この素晴らしい天才物理学者に祝福を!!   作:血の一族

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この不当な裁判に祝福を!!

そして裁判当日、この日の判決によって俺の運命が決まるといっても良い。そしてそんな俺の命を握っていると言っても過言ではない裁判にて俺を弁護するのは…

 

 

「弁護なら任せて置いてくれ、めぐみんを死刑にはならないように守り切って見せるぜ」

 

そう言っているのは今回、俺の弁護士を務めてくれるのはパーティーメンバーであるカズマだ

 

「頼みましたよ、絶対に無罪判決を勝ち取ってください。私はこんなところで終わる訳にはいかないですから」

 

 

「ああ、こんなありもしない容疑なんて成立する筈がない。絶対に無罪判決を勝ち取ってやるぜ」

 

 

「静粛に!これより国家転覆罪に問われている被告人めぐみんの裁判を始める!告発人はアレクセイ・バーネス・アルダープ!」

 

 

裁判長の呼びかけに、太った中年のおっさんが立ち上がる。

 

…成る程あれがアレクセイ・バーネス・アルダープの御尊顔か、禿げていて、大柄で、毛深くて、脂ぎってて……。

 

つうか、カズマ以外の俺達4人を嘗め回すような目で見てる気がするな、女になっている今だから分かるが嫌悪感がマジで凄い。隣にいるゆんゆんなんて恐怖感からか真っ青な顔で涙目になっているぐらいだ。

男であるカズマでさえアルターブに対して嫌悪感丸出しの表情で睨みつけている

 

「……カズマ、あの領主ダクネスを凄い目で見つめてませんか?最早執念と言ってもいいかも知れません」

 

「俺もそう思う、かなりヤバいだろ。あれ」

 

冗談抜きでダクネスへの視線がすごい。まるで獲物を前にした蛇みたいな、本当に身の危険を覚えるレベルだ。

 

 

 

「では検察官は前に。この魔道具があるということを肝に銘じて、起訴状を読み上げるように」

 

 

 

裁判長の指の先には、例の嘘発見器の魔道具が設置されていた。

それを俺達が確認すると裁判長は持っていた木槌が振り下ろした後セナが立ち上がる。

 

 

「それでは読ませていただきます。被告人は機動要塞デストロイヤーを他の冒険者と共に討伐する際、爆発寸前であったコロナタイトを近くにいた冒険者に対し、それをランダムテレポートにより転送させろという指示しました。結果、コロナタイトは領主殿の館へとテレポートされ爆発、アルダープ殿はそれによって危うく命を落とすところでした。領主という地位の人間の命を脅かしたことは国家を揺るがしかねない大事件です。よって、検察官の立場として、彼女に国家転覆罪の適用を求めます」

 

 

完全に無表情のまま、セナが読み終える。

 

ベルがならないのは紙に書いてあることを読んでいるだけだから、当たり前だ。しかし昨日の取り調べによりセナは俺がそのような罪に処されるべきではないって事がわかっていると思ってたんだか?

 

 

そしてそれを聞き届けた裁判長が。

 

 

「続いて被告人と弁護人に発言を許可する。では、陳述を」

 

「述べさせていただきます」

 

裁判長の言葉にカズマが勢いよく立ち上がると法廷をゆっくりと歩き回りながら陳謝を述べ始めた

 

 

「めぐみん…被告人はコロナタイトの処理を行っただけです。元々の手段としては、『テレポート』でコロナタイトを誰も居ない安全な場所へと転送するつもりだったのですが、それを行える人間が魔力不足でそれを行使することができなかったために、やむを得ず、ランダムテレポートでコロナタイトを転送する方法に踏み切りました。其処には悪意も何もなく周りの安全を守るためだったのです。よってこれは只の事故だと弁護側は主張します」

 

 

カズマはそうはっきりと主張した。

…カズマの奴中々にカッコイイじゃないか、まるで本物の弁護士のようだ。そしてカズマはそこでは留まらず、そのまま領主の近くまで歩み寄ると

 

「そもそも、貴方は領地の一大事の時に一体何処に居たんですか?本来ならば領主である貴方が先導して立ち向かうべき案件だったはずです。それなのに貴方は屋敷の地下室に居たらしいじゃないですか?…まさかとは思いますが貴方は守るべき民を領地を放っておいて、自分だけ安全な場所に隠れていた訳ではないですよね?そう言えば貴方は前に魔王幹部が襲来した時のアクセルの修理費も負担しなかったそうじゃないですか、領主でありながら果たすべき責任も果たさずにこの街を救った功労者の一人というべきめぐみんに国家転覆の容疑をかけたのは一体どういう思惑があったのか?…どうか、お答えください」

 

 

この裁判の…俺にかけられた容疑の根幹となる事についての質問を始める。

 

確かにこれに関しては皆が気になっていたことだろう。

 

領主であるアイツが自分の領地の一大事に何故地下室に居たのか、その辺りの事実を明らかになれば逆に奴の資質を問う事が出来る上にもしも其処に嘘が混じっていれば俺の無実を証明する事にもなる。

これはクリティカルな質問だと思いきや、アルダープはいやらしそうな表情を浮かべながら、口を開く。

 

「ならばこの場で改めて主張してやろう。儂があの時地下室に居たのは貴様ら程度の民には理解が出来ない理由があったのだ。もしもあの時に地上にいたら儂の命はなかっただろうな」

 

 

……ベルは鳴らない。

 

 

それはつまり、今のアルダープの言葉は真実であるということだ。そんなバカなどう考えてもそんな事情があったなんて思えない。なのに、何故ベルが鳴らないんだ?だが、カズマは狼狽えるどころかむしろ何かに対して納得した表情になっていた。

 

まさか…カズマの奴これを予想していたのか?

 

 

「では、検察官、被告人が国家転覆罪が適用されるべきだという証拠の提出をお願いします」

 

 

「分かりました。それでは証人は前へ」

 

 

セナの言葉に現れたのはミツルギだった。

 

 

「ミツルギさん。あなたは以前被告人から魔剣を奪われそれを返してほしければ全財産をよこせ、と脅されたそうじゃないですか」

 

 

何故そんな噂が?俺はミツルギから魔剣を奪い取った覚えは無いぞ?まさか俺を確実に死刑にする為にありもしない罪をでっち上げたのか?セナさんも俺がそんな事をする人間だとは思っていない筈だ。

 

 

「それでミツルギさんはどうですか? 被告人に対して思うところは?」

 

 

そんなセナの問い掛けにミツルギは凛とした口調で

 

 

「魔剣を奪われたというのが何処から生まれたのかは知りませんがそんな事は一切ありません!彼女は僕の恩人であり、そして大切な友人です。彼女のおかげで僕は自分の至らなさに気付く事が出来たのです。被告人には怨みどころか感謝しかありません。なのでそのような下らない噂で恩人を愚弄しないで頂きたい」

 

 

そうか、セナさんの狙いはこれだったのか!

 

俺の評判を落とすための証人を召喚したと見せかけて逆にそれを利用し俺に対する好印象を裁判長に与えるのが狙いだったのか!…しかし何故だろう、ミツルギの話を聞いたセナさんと裁判長は何やら微笑ましいものを見る目になっているぞ?…なんだか色々な誤解を生んだ気がするが法廷の雰囲気は完全にこちらに向いている。たたみ込むなら今しかない!

 

 

「私は魔王軍の味方でも、テロリストでもない!領主の館を吹き飛ばすつもりも領主も殺すつもりもありませんでした!コロナタイトは街を守るために仕方なしにやったことです!」

 

…俺の発した言葉に当然ベルは鳴らない。

 

それを見たアルダープは言葉に詰まらせ、そしてセナはほっとした様子で肩の力を抜いていた。

 

「もういいでしょう。被告人が意図して原告の館にコロナタイトを送り付けたとする根拠があまりにも薄すぎる。被告人の咄嗟の判断のおかげで物的被害も怪我を負うこともなく済んだのです。よって、被告人めぐみん。あなたへの嫌疑は不十分と見なし……」

 

裁判長がそう判決を下そうとした時。

 

「おい、その女は魔王軍の関係者であり手先だ。今すぐに死刑にしろ」

 

 

と、領主がまるで裁判長に命じるかのように口にする。領主の言葉を聞いたセナと裁判長は何故か口ごもったまま黙ると

 

 

「…そうですね。被告人には死刑が妥当です。検察は死刑をもとめます!」

 

 

いきなりセナさんも裁判長も先程とは正反対の事を言い出す…そう、まるで何かに操られるているように

 

 

「えー、主文を後とし、まず判決理由から述べます。被告人両名は反社会的行為を度々――」

 

 

何故だ、何故、こんな無茶がまかり通る?やはり…居るのか?奴の背後に、真実を自由にねじ曲げる事が出来てしまう存在が

 

 

「では、主文、被告人を死刑と」

 

 

『残念だが…そうはさせない』

 

 

その瞬間、何処から加工された声が聞こえて来るとその声の主が裁判所の中心に降り立った

 

 

「お前は…ナイトローグ!!!」

 

 

『領主様よぉ、この戦…少女には俺の計画には欠かせない存在なんだ。ここで死刑にされるのは困るんだ』

 

 

「誰ですか!貴方は!今は被告人の裁判中でー」

 

 

セナがそう言ってナイトローグに近づいていく

 

 

「駄目だ!!其奴に近づくな!!」

 

 

「えっ?」

 

 

俺の言葉に驚いた表情を見せるがそれよりもナイトローグの動きが早かった。銃型のデバイス…トランスチームガンと赤いバブルがついている小型の剣型のデバイス…スチームブレードと合体させるとセナに向かって引き金を引く、すると謎の黒煙がセナに纏わり付きセナの姿はバーンスマッシュへと変化した。

 

 

「ひ、ヒィィィ!!!」

 

 

目の前で怪物に変わったセナを見てアルターブはみっともなく腰を抜かして驚くと地面を這うようにその場から逃げ出した。…裁判長や俺達をおいて。

 

 

「あの野郎…俺達をおいて逃げやがった!」

 

 

カズマが恨めしそうに言っているが今はそれどころじゃない、早くセナを何とかしなければ!!

 

 

「カズマ!あんな奴の事はどうでもいい!!今はセナを何とかするのが先だ!!」

 

 

『ラビットタンクスパークリング!』

 

 

「うん!早くあの検察官さんを助けよう!!」

 

 

『ウェイクアップ!』

 

 

『クローズドラゴン!』

 

 

「ミツルギ。お前にも協力して貰うぜ!!」

 

 

「わかっている!」

 

 

『ロボットゼリー』

 

 

『ゲイツ』

 

 

「「「変身!!!」」

 

 

『シュワッと弾ける! ラビットタンクスパークリング!』

 

 

『イエイ! イエーイ!』

 

 

『Wake up burning! Get CROSS-Z DRAGON! Yeah!』

 

 

『潰れる! 流れる! 溢れ出る!』

 

 

『ロボットイングリス!』

 

 

『ブラァ!』

 

 

『ライダータイム!ゲイツ!!』

 

 

「ナイトローグは俺とゆんゆんが引き受けるからスマッシュの方を頼む!!」

 

 

「任せてくれ!!」

 

 

俺達は二手に分かれて敵を個別に対処する事にした

 

 

********************

 

 

 

俺はカイゾクハッシャーを構えると遠距離から狙撃するがナイトローグは素早い動きで全ての攻撃を避けた後俺の背後まで接近するとトランスチームガンを背中に押し付け

 

 

『スチームブレイク』

 

 

そして背中に押し付けたトランスチームガンにフルボトルをセットすると特殊な弾丸を発射しビルドに攻撃を加える

 

 

「よくもめぐみんを!!『ビートクローザー』!!」

 

 

ゆんゆんはビートクローザーを召喚するとナイトローグのスチームブレードとの鍔迫り合いが起きる。一見すると互角に見えるが力の方はナイトローグの方が上のようでそのまま力負けをすると地面に転がってしまった。

 

 

『落第点だな、ビルドと違って貴様はつい最近仮面ライダーになったばかり。経験が圧倒的に足りない』

 

 

ナイトローグは見下す様にゆんゆんにそう言っているとめぐみんがカイゾクハッシャーでナイトローグに切りかかるがナイトローグの装甲には傷一つ付ける事が出来ない

 

 

『無駄だ。今のお前では俺に傷ひとつ付ける事など出来ない』

 

 

「確かに俺はまだ全盛期だった頃の力は取り戻せてはいない…だが、お前達に好き勝手にさせるほど落ちぶれてはいない!!ウォォォォ!!」

 

 

その時、ビルドの複眼が光ったかと思うとカイゾクハッシャーの強烈な一閃がナイトローグの装甲を削る。そしてナイトローグは煙が上がっている装甲を手で撫でながら驚きの表情を浮かべていた

 

 

『これは…力が…いや、ビルドのハザードレベルが上がった?』

 

 

そして俺はラビットタンクスパーキングフルボトルをベルトから外すと先日の事件の時に手に入れたふたつのフルボトルをベルトに装填する

 

 

『忍者!コミック!ベストマッチ!』

 

 

『Are you ready?』

 

 

「ビルドアップ!!」

 

 

『忍びのエンターテイナー!ニンニンコミック!イェーイ!』

 

 

忍者とコミックふたつの能力を併せ持つ紫と黄色を基調とする新たなベストマッチフォーム『ニンニンコミックフォーム』へとビルドアップした。

 

 

「めぐみんがまた新しい姿に?でも、私だって負けていられない!!」

 

 

『スペシャルチューン!!』

 

 

ゆんゆんはビートクローザーにドラゴンフルボトルを装填してからグリップエンドを1回引き、必殺技であるミリオンスラッシュを起動させると刀身に青いオーラを纏せると斬撃を飛ばしナイトローグに攻撃を加えた後めぐみんがナイトローグに追撃を加える。

めぐみんはニンニンコミックフォーム専用武器4コマ忍法刀を召喚すると忍法刀にあるトリガーを1回引く。すると分身の術が発動しビルドの姿が4人に増える。続けてトリガーを2回引く事で火遁の術を発動させ2体の分身体が持っている4コマ忍法刀の刀身に火炎を纏わせる。そこから更にトリガーを3回引いて風遁の術を発動させると残りの2体の分身体が持っている4コマ忍法刀の刀身に竜巻を纏わせた後風と炎の合体攻撃をナイトローグに食らわせた

 

 

『ガァァァァ!!』

 

 

漸くナイトローグが苦悶の声を上げると吹き飛び地面に転がるとダメ押しとばかりにボルティクレバーを回転させ

 

 

『ボルティクフィニッシュ』

 

 

その音声と共にめぐみんは4コマ忍法刀を地面に突き刺しそこから煙幕を発生させ、その煙幕にナイトローグが気を取られている間に背後へと回り込むと紫色の巨大手裏剣を投げつけてダメージを与え後、再び4人の分身を出現せると火炎を纏った斬撃を四方から繰り出す。

ナイトローグはスチームブレードで迎え撃とうするが流石に四方からの攻撃をしのぎ切る事は出来ずにまともに攻撃を受け、その時に持っていたスチームブレードも破壊する

 

 

「良し!このまま一気に決めるぞ!!」

 

 

そう言うとめぐみんはニンニンコミックから再びラビットタンクスパーキングへとビルドアップするとボルティクレバーを回し2度目のボルティクフィニッシュを発動させる

 

 

「私も行くわ!!」

 

 

ゆんゆんももう一度ドラゴンフルボトルを装填するとグリップエンドを3回引き、ビートクローザーの刀身にエネルギーを集中させる

 

 

「タァァァァ!!!」

 

 

ラビットタンクスパーキングのボルティクフィニッシュ、そしてすれ違い様にクローズのメガスラッシュがナイトローグに決まるとローグは苦悶の声をあげて地面に転がる。ナイトローグは何とか立ち上がるが装甲からは火花が立っておりダメージが大きい事がわかった

 

 

『グ……今回は負けを認めてやる…だが、諦めんぞ、必ず…必ず。お前達、仮面ライダーを…ライダーシステムをこの手に…」

 

 

「ナイトローグ…あんたの正体はやはり」

 

 

ビルドが最後の言葉を言う前に背後から巨大な翼を出現させるとふらつきながら飛行しその場から離脱した

 

 

********************

 

 

バーンスマッシュは腕の音叉のような形をしたバーナー『スマッシュバーナー』から高温な火球を打ち出してカズマとミツルギへと攻撃をするがミツルギのジカンザックス・おのもーどで其れを切り裂いていく

 

 

「サトウカズマ!君と僕の連携攻撃で奴を倒すぞ!!」

 

 

「お前に言われなくても分かってるての!!」

 

 

俺はそう言うと初級魔法クリエイト・アースとウインドブレスを組み合わせ、バーンスマッシュの目潰し攻撃を行った

 

 

「…君の初級魔法の使いかたには感心するよ、サトウカズマ」

 

 

ミツルギは感心した様子でそう言う

 

 

「俺はお前と違って魔剣なんか持ってねぇからな、手数の多さで戦うしかねぇんだよ。例えライダーの力を手に入れたとしてもな」

 

 

「成る程ね…君の強さの理由がわかった気がするよ」

 

 

そう言いながらミツルギはジカンザックスをゆみもーどにすると正確無比な狙撃でバーンスマッシュに攻撃を行う

 

 

「そう言うお前も色々なスキルを持ってんだろ?」

 

 

「魔剣頼りの奴とは思われたくはないからね、習得出来るスキルは全て習得しているんだ」

 

 

「流石はイケメン…強くなる為の努力は欠かさないってか…『バインド』!!」

 

 

俺はバインドでバーンスマッシュの動きを止めるとミツルギと俺で一気にトドメに入る

 

 

「ミツルギ。一気に決めるぞ!!」

 

 

「あああ!!」

 

 

『タイムバースト』

 

 

『スクラップフィニッシュ』

 

 

「「ウォォォォ!!!」」

 

 

俺とミツルギのダブルライダーキックを受けたバーンスマッシュは火花を散らしながら地面を転がった後爆破を起こした。それと同時にナイトローグも地面に転がりながら現れると何とか立ち上がりめぐみんに恨み言を言った後その場から逃走した。

その後めぐみんは撃破されたバーンスマッシュに歩いて近づくと空のボトルを向けてスマッシュの成分を回収すると姿は元のセナの姿へと戻る。そして俺は戦闘により荒れ果てた裁判所の真ん中に歩いて行くと感情のこもった声でこの場に残っている全員に聞こえるように叫ぶ

 

 

「さて…ここに居るみんなに聞いたい。めぐみんは…仮面ライダービルドは命をかけて俺達をスマッシュにされたセナさんを救ってくれた!これでも彼女は死刑にされるべき人間だと思うか!?めぐみんが魔王軍幹部のスパイにみえるかよ!?」

 

 

そんな俺の叫びを真正面から受け止めた裁判長は暫く眼を閉じ、そして眼を開くと

 

 

「分かりました……では、改めて。被告人、めぐみん。あなたへの嫌疑は不十分と見なし、無罪を言い渡します」

 

 

裁判長がそう言うと木槌を鳴らすと裁判は終了する。

因みに真っ先に逃げ出したアルターブに関しては後々領主としての資質を問われる事になっている。色々と謎は残ったが一応は死刑は回避出来た事に俺達はほっと胸を撫で下ろしたのだった。

 

 

********************

 

 

「はぁ…はぁ…」

 

 

満身創痍であるナイトローグは王都にある城のバルコニーに降り立つとその変身を解除する。

 

 

「あ、危ないところでした。もう少しでやられていました…まさかビルドの成長があそこまで早いなんて…」

 

 

戦兎達の前に何度も現れたナイトローグの正体はベルゼルグ王国の第一王女、ベルゼルグ・スタイリッシュ・ソード・アイリスその人であった。

 

 

「だから言っただろ?アイツらを甘く見ていると痛い目にあうってな」

 

 

そんなアイリスの目の前にブラッドスタークが現れる

 

 

「スターク!貴女が手を貸してくれれば負ける事はなかったんですよ!」

 

 

「勘違いするなよアイリス王女?俺はあくまでゲームを面白くする為の手助けをするだけだと言った筈だ。恨むならば自分の詰めの甘さを恨みな」

 

 

アイリスはそんなスタークの言葉に忌々しい表情を浮かべていると

 

 

「安心しろよ、アイリス王女。ちゃんと後でフォローはいれてやるからよ」

 

 

スタークはそう言うと怪しげなムラサキ色の小瓶を軽く振りながら笑うのであった。




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