前回のあらすじ
・グダグダしてたけど結局エースとサボはルーフェの家で泊まっていくよー
あの後、エースは「ダダンに怒られる」とかぶつくさ言っていたが結局私の家に泊まることになった
二人には今、パジャマを渡して、風呂に入るように言ってマキノさんのところに送り出した
私の家には風呂がないため、毎回マキノさんのところで借りているのだ
ちなみに他にも台所もないため、マキノさんのところで宝払いで食事が毎回のことだ
…総額いくらになっているのか知りたくないなぁ…
私の家はいわゆる掘っ建て小屋というやつなので部屋は一つしかないし、結構狭い
確か、原作だとルフィってマキノさんのところに居候だっけ?
まぁ、パーソナルスペースがあって良かったと思う
一時期、コピコピの実とか隠してたからバレてなくて良かった…
さて、布団の準備をしなくちゃね
「おーい、戻ったぞー」
「お帰り!二人とも」
「お、おう」
「??「おう」じゃないぞ?」
「「ふぇ?」」
「おかえりにはただいまだぞ?」
「「///」」
やっぱり、お帰りにただいまは慣れてないだろうと思った
けれど、慣れて欲しいと思う
住処よりも家の方が安心すると個人的に思ってる
住処は『戻る』だけど、家は『帰る』って感じがするじゃん?
…私が言えた口じゃないけどさ
「んで?」
「「た、ただいま…」」
「よし!!じゃあ、次は俺が風呂入ってくるな」
「分かった…って、一緒に入れば良かったじゃねえか」
「うん?あー、そっか、そういえばそうだった」
「「????」」
そうだ、エースとサボはまだ、私のことを男だと思ってるんだった
「後で説明するよ!あっ、中にあるのはあんまり動かすなよ!本棚の本は読んでもいいけど、元に戻してくれよ!」
「???わ、分かった」
さーて、お風呂の時間っ!!
やっぱ、日本人としてお風呂は毎日入りたいよね!
でも、海に出れば毎日は無理だからなぁ
メリーが手に入るまでどんくらい航海するっけ?
出来るだけ早く手に入れたいなぁ
「記憶が薄れた時のために書き出した方がいいかな?」
私はそんなことを考えながら、風呂に入っていたのだった
「ただいまー」
「えっと、お帰り?」
「お帰り、ルフィ」
ちょっとビックリした
『お帰り』が帰ってくるとは…
たしかに、ただいまにはお帰りって言ったけどやっぱ返ってくると…
あっ、ヤバイ
ポロッ
「えっ?!お、オレたちなんか間違えたか?!」
「ううん…にっしっしっし、ありがとな!!」
「えっと、大丈夫か?」
「うん、俺、一人暮らしだから帰ってきてただいまって言ってお帰りって言われたことないんだよ」
「そ、そうなのか…」
「って、それならオレたちにあんなこと言える口じゃねえだろ」
「そうだけどさ、マキノにいつも言われてたから…」
「ほら、とりあえず、目を冷やせ」
「ん、ありがとうサボ」
サボから渡された氷水入りの袋を目の上に当てる
…弱いなぁ
「……」
「…あぁ、ようやくか…来い」
「……」ピクッ
「あっ?なんだ?生かしてやってるのに言うことを聞けねぇのか?」
「!!ごめんなさい!」
「チッ…とっとと来い」
「はい…」
思い出したくもないな
頭を切り替えなくちゃ
「…そうだ、サボには説明するって言ったから説明しないと」
「今じゃなくてもいいさ」
「いや、元々、そのために泊まってもらってるし」
「「おい、どういうことだ」」
「わお、息ぴったり!…やっぱり、兄弟だと思うんだけど」
「ちげぇよ、俺の父親は『海賊王』だけど、サボは違う」
「!!!エース…」
「シャンクスと話して思った、あいつは仲間には慕われているんだなって」
「「……」」
「でも、オレはあいつを父親とは認めない」
「…それはつまり利用もしないってこと?」
「あぁ。でも、オレは同時にあいつのことを尊敬した」
「…どういうことだ?」
「オレはあいつを海賊団の船長として尊敬するって思ったんだ」
「そうか、エースがそれでいいならそれでいいよ」
「…ねぇ、エース…覚えておいて」
「何をだ?」
「これはサボにもそうなんだけど…
人は生まれを選べない。でもね、親を選ぶことはできるんだよ」
「「!!!!」」
「この世界は、いや、どんな世界も生まれを選ぶことは出来ない
けど、親を選ぶことはできる
事実、この世界には海賊団の船長を『親父』と呼び、そして、船長も船員たちのことを『息子』と呼ぶ海賊団がある
…きっと、その海賊団の人たちはこの船長さんを父親と、親父と呼びたいからこの海賊団に入ったんだろうね
…家族が欲しくて…
私にとって、家族はいないものだ
じいちゃんには悪いけどいつか敵になるから、家族って呼べない
フーシャ村の人たちはあくまで家族
…それに、海賊の家族なんて、普通の人にはきつい環境になる
だから、私はフーシャ村のみんなを決して家族とは呼ばない
『家族のような』とは言うけど…
話が少しズレたね
生まれは選べなくても、親を、家族を選ぶことはできる
…私は選ぶ前に自分の実の父親を知ってから選びたいとは思うけど」
こんな重い話、聞かせたくなかった
ほら、二人とも暗い顔してる
というか、エースに白ひげ海賊団の情報を渡しちゃった
そっちの方がだめじゃん!!
そんなことを考えてるといきなりエースが顔を上げた
「なら!!!」
「「????」」
「兄弟になろうぜ!!」
「きょう…だい?」
「今言ったじゃんか!家族は選べるって!」
「確かに言ってたけど…」
「流石にオレたちで親子は無理だから兄弟ならいけるだろ?
だって、オレ!!欲しいもん!!
こいつらがオレの自慢の家族だっていつかできる仲間に言えるようになりたい!!」
「「!!!!」」
「ダメ…か…?」
「ふふ、ハハハッ!!うんうん、兄弟!!いいね!」
「あぁ、いいな!!兄弟!おれたちが兄弟か!」
「だろ!!…あれ?でも、兄弟ってどうやってなるんだ?」
「そういえば、確かに…」
ふーん?エースは知らないのか…
正直言って原作のが正しいとは思わないけど、あれでも兄弟になれる
というか、兄弟って宣言するっていうのかな?それが大事なんだと思う
「あー、親子になる方法は知ってるけど…」
「それとおんなじなのかな?」
「どうやって親子になるんだ?」
「盃を交わすんだって」
「盃?って確かお酒のことだろ?」
「そうそう…と言っても詳しくは知らないよ、ここまで」
「つまり一緒にお酒を飲むってことか?」
「…というか、オレ達でお酒って買えるのか?」
「無理だろうな」
「だよね」
「ダダンのところから盗むか?」
「…おれはちゃんと買いたいな、自分たちのお金で」
「…個人的に俺はそっちのほうに賛成」
「オレはどっちでもかなぁ…じゃあ、頑張ってお金貯めてお酒を買う方針で」
「「了解」」
ふー、すぐには兄弟にはならないか
というか、手元に酒も盃もないからな
確か、原作だとサボの貴族事件があってからだから、時期が早まりそうだな
「…そういえばさ、おれたちにはなんで頭のいいフリをしてるのか教えてくれるって約束だったよな?」
「そうだな、オレもそれが気になる…兄弟に隠し事はするなよ?」
「まだ、兄弟じゃねぇじゃん…まぁ、教えるけどさ…」
もともと、このために泊まって貰ってるのだ
当然、話すに決まっているだろう?
「…二人は知ってると思うけど俺の父親は賞金首だ
…二人には少し嘘をついたけど俺は一度だけ父親の手配書を見たことがある
億越えだったことには本当に驚いた
だから、俺はできるだけ多くの情報を集めまくった
といってもこんな辺境の村じゃそこまで集まらなかった
だから、俺は次の情報源に近づいた
…俺のじいちゃんだ
俺のじいちゃんは海兵なんだ
けど、昼に言った通り俺は海賊になりたいと思ってる
つまり、敵になる
それなら、海軍の情報も欲しいと思った
けれど、賢いと相手も警戒するかもしれないと思った
だから、俺は頭が良くないフリをして勝手に情報を漏らしてくれるように立ち回った
…これでいいか?俺が頭が良くないフリをしてる理由」
…本当は違う
言ってしまえたら楽になる
私は『ルフィ』だから演じてるんだって言いたい
未来を知ってるから演じてるんだって言いたい
でも、この二人にこんな重荷を背負わせるわけにはいかない
ただでさえ、二人は生まれに悩んでいるんだ
これ以上心配事を増やしたくない
苦しむのは
これは
私はーーーで決してーーになっちゃいけない
「オレさ、お前のこと尊敬する」
違う
尊敬されるような存在じゃない
「おれもだな」
違う
あなたたちの方が尊敬されるべきなんだ
「…すごいと思うぞ?だって、まだ子供で、おれたちより年下でこんなに頭が回るなんてそうそういない
…というかお前だけだと思う」
演じきれ
これが私への罰なのだから
「…そうか?ありがとな!褒めてくれて!」
「…そういえばさ、お前古傷かなんかでもあんのか?」
「ん?…あっ、そういえば言ってなかったか」
きっと、一緒にお風呂入らなかったからそう聞いているだろう
「俺、女だぞ?」
「「…エェェェーーーー!!!!」」
長い!!
切れるところが見つからない!!