戦姫絶唱シンフォギア 〜紅蓮を纏いし装者〜   作:saint shine

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117話

「ん…誰だよこんな朝っぱらから…」

 

暫くの間本部に泊まる事になった翌日俺は着信音で目が覚めた

 

『あ!やっと出た!ヤッホー湊!!』

 

モニター越しに大声で話す奴なんて俺は1人しか知らない

 

「ルカ…何かわかったのか?てかミミはどうした」

 

『すみません湊、私はもう少し後にした方が良いと言ったのですが』

 

「ルカ…お前もう少し妹を見習え」

 

双子の姉妹ルカ・エルガルムとミミ・エルガルム、アリスと同じscarletのグループの情報部隊、scarletは情報を収集する情報部隊とノイズとの戦闘を主に行う戦闘部隊の2つの部隊に分かれているがルカとミミはscarletだけで無くグループ全体に情報の統括をしている

 

『それで、湊の欲しがってたパヴァリア光明結社の情報なんだけどね。私とミミちゃんと同じ錬金術師で構成された組織みたいだよ』

 

『その内で最近頻繁に動いて居るのはサンジェルマン、カリオストロ、プレラーティの3人の錬金術師です』

 

ミミがその3人の錬金術師の画像を表示する

 

「流石だ、ありがとな2人共」

 

『いえ、湊には英国で助けられてばかりでしたから』

 

『今度は私とミミちゃんが湊を助ける番なだけだよ』

 

「そうか、それじゃあな」

 

『『バイバーイ(それでは)』』

 

そう言ってルカとミミの方が通信を切る

 

(流石に伝えとくか)

 

流石に伝えておく必要があると思い俺はおっさんの居る司令室に向かった

 

「おっさん居るか?」

 

「ん?湊君、君から来るとは珍しいな」

 

「悪かったな、響達を呼んでくれパヴァリア光明結社の情報を掴んだ」

 

「何!?装者全員に告ぐ至急本部に急行しろ!繰り返す装者全員は至急本部に急行せよ!」

 

おっさんはそう響達にそう収集をかけてから緒川に連絡を取った

 

「師匠何があったんですか?もしかしてまたアルカノイズが!?」

 

「いや、実はパヴァリア光明結社の情報を湊君が掴んだらしい。相手の事だ響君達にも話しておいた方が良いと思ってな」

 

おっさんは響達に収集した訳を話す

 

『貴方一体何をしたの?私もその名前に行き着くまでに時間がかかったのだけど』

 

まあ、マリアが疑問に思うのも無理ないか

 

「俺はscarletの情報部隊の2人にパヴァリア光明結社の情報収集を依頼したんだ。いくつかわかった事がある。1つパヴァリア光明結社は錬金術師で構成された組織だと言う事、そしてもう1つ最近になって頻繁に動いている錬金術師の容姿とその名前がわかった」

 

そう言ってモニターに3人の錬金術師の画像を表示する

 

「右からサンジェルマン、カリオストロ、プレラーティこの3人の錬金術師が頻繁に動いているらしい。恐らくアルカノイズを彼奴らに渡したのは」

 

『この3人の錬金術師と言う事か』

 

「ああ、何せ此奴らが現在最後に向かったのはバルベルデらしいからな」

 

その事を踏まえた上で見るとこの3人が彼奴らにアルカノイズを渡した可能性もないとは言えない

 

「今後もそいつらには調査を続けて貰う何かわかったら直ぐに連絡も入れる様に言ってある」

 

『此方も引き続き調査を続け何か分かり次第報告します』

 

緒川はそう言って通信を切る

 

「おっさん、トレーニングルーム借りるぞ」

 

「ああ、構わない」

 

おっさんのその言葉を聞いて俺はトレーニングルームに向かった

 

〜クリスside〜

 

「はああ!!」

 

あたし達は今トレーニングルームでノイズとの戦闘シュミレーションをしている湊を見ている

 

「何だか今の湊君…怖い」

 

「そうだな…切歌君、調君、湊君が英国でシンフォギアの軍事兵器化を試みたと言う事は湊君から聞いている。だが詳細は伏せられていた。2人は何か知っているか?」

 

「そんなちゃちいもんじゃないデス」

 

「彼処は地獄、湊の話の内容を思い出したくもない」

 

2人は湊から詳細を聞いているのかそう言って拳を握る

 

「あの…僕お泊まりの時に少しだけ聞きました。他言は無用と言われたので黙っていたのですが、皆さんが今の湊さんに納得して頂けるのであれば」

 

エルフナインはそう言って湊から聞いた英国でのシンフォギアの軍事兵器化を試みた武装組織の内状を話した

 

「何だよ…それ…」

 

「酷い…」

 

「その武装組織は?」

 

「今は無くなったそうです。ですが、今回の相手はその武装組織が傘下だった組織です。湊さんがああなってしまうのも仕方がない事なのかも知れません」

 

「その実験で何千と言う人が犠牲になったらしいデス」

 

「湊から初めて聞いた時は私も切ちゃんもそれにマリアも信じられなかった。でも今回は、アルカノイズが武器として使われていた。だからシンフォギアを軍事兵器として利用しようとしたって言われても頷ける」

 

(彼奴は…どんだけ辛い経験をしてきてんだよ…あたしも…あたしも酷かった…けどよ…お前も酷えじゃねえか湊…あたしに裏切られて、武装組織の実験台にされて…なあ湊、お前はどんだけのもんを背負ってんだ)

 

あたしは戦闘シュミレーションのノイズを倒していく湊を見ながらそう考えた

 

〜クリスside out〜




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