幽霊屋敷の騒ぎが終わった日の昼間俺が遅めの昼食を食べようとギルドに顔を出すとセシリーとアクアが地ベタに正座をしておりそのふたりを睨みつけているカズマがいた
「一体何があったんですか?」
その光景を見た俺は近くの椅子に座っていたゆんゆんに質問する
「それはあのふたりが幽霊屋敷の騒ぎの真犯人だからなの」
「真犯人?意味がわからないのですが?」
「言った通りの意味よあれは私達が幽霊屋敷の騒ぎについてギルドに報告に来た時の話なんだけど」
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めぐみんがギルドにやって来る少し前
「しかしあの幽霊屋敷の騒ぎがギルドに知られていたとは思わなかったぜ」
私達はあの幽霊屋敷の騒ぎの後ギルドに事の報告をしにやって来た時にルナさんからあの幽霊屋敷の話を聞いていたのだ
「はい。あの幽霊屋敷の話は当ギルドでも把握しておりまして近い内に特別クエストとして掲示板の方に張り出す予定だったんです」
ルナさんはそこまで言うと机の下から数枚の金貨と銀貨が乗ったトレイを取り出す
「まだ貼り出されていなかったとはいえカズマさん達が幽霊屋敷の問題を解決してくれたのは事実なので当ギルドから特別手当を支給します。ご確認下さい」
「やったわねカズマさん!早速これでしゅわしゅわを飲みましょうよ!」
「馬鹿か!この金は冬を越す為の資金にするだよ!何でもかんでもめぐみんの世話になる訳にはいかねぇだろ!」
カズマさんは怒鳴りながらアクアさんにそう言っている。カズマさんはいい加減そうに見えても意外と義理固いところがあるなと考えていた私はふと気になった事をルナさんに質問する
「ルナさん。あれだけの幽霊が現れていたのにこの街のアークプリーストは何もしなかったんですか?」
私の言葉にルナさんは不思議そうな表情になると
「どうやらあの幽霊達は近くにある共同墓地からやって来たようなんです」
「共同墓地ってあそこにある?何故そんなところから?」
「誰かのイタズラなのかあの墓地全体に結界がはられていたようなんです。それで居場所をなくした幽霊達が近くにあったあの屋敷に住み着いたしまったようなんですよ」
「そんなの有り得ないわよ!」
そんなルナさんの言葉を否定するようにアクアさんが声を上げた
「彼処の墓地の結界は我がアクシズ教の信者であるセシリーがはっていたのよ!そんな事絶対にありないわよ!」
墓地の結界を張ったのはアクシズ教のセシリーさん?…嫌な予感しかしない。カズマさんも同じ考えなのか顔を引攣らせておりアクアさんをギルドの隅っこに連れて行き詳しく聞こうとすると丁度アクアさんの姿を見つけたセシリーさんが走り寄って来た
「アクア様!!今日も大変麗しいお姿…早速宴を始めましょう!アクア様がお好きな高級焼酎を沢山ご用意します!」
そう言うと何処かに走り出そうとするのをカズマさんが呼び止める
「セシリーお前アクアに頼まれて墓地の結界をはったんだよな?その辺りを詳しく教えてくれないか?」
カズマさんの言葉を聞いたセシリーさんは
「結界て…あの共同墓地の事よね?大丈夫よ!アクア様の言う通りに聖なる結界をちゃんとはったからこれであの墓地には彷徨える魂は居なくなった筈よ?さぁ、ゆんゆんさんもお姉ちゃんの事を沢山褒めてくれても良いのよ?」
…つまりセシリーさんがはった結界の所為で幽霊屋敷の騒ぎが起きてそれを私達が解決をしたと、でもその結界をはるように言ったのはアクアさんで…これってもしかしなくてもマッチポンプって奴よね?これってかなりまずいんじゃ…カズマさんもまたもや私と同じ考えに至ったのか顔色真っ青にしていた
そしてカズマさんはアクアさんとセシリーさんに近づくと無言でふたりにアイアンクローをかけた
「い、イダダダ!!な、何をするのよカズマ!!」
「さ、流石のお姉ちゃんもこんなプレイは…」
「ギルドからの特別報酬は受け取らない…良いな?ふたり共」
聞いているこっちが震えるぐらいの怖くなる声色でカズマさんはそう言う。そんなカズマさんの迫力に押されたアクアさんとセシリーさんは何も言えなく静かに「ハイ…」と答えたのだった
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ゆんゆんから話を聞いた俺は呆れた表情でアクア達を睨みつけた恐らく悪気は無かったのだろうがやった事はまず過ぎる。ギルドから何かしらの罰を受けても文句は言えないぐらいだ
「あの後カズマさんがふたりの首根っこを掴んで関係者達に土下座させたのよ…ホントみんなが許してくれて良かった」
ゆんゆんはそう言ってため息を吐くそんな話を聞いた俺はゆんゆんとカズマはこのメンバーにおける苦労人ポジションになるなと俺はそう確信しカズマとゆんゆんに同情の目線を向けているとダクネスがクエストの紙を持って此方に歩いてくるのが見えた
「そこまでにしておけ確かにこのふたりは別に悪意を持ってやった訳ではないだろう」
ダクネスの言葉にカズマは納得し切れない表情を浮かべたが取り敢えずはアクア達を正座から解放するとダクネスの方を向く
「ところでお前が持ってる紙はなんだよ?」
「これか?私がお前達のパーティーに入ってからまだこのメンバーでクエストを行った事はないだろう?私の実力を知って貰う為にもちょっとした討伐クエストに行こうじゃないか」
そう言ってダクネスが差し出した用紙には雪精の討伐クエストが描かれていた報酬金の方は…雪精一体につき十万エリス!?
「このクエストどう見ても美味しすぎないか?難易度の割には報酬金が高いと思うんだが」
俺がジト目でダクネスを見つめると何故かダクネスは顔を赤く染め息をハァハァと吐き始めたので俺は無視する事にしカズマ達とそのクエストについて相談する事にした
「めぐみんこの雪精って一体何なんだ
よ?」
「雪精というのは冬の間に現れる精霊みたいな物です。人畜無害で一体倒す事に一日早く春が近づくと言われているんですよ」
「成る程だからこんなに討伐金が高いんだな。でも何で他の冒険者はこのクエストをやらないんだ?どう見ても美味しいクエストだろこれ?」
「そもそも冬のクエストは過酷な物が多くベテランの冒険者でも基本的には冬の間はクエストを避けているの」
カズマの質問に俺の代わりにゆんゆんはそう答えた
「とりあえずそのクエストを受ける事にするか一日も早く借金を返さなきゃいけねぇし冬を越す為の資金も必要だからな」
リーダーであるカズマの意見に反対する声も上がらなかったのでクエストを受ける事になった。その時の俺は気づくべきだったダクネスがひとりニヤニヤとしていた事を…
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「へ?めぐみん今回のクエストについて来ないのかよ?」
「はい先日のベルディア戦で手に入れたボトルの浄化がもうすぐ終わるのでそちらの方に集中したいのです浄化が終わり次第合流するので先にクエストに向かって貰って構いませんよ?」
「そう言う事なら分かったぜじゃあ先に向かってるから浄化が終わり次第来てくれよな」
俺はカズマとそう話すともうすぐ終わるボトルの浄化をする為にラボへと戻って行った
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雪原走りながら俺は手にしたショートソードでまた一体雪精を討伐する
「よしゃ!これで9体目!!」
ニヤニヤしながら俺はそう言うと他のメンバーの様子を見る。ゆんゆんは中級魔法で何体か纏めて討伐しアクアは何故か虫取り網で雪精何体か捕らえていた
「アクアお前何で雪精を捕まえてんだよ?」
「そんなの決まってるじゃない雪精を捕まえておけばいつでも好きな時にしゅわしゅわを冷たいままで飲めるのよ?めぐみんのおかげでギルドでは冷たいしゅわしゅわ飲み放題だけど自分の部屋でも冷たいしゅわしゅわを沢山飲みたいのよ!!」
こいつはそういう奴だったと俺は思い直すと今回のクエストで初めて同行する事になったダクネスを見ると
「ハァァァ!!ヤァァァ!!」
と果敢に剣を構えながら雪精へと向かって剣を振り回すダクネスだがその剣は雪精に擦りもしなく虚しく空振った
「へ……?」
俺は思わず自分の目を疑ったそりゃあ雪精は小さいし一度や二度ぐらいならば攻撃が外れる事ぐらいはあるだろうしかし一度も当たらないというのは…そんな俺の視線に気づいたのかダクネスは申し訳なそうな表情になると
「実は私はかなりの不器用なんだその所為で相手に剣が当たった事は一度もないんだ」
「マジかよ…」
「あの、両手剣のスキルとか取らないんですか?そうすれば少しは命中率を上げる事が出来ると思うんですけど」
「そんな事をしたら敵の攻撃に当たる事が出来なくなるじゃないか!そんなの気持ち良くなれ…げふん!クルセイダーとしてお前達を守れなくなるじゃないか!!」
「駄目だこいつ」
俺は頭を抱えた攻撃の当たらないクルセイダーって何なんだよていうか自分の性癖を優先させてんなよ色々と突っ込みたい事がありすぎた
「ゆんゆん…お前とめぐみんだけだよ…このパーティーでまともなのは」
「カズマさん気を落とさないで下さい…」
そう言ってゆんゆんは俺の肩に手を置く本当に良い子過ぎだろ。もうこの子が俺のメインヒロインで良い!!俺がそう内心そう考えていると突然周りの空気が変わるのを感じた。
そして何処からか法螺貝の音が聞こえその音が聞こえる方向を見ると鎧武者が現れていた
「嘘でしょ!?アレ冬将軍じゃない!!」
アクアが慌てた様子でそう言う
「冬将軍ってあの冬将軍の事か?そんなに慌てる必要があるのかよ?」
「カズマこの世界では冬将軍は冬にしか出現しない強力モンスターなの罪のない雪精を討伐している冒険者達を倒す為にその姿を現わすのよ」
「マジかよ!!道理でこんなに美味しいクエストなのに誰もやってねぇと思った!!」
それ以前にあのダクネスの持って来たクエストという時点で少しは警戒すべきだった!!
俺はそんな後悔の念に捕らわれたがそんな俺の気持ちも知らずにアクアやたらと強気な姿勢を崩さずに冬将軍と向かい合うと
「ちょっと!!雪精を狩る事ぐらい許しなさいよ!!良いじゃないまた冬になれば勝手に増えるでしょ!?」
アクアの言葉に冬将軍の怒りのオーラが増すのが分かった
「オイ馬鹿!辞めろ!奴をこれ以上怒らずんじゃねぇ!」
俺の言葉にアクアは
「大丈夫よ!!だってこっちには仮面ライダーがふたりもいるのよ!!冬将軍ぐらい楽勝よ!!」
「馬鹿か!!あんな奴が出て来るとは思わなかったしそもそもクエストに行くつもりじゃなかったからベルトなんて持ってきてねぇよ!!」
「私のベルトもベルディア戦で傷ついちゃったからまだ修理中なのよ!!」
俺とゆんゆんの言葉を聞いたアクアは先程の強気な姿勢は何処に行ったのか真っ青になるとカタカタ震え始めた
「ど、ど、どうすんのよカズマ!!冬将軍完全に怒ってるし今更謝っても絶対許してくれないわよ!!」
アクアがそう言っている間に冬将軍は俺達との間合いを詰めて来る。すると何をトチ狂ったのかダクネスが突進して来る冬将軍の前に立ちはだかる
「私のパーティーメンバーには指一本触れさせん!!」
「ダクネス…」
俺はその言葉に感動を覚えたあのドMな事しか考えていないダクネスらしからぬ発言だからだ
「そして仲間を逃す事には成功するが私だけは卑劣な敵の手に落ち、その後それはもう酷い辱しめにあう事にはなるだろうが私は屈しはしないぞ絶対に!!」
前言撤回こいつはやっぱり単なるど変態だ!!
「何言ってんだよこの馬鹿!!」
俺がダクネスの頭を鷲掴みにして地面に押し付けたその時
「カズマさん危ない!!」
ゆんゆんの言葉が聞こえたのと同時に一閃の風が吹いた後俺の視界は反転しそして意識を失った
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ビルドのパワーアップアイテムを完成させた俺はマシンビルダー(雪原仕様)でカズマ達の元へと向かっていた
「ふう…結構時間がかかったな…カズマ達待ちくたびれてないと良いが…」
そう呟きながらバイクを走らせているとゆんゆん達の姿を見つけるとバイクから降りて近づく
「すいません遅くなり」
俺の言葉は其処で途切れた。何故なら俺の目の前には首の無いカズマの胴体を抱きしめながら泣いていたからだ
「これは…ゆんゆん一体何があった説明しろ」
そしてゆんゆんは泣きながら説明するカズマが死に至った要因をその要因となった冬将軍についてもそして話を聞いた俺は無言で泣いているゆんゆんとカズマの死体を近くにいたダクネスに任せると俺は冬将軍と対峙した
「お前がカズマを…絶対に許さない!!」
そう叫んだ俺はビルドの顔が描かれた缶型のアイテムを取り出すと2.3回程軽くふるとプルタブを開けた
『ラビットタンクスパークリング!』
そしてベルトにラビットタンクスパークリングフルボトルを装填するとボルディクレバーを回転させる
俺の周りに現れた『スナップライドビルダー』はビルドのライダーズクレスト型のフレームに変化しており内部にはパンドラボックスの残留物質の代わりに魔力を元ににした発泡増強剤『ベストマッチリキッド』が追加されていた
『Are you ready?』
「変身!」
『シュワッと弾ける! ラビットタンクスパークリング!』
『イエイ! イエーイ!』
ラビットタンクのカラーリングに新たに白がメインカラーに追加されトリコロールカラーとなり更に装甲は炭酸の刺激のイメージからかギザギザになり、上半身の一部には泡のような白いドットが表れているビルドの強化形態ラビットタンクスパークリングへと変身した
『ウオオオオ!!!』
冬将軍は雄叫びを上げながら素早く俺の懐に飛び込んで来るが俺は右肩の『BLDバブルラピッドショルダー』と左脚『クイックフロッセイレッグ』で『ラピッドバブル』という特殊な泡発生させその泡の破裂を活かした高速移動で冬将軍の一閃を避けそしてその時に左肩の『BLDバブルインパクトショルダー』と右脚の『ヘビーサイダーレッグ』で『インパクトバブル』を発生させその泡の破裂時に発生する衝撃波で攻撃を加える
そしてその衝撃波に冬将軍が怯んでいる間に更なる追撃を仕掛ける
俺は両腕には新たに装着された3本の鋭い刃で高速斬撃を繰り出した
右腕に新たに装着された『クイックフロッセイアーム』の『Rスパークリングブレード』は切断力に優れ左腕に装着されている『ヘビーサイダーアーム』の『Tスパークリングブレード』は刺突力に優れている。更に一つ一つに大型のエネルギー刃を発生させることで先程の高速斬撃を可能にしているのだ
「これでフィニッシュだ!!!」
俺はボルディクレバーを回転させラビットタンクスパークリングの必殺技を発動させる
ワームホールの様な図形を出現させるとその中に冬将軍を拘束しそのまま無数の泡と共にライダーキックを叩き込んだ
『スパークリングフィニッシュ』
そしてライダーキックを受けた冬将軍はそのまま大爆発を起こす
爆発が収まると冬将軍は地面に片膝をついており倒すまでには至らなかったが冬将軍の鎧に大きな亀裂を入っているのが分かった
そして冬将軍はビルドの力を認めたのかそのまま静かに姿を消したのだった
「カズマ…」
その後変身を解除した俺は自分の中にある虚無感に嫌でも気付かされたこの世界でも大切な仲間を失ってしまった…俺がもう少し早く駆け付ける事が出来たら…そんな後悔が俺の中に渦巻いていた
せめてカズマの死体はキチンと埋葬してやろうと後ろを振り返ると其処にはカズマが居心地の悪そうな表情で此方を見ていた
「その…なんだ…元気かめぐみん?」
カズマは掛ける言葉が見つからないのか大変申し訳なさそうな表情で俺にそう言う
「は?カズマお前何で生きてんの?冬将軍に首を飛ばされた筈だよな?」
俺は非常に混乱しながらも何とかカズマにそう言うとカズマは何故自分が生きているのかを説明し始めた
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俺が目を覚ますと暗い部屋の中でひとり椅子に座っていた。
「ここは…確かあの世界に転生してくる前にいた…という事は俺は…」
俺は冬将軍の手によって自分がまたもや死んでしまった事を思い出した
「チキショウ!折角転生したのにこんなのありかよ!?しかも俺が死んだ原因はダクネスじゃねぇか!」
俺がそう言って頭を掻きむしっていると誰かの気配を感じて前を見ると誰もいない空間にいつのまにかひとりの少女が姿を現していた
「私は幸運の女神エリスと申します…サトウカズマさん。残念ながら貴方の冒険はもう終わってしまったのです…」
エリスと名乗った少女は悲しそうな表情で俺に対してそう言う
「あの…何とか生き返る事とか出来ませんか?このままじゃ未練がありまくりなんですけど…」
「貴方は既に一度生き返っています。天界の規定により生き返る事はもう出来ません折角この世界に転生して来てくれたのに申し訳ないと思ってはいますが規則は規則です。貴方がえらべる選択肢はこの世界か貴方が元居た世界に転生する事です…さぁ、貴方はどちらを望みますか?」
エリス様は優しく俺にそう問いかけてくる。その言葉により俺はもうあいつらと一緒に冒険出来ないんだと実感してしまう
その時俺は改めて感じたあの世界での日常はそんなに悪くはなかった事に…出来ればもう一度あいつらと冒険をしたかったな…そしてエリス様は優しい笑顔を見せながら俺が決断するのをずっと待っていた。そして俺がエリス様に答えを口にしようとした時
『カズマ〜!!!あんたの死体再生してあげたから早く戻って来なさい!!』
「その声はアクアか!!俺また生き返れるのかよ!?」
「私を誰だと思ってんの!?水の女神アクアよ!!この私にかかれば死にたてホヤホヤの死体なら蘇生させる事ぐらい簡単よ!!」
「そっちに戻りたいのは山々なんだが俺は天界規定って奴でもう生き返れないって言われてんだけど?」
「はぁ!?そんな事を言ってんのは何処の誰よ!!」
「えっと…確かエリスっていう女神様だけど?」
「エリスってあの胸パッド女神のエリスのこと!?あんな奴の言う通りにする必要ないわよ!!そんな辺境女神よりも地球担当私の方が偉くてすっごいエリートなんだから私が良いと言えば何の問題ないのよ!!」
そんなアクアの暴論とも言える話を聞いていたエリス様は顔を引きつらせておりそしてやれやれと息を吐くと
「分かりました先輩に免じて特別に下界に戻しましょう」
そう言ってエリス様が手をかざすと俺の足元に魔法陣が現れ俺の身体が宙へと浮かびいつの間にか上空に開いていたゲートに向かって上がっていく
「カズマさん。もうこんな所に来てはいけませんよ?」
エリス様のそんな言葉を聞いたのと同時に俺の視界は真っ白に染まった
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カズマが上空に開いたゲートをくぐって現世へと戻っていった後ひとり残ったエリスは静かに笑みを浮かべていた。その時エリスの目が一瞬『赤く』光った事に気づく者は誰もいなかった
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「成る程そんな事があったんですか…」
カズマの話を一通り聞いた俺はカズマが無事に生き返って来れた事に安堵すると共に内心どんでもない事になるのではないかと不安を抱いた
何故ならばエリスの言う通りならばカズマに対する処遇は異常という事になる。簡単に言ってしまえば俺達はゲームでいうところの無限リトライが可能になっているという事だ。カズマはアクアを連れて来た事を嘆いている事が多いがもしかしたらその逆でカズマはとんでもないチートを持って来たのかもしれないな
俺はそう考えながらカズマを死なせた罰として冷たい雪の上で直接正座させていたダクネスを見ると
「ハァ、ハァ、良いぞ雪の冷たさと足が痺れいく感覚は!!」
「お前喜んでんじゃねぇよ!!それじゃあ仕置きの意味がないだろ!!」
罰を受けている筈なのに何故か興奮し出したダクネスにそうツッコミをしているカズマ。なんやかんや言ってダクネスの事を仲間と認めているんだなと俺はカズマの人の良さにしみじみと感心していた
その後カズマが死んだ事とアクアの進言によりクエストは中止にして街へと戻る事になった。クエストの報酬に関しては何匹かは討伐をしている為に全くの無駄骨にならずに済んだがアクアとダクネスが調子に乗ってギルドで食事を頼み過ぎた為報酬の殆どが支払いに消えた事になるのは余談である