俺達のお茶の時間を中断させるように入って来たセナさんが真剣な表情で俺達に話をしてくる
「街の近くにあるキールのダンジョンにおいて謎のモンスターが大量に湧き出してるという報告を受けました。最後にあのダンジョンを探索したのは貴女達というのはわかっています。最後に探索した時に何か予兆みたいなものを感じはしませんでしたか?」
キールのダンジョンって言ったらつい数日前に俺達が探索したところだよな?探索した時はそんな予兆は感じなかったが…
「申し訳ありませんが分かりませんね。確かに最後に探索したのは私達ですが特に可笑しいものは見かけませんでしたよ?」
「俺もだ。俺もめぐみんと一緒に探索をしていたが特に可笑しいものはなかったな」
「私もそうよ?私がやったのはアンデットの浄化ぐらいよ?」
だよな?どうやら俺達全員に心当たりがないようなのでそれをちゃんとセナさんに説明しようとした時
「私がリッチーのキールを浄化する為に書いた魔法陣ならばまだ残ってるかもしれないわね?なんせ、アレは水の女神である私が本気の本気を出して書いたんだから邪なモンスターなんて寄せ付けないわよ?」
「おい!?今の言った事は本当か!?」
アクアのその言葉にカズマの表情が変わる。カズマの反応も当然だ、何故ならば魔法陣が残っているということはそれによりダンジョン内にいたモンスター達は居場所をなくし外へと追いやられるということ、それはつまり…
「セナさん!!ウチの馬鹿が本当に本当に申し訳ございませぇぇぇん!!」
カズマが額を擦り付けながらセナさん達に謝っている
「クズ…私は悪くないのに…悪いことはしてないのに…良かれと思ってやっただけなのに…」
アクアは頭にタンコブをいくつも作った状態で涙をポロポロと流していた
アクアに悪気はないのはわかってるよ?でもよ、前の幽霊屋敷の件と良い、今回の騒ぎと良い、無自覚にやらし過ぎなんだよ。下手すれば今回の騒ぎの元凶としてそのまま捕らえられても文句は言えないぞ?
「あの…取り敢えず貴方達に悪気はなかったのはわかったので、泣いているアクアさんを何とかして貰えませんか?流石に気の毒に見えて来たので…」
必死で謝るカズマと泣いているアクアを気の毒だと思ったのかセナさんがフォローに入る。確かに見ている奴らが思わず同情を覚えてしまうレベルなのだから無理はない。
「悪意がなかったとはいえこの騒ぎの原因は私達にあります。なので協力をさせて下さい」
俺が事態の解決に協力を申し出るとセナさんも嬉しそうな表情になる
「めぐみんさん達のパーティーとしての実力は知っているのでそう言ってくれると助かります…アクアさんにも悪意がなかったのはわかっていますので解決してくれれば今回は特別にお咎めなしということにしますので…」
「そうしてくれるとホント助かります…」
セナさんの言葉にカズマは一度あげた頭をもう一度下げたのだった。
その後キールのダンジョンに向かう準備をする為に俺とカズマにアクアそしてダクネスはギルドに向かうと暇そうにしていた冒険者の何人かに声を掛けるのと同時にアクセルの屋敷に丁度戻って来ていたミツルギとゆんゆんにも声をかけた後充分な準備を整えてキールのダンジョンへと向かう
「ウィズの店で魔法陣を消せる魔道具はで買ったから、早く魔法陣の場所に行って魔法陣を消せばそれで万事解決だな」
そう言いながらカズマは背にあるリュックを指差す。
カズマの言う通りに魔法陣を消すことで全てが終われば良いが…今までのケースを考えるとそれだけで終わらない気がするのは気の所為だろうか?
まぁ、念の為にゆんゆんとカズマのベルトは持って来ているから大丈夫だとは思うが…俺はそう考えながらベルトが入っているカバンに目を落とす。だが…その時の俺は気づかなかった、カバンの中にいつの間にか紛れ込んでいた『赤いトリガー』の形をしたアイテムがあることに…
「成る程…謎のモンスターってのはアレのことか、確かに謎のモンスターだな」
ダンジョンにたどり着いたカズマの言葉に俺が入り口へと目を移すとそこには仮面を被った小さな人形が沢山歩いていた
「こんなモンスター見たこともないですね。ダクネスとゆんゆんは知ってますか?」
「ごめんなさい。あんなモンスターは図鑑でも見たことはないわ」
「悪いが私も初めて見るモンスターだ。悪いが誰がこのモンスターについて知っている者はいないか?」
俺達が未知のモンスターに対して警戒していると
「なによ、皆こんなちっこいモンスターに恐れてるの?全くだらしないわね。ちょっと見ておきなさい、私がこいつらを退治してみせるわ。それになんか見てるだけで妙にイライラしてくるしね」
「ダメです!相手がまだとんな奴がわかっていないのに不用意に近づいては!」
俺の忠告を無視してアクアはその小さいな人形にズカズカと近づくと踏み潰そうと足を上げた時に小さな人形の内の一体がアクアの足にしがみついて来る
「あら?こうしてみると中々可愛いじゃない、ほら、こっちに来なさ」
アクアの言葉が最後まで続くことはなかった。
何故ならばアクアの足にしがみついていた小さな人形が光り出すとそのまま爆発を起こしたからだ、爆発した後アクアは爆破の中心地で伏せた状態で倒れていた
「成る程、張り付いてから爆発する習性かあるようですね、中々に厄介です」
「確かにな、対策としては近づく前に攻撃することが最善手か?」
俺とカズマがあーでもないこーでもないと対策を話し合っていると
「ちょっと!少しは私の心配をしなさいよ!!」
すす汚れたアクアがかばっと起き上がると俺達に抗議してくる
いや、アクアのステータスは高いしちょっとしたことじゃダメージは受けない上に勝手に独断行動をしたアクアの自業自得だろ?一応は忠告もしたし、カズマも同じことを考えているのかため息を吐いていると
「君達は…この人が水の女神様だと忘れてはいないかい?」
「ミツルギさん。私が知っている女神は人様に迷惑をかけたり借金を作ったりはしないと思いますが?」
呆れたように言うミツルギに対してゆんゆんの鋭い突っ込みが刺さる。
流石のミツルギも言い返すことが出来ないのか顔を逸らした。コイツ…前のチョーカーの一件以降、少しだけアクアに対するイメージが変わったのか少しだけ態度がこちらよりになった気がするな
「カズマさんにはコレを渡して置きます」
セナさんはカズマに小さな札らしきものを渡してくる
「これに強力な封印の魔法が込められています。モンスター発見の原因は未だに分かっていませんが、召喚によるものならば魔法陣に貼るだけで効果がありますのでダンジョンの最奥地にてそれをお貼り下さい」
カズマは其れを受け取るとポケットの中に仕舞った後、ダンジョンに入る準備を始めた
「そうだ。カズマとゆんゆんにはベルトを返して置きますね」
俺はカバンの中からビルドドライバーとスクラッシュドライバーを取り出すとカズマとゆんゆんに返した
「お、メンテナンスが終わったのかサンキュー」
「ありがとう、めぐみん。もしもの時の備えがあるとやっぱり安心感が違うもの」
カズマとゆんゆんはそれぞれに礼を言うとベルトを受け取る
「よし、ダンジョンに入るメンバーは先頭には守りの要のダクネスが次に俺が他の冒険者達は俺達の周りをめぐみんは中心から俺達のサポートを頼む」
カズマが地面に詳しく絵を描きながらそう説明する。
こう見えてもカズマは意外と観察眼が高く何気に要所で最適なサポートをしてくれることが多いのだ。だから、こういう時のカズマが立てる作戦は意外と有益なものが多いのだ。
そんな中ダクネスが平然とモンスターの前へ出るとそな小さなモンスターを殴り倒した
「ちょ、何をやってるんだ!!」
それを見た冒険者の一人が慌てたダクネスを静止する。もしかしてこいつ、ダクネスの防御力の高さを知らないのか?
そういえばこいつ、あのベルディアとの戦いの時もデストロイヤー襲来の時も見かけなかったよな?
俺がそんな事を思っていると爆発音が聞こえてきた。どうやらダクネスが攻撃を加えたモンスターが爆破したようだ
「ふむ、こんなものか……」
だが、爆発の直撃を喰らった思われるダクネスは殆ど無傷で其処に立っていた。
やはりというか予想通りの光景に俺は苦笑いを浮かべる
「めぐみん。私はミツルギさんと一緒にダンジョン前で待機してるわね。もしも、何かトラブルがあったら何とかして此処まで逃げてきてね」
大人数でダンジョンに入った場合、もしもの場合の行動に遅れが発生する可能性がある
それにダンジョン内で大人数による戦闘を行うとダンジョン自体が崩れて俺達が生き埋めになる危険もあるのだ。なので、ここは素直にゆんゆんの意見に同意する
「じゃあ私も、めぐみんと一緒に地上で待ってるわね。支援魔法は掛けてあげるから四人で頑張ってきてね」
「ちょっと待て!そもそもの元凶はお前だろうが!俺達と一緒にダンジョンに入るんだよ!!」
「いやよ!入ったらまたモンスターに追い回されるじゃない!私はもう二度とこのダンジョンには入らないって決めたのよ!!」
どうやらアクアは前回の一件がトラウマになっているようだ。
こうなったアクアはもう役には立たないだろう、大人しく俺達だけでダンジョンに入ることにすると慎重にダンジョン内へと降りていく
「ふふふ、あははははは!!見ろ、皆!私の剣が敵に当たっているぞ!私が次々と敵を倒しているぞ!!もうノーコンとは言わせない!!」
そう言いながら迫りくる敵を切り捨ていくダクネス。
例のモンスター達は自分の方から剣に向かってくるのでダクネスでも余裕で斬ることが出来るのだ、しかも取り零したモンスターはダクネスに張り付いて爆発するがダクネスの異常な硬さの前に何の意味もなさない。…正直言って、かなり異様な光景だと思う。あのステータスの高いアクアだって痛がっていたのに、ダクネスは痛みを感じてはいないのか?…いや、感じてはいるがこいつはそれを快楽に変換しているだけたな。だって、顔を見て赤くして息をきらしてるもん。
「ていうか、ダクネスの奴自分がノーコンなの気にしてたんだな」
「そんなに気にしているのならば両手剣スキルを取れば良いだけの話ですよね」
「それだけは出来ない」
そんな俺とカズマの話が聞こえたのかダクネスが無表情で振り返りながらそう口にする
駄目だこりゃ、俺は内心そう呟くと気を取り直して奥へと進んで行き、前回キールがいた部屋までにたどり着いた
其処には謎のモンスターがつけていた仮面と同じ仮面をつけ、そしてタキシードを着ている謎の男が土を弄りながら座っていた。
「貴様が今回の件の元凶か、何の為にモンスターを沢山生み出している?貴様が生み出したモンスターがダンジョンから溢れて出て近くの村や冒険者達が迷惑をしているのだ、貴様の目的は一体何だ?」
ダクネスが剣先を突き付けながら凛とした声で謎の男に話しかける
「近くの?…成る程、どうやら当初の目的であるダンジョン内のモンスターの駆除は終わったようだな。それならば、バニル人形の製造は中止して次の段階に取り掛かる事にしよう」
そう言ってその男はそのバニル人形?の制作をやめて立ち上がる
「貴方は一体何者なのですか?何故こんなところにいるのか正直に話して貰いますよ?」
「おっと、これは失礼。吾輩としたことが自己紹介を忘れておったな。吾輩の名はバニル!地獄に住まう悪魔の公爵にして、魔王軍の幹部!!全てを見通す大悪魔、バニルである!!」
バニルだって!?それって確か、前に読んでいた本に書いてあった上級悪魔のことじゃないか!しかも魔王軍幹部だって?何故、そんな奴がこんな初心者ダンジョンにいるんだ!?
「そんなに警戒心を抱くのではない。『異世界の仮面の戦士の魂を宿す少女』よ吾輩は魔王軍の幹部と言っても魔王の奴に頼まれて結界の維持のみをやっている、言わばなんちゃって幹部である。それに吾輩たち悪魔は汝ら人間の悪感情を餌としているため、自分達から人間の数を減らそうとはしない。寧ろ魔王軍の活動によって人間の数が減る事は我等にとっての死活問題になっているのだ」
仮面の男…バニルは俺の考えを見通したようにその言う。
本人が言っていた通り全てを見通す力を持つというのは真実らしいな、だとしたらバニルがこの街に来た目的は一体なんだ?まさか、人間の数が減るのは困ると言っていたがアクセルの街の襲撃を命令されたのか?
「一応言っておくが、吾輩は別にアクセルの街の襲撃を命じられたわけではない。魔王にこの地の調査を頼まれたのと、働けば働くだけ貧乏になるという奇妙な特技を持ったポンコツ店主に用があっただけだ。お前達と争うつもりはない」
「悪いですけど悪魔の言うことなんて信用出来ないですね。恐らくはあるんじゃないんですか?調査やそのポンコツ店主とやらに会う以外に目的が…それも説明して貰いますよ?」
「中々に警戒心の高い人間だな…貴様のようなタイプの人間は我ら悪魔に取って扱い辛い存在なのだが…まぁ、良い、吾輩の真の目的を教えてやろう!」
そう言うとバニルは目を真っ赤に輝かせながら
「悪魔とは永久に近い時を過ごす存在でな、それは非常に退屈でつまらない物なのだ。そんな日々を過ごす内に吾輩にひとつの野望が宿った、それは至高の悪感情を食しながら滅びたいというものだ。だが、それをそ実現させる為にはどうすれば良いのか、それを必死に考えた末に、ひとつの案を思いついたのだ」
「話の途中で悪いがお前の言う悪感情って一体どんなものなんだ?お前以外の悪魔もお前と同じ悪感情を食べるのか?」
「それはその者によって様々。悪魔も人間と同じように個体によりその味覚は様々。例えば恐怖や絶望と言った感情を好む悪魔もいれば、吾輩のように女に化けて誘惑し、堕ちる直前に『残念、吾輩でした!』っと言って相手に血の涙を流させるのが好きな悪魔もいる」
「この悪魔、退治された方が良いんじゃないか?」
カズマが俺の方を向くとそう言ってくる。バニルも所詮は悪魔だからなのか、人がどのようなタイミングで1番精神ダメージを受けるのか的確に把握しているのだろう
「おっと、その悪感情は吾輩好みではないが…一応、悪感情を喰わせてくれた礼をしよう、悪魔というのは吾輩を含め、全員そんなものだ。…話を戻させて貰うぞ?」
そう言うとバニルは眼を更に真っ赤に輝かせ表情を愉快そうに歪ませると
「まず、ダンジョンを手に入れるのだ。そしてそこには我が部下を配置し苛烈な罠を仕掛ける。そこに挑む冒険者は何度も失敗を繰り返しながら一歩ずつ進んでいくだろう!遂には最深部に到達するとそこには吾輩が待ち受けており、冒険者達と吾輩は其処でお互いの誇りと命をかけて激闘を繰り広げるのだ!そして僅差で吾輩を倒した冒険者達の目には厳重に保管され宝箱があり、冒険者達はこれまでの苦難の道のりを噛みしめながら、その宝箱を開けると…」
バニルはそこで話を一旦切ると間を少し溜めた後
「……その中にはスカと書かれた紙切れが。吾輩はそれを見て呆然とする冒険者を眺めながら滅びたい」
「…それだけは…それだけは…やめてやれ」
「酷い…それは酷すぎる…」
流石は悪魔、考えることがエグ過ぎる…もしも俺がその冒険者達の立場ならば立ち直れなくなるどころか下手したら冒険者として再起不能になるな…自分が望む最上級の悪感情を得る為にそんな壮大な計画を立てるとは…末恐ろしいものを感じる
「ともかく、お前に敵意がないならば俺達も戦うつもりはない。これ以上人形を生み出さないなら俺達は言う事はないよ。それじゃあ、その後ろにある魔法陣だけは消させてもらうからな」
「なっ!!カズマ、正気か!?魔王軍の幹部が目の前に居るんだぞ!それを見逃せと言いたいのか!!」
相手が魔王軍幹部となったら今の俺達で戦ったところで勝てるかどうかは分からない。
それに今はアンデットや悪魔相手には強力な切り札となれるアクアが居ない。しかもここはダンジョン内、もし戦闘となれば此方の方が不利になる。しかも前に戦ったベルディアとは違いこいつには全てを見通す力がある、前回のようにごり押しで勝てるような奴ではないだろう。
とりあえず今の時点で出来ることは魔法陣を消したら直ぐに地上に撤退しアクアにミツルギ、そしてゆんゆんと合流した後対策をするのが1番だな
「魔法陣?それはこの部屋の奥にある厄介な魔法陣のことか?吾輩の苦労していた魔法陣を消してくれるとは、それはご親切なことで。そのお礼として汝らの未来でも占ってやろうではないか」
「いや、遠慮するよ。さっきのお前の発言から考えて、お前好みの悪感情を出させる為に利用されそうだ。それにその魔法陣が残っていると俺達としても不都合なんだよ」
遠慮しますとハッキリ言い切るカズマを見たバニルはそんなカズマの態度に興味を持ったのか
「それにしても、何故、汝らがわざわざこんなところまでこの魔法陣を消しに来たのだ?…ちょっと汝らの過去を拝見……」
そう言うとバニルは目が輝き何かを見通されている感覚を味わっていると
「ふはははは!ふはははははははッッ!!この厄介極まりない魔法陣は貴様の仲間が作ったものであったか!この大悪魔すら通さぬ魔法陣と言うことは…なるほど、そう言うことであったか!!」
高笑いをあげながらそう言うとバニルはダクネスとカズマの方を見ると
「そこの決闘で勝った際の要求は正当なのかっと悩んでいる男と本当に要求されたらどうすればとモジモジしている娘よ。通して貰おうか…なぁに、心配いらない。吾輩は『人間』を殺さぬ悪魔だ。そう『人間』はな。今すぐ地上へと行き、迷惑な魔法陣を作り出したプリーストにキツイ一撃を喰らわせてくれるわ!!」
まさか、こいつ…アクアの正体を知ったのか!?だとしたら…地上にいるアクアの身が危ない!!
「貴様がアクアに危害を加えると言うのなら引くわけにいかない!!それとデタラメを言うな!!私はモジモジなど…」
今、現在進行形でしているじゃないか。
顔を真っ赤に染めて、剣先が馬震えている様子を見てモジモジ以外の言葉があるとは思えないが?
「何度も言うが、吾輩は人間を殺さぬし、危害を加えるつもりもない。とっとと屋敷に帰って、自らの望みを言うが良い。さすれば万事上手く行くとこを見通す悪魔が予言してやろう」
「カズマ!!この悪魔の言うことに惑わされるな!相手があのダクネスだというのを忘れるな!!」
「はっ!!そうだ!相手はあのドMクルセイダーだぞ!!見た目は良くても中身が全く伴っていない奴だぞ!落ちつけ、俺!!一時の欲求に惑わされて人生を破綻に追いやって良いのか!!」
カズマの言葉に顔を真っ赤にさせているダクネス。
彼女には悪いが事実なだけに否定が出来ない
「ほほう、吾輩の甘言に惑わされぬか。しかし、どうしたものか…吾輩の使う技の数々はチート級の威力の物が多い。例えばバニル式殺人光線、これは名の通り当たれば死ぬ光線を出すのだが、当たらば死んでしまうため使う事は出来ない。後はバニル式目ビームなどがあるのだが…」
「何をぶつくさと言っている!貴様をアクアの元に絶対に行かせん!どうしても通るつもりならば、この私を倒してからにしろ!!」
ダクネスは剣を構えるとバニルに対してそう宣言したのだった。
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