仮面の男がその素顔を遂に戦兎達に晒した。仮面の下の素顔は老人でありその顔には酷い傷跡が刻まれていた
「あんたは何者だ?何故そこまでに仮面ライダーを憎んでいる!?」
「良いだろう…私の名前を教えてやる!!私の名前はイワン・タワノビッチ。 またの名を死神博士!!偉大なるショッカーの大幹部である!!」
「ショッカー?悪いがそんな組織俺は知らないぞ?」
そんな戦兎の言葉に反応したのはカズマだ
「そっか、ビルドは知らなかったんだな。ショッカーていうのは仮面ライダーシリーズに登場した一番初めの悪の組織なんだ」
「ほう…其処の小僧は私の事を知っているのだな」
「あんたは知らないだろうが俺のいたせ…故郷ではあんたはテレビの中の存在なんだよ。ショッカーってのも仮面ライダーという番組に登場していたんだ」
カズマ曰く仮面ライダーシリーズは平成だけではなく昭和という時代でも放映されていたらしい。ショッカーというのは仮面ライダーシリーズの1番初めの物語…仮面ライダーの敵だったという話だ。1番初めの敵ということなのかその後のシリーズにも何度か登場もしているらしく、死神博士はそのショッカーの大幹部なのだという話だ
「そのショッカーの大幹部様がどうしてこの世界に?何故今頃になって蘇ったんだ!」
「決まっておるだろう!貴様らに仮面ライダーに復讐をする為だ!!仮面ライダーによって我らの悲願である世界征服を阻止されただけではなくショッカーも壊滅させられた!私は地獄の底で長い時を過ごしながらも仮面ライダーに対する怨みを忘れた時は一度もないのだ!」
「そりゃ、ご苦労なことで。でも、俺達はあんたらの怨みの対象である仮面ライダーとは別人なんだが、それで良いのか?」
「私にとって仮面ライダーの名を語る者は全てが怨みの対象である!!ここで貴様らを倒すことで我が怨みを晴らし、そしてこの世界でショッカーの復活の狼煙をあげてやるわ!!」
死神博士はそう言うとネビュラスチームガンを取り出すとフルボトルによく似たアイテムを装填する
『ギアエンジン!』
そう音声が流れた後死神博士は一度空に向かって引き金を引いた後直ぐにギアを抜くとまた別のギアを取り出してネビュラスチームガンに装填する
『ギアリモコン!』
そして死神博士はもう一度引き金を引く
『ファンキーマッチ!!』
「バイカイザー!!」
『フィーバー!』
『パーフェクト!』
死神博士の身体を黒煙が包み込むそしてその黒煙が晴れると其処に居たのは半身に赤と青の装甲を纏い見た目はビルドに良く似た戦士…バイカイザーが現れた
「これが!!地獄の底で私が手に入れた新たなる力だ!!この帝王の力で積年の怨みを今こそ晴らしてやる!!」
「亡霊は亡霊らしく大人しく地獄に帰ってろ!!ゆんゆん!カズマ!行くぞ!!」
『ラビット!タンク!ベストマッチ!!』
『Are you ready?』
『ウェイクアップ!』
『クローズドラゴン!』
『ロボットゼリー』
「「「変身!!!」」
『鋼のムーンサルト!ラビットタンク!イェーイ』
『Wake up burning! Get CROSS-Z DRAGON! Yeah!』
『潰れる! 流れる! 溢れ出る!』
『ロボットイングリス!』
『ブラァ!』
ビルドはドリルクラッシャーを構えるとバイカイザーへと向かって振り下ろすがバイカイザーは易々とビルドの攻撃を受け止めると片手でビルドを数度地面に叩きつけた後、グリスとクローズの元に放り投げた
「「ビルド!!」」
「イテテテ…流石にバイカイザー相手に基本フォームじゃ分が悪いか!!」
ビルドは赤と黒のフルボトルを取り出すとビルドドライバーに装填する
「フェニックス!ロボ!ベストマッチ!!」
『Are you ready?』
「ビルドアップ!!」
『不死身の兵器! フェニックスロボ! イェーイ!』
ビルドはラビットタンクフォームからフェニックスロボフォームへとビルドアップした
「今度は俺達のターンだ!!」
そう言うとクローズとグリスはバイカイザーに向かっていく。クローズはビートクローザーのグリップを一度引き必殺技を起動させる
『スマッシュスラッシュ 』
ビートクローザーの刀身に蒼炎を纏わせて斬撃を上に下にと繰り出して行くがバイカイザーは其れを簡単に避けて行く
「足元がガラ空きだぜ!?クリエイト・ウォーター!!」
グリスのクリエイト・ウォーターがバイカイザーの足元を水浸しにする
「そして…フリーズ!!」
今度は氷の初級魔法により水浸しとなったバイカイザーの足元を凍らしていく、カズマの十八番である初級魔法同士を組み合わせたコンボ技が決まった
「小癪な…」
「ビルド!!アイツにキツイのを一発食らわしてやれ!!」
「任せてくれ!!ゆんゆんとカズマは巻き込まれないように離れていてくれ!!」
『ボルテックフィニッシュ』
ビルドはエンパイリアルウィングからの炎で全身を包み込むとバイカイザーに体当たりを食わらせようとするが…
「この程度で…私を止められると思ったか!!我が積年の怨みの力を思い知るがいい!!」
そう言うとバイカイザーは高速移動で足元の氷を砕くとクローズとグリスに攻撃を加える。その後のビルドの攻撃を避けるとビルドにも攻撃をして行く。そしてバイカイザーの攻撃を受けたビルド達が宙に浮くと赤と青の歯車のエネルギー体による追い討ちを仕掛け、それを受けたビルド達はそのまま吹き飛んでいくと地面に転がる
「つ、強い…だけど、俺達は負けるわけにはいかないんだよ!」
「ここで私達が倒れたら…世界は貴方の手に堕ちるのでしょう?魔王軍に征服されのは嫌だけど貴方に征服されるも嫌なのよ!!」
「それに俺達の帰りを待ってる奴らも沢山いるだよ!!そいつらの為にも負けられねぇんだよ!!」
「グリス…お前の言う通りだ!!こんな何処で倒れるわけにはいかない!!こんな雑魚に苦戦しているようじゃ、エボルトどころか魔王にだって勝てやしないからな!!」
そう言うとビルドはラビットタンクスパーキングフルボトル取り出すと3回軽く振った後プルタブを開けてボトルを起動させる
『ラビットタンクスパークリング!』
そしてラビットタンクスパーキングフルボトルをビルドドライバーに想定するとドライバーを回転させる
『Are you ready?』
「ビルドアップ!!」
『シュワッと弾ける!ラビットタンクスパークリング!』
『イエイ!イエーイ!』
ビルドはフェニックスロボから現段階での最高戦力ラビットタンクスパークリングへとビルドアップする
「ふん。また姿を変えたようだか、このバイカイザーに勝てる筈がないだろう!!」
「そいつはどうかな?敵がどんなに強かろうが最後には必ず正義のヒーローが勝つ、そう相場が決まってんだよ!!」
そう言うとビルドはラビットタンクスパークリングの能力で高速移動をし素早くバイカイザーの懐に飛び込んで行くがバイカイザーも同じく高速移動をする事でビルドの攻撃を避けていく
ビルドとバイカイザーの高速移動しながらの戦いはその場にいるクローズやグリスの目には止まらなかった。
「ウォォォォ!!!」
「ハァァァァ!!!」
ビルドはカイゾクハッシャーでバイカイザーの装甲を傷つけるがバイカイザーも負けじとネビュラスチームガンを至近距離から撃つ、そしてビルドとバイカイザーはお互いに攻撃の反動による地面に転がっていく
「ふっ…フハハハハ!!流石だな、仮面ライダーよ!!だがな、お前などにやられる死神博士でないわ!!」
バイカイザーが勝ち誇った様子でそう言った時
「忘れてるんじゃないだろうな、仮面ライダーは…」
「ビルドだけじゃないわよ!!」
ビルドの背後からクローズとグリスがバイカイザーの前に現れるとバイカイザーに連携攻撃を仕掛けていく、クローズはビートクローザーにロックフルボトルをセットすると2回グリップを引き
『ミリオンスマッシュ』
そして刀身から蒼炎の火炎弾を飛ばしてバイカイザーにダメージを与えた後今度はグリップを3回引き刀身に蒼炎を纏わせな
「ビルド!!ロボットフルボトルを貸してくれ!!」
「わかった!!」
そしてグリスはビルドからロボットフルボトルを投げ渡された後、ツインブレーカをアタックモードに切り替えると其処にロボットゼリーとロボットフルボトルをセットしツインブレイクを発動させる。
ふたつのロボットのチカラをパイルの先端部に集中させると渾身の力を込めてバイカイザーをぶん殴る、そしてツインブレーカはバイカイザーの装甲を大きく削りとることに成功した。
「喰らえ!!俺とクローズのコンビネーションを!!」
『スクラップフィニッシュ』
ドライバーのレンチを下ろすとグリスの肩や背中からヴァリアブルゼリーを勢いよく噴出させるとそのまま加速しツインブレーカ・アタックモードで強力なパンチ攻撃を繰り出すのと同時にクローズもバイカイザーに蒼炎色の鍵型のエネルギーを繰り出した
「こんな物、私に通じるか!!」
バイカイザーは赤と青の歯車のエネルギー体でグリスとクローズの攻撃から身を守るがふたりの攻撃に耐え切れずに徐々に歯車に亀裂が入ってくる。そして歯車のエネルギー体が砕け散るとクローズとグリスの攻撃を真正面から受けた
「バカな!!!」
その時にバイカイザーの手から離れたネビュラスチームガンをビルドはカイゾクハッシャーで正確に貫く
「しまった!!」
「「タァァァ!!」」
駄目押しとばかりにクローズとグリスの回し蹴りを受けたバイカイザーは地面に叩きつけられるが何とか立ち上がると
「おのれ!!地獄の底で永き時を過ごし!積もり積もった怨念で蘇ってきたこの私が!!永き怨みで力を得たこの私が破れるだと!?そんなことがあり得るはずかない!!」
ズタボロの状態でエニグマを背後にそう叫ぶバイカイザー、そんなバイカイザーをビルドとクローズそしてグリスが鼻で笑う
「当たり前だろ。お前は怨みの力でそこまでの力を得たかもしれないが所詮はそこまでなんだよ!」
「私達は大切な人達を守る為に戦っているの、復讐のことしか考えていない貴方とは違ってね」
「恨み辛みで蘇り力を得たお前が人々の希望の声で立ち上がりそして勝利して来た士さんや戦兎さん達が…仮面ライダーが負ける筈がないだろ!!」
「「「仮面ライダーを…人間達を…舐めるな!!!」」」
『スパークリングフィニッシュ』
『ドラゴニックフィニッシュ』
『スクラップフィニッシュ』
「「「ライダー…キッック!!!」」」
ビルド、クローズ、グリスはジャンプすると一回転をしバイカイザーへと突っ込んで来る。バイカイザーは其れを抵抗もせずに其れを受けると背後にあるエニグマに突っ込んでいく
「「「はぁぁぁぁぁぁ!!!」」」
「おのれぇ!!!仮面ライダーァァァァ!!」
「死神博士!!あんたの野望は…ショッカー復活はこれで…終わりだ!!」
「グァァァァ!!!」
バイカイザーの断末魔と共にライダー達はエニグマごとバイカイザーを貫くと大爆発を起こす。それと同時にもうひとつのエニグマは士を始めとする別働隊により破壊されたことでふたつの世界の融合は止まり…そしてふたつの世界の崩壊は回避され、今回の事件は幕を下ろしたのであった。
********************
今回の戦いがふたつの世界に与えた被害は思ったよりも深く、崩壊した建物と怪我人の救出により時間がかかったがそれも終わりめぐみん達との別れの時間がやって来る。
アクセルの街から少し離れた原っぱで士とカズマ、めぐみん、そしてゆんゆんが別の世界の自分達を見送りに来ていた
「安心しろよ。別の世界のあんたらはちゃんと元の世界に送り届けてやる」
そう言って不敵に笑う士
「カズマ達を送り届けた後貴方はどうするつもりなのですか?」
そんなめぐみんの言葉に士は
「この世界における俺の役目はとりあえずは終わったようだ、また旅に出るさ。機会があればお前達と再び出会う時があるだろうな」
そう言うと士はトイカメラでめぐみん達を撮影しているとめぐみんが戦兎に近づいてくると手を差し出し握手を求めて来た
「貴女もこの私に負けないぐらいカッコ良かったですよ?これからも頑張って下さいね」
「そっちの世界の私、あまり周りに迷惑をかけてはいけませんよ?周りの人達を仲間を大切にしてくださいね」
俺はそうめぐみんに返すと握手に答えた
「そっちの俺はこっちと違って仲間達にさほど苦労はしてないようだし、あのミツルギとも仲良くしているみたいだな…これからも色々あるだろうがあいつらと仲良くしてやってくれよ」
「お前もあいつらのことは好きなんだろ?……これからもあいつらのことは大切にしてやれよ?サトウカズマ?」
ふたりのカズマもそう言うと握手を交わしていた
「そっちの私もめぐみんに苦労してるかもしれないけど、大切な友達を見捨てないであげてね?そっちのめぐみんもきっと貴女のことを大切に思っていると思うから」
ゆんゆんもお互いにそう言うと照れ臭そうに微笑み合っている
そしてお互いに最後の別れの話を済ませた俺達は最後にもう一度お互いに握手を済ませると士が灰色のオーロラを出現させた
「またな!この世界の仮面ライダー達!」
士がそう言った後灰色のオーロラは士と別の世界の俺達を飲み込むとその場から消え去った。
「なんつーか、不思議な事件だったな。別の世界の俺達に出会うなんて…」
「うん。パラレルワールドなんて今まで考えたことなんてなかったから」
カズマとゆんゆんはそう言いながら屋敷へと戻って行くのを俺は離れて見ていた
(俺がめぐみんに転生しなければ今回の事件は起きていなかったのかも知れない。でも…)
俺はあの時のめぐみんとの会話を思い返した
(…そうだよな…俺は俺なんだ。あのめぐみんが言っていた通り俺もめぐみんなんだ…俺は桐生戦兎としてそしてめぐみんとしてこれから生きていこう…)
そう結論を出した俺は俺の中に巣食っていた悩みのが晴れて行くのを感じながら屋敷へと戻っていった。
********************
ここはめぐみん達と死神博士との激闘が起きた跡地、エニグマの残骸の中心で赤い装甲のコブラ男…ブラッドスタークが見下すような声色で呟いていた
「ふん、この俺が力を貸してやったというのにこのザマか…まぁ、見世物としてはそこそこ楽しめたな。さてと、今度はどんな奴をどう利用してやろうかねぇ…」
そう言うブラッドスタークの手にはミツルギが持っていた同じライドウォッチが握られていた…そのライドウォッチがとある事件により戦兎達の前に現れるのは…そう遠くはない未来の話だ。
これで外伝の終了です。
次からは原作に戻ります。
感想と評価をお待ちしてます。