戦姫絶唱シンフォギア 〜紅蓮を纏いし装者〜   作:saint shine

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138話

「それで話って何だよ?」

 

「えっと…僕の記憶に関してです。明日午前0時丁度に僕は元の記憶を取り戻します」

 

「元の記憶って事は記憶喪失になる前の湊に戻るって事デスね!」

 

僕は切歌さんの言葉に頷く

 

「待って、それじゃあ貴方はどうなるの?」

 

「先日マリアさん達がlinkerの件でダイレクトフィールドバックシステムを搭載した装置を使い脳内の観測を行っている際僕も自分の脳内を観測しそして記憶を失う前の僕との接触に成功しました。彼の話では今の僕の記憶は錬金術の代償として燃やされるそうです」

 

「そんな…何とかならないの?」

 

響さんの言葉に僕は首を左右に振る

 

「残念ですが、僕の役割は錬金術の代償となる記憶を集める事です、なのでいつかこうなる事は僕もわかっていました。なので今日は皆さんにきちんとお別れをしたくて」

 

「それで我々を集めるよう伯父様に、事情は理解した。だがそうなると研究して内容はどうなるんだ?」

 

「研究した内容は知識記憶に分類されきっかけがあれば思い出せます。この体は僕のものであって彼のものでもあります。ですから僕がした研究も彼の知識記憶に保存されていて資料され見れば思い出せます」

 

翼さんの言葉に対して僕はそう返した

 

「皆さん短い間でしたが本当にありがとうございました。本音を言うともっと皆さんと過ごしていたかったです…沢山の事をしたかったです…お別れなんてしたくありません…すみません…こんなつもりじゃ…無かったん…ですけど…」

 

泣きながらそう言う僕にマリアさんが近寄って来る

 

「確かに明日の朝には貴方はこの数日の事を何も覚えていないかも知れない。でも私は…いえ、私達は覚えているわ。貴方と過ごした時間を、貴方が成し遂げた事を、私達は忘れない」

 

「そうだよ湊君、私達はこれからも友達だよ」

 

「此奴らの言う通りだ。お前の事は忘れねぇよ。なんなら彼奴に言ってやるよ。記憶がないお前の方が断然良かったってな」

 

「ああ、我々はお前の事を決して忘れはしない」

 

「私や調が湊を忘れるなんてありえないデスよ」

 

「湊は湊、今もこの先も私と切ちゃんの大切な人忘れたりなんてしない」

 

「僕も忘れません貴方と言う優しい人を」

 

マリアさんと同じ様にして響さん達も僕を囲むように集まる

 

「皆さん…僕も忘れたくありません!ずっと覚えていたいです!」

 

僕はマリアさん達が居る事も忘れて大声で泣いた

 

「すみません、もう大丈夫です」

 

僕はそう言って涙を拭う

 

「そうだ!明日は学校も無いし本部に泊まろうよ!最後の夜なんだし思う存分遊ぼうよ!」

 

「それは名案デスね響さん!皆で思う存分遊んで最後の思い出を残すデス!」

 

「悪いですよ!僕の為にそんな…」

 

僕がそう言うとマリアさんが頭に手を置いて優しく撫でる

 

「僕の為なんかじゃ無いわ」

 

「湊だからだよ」

 

「そう言うこった、言っとくが一度ああ言い出したあのバカを止めんのは苦労するぞ」

 

「ああ、それに皆お前との最後の時間を楽しみたいんだ」

 

「沢山遊びましょう湊さん」

 

「はい!」

 

そこからはトランプにボードゲーム色々と遊び時間は23時に差し掛かった

 

「ん〜!そろそろ寝よっか」

 

「はい…」

 

現在居るのは僕が作り上げたダイレクトフィールドバックシステムの装置を置いている部屋で響さん達は床に僕は装置が固定されているベットに横になっている

 

「まだ怖い?」

 

「はい…まだ少しだけ、ですが大丈夫です皆さんから沢山の思い出を貰いました。これはぼくの一生の宝物です」

 

「そう、お休み湊」

 

「お休みなさいマリアさん」

 

そう言うとマリアさんは部屋の明かりを消し僕は装置を起動させた

 

「ん…「もう良いのか?」はい、大丈夫です」

 

「そうか」

 

以前と同じ真っ暗な空間だが今度は彼の姿が最初からはっきりと見えた

 

「行くのか?」

 

「はい、あの…皆さんの事よろしくお願いします」

 

「ああ、任しておけ」

 

そう言って彼は歩き始め僕も歩き始める

 

「お前の分も全力で生きる。お前の記憶無駄にはしない」

 

すれ違い際に彼はそう言って姿を消した

 

「最後まで伝えられなかったですね。僕の気持ち」

 

(マリアさん、大好きでした)

 

その思いを胸に抱きながら僕の記憶は消去されていった




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