戦姫絶唱シンフォギア 〜紅蓮を纏いし装者〜   作:saint shine

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98話

「落ち着いたか?」

 

「うん…ごめんね、制服汚しちゃって」

 

「別に洗えば済む話だ。それに明日までには乾くだろ」

 

暫くすると響は落ち着き一先ず未来が待ってる2人の部屋まで送る事にした

 

「湊君あれって」

 

「切歌と調だな彼奴ら今日は鳩木の家で勉強会とか言ってたのにな」

 

そんな疑問を抱きながらも2人に近づく

 

「だー!苦いコーヒーを選んじゃったデスよ!「なら取り替えるか?」あっありがとうデス湊…湊!?何でこんな所に!?」

 

「それに響さんも珍しい組み合わせ…流石に響さんに手出ししたら未来さんに怒られるよ?」

 

俺も響に手出ししたら未来が怖そうだからしない

 

「ちっ違うよ!私はただ湊君に送って貰ってるだけで別にそう言うのじゃ…」

 

明らかに同様する響を見て切歌と調が鋭い目線を向けてくる

 

「まっ色々あってな、それでどれにするんだ?」

 

「まあ話は飲み物を飲みながらゆっくりするデス、ミルクティーでお願いするデス」

 

「ミルクティーな、ほれ」

 

俺はミルクティーを買って切歌に投げる

 

「おっとと、ありがとうデス。それで湊はどうして響さんと一緒に歩いて来たデス?」

 

「そう言えば湊はファミレスで勉強するんじゃ無かったっけ?」

 

「あはは、ちょっとナンパにあって…」

 

響が苦し紛れの嘘をつく

 

「響さんをナンパ…命知らずな奴も居たものデスね」

 

「同感、そんな事したら命が幾つあっても足りないのに」

 

お前らが未来の事をどう見てるかが分かったよ

 

「それで結局の所うわぁ!?」

 

切歌が再び問いかけようとした時に全員の携帯が鳴る

 

「「「司令(師匠)!!」」」

 

「何かあったのかステラ?」

 

それぞれ違う相手からの連絡だがそのまま続ける

 

『湊、そこの装者の数は?』

 

「俺と響、それから切歌と調の4人だ」

 

『たった今アルカノイズの反応を検知したわ、出現させて居るのはミカよ』

 

て事は今回の相手はミカか、エルフナインの話ではマリアがガリィを倒したから残りのオートスコアラーは3人、その内の1人はミカだが残りのオートスコアラーの容姿を俺は知らない

 

「わかった、場所は?」

 

『E-83にある地下80メートルの共同溝内部よ、近くにエントランスが見えるでしょ?そこから中に入ってアルカノイズの対処、可能ならばミカを撃ちなさい』

 

共同溝確か電気やガスなんかのライフラインをまとめて道路とかの地下に埋設するための設備だったな

 

「了解」

 

「きょうどうこう?」

 

「って何デス?」

 

俺がステラからの通信を切ると切歌と調がおっさんにそんな事を聞いて居る。共同溝って事は目的地は同じか

 

「後は着くまでに軽く説明してやるから行くぞ!」

 

「「了解(デス)」」

 

「よし、響お前は帰れ「私も行く!」今のお前が行っても足で跨いだ!良いから帰れ!」

 

俺は響にそう言って切歌と調に共同溝の事を説明しながらエントランスに向かう

 

「お前帰れって言っただろ」

 

「帰らない、私も戦う!」

 

「はぁ、良いが着いて来る以上俺の指示に従って貰うぞ」

 

〜Various shul shagana tron〜

 

〜Zeios igalima raizen tron〜

 

〜Hellfire chamael tron〜

 

〜Balwisyall nescell gungnir tron〜

 

俺は響にそう言って頷いたのを確認してから聖詠を行い共同溝に内部に入って行く

 

「おっ!来たな、悪いけど今はお前達の相手をして居る暇は「うおお!!」まだ全部言い終わって無いんだぞ!」

 

「戻れ響!!チッあのバカ」

 

俺の指示を聞かずに響はミカに突っ込んで行く

 

「ねぇ、響さん泣いてたけど私達と会う前に何があったの?」

 

「ああ、ちょっとファミレスで一悶着あってな、俺は響の支援に向かう!お前らはアルカノイズの対処をしろ!」

 

「「了解(デス)」」

 

アルカノイズを切歌と調に任せて響を追う

 

『湊あの子どうしたのよ!?これじゃあ共同溝の方が持たないわよ!』

 

「わかってる!さっきからずっと呼び戻そうともしてる!戻れ響!!」

 

「壊したのはお父さんの癖に!!お父さんの癖に!!」

 

(不味い彼奴やけになってやがる)

 

アルカノイズを倒して行く内に響の動きが止まる

 

「しょんぼり「良い加減にしろ!このバカがー!!」えー、これは流石に想定外だぞ」

 

まあ確かに想定外だわな、何せ目の前で自分の敵が仲間に思いっきり攻撃されたんだからな

 

「ちょっと頭冷やせ」

 

そう言って俺は響を切歌達の元に投げる

 

『何やってるの湊!!』

 

「今の彼奴にはあれが丁度良いんだ」

 

俺はそう言って通信を遮断する

 

「おっ!お前が相手してくれるのか!でも向こうは歌わないと死んじゃうぞ!」

 

「不味い!!逃げろ切歌!調!!」

 

俺の声に気づいた頃にはミカの片腕から放出された炎は切歌と響の目の前に迫って居たが調がそれを防ぐ

 

「今すぐ戻る!「大丈夫だから…湊は彼奴を!」わかった、無理はするなよイグナイトモジュール、抜剣」

 

俺はイグナイトモードに移行して炎を放出するミカ本体を攻撃する

 

「おっ!良いぞ良いぞ!ん?正論かもだけど…鼻につくぞ!」

 

独り言のような事を言ってミカは炎の威力を高める

 

「させっかよ!」

 

《紅蓮の銃口》

 

俺は調が防ぐ炎の間に割って入る

 

「おっ!中々やるな、でも今日は此処までだぞ」

 

その言葉を最後にミカはその場から姿を消した

 

「うっ、湊もっと優しくして欲しい」

 

「無茶した奴への罰だ、お前もだぞ切歌」

 

「う〜、今そこ触るのは反則デスよ」

 

ミカが姿を消した後共同溝から出て本部に向かい医務室にて切歌と調の治療を行なっている

 

「調が悪いんデス!」

 

「切ちゃんが無茶するからでしょ!」

 

「調が後先考えずに飛び出すからデス!」

 

「切ちゃんが私を足手まといに思ってるからでしょ!」

 

響の事が済んだと思ったら今度はお前らかよ

 

「なぁ調、お前は本当に切歌がお前を足手まといに思ってるってそう思うのか?」

 

「それは…」

 

「切歌、確かに後先考えずに飛び出した調も悪いかも知れない、でもお前が無茶した事を棚に上げてそれを言うのは間違って無いか?」

 

「うっ、確かにそうデス」

 

そう言って切歌と調は互いの顔を見ようとするが直ぐに互いから顔を逸らす

 

「お前らな…」

 

「わかってるデス、あの、調「ごめんね切ちゃん、今切ちゃんと話すと酷い事言っちゃいそうだから」そう…デスか」

 

「あの切歌ちゃん、調ちゃん」

 

3人で話して居ると響が入って来る

 

「起きたか響」

 

「うん、ついさっき「先に謝っとくぞ響」え?何…の事」パンッ

 

医務室の中に乾いた音が鳴り響いた

 

「響、俺は言ったよな?帰れって、今のお前が足手まといだって、それに俺の指示に従って貰う、そう言った時お前は頷いたよな?」

 

「うん…」

 

「それはまだ良い、俺が本当に腹が立ってるのは戦場に私情を持ち込んで1人で突っ走った挙句足手まといになった事だ!弱い癖に自分より格上の相手にそんな状態で勝てるわけないだろ!だから帰れって言ったんだ!こうなるのがわかってたから!」

 

「言い過ぎで「エルフナイン少し黙っててくれ俺は響と話してるんだ」はっはい」

 

「はっきりとこの際だから言わせて貰う、シンフォギアはお前の心を満たす為の道具じゃ無い!響…ガングニールがない事に気付かないか?」

 

俺がそう聞くと響はペンダントを探す

 

「無い」

 

「悪いがお前のガングニールは俺が持ってる」

 

「どう…して….」

 

「今のお前が持ってたら又いつ今回みたいな事が起こるかわかったもんじゃ無いからなしばらく預かる、ちょっと頭冷やせこのバカ。行くぞ切歌、調」

 

「「うん(わかったデス)」」

 

俺がそう言って医務室を出ると切歌と調も響の事を心配しながらも医務室を出る

 

「随分とキツイ言い方をしたものだな」

 

「聞いてたのかよ風鳴」

 

「ああ、盗み聞きはあまりしたく無かったがな。立花のガングニールは雪音弟が持つとして立花の穴は誰が埋めるんだ?」

 

風鳴が真剣な表情でそう聞いて来る

 

「俺が埋める、彼奴の1番必要な穴は誰にも埋められないだろうがな」

 

「確かにそうかも知れないな、伯父様には私から伝えておこう」

 

「ああ、頼む」

 

風鳴にそう言って俺達はマンションに帰った




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