戦姫絶唱シンフォギア 〜紅蓮を纏いし装者〜   作:saint shine

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116話

「パパ!パパ!」

 

「大丈夫だ、もう少しで良くなる」

 

作戦行動が終わり俺は負傷者の治療を行なっている

 

「ん…此処は」

 

「気がついたか「ご協力感謝します。後は我々が行いますので」別にお前らの為にやった訳じゃねぇよ」

 

そう言ってテントを出る

 

「お疲れ湊君」

 

「お前らの方が疲れてるだろ、俺は負傷者の治療なんだから」

 

「使ったのか錬金術」

 

クリスは俺が錬金術を使ったと思ってるらしい

 

「本当に一大事の人には使ったが殆どは応急処置だ」

 

「そうか、なら良いんだ」

 

クリスはほっとした表情を浮かべてそう言う

 

「湊さん、市街の巡回終わりました!」

 

「バッチリデース」

 

「乗って本部に戻るわよ」

 

マリアが運転して来た車の荷台から切歌とアリスがそう言う

 

「わかった「あの…」ん?何だ?」

 

後ろから袖を引っ張られたので振り返るとさっき治療した男の子供が居た

 

「これ…」

 

「あんがとな」

 

俺はその子の目線にまでしゃがみ飴玉を受け取る

 

「良かったね、湊君」

 

「ああ…」

 

俺は響の言葉を受け流す様に答える

 

「私達を苦しめたアルカノイズ、錬金術の断片が武器として軍事政権に渡っているなんて」

 

「シンフォギアを軍事兵器として投入しようとしていた組織の一部デスからやりかね無い事ではあったデスけど実際に目の当たりにするとキツイデス」

 

(やっぱり根っこを潰さないと駄目か…)

 

緒川から聞いた組織パヴァリア光明結社恐らくアルカノイズ今回の奴らに渡したのもその組織の奴らだろう

 

「湊…」

 

「どうした調」

 

俺が考え事に夢中になっていると調に声をかけられる

 

「今の湊の顔ちょっと怖いよ」

 

「まるであの時の湊にみたいデスよ」

 

「悪い、ちょっと考え事しててな」

 

その後も度々切歌と調から心配している目線は感じていたが俺の頭の中にあったのはパヴァリア光明結社を潰すのに必要な手順の事ばかりだった

 

「それでは何かありましたらまたご連絡下さい」

 

「ああ、ありがとなアリス助かった」

 

「いえ!それでは!」

 

そう言ってアリスはヘリに乗りアメリカに向けて出発した

 

「湊!司令がシャワー浴びて良いそうデスよ」

 

「シャワーか、なら浴びるか」

 

考え込んでも仕方ないので気晴らしにシャワーに向かう

 

「あ!湊君!クリスちゃんがまだ入ってるから待った方が良いよ」

 

「そうか、教えてくれてありがとな響」

 

「ううん!それじゃあ私先に師匠の所行くから」

 

響は手を振りながらおっさんの所に向かって行った

 

「随分と遅いんだな、まっそうなるのもわからなくは無いがな」

 

此奴が捕虜生活を送った現地だもんな

 

「湊…それもあるでもよ、バルベルデって言えばパパとママの2人が死んじまった近くの街だからな」

 

「そうか、俺その辺の記憶も曖昧だからな」

 

「本当に不便だな錬金術って、時には大事な記憶まで消しちまうんだからよ」

 

「ああ、そうかもな」

 

クリスと少し会話を交わして俺はシャワーを浴びに行った




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