戦姫絶唱シンフォギア 〜紅蓮を纏いし装者〜   作:saint shine

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113話

『まさかお前が治癒の錬金術を使えたとはな』

 

誰だ?

 

『忘れた訳じゃないだろう』

 

姿は見えないが俺は確かにこの声の主を知っているだが

 

『俺がどうしてお前の治癒の錬金術について知っているのか聞きたいんだろ』

 

そう言うとその声の主(キャロル)が俺の前に現れた

 

「どうしてお前がその事を」

 

「どうでも良いだろそんな事」

 

キャロルは興味がなさそうにそう答える

 

「大体お前は」

 

「今の俺は彼奴の記憶が作り出した幻に過ぎない、今お前と彼奴が一緒に眠る何て事に陥ったが為にお前とのパスが取れた」

 

エルフナインが作り出した幻

 

「単刀直入に言う…治癒の錬金術をあまり表に出すな。その力を表に出せば大勢の錬金術師がありとあらゆる手段を用いて貴様を手に入れようとするだろう。それこそお前と関わりの深い者を人質にしてでもな。俺がそうする様にな」

 

キャロルはそう言うと俺の意識は浮上していった

 

「夢か…ん?ああ、俺昨日あのまま寝ちまったのか」

 

翌日エルフナインが抱き付いた状態で寝てたので一瞬考えたが直ぐに理解し起き上がる

 

「ふぁ〜、おはよう…ございます湊さん…」

 

俺が起き上がるとエルフナインも目を擦りながら起きた

 

「悪いエルフナイン、起こしちまったか?」

 

「いえ、大丈夫です。何だか昨日は何時も以上によく眠れた気がします」

 

そう言ってエルフナインは立ち上がる

 

「そうか…なあ、夢の中でキャロルの奴に会ったんだが、彼奴治癒の錬金術をあまり表に出すなとか言ってたんだがどう思う」

 

「キャロルがそんな事を…他には何か言って居ませんでしたか?」

 

俺は夢でキャロルに言われた事を全てエルフナインに話す

 

「キャロルがそんな事を…確かにキャロルの言うように治癒の錬金術を表に出せば他の錬金術師がありとあらゆる方法を用いて湊さんを狙って来る可能性は十分に考えられる事ではありますね。どうしますか?僕としては皆さんに話して置いた方が良いと思うのですが」

 

「少なくともおっさんやシンフォギア装者には伝えた方が良いと思うが…「2人共早いね〜、何の話?」響…何処から聞いてた?」

 

俺はリビングに入って来る響にそう聞く

 

「湊君がエルフナインちゃんにキャロルちゃんの事を話してる所からかな?」

 

大方の話を聞かれたか

 

「なら大方の事態は理解出来てるだろ?」

 

「ん〜、殆ど何言ってるか聞こえなかったんだ。キャロルちゃんの名前が出て来たからそうなんじゃないかなって思ったんだけど」

 

此奴最初からそう言えよ

 

「湊君が錬金術を使えた何て」

 

俺は響に昨日の錬金術が使える事がわかった事と、夢でキャロルに話された内容を話した

 

「ああ、しかもエルフナインの話やキャロルの口ぶりから察するにかなり希少な錬金術なのは大体予想は付いた」

 

「治癒の錬金術にはまだ解明されて居ない部分が多くあるんです。その為、多くの錬金術師がその力を求め解明しようとしているのです」

 

そう言われるとキャロルの話にも信憑性が出て来るな…

 

「湊君この事を切歌ちゃんと調ちゃんは」

 

「知らない、俺も昨日エルフナインの傷を実際に治癒して初めて知ったからな」

 

響の質問に俺はそう答える

 

「ま!悩んでも仕方ないよ!よーし!張り切って朝ご飯作るぞー!」

 

「そう言やお前何で起きたんだ?」

 

俺はずっと気になってた事を響に聞く

 

「ん?喉乾いたな〜って思って」

 

「そうか、俺がやるからお前は座ってろ」

 

「は〜い」

 

響はそう言って椅子に座る

 

「あの…治癒の錬金術の事で聞けなかったのですが葉月さんが湊さんをパパと呼ぶ理由を教えて貰って無いのですが」

 

そう言や俺も忘れてた

 

「そうですか、葉月さんはネフィリムの分身体ですか」

 

「ああ、正直言って俺も彼奴が何で俺の事をパパ何て呼ぶのかわかってないんだ「パパ…」起きたか葉月」

 

俺がエルフナインと話して居ると葉月が起きて来た

 

「クリスお姉ちゃんにお布団全部取られた」

 

彼奴相変わらず寝相悪いのか

 

「大変だったな、もう直ぐ出来るから座って待ってろ」

 

「うん」

 

「葉月さん僕が一緒に行きます」

 

エルフナインはそう言うと覚束ない足取りで歩く葉月と手を繋ぎ椅子に座りに行った




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