一年越しの第67話になります。
リアルの仕事が本格化していたため執筆から離れておりました。
今後もこのような投稿となると思いますので温かい目で見ていただければ嬉しいです。
長々と謝罪文を書くのもどうかと思いますので、このあたりで失礼しまして。
では、続きをどうぞ。
~~ 暁side ~~
副将戦が終わり、俺とフライクーゲル、クレアは観戦組のもとへと戻った。
ティルフィング「お疲れ様です、マスター。」
暁「うぃ~。」
クレア「気の抜ける返事ねぇ。」
ティルフィング「ふふっ。マスターにはこれぐらいが丁度いいんですよ。」
雷「確かにそれは言えてる。」
暁「立ち直ったのか。」
雷「試合開始の合図があったあたりからな。」
暁「意外と立ち直りが早かったな。」
雷「意外とは余計だ。」
ドラグノフ「さて、暁。次で最後の試合なわけだが準備は?」
雷「こいつに聞くのは愚問だろ。」
ドラグノフ「それはそうだが、一応連戦になるからな。」
暁「問題なし。ただ、あそこで観戦している人達がいつ乱入してくるのか気になってはいるかな。」
俺はそう言って視線だけ観客席の出入り口に向ける。
雷「やっぱりお前も気が付いていたのか。」
クレア「観戦している人達って誰の事よ?」
カミト「あそこでこっちを見てる奴らのことだろう。」
そう言って、カミトはクレアに分かりやすいように観客席出入り口の一つを指さす。
クレア「あれって…。」
リンスレット「人の影ですわね。それも四人程でしょうか。」
エリス「よく気が付いたな。」
暁「まぁ、そういうのは得意だったりしなくもないので。」
フィアナ「ちなみに三人はいつから気が付いていたの?」
カミト「俺は丁度一試合目大将戦の試合が終わったあたりだな。」
雷「俺はその少し前ぐらい、俺の副将戦の時だな。暁、お前は?」
暁「俺は、試合が始まる前から勘付いてはいたな。と言っても先生が一緒に闘技場に移動せずにどこか寄ってから来たことに予想を立てての話だけどね。」
俺の言葉を聞いて皆驚いた顔をしていた。
暁「どうしたんだ?」
雷「『どうしたんだ?』じゃねぇよ! 気づいてたんならその時に教えてくれよ。」
暁「いや、別に教えるほどのものでもないかなぁ~、と。」
カミト「そういうところだぞ暁。」
暁「おう?」
カミト「例えばの話をしよう。お前のキル姫たちを狙っている奴らがいるとしよう。」
暁「おう。」
カミト「お前とキル姫たちが気づかず、俺たちだけが気付いているとして俺たちがそれを故意に知らせなかった。お前たちならどうにかできるだろう、暁たちも同じタイミングで気づいていると思ってな。だが、キル姫たちを狙っている奴らが行動を起こしてからお前たちが気付いた場合、お前はどう思う?」
暁「・・・そこまで考えが至らなんだ。すまん。」
カミト「わかればよろしい。」
危機的状況でキル姫たちに万が一のことがあった場合を考えて、俺は素直に謝った。
雷「それで、あれ、どうするの?」
暁「向こうさんが何もして来ないのならそのまま無視かな。」
カミト「それじゃあ出張ってきた場合は?」
暁「容赦なく叩く…は冗談として、ほどほどに戦えばいいでしょう。」
カミト「まぁ、要はその時考えるってことでいいか?」
暁「OK」
雷「カミト、暁のことわかって来たな。」
カミト「そこそこ一緒に行動して来たからな。」
暁「さて、そろそろ向かいますかね。」
カミト「だな。それじゃエストよろしく頼む。」
エスト「わたしはカミトの剣、あなたが望むままに。」
そんなこんなでいつも通りの気持ちで向かっていった。
~~ 暁side out ~~
~~ 生徒会side ~~
湊「まさか死んだと思われていた生徒二人が生きていたとは。」
副会長がこういうのも無理もない。
異端と言われている生徒、暁と雷が例の事件で失踪してから約一年。死んだものと判断されていた者たちが事実では別世界に飛ばされて生きていたということだったのだから。
二人の担任である教師から簡易的ではあるがそう話されて驚きしかなかった。
そして教師からこう言われた。
『二人の、いや、あの連中の強さを見てみたいとは思いませんか? 現学校最強の生徒会長さん。さらにそれに匹敵する強さを持つ生徒会の皆さん。』
その言葉は私たちに対する挑発のように聴こえた。
現最強を名乗ってはいるがあの二人がいるのならそれが覆されるのではないか、という何処か期待に満ちたそんな挑発的な言葉だった。
だからその時、私は思った。『面白い!』と。
教師は私たちに訓練場で模擬戦をすることを伝えて生徒会室から出て行った。
私たちもそれぞれ準備をして遅れて生徒会室を出て訓練場の観客席の出入り口で気が付かれないように観戦していた。
今では副将戦が終わり、大将戦が始まろうとしているところだ。
湊「いいんですか会長? 大将戦始まりそうですけど。」
リル「リル達も準備をさせたのは闘うためですよね?」
リラ「リラ達はいつでも行けますよ。」
エリゼ「そうなんだけど・・・」
湊「まさか会長、例の二人が自分の予想より遥かに強いと悟って委縮してるんじゃないでしょうね。」
リル・リラ「「そうなんですか会長?」」
エリゼ「そ、そそそ、そんなわけないじゃない!」(ビクッ
湊「はぁ~、会長。あの二人が強いのは失踪事件の時の大会の時点で分かっていたことでしょう。」
エリゼ「そうだけど! でも今までの戦い見たら明らかに失踪前より倍以上強くなってるの解るじゃない! あんなのにどうやって勝つのよ!? 暁と雷だけじゃなく、異世界からやってきたっていう人達もあいつらに匹敵する強さを持っているし! というかなんであんたたちは落ち着いていられるのよ!?」
湊副生徒会長の言葉に捲し立てるエリゼ生徒会長。
湊「そんなもの、会長に付き合わせられる時点で無茶ぶりさせられる覚悟ができているからですよ。」
リル・リラ「「うん。うん。」」
エリゼ「うぐッ。なんか、ごめんなさい。」
湊「今更謝られても。それよりどうするんですか。 行くんですか、行かないんですか?」
エリゼ「えーい! こうなれば玉砕覚悟よ! 行くわよあなた達!」
三人はようやくか、と溜め息を吐いた後「おー!」と返事をした。
彼女達は武器を携えて、ある意味で死地である舞台へと飛び出したのだった。
~~ 生徒会side out ~~
~~ 暁side ~~
大将戦を始める為、ティルフィングとカミト、カミトの契約精霊であるエストと対戦相手と向かい合っているとエストが何かに気が付き声をかける。
エスト「カミト、4人分の魔力反応を確認しました。こちらに向かって来ています。」
カミト「多分さっき話してた俺達を見ていた奴らだろうな。」
エスト「まもなく目の前に降りてきます。」
エストとカミトのやり取りを横で聞いていると、件の人影が目の前に着地する。
エリゼ「この試合、私達も混ぜてくれないかしら。」
着地の衝撃で発生した砂埃が少しずつ晴れていき、俺の眼は4人の人物をはっきりと捉える。
暁「そんな・・・、お前達はッ!?」
カミト「暁、知っているのか!?」
暁「・・・・・・・・・いや、知らん。」
俺とカミトのやり取りを聞いた全員がこけた。
エリゼ「今のやり取りは私達のことを知っている流れでしょ!?」
暁「知らんもんは知らん。」
エリゼ「こ、こんの~~!!」
エリゼは顔を真っ赤にしながら拳を握る。
湊「会長、彼らが知らないのも無理はないかと思いますよ。何せ、生徒会が表立って行動するようになったのは彼らが行方不明になってからなんですから。」
と、副会長の湊は笑顔を向けながら説明するが内心では笑っていない。
暁「はえ~、そうなんだ。」
ティルフィング「もう少し興味を持ってはどうですか?」
暁「俺には関係ないから無理だな。」
ティルフィング「そうでしょうね。知っていました。」
暁「んで、俺達が消えたタイミングで動き出した生徒会の皆さんが何用で?」
湊「こほん、先程登場するときにも申しました通り最後のこの試合に私達生徒会も混ぜていただこうかと。」
暁「あ~、なんかそんなこと言ってたな。さっきのネタのことで頭いっぱいだったわ。こちらとしては人数が増えても特に気にしないんですけど、先生はどうなんです?」
ここまで話に入ってこなかった自分達の担任に問いかける。
担任の先生「お前達がいいのなら別にとやかくは言わない。ただ、その場合だと参加人数とかの調整を君に投げるけどね。」
暁「まぁ、その程度しか影響がないならわかりました。。この学校の生徒の代表方がどのくらい戦えるのか知る機会だと思いますし。」
エリゼ「その上からの物言い、気に入らないわね。私達の実力の前に平伏すがいいわ!」
と、豪語するが内心はというとーーーーーー
エリゼ(い……、言っちゃった言っちゃった! どうしよう……。あんな圧倒的な力の前に勝てるわけないじゃない!? どちらかというと平伏すのは私達よぉ~~……。今からでも「とか言ってみたりして。」とかで濁してみる?)
そう思い、ちらっと暁の方を見ると。
暁「へぇ~自信があるんですね。いいことだと思いますよ。」
笑顔を浮かべながら圧倒的な闘気(殺気)を放ってきていた。
エリゼ「あなたの闘気もなかなかね。でも、本気の私ほどではないわ。」
背中に冷や汗を膨大に搔きながら受け答えをする。
エリゼ(私のバカーー。相手を余計に煽ってどうするのよーーーー!! これもうどうしようもないじゃないーー。「冗談です。」なんて言ったら即刻首獲られかねないわよーーーー!!)
などと一人で内心絶望しているなか他の生徒会メンバーは(面倒ごとを自分から作っていくんだから。)と呆れていた。
クラスメイトA「生徒会が介入するのはいいけどその場合元々戦う予定だった俺たちはどうなるんだよ。」
暁「別にそのままの混合チームでいい。その代わり人数合わせでこっちも四人加える。それでどうだ?」
クラスメイトA「暁達がそれでいいなら文句はねぇ。何たって生徒会といえばこの学校で最強と言われているんだからな!! 数をそろえたことろで最強の壁を越えれるわけがねぇ!」
エリゼ(ちょっとーーー! 火に灯油タンクを投げ込まないでぇーーーーー!! ねえ、どうしてそんな余計なことを言っちゃうのーーーー?! ほらもう手加減なんか考えてない眼をしちゃってるわよ!?)
暁「ほ~、学校最強の方たちでしたか。それはそれは。いやはや、そういうことなら本気で相手しないと失礼ですよね。」
クラスメイトA「お前達の本気なんか俺達と生徒会の混合チームで叩き潰してやる!」
暁「そういうことなんで、俺達は一度組み直してきますね。」
担任の先生「分かってはいると思うが一応言っておくとカゼハヤ君は確定選出だぞ。」
暁「分かっていますよ。カミトを抜いちゃ本末転倒ですからね。」
担任の先生「分かっているならいい。ほら行った行った。」
暁「はーい。」
そういうわけで、俺とカミト、ティルフィング、エストは雷達のもとに戻った。
暁「面白いことになったな。」
雷「何が面白いことだよ。面倒ごとが増えただけじゃん。」
ドラグノフ「本音を言ってみろ。」
雷「何だこの面白い展開は! ・・・はっ!」
ミレイ「本当に似た者同士ね。いい性格しているわ。」
ティルフィング「それにしてもマスター。あそこまで挑発しなくてもよかったのでは?」
リンスレット「それはわたくしも思いましたわ。」
暁「あれは俺も意図してないんだよね。ほんの少しの挑発のつもりだったんだけど・・・」
雷「気が付いたら少しの範疇を超えた、と?」
暁「そう言う事。「乗るしかない。このビッグウェーブに。」って気持ちでしたね。」
雷「暁らしいっすわ。」
カミト「ははは・・・、それにしても大変なことになったな。」
クレア「急に割り込んできておいてあの態度、ムカつくわね。」
エスト「カミト、クレアの発言にブーメランと返すべきでしょうか。」
カミト「触れてやるな。触らぬ神に祟りなし、だぞ。」
クレア「そこ、聞こえてるわよ!」
クレアがカミトに向かって鞭を振るうが普通に躱される。
カミト「危な! というかエスト、そんな言葉どこで覚えたんだよ…。」
エスト「暁が先ほど教えてくれました。クレアが生徒会のメンバーに文句を言ったら使うようにと。」
クレア「暁、あんたの入れ知恵なのね!」
カミトに向かいていた鞭が俺に方向を変えた。
それを難なく躱す。
暁「性格ほぼほぼ一致してるわけだから仕方ないよね。」
クレア「このッ! 当たりなさいよ!」
暁「やだよ。」
リンスレット「クレアそこまでにしなさいな。彼にそんなことしても無駄な労力ですわ。それに今はメンバーを決め直さなくてはいけませんのよ。」
クレア「ぜぇ…ぜぇ…、確かにそうね。もう誰を出すのか決めてるの? 暁。」
暁「いんや、俺とカミト確定以外は考えてない。出たい奴いるか。」
ティルフィング「もともと選出されていた私が確定ではないのが気になりますが、とりあえず挙手しておきますね。」
暁「それは…特に他意はなく、本当に一から決めようと思っていました。」
ティルフィング「いえいえいいんですよ。マスターが
ティルフィングの言葉には少し怒気が混じっていることがすぐにでも感じ取れた。
暁「いや…、ほら…、あんなやり取りしてたから自分が出ないと…ね…。流石にどうかと思うったわけでして……。」
言葉を紡いでいる間ティルフィングがジト目でこちらを見てくる。
暁「すみません。ティルフィング一緒にお願いします。」
ティルフィング「はい。お任せください。」
俺の精神が一瞬にして悲鳴を上げティルフィングを確定で出すことにした。
あれ? 俺の精神こんなに脆かったっけ? などと考えつつも話し合いを続ける。
暁「雷、お前でないのか?」
雷「俺か? 面白そうだから出てもいいんだけど、その場合銃姫の誰と一緒に出るか悩むんだよな~。」
暁「悩む必要なくねえか? ファル出してないんだからファルと出ればいいじゃん。」
雷「あっ、そりゃそうだわ。面白いところでファルと組めるのか。」
ファル「出番がないと思ってたけど一番おいしいところで来るのね。」
暁「んで、出るの?」
雷「そっちがOKならファルと出るわ~。」
暁「否はないと思うけど一応他全員構わない?」
他の仲間に確認を取ったところ全員が首を縦に振った。
暁「決まりだな。じゃあ後は二人枠あるけど誰か出たい奴います?」
フライシュッツ「他にいないならお姉ちゃんが出てもいいかなぁ~。」
暁「フライシュッツ出たいのか?」
ミネルヴァ「珍しいですね。自ら手を挙げて参加を示すなんて。」
フライシュッツ「皆がマスターくんと戦っているのを見てたら私も戦ってみたくなっちゃって。」
ラグナロク「いいんじゃないかしら。ネスは回復メインの支援型で戦闘に特化しているわけではないのに対してフライシュッツは遠距離の支援型、戦闘向きのスタイルなのに唯一マスターと組めていないのだから。」
暁「要は雷とファルと同じ理屈でってことでしょ。俺は構わんよ。よろしく、フライシュッツ。」
フライシュッツ「よろしくね。マスターくん。」
雷「あと一枠どうするよ。」
暁「別に出てない奴に気を使う必要はないぞ~。生徒会が学院代表チームだって話なんだから自分の力を思いっきり見せつけてやればいいんだよ。」
ムラマサ「ならば拙者が出てもよろしいでしょうか。」
マサムネ「ムラマサ、お主。」
ムラマサ「まだまだ皆さんのように強くないことは百も承知です。ですから、今の自分がどれだけ主君と共に戦えるのか知りたいのです。」
雷「よく言ったな。そういうの嫌いじゃないぜ。」
暁「雷?」
雷「どうせ誰も出張らないんだ。だったら一人ぐらいそういう覚悟の奴が一人いてもいいんじゃないか?」
暁「たまに俺と鍛錬しているムラマサが相棒なら遅れは取らんだろうし別にいいか。」
カミト「決まったな?」
暁「おう。メンバーは俺とティルフィング、ムラマサ、フライシュッツ、雷、ファル、カミト、エストの7人(8人)だな。」
雷「う~ん。こうして考えるとエストを一人と数えたいがルールで数えられないと違和感がすごい。」
エスト「確かに少し寂しい気持ちはありますが、日常生活では皆さんは普通に接してくれますので何ら問題はありません。今だけの少しの我慢です。」
カミト「この試合が終わったら何か美味しいものでも食いに行くか。我慢のお礼として。」
エスト「はい、カミト。」
暁「そんじゃ。行きますか。」
俺は決まったメンバーを連れて対戦相手の下へと歩いた。
~~ 暁side out ~~