戦姫絶唱シンフォギア 〜紅蓮を纏いし装者〜   作:saint shine

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31話

「それで外に出て来たのは良いが、何食べるんだ?」

 

「そう言えば…」

 

「決めてなかったデスね」

 

ホテルの外に出てから何を食べるか決めてない事に気づく

 

「仕方ない、マリアも呼んで考えるか「「待って(デス)」」どうしたお前ら?」

 

俺がマリアをよびに部屋に戻ろうとすると切歌と調に止められる

 

「湊私行って見たいお店があるんだ」

 

「私もデス!」

 

「そうなのか?何処だ?」

 

俺がそう聞くと切歌と調は携帯でお店までの地図を出す

 

「此処なんだけど」

 

「此処なんデスけど」

 

「うーん、距離的には切歌のお店の方が近いけどどっちかって言うと調のお店の方が美味そうではあるな」

 

切歌が行きたいのはハンバーガーショップ、調が行きたいのは少し離れた場所にあるフードコートだった

 

「一先ず調の行きたいフードコートに行って席が空いてない様なら切歌のハンバーガーショップに行くか」

 

「「そうだね(そうデスね)」」

 

行き先も決まったので俺達はフードコートに向かった

 

「うわぁ、人が一杯だね」

 

「そうデスね、あ!あそこ空いてるデスよ!」

 

そう言って切歌は走って行ってしまう

 

「おい!走ると誰かとぶつかるぞ!」

 

「大丈夫デスよ!うわぁ!」

 

ほら言わんこっちゃない

 

「大丈夫か?」

 

「大丈夫デス、ごめんなさいデスって響さんじゃないデスか」

 

「あれ?切歌ちゃん!湊君達も此処で晩御飯なの?」

 

切歌がぶつかったのはどうやら立花らしい。良かった知り合いで

 

「悪いな立花、大丈夫だったか?」

 

「うん!平気へっちゃらだよ!「おーい!響!!」あ!未来!こっちこっち!」

 

そこに立花と来ていた小日向が来た

 

「あれ?湊達も?」

 

「ああ、ある程度見たが此処以外席空いてなかったぞ」

 

「そうなんだ、ねえ、湊君達さえ良かったら一緒に食べない?」

 

うーん、席は空いてないしでもそうなると椅子が4つしかないから1つ足りなくなる。どうするかな

 

「椅子が足りなくてどうするか迷ってるの?」

 

「ああ、もう1つ椅子があったら全員で座れるんだが…「あ!あの時のお兄さん!」ん?あいつは確か…」

 

声のした方を向くと以前俺がノイズから助けた少女が母親らしき女性と歩いて来る

 

「貴方が華を助けてくれたんですか、貴方が助けて下さらなければ娘は此処に居ません本当にありがとうございます」

 

「ありがとうお兄さん!」

 

母親は俺に頭を下げ、少女はその隣で満面の笑みを浮かべてそう言う

 

「別に気にする必要は無いんだけどな…なぁ、お前ら此処で飯食ってんだよな?なら椅子譲って貰えねえか?椅子が1つ足りなくて困ってたんだ」

 

「ええ、それくらい大丈夫ですよ」

 

「助かる、立花達は此処で待っててくれ椅子貰ったら直ぐに戻る」

 

そう言って俺は2人が座っている席まで向かい椅子を1つ貰い戻ろうとした所で母親に止められる

 

「あの、少ないですが受け取って下さい」

 

母親はそう言って財布から一万円札を3枚取り出して渡して来る

 

「いや、俺が勝手にした事なんだが」

 

「娘の命に比べたらこれでも少ないくらいです。気になさらず受け取って下さい。「ママ!」はいはい、それでは私はこれで」

 

母親はそう言ってその少女の方に向かって行きそれを見た俺も何時迄もこうしている訳には行かず立花達が待っている席まで戻った




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