この素晴らしい天才物理学者に祝福を!!   作:血の一族

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この素晴らしい要塞に祝福を!!

「デストロイヤー警報!!デストロイヤー警報が発令されました!!機動要塞デストロイヤーがこの街に接近中です!数時間以内にアクセルに上陸すると予測されます!冒険者及び警察、衛兵の皆様は直ちに装備を整え冒険ギルドへ!それ以外の皆様は直ちに避難してください!繰り返します、デストロイヤー警報が――」

 

 

町中のスピーカーからそのような避難警報が繰り返し流れておりそれを聞いていたアクセルの住人達は大混乱に陥っていた。あるものは荷物を持って街から逃げだす準備を、あるものはもう終わりだー叫びながら地面に両手をついていた。

 

 

俺とカズマは状況が飲み込めず呆然と立ち尽くしていると沢山の荷物を背負ったアクアとゆんゆんが慌ててやって来た。

 

 

「この街はもうお終いよぉ!!早く荷物を持って逃げましょうよ!!」

 

 

「ギルドから緊急放送があったのに逃げる訳にはいかないだろ!!ていうかデストロイヤーってなんだよ?状況がさっぱり分からねぇよ!!」

 

 

確かに俺達には今なにが起きているのか全く理解可能出来ていない。そんな俺達を見かねたのかゆんゆんがデストロイヤーについて説明を始める

 

 

 

「機動要塞デストロイヤーというのは通った後にはアクシズ教徒以外なにも残らないと言われている、最低最悪の賞金首なの。いや、アレはもう天災の類いと言って良いわね」

 

 

「ちょっと待って、なんで私のかわいい信者達がそんな風に言われているの?ウチの子達ってそんなに周りから怯えられているの?みんな普通のいい子達ばかりなのよ!?」

 

 

いや、アレは普通じゃないだろう。俺は過去にゆんゆんとアルカンレティアに訪れた時の事を思い出して苦笑いを浮かべた

 

 

「なんだ待っていてくれたのか。だがお前達なら街の危機に立ち向かうと信じていたぞ」

 

 

ダクネスが装備を整えた状態で現れるとそう口にする。どうやら彼女には街を捨てて逃げるという選択肢はなくそのデストロイヤーと戦うつもりらしい。

 

 

「聞いて皆!ウチの信者は皆いい子達なの!巷で流れる悪い噂は...そう、胸パット女神エリスを崇める邪教徒達の陰謀なの!アクシズ教を陥れようとしているの!だから!そんなエリス教よりもアクシズ教を清く正しいアクシズ教をお願いします!」

 

 

「アクア、今それどころじゃないので黙ってくれないか?」

 

 

 

「神を自称するだけじゃなくエリス様の悪口まで言うなんて…いつかバチが当たりますよ?」

 

 

「ダクネスとゆんゆんもなんなのよー!!!」

 

 

騒いでいるアクアを俺達は華麗に無視すると放送にあった通りにギルドへと向かった。

 

 

****************

 

 

 

「お集まりの皆さん!本日は緊急の呼び出しに応えてく下さりありがとうございます。ただいまより、デストロイヤー討伐の緊急クエストの開始と説明をさせていただきます。本クエストはレベルと職業は一切関係なく全員参加の総力戦となります!クエストの達成が不可能と判断した時点で街を放棄し全員で逃げることになります。皆さんが最後の砦なんです!どうかよろしくお願いします!」

 

 

ルナさんがギルド職員を代表してそう説明する。その後周りの職員達が長卓やアクセル周辺の地図を用意し作戦会議室のような空間をつくるとギルドの職員達に席につくよう促された。

 

 

よく見ると冒険者だけでなく街の治安機関の人員も駆り出されているようで百は軽く越える人数はいそうだった。

 

 

「さて、まず現状について説明したいですが...デストロイヤーについて説明が必要な方は?」

 

 

「私とカズマはデストロイヤーについて詳しくは知らないので説明してくれると嬉しいです」

 

 

俺が手を挙げてルナさんに言うとルナは周りを見渡した後デストロイヤーについて説明を始めた。

 

 

「機動要塞デストロイヤーとは古代の魔導大国ノイズで作られた巨大ゴーレムです。外見は...説明するより見てもらった方が早いですかね」

 

 

ルナさんがそう言うと隣で控えていたギルドの職員が全員に見えるように持っていた水晶をテーブルの上に置いた

 

 

「今ギルドの職員がデストロイヤーの監視のために使い魔を飛ばしてましたのでその映像を写します」

 

 

ルナさんがその水晶に手をかざすと水晶に外の映像が映った。そこには八本足の巨大な金属製の蜘蛛が猛烈な勢いで大地を駆けていく姿がはっきりと写っていた。その上よく見ると足元にはジャイアンド・トードが豆粒のような大きさで逃げ回っておりデストロイヤーがどれだけ巨大なのかを理解させられた。

 

 

「見ての通り小さな城ほどもあるのですが特種な魔法金属が使われているおかげでこの巨体にも関わらず馬車ほどのスピードで移動が出来ます。その上近付こうものなら巨大モンスターですら挽き肉にされる上に周囲からの攻撃から守る様にデストロイヤーには常時強力な魔法結界がはられており魔法攻撃は一切通用しません」

 

 

ルナさんの言葉を聞いている冒険者達の顔がどんどんと暗くなっていく。何人かはどうにもならない事を悟ってしまったのか顔がひきつり始めていた。

 

 

「ですからデストロイヤーに攻撃するためには物理攻撃しかないのですが...金属製のため弓程度は跳ね返してしまいますし大砲などの攻撃兵器の類いは機動力の高さによってほとんど回避または移動速度の早さで使用する前に破壊される始末でして」

 

 

「それならば空からはどうです。例えば今この映像を届けている使い魔使って爆弾でも落とすとか...」

 

 

俺がそう言った瞬間、デストロイヤーから光のようなものが放たれると水晶玉の映像が途切れた。

 

 

「...デストロイヤーには自動防御する魔法陣以外にもバリスタや魔光銃による自動迎撃装置がありまして、迂闊に近づき過ぎると関知されるとこのように撃ち落とされてしまいます。上手く内部に侵入出来たとしても多数の警備ゴーレムが配置されているので攻略は難しいかと」

 

 

「そんな要塞がどうして暴走なんかしだしたんですか?」

 

 

「それはですね…」

 

 

ルナさん曰くこの要塞が暴れている原因はこの要塞の研究開発を行った研究者が要塞を乗っ取ったかららしい。この研究者は当時のノイズにおける対魔王兵器の責任者を務めており当時の魔王退治の貢献の大きさから勇者と言われていたようだ。

 

 

しかし自分の開発した兵器が魔王を倒すためでなく、ノイズが他国を支配するために使われる事を知った彼は人類に絶望するとデストロイヤーを乗っ取り大陸中の都市を襲い、人類に暗黒時代をもたらしたという。

 

 

その研究者は今もデストロイヤーの中枢頭脳と一体化したままであり人類への攻撃を続けているという。これを倒すために何度も諸国による連合軍も組まれたがそのすべてが失敗に終わり今では倒すのは不可能と判断されデストロイヤーが襲来した街は一から建て直すしかないらしくこの世界ではもはや天災の一種として人々に認識されているという話だった。

 

 

…魔王討伐の為に開発した物を戦争に利用される。その時の気持ちと絶望はよく分かる、俺も葛城匠であった時に同じ目にあった事があったからだ。俺は会った事もないがその科学者に対して軽いシンパシーを感じていた

 

 

「ルナさん。これを作った国はどうなったんです?これだけのもの作れる国ならば対抗策のひとつやふたつはあった筈じゃ?」

 

 

 

「真っ先に滅ぼされました。本国の都市はほとんど焼きつくされノイズの技術のほとんどは衰退し、最早、誰にも再現できません」

 

 

…自分達が開発した兵器で自分達の国を滅されるか…最高に皮肉が効いてるな。俺は失笑を浮かべると

 

 

「成る程…他にはないのか?ヤツを止めることができる方法は?」

 

 

俺の言葉に冒険者達もギルドの職員も黙り込んでしまう。そんな中カズマが口を開いた

 

 

「アクア、お前の魔法ならあの結界を打ち破れるんじゃないのか?」

 

 

「確かに私なら結界を破壊は出来るかもしれないけれど絶対に出来るという保証もないわよ?」

 

 

「ええ!?あの結界を破れるんですか!?」

 

 

アクアの言葉にルナさんが驚きの表情を浮かべた。

 

 

「もしかしてですけどね」

 

 

「それでも構いません!可能性のあるならば!!」

 

 

「結界さえ破れれば魔法による攻撃や大砲で何とか出来るかもしれません。でもこんな辺境の駆け出しの街ではろくな武装も魔法使いも...」

 

 

「遅くなりました!ウィズ魔法道具店の店主です!」

 

 

丁度いいタイミングでウィズがギルドへと入って来た。そう言えば店の事があるから遅れて来るって言ってな、俺がそんな事を思い出していると

 

 

「氷の魔女だ!彼女がいれば、百人力、いや、千人力だ!」

 

 

「勝てる、勝てるぞ!」

 

 

「美人店主さん万歳!」

 

 

「いつも、めぐみんちゃんと同じく夢でお世話になってます!」

 

 

ちょっと待て、今誰か聞き捨てならない事を言わなかったか?…深くは考えないようにしよう…兎に角ウィズは凄腕のアークウィザードだったからな、その実力は折り紙付きだ。ウィズが現れた事で周りの士気もどんどん上がって行く。

 

 

「私ひとりの魔法ではあの素早いデストロヤーを破壊する不可能ですよ!何とか動きを止めることが出来れば可能性はありますが…」

 

 

さすがのウィズも自分だけではデストロイヤーの動きを止めるのは難しいらしい。

 

 

「ウィズ、あの馬鹿デカイ要塞の動きを止める方法ひとつだけある」

 

 

「本当ですか!?そしてそれはどんな方法なんですか?」

 

 

「ビルドとクローズそしてグリスの力を合わせればあいつの動きを止める事が出来るかもしれない」

 

 

「そうか!仮面ライダー達の力を合わせれば!!」

 

 

「氷の魔女だけじゃなく仮面ライダーもついてるなんて…これはマジでイケるかも知れないぞ!!」

 

 

氷の魔女と仮面ライダーの力を借りれると知った冒険者達と職員達のテンションは最高調に至った。

 

 

「では、結界解除後、めぐみんさん。カズマさん。ゆんゆんさん達により脚を攻撃し万が一に脚を破壊できなかった場合は前衛職の冒険者達がハンマー等を装備して脚を攻撃し魔法使いの皆さんは爆発系の魔法を即時に打てるよう準備していてください。そして要塞内部に潜入に成功した場合はデストロイヤーの開発者やゴーレム達が我々に何かを仕掛けてくる可能性があります。装備もしっかりと用意しておいて下さい!」

 

 

作戦がまとまるとギルドの職員達が冒険者達に次々と指示を出して行く。そして俺も装備の点検を行おうと席を立ち上がるとルナさんがこちらに近づいときた。

 

 

「ルナさん私に何か用ですか?」

 

 

「実はですね、めぐみんさんに現場指揮をとるアクセル防衛隊長を務めてして貰えないかと思っているんです」

 

 

「どうして私なんです?他に適任者居ますよね?例えばミツルギさんとか」

 

 

「ミツルギさんは現在クエストを受けている関係でこのアクセルの街には居ないんです。何とか連絡をとりましたら自分の代わりにめぐみさんにリーダーを任せるようにと言われましたので」

 

 

成る程、ミツルギは自分がいない代わり俺にリーダーを務めて欲しいという事か

 

 

「そんな事はないぜめぐみん」

 

 

そんな俺の考えを見抜いたのかカズマがそんな事を言う

 

 

「俺だけじゃない。この場にいる全員がお前をミツルギの代わりだとは思ってはいない、この街の連中もギルドの連中も冒険者の皆もだ。ここに居る全員お前の凄さを知ってるんだぜ?勿論あのミツルギもな」

 

 

…嬉しい事を言ってくれるじゃないの。それを聞いちゃ、やる事はひとつしかないじゃないだろ!!

 

 

「そこまで言われたらやるしかないな。この天才物理学者であるめぐみん様に任せ貰おうか!!」

 

 

俺が腕を上げてそう叫ぶと周りにいた冒険者やギルドの職員達も同じように手を上げ叫んだのだった。

 

 

********************

 

 

冒険者や街の住人達は協力し合い対デストロイヤー線の為にバリケードを築いていた。そしてその周りではウィズを始めとする魔法職の人達が攻撃用と支援用魔法陣を展開して戦いに備えていた。

 

 

先頭には剣を大地に刺し、仁王立ちでまだ姿すら見えないデストロイヤーを睨み付けている金髪碧眼の騎士の少女がいた。

 

「ダクネス・・・気持ちは分かるが後ろに下がっていてくれないか?流石にこんな時にまで自分の性癖を優先させるのはどうかと思うぞ?」

 

「めぐみん…普段の私の行いでそう思うのも仕方がないが…私がこんな時にも自分の欲望を優先する女だと思うか?」

 

 

「普通に思うけど?」

 

 

「なっ!」

 

 

ダクネスは俺の言葉に仰け反るが直ぐに気を取り直し

 

 

「それはさておきだ、めぐみん。この私は聖騎士だ。そしてそれ以外にも私にはこの街を守る理由が義務があるのだ。まあ、この街の連中が気にするとも思わんが少なくとも私はそう思っている。だから無茶だと言われようと此処からは一歩も引く訳にはいかないんだ」

 

 

「…流石はダクネス、いやダスティネス・フォード・ララティーナと言った方が良いかな?」

 

 

「やはりめぐみんは…気づいていたのだな、私の正体に」

 

 

「まぁ、この俺に隠し事なんて通用しないって事さ」

 

 

こいつは正体を隠していたつもりかもしれないが所々に品の良さが滲み出ていたし雰囲気からして只者じゃないと会った時から思っていた。それに仕事をしている時の縁でダスティネス家の令嬢が冒険者をしているという噂を聞いた事があり、色々調べたらこのダクネスが例の令嬢である事を掴んでいたのだ。

 

 

「安心しろ、この事は誰にも言うつもりはない。お前はこの街で活動している冒険者ダクネスだからな、まぁ、変態的な所はあるが」

 

 

「んぅ…褒めていると思わせてたからの罵倒…イイ!!」

 

 

「ダクネスそういうところが駄目だと思うぞ?」

 

 

折角人が褒めてやっているところにこいつは…俺はこんな時までペースを崩さないでいるダクネスにほんの少しだけ尊敬の念を覚えていた。

 

 

 

アクセルの前には冒険者達と憲兵そしてギルドの職員達との協力により突貫工事で作られた巨大な堀とバリケード。そしてその先にはフル装備をした冒険者達がデストロイヤーの集落に備えていた。

 

 

それから程なく冒険者達の視界に巨大な小さな城ほどもある金属製の蜘蛛が姿を見せた。しかも巨体でありながらその早さは馬車ほどのスピードを出していた

 

 

「きたぞ!」

 

 

「想像以上にでけえし、早ええ!」

 

 

「もうダメだ!俺達はアクセルはもうお終いぁぁぁー!」

 

 

それを目にした人々から次々と諦めたような弱気な発言が次々と上がって行く。確かにアレをみたら誰だってそうなるだろう。でも、俺達は引くわけには行かない。あれを放置していたらこれからも蹂躙される街が破壊される国がそして命を落として行く人々が増えて行く、ここで何としてもデストロイヤーを止める!!!

 

 

「ゆんゆん、カズマ。行くぞ!!!」

 

 

「はい!!」

 

 

「おう!!」

 

 

『ラビットタンクスパークリング!』

 

 

『ウェイクアップ!』

 

 

『クローズドラゴン!』

 

 

『ロボットゼリー』

 

 

「「「変身!!!」」

 

 

『シュワッと弾ける! ラビットタンクスパークリング!』

 

 

『イエイ! イエーイ!』

 

 

『Wake up burning! Get CROSS-Z DRAGON! Yeah!』

 

 

『潰れる! 流れる! 溢れ出る!』

 

 

『ロボットイングリス!』

 

 

『ブラァ!』

 

 

「アクア!準備は良いか!!」

 

 

「私を誰だと思ってるの!?そんなのとっくに出来てるわよ!!」

 

 

アクアがそう言うと空から蓮の杖が現れるとアクアの手の中にしっかりと収まった。

 

 

 

「セイクリッドォォォ…ブレイク・スペルッッッッッ!!!!!」

 

 

その瞬間アクセル正門の空中に巨大な魔法陣が出現する。そしてアクアの杖の蓮の蕾が開くとそこから白い光がデストロイヤーに向かって放たれた。

 

 

それは空中の魔法陣を通すと巨大な光線となってデストロイヤーとぶつかる。そして光線がデストロイヤーにぶつかった瞬間複雑な魔法陣で構成された薄い結界のような物が現れた。恐らくあれが説明にあったデストロイヤーを自動防御する結界なのだろう。光と結界は拮抗しているが結界を破る事が出来ていない。

 

 

「くぅぅぅ…うおりゃあああ!」

 

 

アクアが叫んだ瞬間光線が巨大化する。結界と光線はそれでも暫くの間は拮抗していたが直ぐに結界に亀裂が入りだしそして結界はぶち破られた。

 

 

「行くぞ!!」

 

 

『スパークリングフィニッシュ』

 

 

『ドラゴニックフィニッシュ』

 

 

『スクラップフィニッシュ』

 

 

俺達は3人同時に飛び上がると前方に一回転し迫り来るデストロイヤーにキックを放つ体勢をとった。

 

 

「「「タァァァァァァァァ!!!」」」

 

 

ライダーキックを放ちながら俺達はデストロイヤーへと向かって行く。そしてトリプルライダーキックを受けたデストロイヤーの両脚は破壊され胴体が地滑りを起こしながらアクセルの街へと向かって来る

 

 

「後は私に任せて下さい!!」

 

 

ウィズがそう叫ぶとウィズの周りに強力な魔力の流れ始め。

 

 

「黒より黒く、闇より暗き、漆黒に我が深紅の混淆を望みたもう」

 

 

そしてウィズの力強い詠唱がアクセル中に響いて行く。

 

 

「無謬の境界に落ちし理、無行の歪みとなりて現出せよ!」

 

 

ウィズの頭上にアクアが出現させた魔法陣に負けないぐらい巨大な魔法陣を出現させると

 

 

「『エクスプロージョンッッ』!!」

 

 

その魔法陣から巨大な火柱が上がると此方へと向かってくるデストロイヤーへとぶつかる。そしてウィズの魔法を受けたデストロイヤーは完全に破壊は出来なかったものの街の正門の直前でその動きを止めたのだった。

 

 

「どうやらやったようだな」

 

 

俺は無事に作戦が成功した事を感じると緊そんなことを口に出した。俺の言葉に続くように多くの冒険者達も歓喜の声をあげ始めていた。

 

 

「やったわ!デストロイヤーなんて女神たる私にとっては敵じゃなかったようね。さあ、帰って飲み明かすわよ!貰える報酬はおいくら万円かしら?」

 

 

「バカッ!どうしてお前はそうお約束が好きなんだ!そんなことを言ったら...」

 

 

『被害甚大、被害甚大。機体が進行不能に陥った為にこれから数分後にこの機体は自爆します』

 

 

「「「嘘だろぉぉぉぉぉ!!!!」」」

 

 

突如デストロイヤーからそんな音声が流れ始めた。歓喜していた冒険者達がそれを聞いて凍りつくとすぐに正気を取り戻すと叫び声を上げたのであった。


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