戦姫絶唱シンフォギア 〜紅蓮を纏いし装者〜   作:saint shine

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88話

「全く、無茶をしてくれた物だ」

 

ステラからの説教が終わり司令室に着いて直ぐに言われた言葉がこれだった

 

「悪かったな」

 

「湊さん、これを」

 

エルフナインがカマエルのペンダントを渡してくる

 

「プロジェクトイグナイト、本当は貴方に試して貰う筈だったのですが状況が状況でしたのでクリスさん達にお願いしました」

 

「別に、気にしちゃいねぇよ。それよりも俺の予想が正しかったらあの2人には使えねえだろうな」

 

「と言いますと?」

 

「あの2人は響の暴走を見て暴走がどう言う物かは知っていても破壊衝動に駆られるまでの苦痛を知らない」

 

プロジェクトイグナイトは暴走の力を制御する事を前提として考えている。あの苦痛は1度も味わった事のない奴が耐え切れる物じゃない

 

『イグナイトモジュール、抜剣!』

 

モニター越しにクリスと風鳴がイグナイトモジュールを起動させる

 

「やっぱりこうなるか」

 

クリスと風鳴は暴走の衝動に飲み込まれ苦しみ始めた

 

「モジュールのコアとなるダインスレイフは伝承にある殺戮の魔剣、その呪いは誰もが心の奥にある闇を増幅させ人為的に暴走状態を引き起こします」

 

「それでも人の心と叡智が破壊衝動をねじ伏せる事が出来れば」

 

「シンフォギアはキャロルの錬金術に打ち勝てます」

 

最も今の2人にその余裕があるかどうかは別だがな

 

「おっさん俺が出る」

 

「俺としてはまだ安静にしてもらい所だが、それが適切かも知れないな」

 

おっさん的には出来れば行かせたくないのだろうがこのまま2人が衝動に駆られて暴走したらそれまでだ

 

「待ってください風鳴司令!彼は!湊はまだ絶唱の時のダメージが「大丈夫だマリア」湊貴方は何時もそうやって」

 

「心配しなくても大丈夫だって「待って湊君」響?」

 

司令室を出ようとした所で響に声をかけられる

 

「私も行く、もうギアも可能性も壊させやしない。だから「わかってるよ」え?」

 

「連れて行けば良いんだろ、それに今の彼奴らにはお前が必要だろうからな」

 

「ありがとう」

 

「待て、徒歩では間に合わないだろう、俺に考えがある」

 

俺と響は疑問を抱きながらもおっさんについて行った

 

「あの師匠これって」

 

「どう考えてもミサイルだよな」

 

俺と響が着いて行くとおっさんは大型ミサイルのある部屋に向かって居た

 

「まさかだと思うがこれに俺達が乗って行くとか無いだろうな?」

 

頼むハズレであってくれ!

 

「お!察しがいいな」

 

当たりかよ!?

 

「はぁ、仕方ないか上空にまでノイズが出たんだからな」

 

キャロルはクリスと風鳴のイグナイトモジュールが不発で終わったと知ると上空に大型ノイズを出現させ街を襲わせたのでその対処を含めて俺と響にミサイルでクリス達の元に向かわせるのだろう

 

「いやいや!!無茶ですって!?」

 

「ま、物は試しだな」

 

俺は1つのミサイルの上に乗る

 

「えっと、それじゃあ私はこれで」

 

若干ビビりながら響もミサイルの上に乗る

 

「それじゃあ頼んだぞ2人共!」

 

「「はい(おう)」」

 

俺と響がそう返事をすると潜水艦から俺たちの乗ったミサイルが飛ばされた




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