戦姫絶唱シンフォギア 〜紅蓮を纏いし装者〜   作:saint shine

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52話

「それで、お前がガングニールを使える理由を聞かせて貰えるんだろうな?」

 

ノイズを殲滅し終え昼食をとりに入った店でクリスがナインにそう聞く

 

「まあまあそう警戒すんなよ、それにお互い何も知らない相手に話せ無いだろ?あたしはナイン・フォレスティア、16だ。あんたは?」

 

「雪音クリス、あたしは17だ。もう一度聞くお前がガングニールを使える理由を教えろ」

 

「せっかちな女は嫌われるぜ、なあリーダー?」

 

そこに蚊帳の外だった俺に話を振るナイン

 

「知らねえし知る気もねえよ」

 

「相変わらず冷めてるねぇ、アリアに聞いたが恋人居るんだろ?その相手にもそんな態度なのかなリーダーは?」

 

彼奴よりにもよってナインに話すか

 

「今はそれとは関係ねぇだろ。それよりお前がガングニールを使える理由を話せ」

 

「全く、姉弟揃ってせっかちだな。お!来た来た!」

 

話していると俺達の頼んだ料理が運ばれて来る

 

「ふー、食った食った!それであたしがガングニールを使える理由だったな。あれは確か2年前だったな、あたしってそん時から結構やらかしててな、歓楽街何かにも結構行ってたんだ。そんな中で偶然ガングニールの破片の取り引き現場に遭遇してよ。その相手からガングニールを掻っ攫ったって訳さ」

 

淡々と話すがそれって

 

「盗みをしたって事じゃないのか?」

 

「まあそう言えなくも無いな、そんでもってあたしの親父がそれをペンダント状にしてくれてよ。ずっと気になってた胸に響いてくる歌を試しに歌ってみたんだ。そしたら」

 

「ガングニールが反応して適合したって事か」

 

クリスの言葉にナインは頷く

 

「それにな、あたしが日本に来た理由がもう一つあんだよ。風鳴翼って奴に会ってこのガングニールを渡そうと思ってんだ。これは元々そいつのパートナーのガングニールなんだからな」

 

「どう言う事だ?」

 

「ガングニールを取り引きしてた男に聞いたんだ。日本って死んだ天羽奏って装者のガングニールの破片だってな。それなら元々のパートナーが持ってた方が良いだろうしな」

 

ナインはそう言ってペンダント状になったガングニールを取り出す

 

「ならそれはあたしと湊で先輩に渡しとくな」

 

「先輩?お前風鳴翼と知り合いなのか?」

 

「ああ、あたしの学校の先輩だ」

 

そう言ってクリスはガングニールを受け取ろうとするがナインが一向に離そうとしない

 

「遠慮させて貰うぜこっちとら今仕事の真っ最中なんでな。それに此奴との仕事もこれで最後だ。最後まで一緒にやらせてくれ、その後ならあたしはガングニールを手放しても良い」

 

ナインはそう言ってガングニールを自分の胸元に持っていく

 

「わかった、行くぞクリス土産選ぶ時間が減る」

 

「おう、お前今の言葉忘れんじゃねえぞ」

 

「わかってるよ」

 

最後のクリスの問いかけにそう答えたナインを見てクリスと俺は外に出た




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