戦姫絶唱シンフォギア 〜紅蓮を纏いし装者〜 作:saint shine
「何の用だよおっさん」
リディアン学院の夏休みが始まって数日、俺はおっさんから本部に来るようにと指示が出たので本部に向かいおっさんに呼び出した理由を聞く
「神獣鏡の修理が完了したと言えばわかるか?」
「成る程、それで俺を呼び出したのかって事は未来も来てんだな」
「ああ、未来君は既に神獣鏡を纏ってトレーニングルームで待機してくれている」
そう言われた俺はおっさんにカマエルのペンダントとエクリプスを預け未来の居るトレーニングルームに向かう
「待たせて悪いな未来」
「ううん、私もついさっき来たばかりだから気にしないで」
未来はそう言って神獣鏡の武器の扇を構える
「響の反応を見た感じだとちょっと痛いみたいだけど大丈夫?」
「まあ、シンフォギアの力を生身の人間に向けて使うんだからな」
「ううん、響はガングニールを纏った状態だったけど暫く痛んだらしいから」
シンフォギアを纏った状態で受けても暫く痛むのか
「力加減とか出来そうか?」
「うーん、ちょっと難しいかな?」
未来は暫く考えた後そう答える
〜Volar esperança Sandalphon tron〜
(これなら生身で受けるよりか幾つかマシだろ)
未来の言葉を聞いて一様サンダルフォンを纏う
「それじゃあ行くね」
「ああ」
《閃光》
未来はアームドギアの扇を鏡のように展開し、複数のビームを同時に放ちその光が身体を包み込むが、かなりキツイこりゃ響が暫く痛んだって言うのも頷けるな
「未来まだ続けるのか?」
「響の時はもう少しの間してたけど」
光を浴び始め5分が経過してようやく光が止まった
「結構来るもんだな」
「大丈夫?立てそう?」
「少し休めば大丈夫だと思う」
俺はトレーニングルームの壁にもたれながらそう言う
「良かった」
『湊君、身体が痛んで居るだろうがメディカルチェックを行いたいゆっくりで良いメディカルルームまで向かって来てくれ』
トレーニングルームと回線を繋いだおっさんがそう言う
「ほら、捕まって」
「悪いな未来」
俺は礼を言って未来の手を掴み立ち上がる
「良いの、メディカルルームに着くまでの間、この写真について湊に洗いざらい吐いて貰うから」
未来は笑って携帯にある1つの画像を俺に見せるそこには
「それは…」
「うん、これは?」
そこには以前響の父親と会った後、俺の服を掴み号泣した響の画像が表示されて居た
「色々とあって…」
「私はその色々を知りたいんだ」
今の未来を一言で表すと…獣だ。顔は笑って居る様に見えるが内側に獲物(俺)を逃がさない様にかなり濃い殺気を向けて居るのが分かる
「響に聞いたらどうだ?」
「私は湊から聞きたいんだ」
「いや、響に「もしかしてだけど…私には言えない様な事を響にしたの?」そう言う訳じゃないんだが…話しても怒らないか?」
「うん…響におかしな事をしてなければね」
怖えよ、と言うか響に対する愛が重い
「メディカルルームに着いたな、そんじゃ俺はメディカルチェック受けてくる」
「うん、勿論教えてくれるまで帰さないからね」
「わっわかった」
俺は未来の言葉に頷いてメディカルチェックを受けに中に入った
結果、俺の身体を侵食してたサンダルフォンは跡形もなく消えて居たそして
「それじゃあ、湊の言う通り響を呼んで3人で話そっか」
「お、おう」
画像の件は響が発端なので未来に響を呼んで貰い話す事になった
「未来、話たい事って何?」
喫茶店に入り暫くすると響が来た
「うん、この画像について何だけど」
未来の見せた画像を見て響が顔を赤くする
「どうして未来が持ってるの!?あの時周りに誰も居なかったのに!?」
「実はね、新聞部の子が近くを通ったみたいでね。その時に写真を撮ったって言ってたから貰ったんだ」
うちの生徒が居たのか、全然気づかなかった
「それ私が湊君に頼んだんだ…実はお父さんに会った後で…」
「お父さんに?それで響、事情はわかったよ。湊もそれくらいじゃ怒ったりしないよ」
「そうだよな」
未来からの疑いが晴れた事により俺への殺気は抑えてくれた
「でも待って、何でその時響と湊は一緒に居たの?」
「私とお父さんの1つ前のテーブルに座ってたのがテスト勉強をしに来てた湊君何だ。あの時はありがとうね湊君、お父さんも湊君に言われてから真剣に私と向き合ってくれる様になったし」
「何かしたの?」
「それがね、お父さんが軽い気持ちでやり直したいって言った時湊君お父さんに色々言ったんだ。私の気持ちを考えろみたいな事言ってくれてさ」
「ふーん、その話も気になるなぁ」
今度はそこかだが
「そこに関しちゃお前も知ってるだろ」
「私が知って…クリスとの事?」
未来の質問に俺は頷く
「そっか、響と同じ様な経験を湊もしたんだもんね」
「ま、そう言う事だ。お前の考えてる様な事はない」
「そうだよ未来」
「うん、ごめんね変な誤解しちゃって、新聞部の子には私から事情を伝えておくよ」
そう言うと未来は携帯を使ってその友人にメールを打ち始めた
「いやー、まさか撮られてたなんてね」
「そうだな、それと悪いないきなり呼んだりして」
「ううん、元はと言えばあれは私が頼んだ事なんだもん当然だよ」
未来がメールを打つ中俺と響はそんなやりとりを交わした
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