戦姫絶唱シンフォギア 〜紅蓮を纏いし装者〜 作:saint shine
〜調side〜
「私と切ちゃんが湊を好きになったきっかけ」
「デスか?」
佳奈子ちゃんの家でのお泊まり会の日の夜突然春香ちゃんがそんな事を言い出した
「うん!だって湊先輩って見た目結構怖いから気になっちゃってさ」
「私はそうは思わないけど。湊さんを好きになった経緯は気になるかな」
そう言われて私と切ちゃんはお互いに顔を合わせる
「どうするデス調?」
「う〜ん…出来れば恥ずかしいから言いたく無いけど」
そう言って私は佳奈子ちゃんと春香ちゃんの顔を見ると2人は目を輝かせていた
「話そうか切ちゃん」
「そうデスね、別に隠す事じゃ無いデスし。良いデスよそれじゃあ最初は調デスね。私より先に湊を好きになったのは調デス」
切ちゃんがそう言うと2人は私を見る
「えっと…確かまだ切ちゃんと私がまだ湊に会ったばかりの頃だったかな?」
私は当時の事を思い出しながら話す
「その日私風邪で寝込んじゃってて、夜になって急に熱が上がって来たんだ。体が動かなくて、助けを呼ぼうにも声も出なかったから切ちゃんが起きて来るまでこのままなのかなってそう思ってたら扉の開く音が聞こえて気がついたら湊が隣で私の看病をしてくれてたんだ」
あの時は気がつくと湊が隣で椅子に座ってたから本当に驚いた
「その時の私には春香ちゃんと同じで湊は少し怖かったからちょっと嫌だったどちらかと言うとマリアかマムの方が良かったとすら感じた」
「調それは流石に看病してくれた湊に失礼デス」
「わかってるよ切ちゃんだから言葉には出してない。でも不思議と湊が側に居てくれると安心出来た」
それに湊はあの時の私の質問にもこう答えてくれた
『どうして?貴方は私の事が嫌いな筈』
『別に、家族を助けるのに理由なんて要らないだろ。何か食べるか?お粥でも作って来るが?』
『納得いかない…お粥は貰う』
『そうか、別に納得しなくても良いぞ俺が勝手にしてる事だしな』
あの時の湊はそう言ってお粥を用意してくれただけでなく私の汗を拭き取ったり、冷えピタを取り替えてくれたり、飲み物を持って来てくれたりと色々としてくれた。その時に気づいたこの人は不器用なんだと、心配してくれてるのはずっと前から変わらないんだろうけど、それを他人に知られるのは避けて、影で私と切ちゃん他の人を助けてくれていたんだと
「しら…調!!」
「どうしたの切ちゃん?」
私がその時の思い出にふけっていると切ちゃんが私の目の前で呼んでる事にようやく気づいた
「調が急に話さなくなったんで心配してたデスよ…それでその時に何があったデスか?」
「えっと…それは私だけの思い出にしておきたいから秘密、でもその事がきっかけで私は湊の事が気になり始めた」
「へー、私達は湊先輩の事は切歌ちゃんと調ちゃんから聞いてたから知ってたけど何も知らずに会った人が聞いたら意外に思うかも」
「そうだね、でも私は湊さんが面倒見の良い人だって言うのはわかってた。勉強会の後もメールとか電話でわからない問題を教えて貰う事結構あったから」
そうだったんだその辺は湊に直接聞こう
「それじゃあ次は切ちゃんの番だよ?」
「私デスか?う〜んそうデスね…」
切ちゃんはそう言って腕を組みながらその時の記憶を探った
〜調side out〜
〜切歌side〜
私は調に言われて私が湊を好きになったきっかけを思い出そうとしているけど中々思い出せない
「あ、思い出したデス…でもこれを言うのは結構恥ずかしいデスね…」
私が湊を好きになったきっかけそれは本当に些細な事だった
「えっとデスね…私が湊を気になり始めたきっかけが私が他の子と喧嘩しちゃって孤児院の外に飛び出しちゃった時デス」
私達は佳奈子と春香にはあの施設での事は孤児院での事って話してシンフォギアの事については一切話していない
「その時の私は調にも話さずに飛び出して走っている間に道に迷って帰れなくなっちゃったんデス。それに加えて雨まで降り出して途方に暮れてる時に湊が私を見つけてくれたんデス」
「湊が切ちゃんを?」
私は調の言葉に頷く
「それでそれで!」
「ちょっ!?そんな急かさないで欲しいデスよ…えっとデスね、その時私は湊と少し話したんデスよ」
私はその時の湊との話を思い出す
『何デスか…言っとくデスけど私は戻るつもりはないデスよ』
『別に俺はお前が戻らなかろうと気にしない。だがお前が戻らないとマムとマリアとセレナが心配するんだ。ちょっとは付き合ってやるだが絶対に戻ってもらう。何があったんだ?』
普段とは違う湊の優しい問いかけに当時の私はあった事を話した
『そうか、それで喧嘩になって飛び出して迷子になった上に雨まで降り出して途方に暮れてたって訳か』
『はいデス…それで出来れば仲直りしてまたお話ししたいデス…』
『なら話は簡単だ。謝れば良い、意外だろうが俺にお前を探すように頼んできたのはお前が喧嘩した相手だぞ?』
『え?』
『そいつもちょっと言い過ぎたってわかったみたいでな、だが自分が外に出るわけにもいかない。そこで外に出ても何も言われない俺にお前を探すように頼んできたんだ』
『そうだったデスか…探しに来てくれてありがとうデスでも帰り道がわからないデス』
『俺が覚えてるから付いて来い』
そう言って私の手を取って連れ帰ってくれたその手は私の手よりも大きくて調とは違った安心感があったデス。その時に私は本当の湊を知った気がした。いつもは厳しそうにしてるけど本当は優しい人なんだって、私達の事をちゃんと見てくれて心配してくれているんだってそう思えた
「きり…切ちゃん!」
「どうしたデスか調?」
「切ちゃんが私と同じ反応するからだよ」
そうだったデスか
「それで何があったの?」
「えっと…それは調と同じで秘密デスよ。私だけの思い出にしておきたいデスからね」
「えー!2人とも秘密なんてつまんないよ!!」
「春香ちゃん人には言いたくない事もあるんだしあんまり聞き過ぎるのは良くないよ。もう夜も遅いしそろそろ寝よう」
佳奈子がそう言って春香を説得する
「佳奈子は気にならないの!」
「それは気になるけどそれを聞こうとし過ぎるのは少し違うと思うの」
「む〜!はぁ、佳奈子がそう言うんじゃ仕方ないや…あ!私お風呂まだだった!直ぐに入って来るから皆は先に寝てて良いよ!」
春香はそう言って着替えを持ってお風呂に向かって行った
〜切歌side out〜
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