戦姫絶唱シンフォギア 〜紅蓮を纏いし装者〜   作:saint shine

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19話

ネフィリムが起動して2日が経った

 

「ネフィちゃんお座り」

 

ネフィリムは完全に小日向のペットとなった。最初柴犬程度だったネフィリムだが今はくらいの少し成長してブルドッグ同等の大きさになっている

 

「フィー切歌起こして来てくれ」

 

「凄いネフィリムが2人の指示を聞いてる」

 

切歌を起こしに行ったネフィリムを見て調がそう言う。何故かは知らないがネフィリムは俺の指示にも従う。マムが言うには小日向の場合ネフィリムは彼女に逆らってはいけないと本能的な恐怖を感じており彼女に服従しているそうだが俺の指示に従う理由は未だにわからないそうだ。それに何かあるたびに小日向ではなく俺に引っ付いて来る

 

「ふぁ〜、おはようデス」

 

「「「おはよう切歌(ちゃん)(切ちゃん)」」」

 

しばらくするとネフィリムが切歌を起こして戻って来る

 

「ありがとうフィー」

 

「ネフィちゃんいい子いい子」

 

俺と小日向はネフィリムを褒め本当のペットのように接している

 

「切歌パンとご飯どっちだ?」

 

「まさかネフィリムがあんな風になるなんて世の中何が起こるかわからないデスね。メニューにもよるデスね…お!今日は目玉焼きとソーセージデスかならご飯にするデス」

 

「本当、そう言えば2人同時に指示を出したらどうなるの?」

 

2人同時に指示を出したらか

 

「うーん、混乱しちゃうんじゃないかな?」

 

「試しにやってみるか?」

 

「そうだね、それじゃあせーので言うよ」

 

小日向の言葉に俺は頷き切歌の分を皿に移してからネフィリムを見る

 

「「せーの!ネフィちゃん(フィー)お座り!!」」

 

俺と小日向が同時にそう言うと

 

「湊は見ちゃダメ!」

 

「なっ何が起こったんだ!?」

 

急に調が俺の視界を手で塞ぐ

 

「何事デスか?な!何デスかこの子!?と言うか何でこの子服を着てないデス!?」

 

服?何の事だ?

 

「湊落ち着いて聞いて」

 

「わかった」

 

「実は、ネフィリムが2つに分裂して小日向さんの方には今まで通りのネフィリムがそして今湊の前には女の子の姿をしたネフィリムが居るしかも裸で」

 

「はあ!?」

 

2つに分裂したのはこの際置いておこう。いや、何で分裂したかは気になるが!何故人型になる!?しかもどうして服を着ていない!?待てよ?そもそもネフィリムは服を着るのか?そんな考えを巡らせていると

 

「パパ、どうかしたの?」

 

俺の目の前からそんな声が聞こえる

 

「調、誰が俺をパパ何てふざけた名前で呼んだんだ?」

 

「えっと、女の子になったネフィリム」

 

俺の目を塞いだ状態の調がそう言う。つまりネフィリムは俺を父親か何かだと思って居るのか

 

「ねえパパ遊んで」

 

「遊ぶ前に服を着るデスよ!!私の部屋にいくつか残ってる筈デス!!」

 

「私も手伝うよ切歌ちゃん」

 

「お願いするデス!」

 

なんか知らんが小日向と切歌が俺の前に居るネフィリム(女の子)に服を着せに向かったらしいその証拠に調は俺の目を塞ぐのを辞めてくれた

 

「パパ!!」

 

そう言いながら俺の元に走って来る5歳くらいの黒髪少女、此奴があのネフィリムか面影がねぇな

 

「ふー、やっと着せ終わったデス」

 

「凄い力で暴れるから大変だったね」

 

少し向こうで小日向と切歌が疲れ切った顔をしている

 

「それにしても切ちゃんよくこんな服あったね」

 

「使わなくなった服を捨てられないのが役に立ったのは今日が初めてデス」

 

あー、何処かで見た事あると思ったら昔切歌が来てた服か

 

「あのな?俺はお前のパパじゃない俺とお前は他人だわかるか?」

 

「パパはパパだよ?」

 

ダメだ此奴全然わかってない

 

「調、切歌何とかしてくれ」

 

「ごめんデス湊もうお腹が空いて仕方ないから後にして欲しいデス」

 

「私もまだご飯の途中だから少し待って湊」

 

そう言って切歌と調は朝食を食べる

 

「小日向「ネフィちゃん次はこれを取って来てね」ダメだ小日向の奴ネフィリムと遊び始めやがった」

 

小日向の2日前から始めた事がネフィリムと遊ぶ事だ。小日向がネフィリムと遊び出すと大体1時間はそのまま遊び続ける為此奴の相手を出来るのは俺しかいない事になる

 

「パパどうかしたの?」

 

「はぁ、もうパパで良いにしても遊ぶったって何もないぞ?」

 

俺は諦めてネフィリム(女の子)にパパと呼ばれるのを受け入れそう言う

 

「抱っこ!」

 

「はいはい」

 

そう言って両手を上に上げるネフィリム(女の子)を持ち上げる

 

「ほら、これで良いのか?」

 

「もっと!もっと!」

 

これ以上高くは出来ねえよシンフォギアを纏えば何とかなるかもしれないが万が一の為此奴の前ではシンフォギアを使わない方が良いだろう

 

「雪音君代わろうか?」

 

そう考えて居ると小日向が俺にそう聞いてくる

 

「ああ、頼む」

 

「うん、ほらおいで「やー!」我が儘言わないの、パパはまだやる事があるのでも…終わるまで良い子にしてたらパパが何でもしてくれるって」

 

小日向がそう言うとネフィリム(女の子)は俺から離れ小日向に着いて行く

 

「それじゃあね、雪音君」

 

「パパいってきます!!」

 

ふー、なんか知らんがいつも以上に疲れた

 

「お疲れ様デス湊」

 

「お疲れ湊」

 

「ありがと、全く分裂したかと思うと女の子になるなんてどうなったんだよ」

 

「それについては今マムとドクターで意見を出し合ってるデス」

 

まあネフィリムが分裂したんだその時点でマムとあの医者は驚くだろうな、しかも片方は俺と同じ人間の女の子になったんだからな

 

「パパー!!」

 

「うわ!なんだどうした!?」

 

少しすると小日向と遊びに行ったネフィリム(女の子)が泣きながら戻って来た

 

「ネフィちゃんストップ!!噛んじゃダメだよ」

 

しばらくすると小日向とネフィリム(犬)も来たどうやらネフィリム(犬)がネフィリム(女の子)に噛み付こうとしたらしい

 

「そっちのネフィリム(犬)噛み付こうとしたのか?」

 

「うん、今までこんな事無かったのに」

 

確かに基本的に噛み付いたりした事は無かったましてや小日向の前でそんな事は普通しないだろう

 

「なんかしたのか?」

 

「これ…」

 

ネフィリム(女の子)が持って居たのはさっきまでネフィリム(犬)が小日向と遊んでいたボールだった

 

「これ取られて怒ったのか、ほら悪かったな」

 

俺がそう言ってボールをネフィリム(犬)に返すと大人しくなり小日向と共に何処かへ行く小日向の事だから厳重注意だけで済むだろうが完全に此奴に非がある

 

「お前な!いくら遊びたいからって人の物取る奴があるか!」

 

「ごめん…なさい」

 

俺が怒鳴るように言うとネフィリム(女の子)は泣きながら謝る

 

「謝る相手が違うだろ、お前が謝らないといけないのはさっきの犬だ」

 

遂に俺はさっきのをネフィリムと思わず犬と考えるようになって来た

 

「湊ごちそうさまデス!」

 

「ごちそうさま、謝るなら私達と一緒に行こ」

 

調がそう言ってネフィリム(女の子)に手を差し出す

 

「いってちゃんと謝って来い」

 

「うん」

 

ネフィリム(女の子)は調の手を取り3人で小日向の元に向かった




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