かったと判断した俺はカズマとアクアという少女に自分の事を説明する事にした

 

 

「信じられないかもしれないが俺の名前は桐生戦兎。パンドラボックスで新世界を作った時にこの姿になっていた」

 

 

俺はカズマに此処に至るまでの経緯を詳しく説明した、カズマはビルドの事を知っているならばこちらの事情を知れば良き協力者になってくれる可能性があるからだ

 

 

何よりももしかしたらこのふたりがエリスの言っていたパーティーメンバーになる予定の人物ではないかと本能的に感じたからだ

 

 

そして俺の話を聞き終えたカズマとアクアは信じられないと言っているような表情を浮かべていた

 

 

「って事はあんた…いや、貴方は桐生戦兎本人って事なんですか?」

 

 

「ああ、俺はお前の知っている通り俺はエボルトとの最終決戦の果てにパンドラボックスにより新しい新世界を作り出した…そして気がついた時にはこの世界に居てしかもめぐみんっていう少女の姿になっていたんだ。お前の知るテレビの中の俺はこの俺とは違う道を通ったのか?」

 

 

「テレビの中の戦兎さんはパンドラボックスによりこことは違う別に作られた新世界に行きました。その世界ではスカイフォールもパンドラボックスもライダーシステムも存在しなく死んでいった一海や幻徳といった人々も皆生きていた世界でした。しかしその世界では戦兎さんの事を覚えていませんでした…一緒にその世界に取り残された万丈意外はそしてラストは万丈と一緒に何処かへと旅立ち自分達の戦いを記録として残す為に回想を始めたところでも物語は終わりました。それが俺の知っているビルドの物語の最後です」

 

 

カズマの言っている事に嘘はない。カズマが話した内容は俺が旧世界で経験した事とおおよそ一致していたからだ

 

 

 

「俺達の戦いがフィクションの中の話か…確かに広い並行世界の中にはそんな世界もあっても可笑しくはないな…」

 

 

「俺も目の前にいるこんな子供があの桐生戦兎さんの転生した姿なんて信じられないですよ、まぁそういった話は俺のいた世界にある昔の特撮の映画とかで見た事はありましたけど」

 

 

「私も天界にいた時は長年沢山の人の魂を導いたり転生させたりしてたけど貴方みたいなケースは聞いた事がないわよ」

 

 

「アクア、あんたはどうしてカズマと一緒にこの世界に来たんだ?仮にも女神ならば天界で人々を見守ったり試練を与えたりする立場じゃないのか?」

 

 

「普通はそうなんだけどもこのヒキニートがこの私を特典なんかに選ぶからよ、全く何故女神である私がこんな目に合わないと行けないのかしら、このヒキニートには慰謝料をたっぷりと私をぐうたらさせて貰わないと気が済まないわね!」

 

 

「ハァ!?確かにお前なんかを特典として連れて来ちまった俺が悪いがそもそもの原因はお前だろうが!!」

 

 

俺はカズマからカズマがこの世界に転生して来た理由とアクアが天界から降りて来た理由を知る

 

 

カズマの死因は申し訳ないがくだらな過ぎる。もし俺がその場にいたら腹を抱えて笑ってしまうかも知れないがそれでもアクアの行動は女神としていや、人としてどうなのかと思った俺は無言でアクア頬を両手で左右に思いっきり引っ張る

 

 

「イ、イタタ!!め、女神であるこの私に何するのよ!!」

 

 

俺はそんなアクアの抗議を無視し

 

 

「一応は神の立場でありながら人の死を馬鹿にするのはどうなんだよ?」

 

 

 

「仕方ないじゃない!あんな阿呆らしい死に方をしたヒキニートが悪いのよ!!」

 

 

「反省ゼロかよ!!」

 

 

俺はそう言い終わると頬を左右に引っ張っていた両手を離す

 

 

「ううう…痛かった…」

 

 

赤くなった両頬を手で押さえながら涙目でそう言うアクアを俺とカズマは華麗に無視するとカズマは

 

 

「あの…これから俺は貴方の事を何て呼べばいいんですか?」

 

 

「普通にめぐみんでいいぞ?今の俺はめぐみんという人間なんだ。そんな畏まった口調じゃ無くてもいい、そもそも俺がめぐみんでは無い事を知っているのは今のところはお前達ふたりだけだからな皆のいる場合はめぐみんとして扱ってくれ俺もめぐみんとして振る舞うから」

 

 

「分かりました。そういう事ならばみんなの前では気安くめぐみんって呼ぶ事にしますね」

 

 

俺の言葉にカズマとアクアは頷くと話し始めてから結構な時間がたっている事に気付き慌ててギルドへと戻りギルドで待っていたゆんゆんと合流するとウィズの店へと向かう

 

 

店に到着するとウィズは丁度店を空けておりふたりにはウィズの紹介をまたの機会にする事を伝えると地下のラボへと案内した

 

 

「すげぇ…テレビの中で見た通りのラボだ!!異世界で実際に見ることになんて信じらねぇよ!!」

 

 

ラボを見たカズマの表情は子供の様に輝いており

 

 

「女神としてはあまり異世界の技術ってののを持ち込んで欲しくは無いんですど…」

 

 

それに対するアクアの表情は女神としての感覚や立場があるのか異世界の技術が存在する事に複雑な感情を抱いているようだった

 

 

「カズマ達にはそこの部屋を使って貰います。他に必要な物があったら遠慮なく言って下さい用意出来る物ならば用意させて貰いますので」

 

 

俺の言葉を聞いたカズマは心の底から驚いた表情を見せ

 

 

「マジか!!本当に俺達も住んで良いのか!?」

 

 

「元々はパーティーメンバーと一緒に住む為に作って貰った場所ですから遠慮する必要はないですよ?勿論条件はありますが」

 

 

「私の研究や実験の時には手伝って貰う事とウィズさんのお店を手伝う事です。それが守れるならば他には何をやって貰っても構いませんしウィズさんのお店を手伝ってくれたら私の方からある程度の賃金は渡します。それでどうですか?」

 

 

俺の言葉を聞いたカズマは心の底から嬉しそうな表情を見せると俺の手を握ると

 

 

「もう馬小屋暮らしにはうんざりしてたところなんだ!それで此処に暮らせるなら大歓迎だぜ!!」

 

 

カズマがそう言うとそれまでカズマの話を聞いていたゆんゆんが恐る恐る手を挙げる

 

 

「私は時々クエストを受ける時もあるのでその時にも付き合ってくれると嬉しいんですけど…」

 

 

まだカズマに慣れていないのか恥ずかしそうにそう言うゆんゆん

 

 

「それぐらいならお安い御用だぜ!!えっと…ゆんゆんっていったな、これから同じパーティーメンバーとして宜しくな!!」

 

 

 

「こちらこ此れからは同じパーティーとして宜しくお願いします。カズマさん」

 

 

「勿論だ!!あんたらがこのパーティーに入ってくれたらかなり心強いぜ!!俺とこの駄女神だけでどうしようかと悩んでいたんだよ…本当に助かる!!!」

 

そう言うとゆんゆんとカズマは強く握手を交わす。こうして俺達はエリスが言っていたパーティーを組む事となっている人物達と漸く出会う事が出来た。ここから俺達の魔王軍討伐の為の長い戦いと素晴らしくも愚かな仲間達との物語の始まりだった…

 

 

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